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「食の危機は命の危機」20230917
「食の危機は命の危機」20230917
義母の村松玲子さんの実家、長崎県壱岐の島から、親戚が作った新米が送られてきました。地方によって米の種類も出来かたも味も異なりますが、やはり美味しいです。参加者特典として後ほどお裾分けします。食料を生産する農業はいのちを繋いでいます。その日本の農業が今、壊されています。日本の食糧自給率は三十八パーセントだそうです。へんな言いかたですが、日本人の生存自給率は三十八パーセントなのです。六十二パーセントのいのちは輸入に依存しているのです。
単純計算すると、武器を使って攻め込まなくても、兵糧攻め(ひょうろうぜめ)にするだけで、人口一億二千三百三十万人の中の七千六百四十五万人近くを殺せるのです。広島型原爆を二百個落とすほどの効果があるんです。
日本人の主食であった米も無能な政治家の減反政策によって奪われてきました。農作物は飼料企業やゲノム編集に熱心な種子企業によって荒らされ、食品の原材料表示も改竄され、何を食べさせられているのかもわからないのが現状です。日本をこのようにしてまで破壊することに力を貸しているのが、指導者たちや行政の責任者たちです。彼らは外国の奴隷になっているようです。
ぼくたちは自覚していないだけで、それほど危険な現状で生活しているのです。外国から売り込まれたハンバーガーを食べて美味しいねって喜んでいる場合じゃありません。いいかげんに目覚めなきゃ日本は本当にダメになります。
【命に価値を付けてはいけない】
今日読んでもらった美しい流れを持ったイエスの言葉は有名です。けれども、読むたびに引っかかるところがありました。それは「いのちは食べ物より大切だ」という表現です。
確かに食べ物があってもいのちがなければ意味ありません。しかし、食べ物のないいのちもあり得ません。いのちと食べ物は切り離すことができないのですから、いのちを繋ぐために何を食べようかと考えることは大切です。
さらに、「きみたちは鳥よりもどれだけ価値があることか」という言葉にも違和感を覚えます。その場その場で、ものの価値を決めているのは人間です。人でも鳥でも、いのちの価値は同じです。自分のいのちを保つために、価値の低い他のいのちをいただいているわけではありません。同じ価値のいのちをいただくからこそ、自分のいのちを長らえることができるはずです。「鳥よりも・・・」という言葉には、人間から見た鳥への差別が滲(にじ)み出ています。
イエスの言葉に逆らうようで悪いですけれども、いのちと食べ物は同列に考えるべきです。はっきり言ってこれらの言葉は、イエスの真正(しんせい)の言葉とは思えません。常に差別を全面に押し出してくる教会の言葉だと思います。
【狙われた日本】
大航海時代が始まった十五世紀ごろから、日本もヨーロッパの国々から狙われていました。しかし簡単には攻め込めなかったようです。
統治機構のみならず、日本人には基本的な学力、技術力、武力、統率力などが備わっていたので、ヨーロッパ諸国の覇権を許さなかったようです。
しかしヨーロッパには、進化した武器を用いて武力で侵略するだけでなく、キリスト教と軍事力が強調して植民地を切り開いていく方法が早くから編み出されていたようです。まず宣教師たちが日本をキリスト教化してから、内乱を起こさせ、統治機構を送り込むという策略だったようです。
一五四九年、ポルトガルの商船で日本に来て、長崎を拠点にして活動したスペイン出身のフランシスコ・ザビエル(イエズス会)たちに強く影響され、原理主義的な信者になった領主たちが神社仏閣仏像を破壊した事件もありました。
日本に入り込んだ後に、統率力があり訓練の行き届いた日本の侍たちを使ってローマ教皇のためにシナを征服することさえ考えられていました。
その他にも、ちょっとぼくらには考えられないようなことも行われていたようです。
なんと、キリスト教の伝来以降、ポルトガルに連れ去られ、奴隷として売買された日本人の記録さえあるのです。つまり、キリシタン宣教師が日本人の奴隷売買に関与していたのです。
日本文化や政治に与える影響の大きさからキリスト教の宣教が禁じられたと聞かされていましたけれども、実は、それだけではなく、日本人が奴隷として外国に売られていたことが、バテレン禁教令の理由の一つでもあったようです。
【危機感が日本を護った】
外国勢力が宗教を通して日本に入り込み、国土と政治を分割して日本を植民地にしようとしていた事実に対して、豊臣秀吉や徳川家康が、危機感を覚えたということが彼らの能力の高さを示しています。彼らが居なければ、日本はとうの昔に植民地になっていたでしょう。もしも鎖国を実施していなければ、スペイン、ポルトガル、オランダ、イギリスの植民地争奪戦に巻き込まれていたにちがいありません。
【現代の植民地化】
ところが、時代が進み、先の大戦に敗れて以来、アメリカの狡猾な洗脳教育を受けた日本人は、奴隷根性から抜け出せない状態です。
公用語と宗教を替えさせられた国々と違い、幸いにも日本人から日本語を取り上げることも、改宗させることも簡単には出来ませんでした。しかし、打ち込まれた楔(くさび)は、戦後七十八年の間に日本に深い影響を与えています。日本人は気骨(きこつ・信念を曲げない強い気性)や気位(きぐらい・品位を保つ心の持ちかた)を失くしてしまいました。これを取り戻さなければ、日本は消滅してしまうでしょう。
【ぼくたちは】
かつて原爆の実験に使われたように日本人は今や食物の実験にも使われています。こんなことがどうしてできるのだろうと冷静に考えてみますと、やはり人種差別が根っこにあることがわかります。日本人は人種差別を受けているのです。
イエスは差別されていた人ですからこれがいかに罪深いことかを知っておられます。差別されている人を、解放しようとした人ですから、イエス自らが差別に根ざした言葉で民衆に教えたはずありません。
イエスの教えに真っ向から対立しているのが、イエスをメシア(キリスト)に祀りあげたキリスト教です。豊臣秀吉や徳川家康が感じたように、ぼくたちも差別的キリスト教が持つ危険性に気づく感受性を、これからも養い続けるように努力しましょう。