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2026-05-05 09:30:00
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B級グルメに行列並ぶ インドネシア人が大好き「日本の食」

2026年4月22日 03:00

【連載】ハラルビジネスよもやま話 第7回
一般社団法人 ハラル・ジャパン協会
代表理事 佐久間 朋宏

皆さま、こんにちは! ご機嫌いかがですか。日本の4月は春ですが、最近は5月に暑さ対策の準備をする間もなく、もう夏本番になりますね。今年のイスラム教徒(ムスリム)の聖地巡礼「ハッジ」は5月24日~29日に行われます。世界から200万人がサウジアラビアのメッカに集います。イラン情勢の影響も気になりますが、ハッジ中の経済活動をウオッチすることもハラルビジネスには大事です。今回はイスラム教徒人口が世界最大のインドネシアの日本食レストランに関する業態レポートをお伝えします。


インドネシアの人口は約2億8000万人で、イスラム教徒が約2億4000万人の国ですが、これまで日本のモノが購入できる層(富裕層)は中華系が多く、ハラル認証やハラル対応はあまり「求められて」きませんでした。ハラル認証でなくてもいいよ、というのが今までのインドネシアでの日本のビジネスでした。
 
しかし、この10年の間にインバウンドブームとなって日本に観光や留学で来たり、または働きに来たりするインドネシア人が増えて、日本のモノがイスラム教徒にも「求められる」ようになってきました。これがインドネシアのハラルビジネスの基本だと考えてください。
 
そして、ハラル認証制度が普及して「LPPOM-MUI ハラル認証」がインドネシア国内でメジャーになると、その後は国策としての「BPJPH ハラル認証」へと進化しました。マレーシアのJAKIM認証とは違うものの、インドネシアもハラル認証をメインとしたハラルビジネスの推奨に大きく舵を切ることになり、今のインドネシアはハラル認証があったほうがいい国になってきています。

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ジャカルタのショッピングモール内のフードコート(ハラル・ジャパン協会提供)

麺、カレー、粉もの
B級グルメ大好き

日本のB級グルメに代表されるものは、基本的に彼らの大好きな日本の食べ物と考えてください。麺類も国民食とされるほど人気なので、もちろん「日本の麺料理」のラーメン、うどんは人気です。牛丼・天丼・焼肉丼・ステーキ丼・牛カツなど「肉料理ファストフード」的なメニューも大人気です。
 
日本の回転ずし・天ぷらジャンルも人気で、最近はおいしい回転ずしチェーンも進出し、日系企業が展開する店の来客数はグーンと伸びています。インバウンドで本物の日本の味を知ったからだと考えられます。おでんも人気があり、コンビニエンスストアでも販売されています。
 
「日本式カレー」というジャンルも存在し、最近は進出も非常に増えています。インドカレーでもなく、地元のインドネシアのカレーでもないポジションで人気を博しています。
 
粉ものではやっぱりお好み焼き、たこ焼きが人気です。日本のソースは海外でも高評価ですが、インドネシアでも絶大な人気です。また、日本スイーツパン枠は甘いものが好きなインドネシア人の若者を虜(とりこ)にしています。
 
和牛関連、すき焼き、焼きそばや乳製品関連のスイーツはまだ進出しておらず、これからも日本食のインドネシアへの進出は広がると考えられます。甘いもの、辛いものの伸びしろが無限大で、若者が増えているインドネシアマーケットですが、これからはハラルは意識したほうがよさそうです。

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人気のジャカルタの日本食レストラン(ハラル・ジャパン提供)

日本食レストラン
増加数ナンバーワン

まずは世界を見てみましょう! 農林水産省によると、2025年の海外における日本食レストランは、23年の約18万7000店から減少し約18万1000店です。しかしインドネシアは6580店舗となり、前回調査より39%増えました。増加数はナンバーワンであり絶好調な国の一つです。

海外における日本食レストランの概数  
海外における日本食レストランの国・地域別概数

出所:農林水産省輸出・国際局海外需要開拓グループ

ここからは、首都ジャカルタを中心にインドネシアで提供されている日本食を細かく紹介します。


【麺類】

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サービスギョーザもハラルの「ずんどう屋」(ハラル・ジャパン協会提供)

トリドールホールディングス(HD)傘下の「丸亀製麺」がダントツの店舗数で100店舗を超えます。二匹目のドジョウはラーメン業態です。

トリドールHDが展開するラーメン店「ずんどう屋」も、もちろんハラル認証を取得して展開しています。実は、ポイントはディストリビューター選びです。その選び方は・・・ハラル・ジャパン協会にご連絡ください!(笑)

その他、スガキコシステムズのラーメン店「スガキヤ」もハラル展開です。

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「スガキヤ」のラーメン(ハラル・ジャパン協会提供)

力の源ホールディングスはノンハラルブランド店舗の「一風堂」と、ハラルブランドの「ラーメン・マニア」を展開しています。ハラルブランドとノンハラルブランドが同一店舗で共存しにくいのがインドネシアです。ブランド戦略もハラル・ジャパン協会にお問合せください!(笑)


【肉料理】

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行列ができる「焼きたてのかるび」(ハラル・ジャパン提供)

「吉野家」は引き続き高い人気を維持しており、店舗数・売上ともに堅調に拡大しています。日本とは大きく異なり、現地の嗜好に合わせた商品展開が特徴で、すき焼き風の牛丼のたれではなく、唐辛子やサンバルソースを用いた丼メニューなどが提供されています。

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安定の吉野家(ハラル・ジャパン協会提供)
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焼肉店の「牛角インドネシア」もハラルに力を入れています!(ハラル・ジャパン協会提供)

「焼きたてのかるび」を展開する物語コーポレーションはハンバーグ業態に力を入れ人気です。専門店の「NIKU NIKU OH!! KOME」がオープンし、いまインドネシアは日本のハンバーグ展開も熱く、旬です。

揚げ物、フライが大好きなインドネシアには、アスラポートが展開する「キムカツ」もあります。

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揚げ物いろいろの「キムカツ」(ハラル・ジャパン提供)

【すし】

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スシローの店舗(ハラル・ジャパン協会提供)

「元気寿司」「かっぱ寿司」「スシロー」なども展開していますが、ハラル認証は元気寿司が取っており、かっぱ寿司もハラル認証を準備中です。日本のおいしさの順序と違います? 食べ比べてみてください。日本よりも高いすしチェーンもあります。

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持ち帰りの「スシロー to GO !」(ハラル・ジャパン協会提供)
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ハラル認証ありの「元気寿司」(ハラル・ジャパン協会提供)
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「かっぱ寿司」もハラル認証取得準備中!(ハラル・ジャパン協会提供)

【カレー】

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やっぱりインパクト強し!「ゴーゴーカレー」(ハラル・ジャパン協会提供)

やっぱり、この2ブランド「カレーハウスCoCo壱番屋」「ゴーゴーカレー」が代表格です。その他の日系企業では、トリドールホールディングス傘下のMCグループが運営するシンガポール発の日本式カレー店の「MONSTER CURRY(モンスターカレー)」も注目です。日本式カレーは世界コンテンツ食になりうると考えます。米パターン、麺パターンもあり、まだまだ展開が広がりそうです。

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インドネシアでも「CoCo壱番」!(ハラル・ジャパン協会提供)
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「スガキヤ」でも日本式カレーは人気メニュー(ハラル・ジャパン協会提供)

【定食】

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牛肉祭りでアピールの「大戸屋ごはん処」(ハラル・ジャパン協会提供)

「大戸屋ごはん処」はハラル展開で、一歩二歩リードして展開中です! プレナスが展開する「やよい軒」は現状ノンハラル展開ですが、同社の「ほっともっと」などが出店進出してくるとハラル展開も視野に入れるかもしれません、楽しみな業態であり、焼き魚定食ブームはいつ起きてもおかしくないと考えます(笑)

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「やよい軒」はノンハラルで展開中(ハラル・ジャパン協会提供)

【粉もの】

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タコではなくてステーキ入りもある「築地銀だこ」(ハラル・ジャパン協会提供)

「築地銀だこ」はノンハラル展開から成分ハラル展開、ハラル認証展開と進化してきています。
お好み焼き、焼きそば、焼きうどん、スパゲティ・パスタなども時間の問題ですね。


【スイーツ】

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日本のスイーツは人気です。「シャトレーゼ」のケーキ(ハラル・ジャパン提供)

シャトレーゼのハラル展開は、日本製(直輸入)品とローカル製造品をうまく使い分けてハラルビジネス展開をしています。ハラル・ジャパン協会がOEM(相手先ブランドによる生産)工場のマッチングもいたします!(笑)

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ハラル認証を掲げる「シャトレーゼ」(ハラル・ジャパン協会提供)

【コンビニ】

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おでんもある「ファミリーマート」(ハラル・ジャパン協会提供)

日系コンビニはこれまで、インドネシアの巨大2強コンビニ(インドマレット2万店、アルファーマート1万6000店舗)に対して辛酸をなめてきましたが、プレミアム、日本式、おいしいで巻き返しを図り、ファミリーマート、ローソンが元気です。店頭販売、ディスプレーは相変わらず上手で、おでんも含め販売しています。


インドネシアで日本食マーケットへの期待値は非常に高くなっています。楽しみばかりですね。今後も「インドネシア × 外食進出」を楽しみにしてみてください。今後も、当欄で国別での業態レポートを展開してみたいと思います。
 
次回は、注目されている海外に打って出る和牛市場のハラルビジネスについて、よもやま話をしたいと考えます。引き続きよろしくお願いいたします。


佐久間 朋宏(さくま・ともひろ)
一般社団法人 ハラル・ジャパン協会 代表理事

岐阜県下呂市出身。マーケティングを専門とし、ハラルビジネスに精通する地域活性化のスペシャリスト。分かりやすい解説と豊富な情報力に定評。

B級グルメに行列並ぶ インドネシア人が大好き「日本の食」|NNAカンパサール

 


2026-04-27 17:59:00

未来価値創造戦略【8】

 

今回は、「未来価値創造戦略」の「財務マネジメント戦略の考察」「バランス・スコアカード」「グローバリゼーション・マネジメント」「ROE重視の財務マネジメント」「ROEの課題」について説明しよう。

 

[8]未来価値創造の課題

「未来価値創造」といっても、何がなんでも無差別な投資は忌避しなければならない。確かに「未来価値創造」は、「企業ミッション」をベースに「経営戦略」の一つの柱として構築されるのであるが、「財務マネジメント戦略」に裏打ちされたものでなければならない。

 

(1)財務マネジメント戦略の考察

「企業戦略」のなかで、「未来価値戦略」は「経営戦略」の主柱で、「マーケティング戦略」「情報マネジメント戦略」「組織マネジメント戦略」「人的マネジメント戦略」などと同時に実現するために必要な「資金」や「利益」を生み出すのが「財務マネジメント戦略」で、「企業戦略」の中核として位置づけなければならない。

しかし、中核といっても、「財務マネジメント戦略」が最優先の「戦略」ではなく、「企業戦略」を支えるものであり、しかも対等に「マネジメント・パワー」を注ぐものとして志向しなければならない。さらに重要なことは、「未来価値創造」のためには、「未来価値」そのものの「創造」するだけではなく、「情報」「知識」「人財」を「創造」していくための膨大な「資金」を用意する「財務マネジメント戦略」を確立しなければならない。

 

(2)バランス・スコア・カード

「財務マネジメント戦略」だけを「戦略化」しても、「企業戦略」との関連が明確にされないので、適切に機能させるために「バランス・スコア・カード(BSC:Balanced Score Card)」という「マネジメント手法」を活用することである。「BSC」は、「4つの視点」を用いて、「企業戦略」との「バランス」をとり、「長期」「中期」「短期」の「業績向上」を図るものである。

 

① 財務の視点

「BSC」の4つの視点の最上位に位置づけられ、「株主」が企業を評価する「財務視点」の「基準」である。

 

② お客様の視点

企業はお客様に商品やおもてなしを提供することによって、「利益」を得ているので、「財務指標」を改善するためには、「お客様の視点」による評価する「基準」である。

 

③ 内部プロセスの視点

「お客様の視点」を「アップスケール」させるためには、必ず「内部プロセスの視点」の改善のための「基準」である。

 

④ スタッフの学習と成長の視点

「スタッフの学習と成長の視点」というのは、組織を構成するスタッフが「企業マネジメント」を継続的に「アップスケール」させるための「基準」である。「BSC」の「4つの視点」によって、「未来価値創造」を「戦略化」するためには、次のような「戦略マップ」を描くことである。

 

【戦略マップ】

 

企  業  戦  略

財務の視点

売上高の増加、自己資本比率の向上、コストの低減

お客様の視点

お客様の感謝度のアップスケール化

内部プロセスの視点

情報・組織・人的資源戦略の向上と教育訓練の充実

スタッフの学習と成長の視点

全員参加マネジメントの定着

 

(3)グローバリゼーション・マネジメント

企業活動は、いまや世界規模で行われるので、経済や金融は「グローバリゼーション」が進展しているので。その立場で「財務マネジメント戦略」を確立しなければならない。そのためには、「国際会計基準」に取り組むことである。

「国際会計基準」というのは、「国際会計基準審議会(LASB:International Accounting Standards Board)」という独立した民間の非営利団体によって設定している「国際財務報告基準(IFRS:International Financial Reporting Standards)」で、世界各国には独自の「会計基準」があるので、いわば「会計基準の世界標準」である。

「国際会計基準」は、グローバル企業の「財務諸表」が統一されることによって、世界の株式市場の企業業績の評価が「公正」になり、さらに世界中の投資家にとって効率的に投資の判断が行うことができる。「グローバル・マネジメント」を行う場合、「財務諸表」の「評価」が「国際会計基準」が不可欠であり、「グローバル戦略」を行う場合には、早急に導入しなければならない。

 

(4)ROE重視の財務マネジメント

 

① 欧米と日本のROEの現状と将来性

「ROE」については、日本の企業の平均値は8%程度であるが、欧米の企業の平均値は10~15%であるので、日本の「企業マネジメント」の強化が課題になっている。しかも、アメリカでは長期にわたって「ROE」が20%を達成している企業が「将来性」があるとされている。

さらに、世界最大の議決権行使助言会社「ISS:International Shareholder Services」の「議決権行使助言」によると、「過去5年間の平均と直近決算期の「ROE」がいずれも5%未満の企業については、経営トップの取締役選任議案に反対するように株主に勧める方針」を発表し、企業にプレッシャーをかけ始めた。

日本においては、日本経済新聞社、日本取引所グループ、東京証券取引所が協働で開発し、日本銀行が買い入れている「上場投資信託」の一つとして採用している「株式指標」の「JPX日経インデックス400」も「ROE」重視に拍車をかけた。

この「インデックス」は、「3年間の平均ROEや、累積営業利益、基準時の時価総額などを考慮して、上位400銘柄を選んだもの」で、この「インデックス」に選ばれるかどうかが、「株価」に影響する要因の一つとして位置づけられている。

 

② 優良企業の企業戦略

日本の企業の中には、「ROE」について、慎重な企業や否定している企業のある中、継続的に「ROE」を「20~40%」を維持している企業も少数派ではあるが存在している。優良企業の「企業戦略」は、「財務マネジメント戦略」が優れていることはもちろんであるが、その中でも「グローバル戦略」を確立していて、「国際会計基準」についていち早く取り組んでいる。

さらに、「財務マネジメント戦略」においても、「ROE」を重視しているばかりでなく、「ROA(Return On Asset:総資本営業利益率)」を高めるために、「財務レバレッジ(資産÷自己資本)」を重視している。

「財務レバレッジ」というのは、「自己資本比率(自己資本÷資産)」の逆数であることから、「ROA」を高めることによって、「ROE」を高めることが「財務マネジメント戦略」として重視しなければ「健全経営」と言えなくなることは必至である。

多くの企業で「ROE」を高めるために、「ROE」ばかりに注目し、「自社株買い」「リストラ」「滅茶苦茶なコストカット」が行なわれているが、これは短期的には「ROE」は高まるが長期的には課題を残してしまう。

重要なことは、優良企業の共通している「戦略」は、「財務マネジメント戦略」だけでなく、「経営戦略」とか「マーケティング戦略」を重視していることなのである。さらに、重要なことは「情報マネジメント戦略」「組織マネジメント戦略」「人的資源マネジメント戦略」とのバランスがとれていることである。

 

(5)ROEの課題

 

①マクドナルド事件

2014年夏、「日本マクドナルド」に激震が走った。これは、「チキンマックナゲット」に使用している鶏肉の一部の仕入先である、米・食肉大手OSIグループの「上海福喜食品有限公司」で、「使用期限切れ鶏肉」を使用している問題が発覚したことであった。

さらに、中国のローカルテレビ局による報道で、工場内の不衛生な食肉の処理作業が明らかにされ、日本のお客様に動揺を与えた。「日本マクドナルド」は、謝罪してタイ産に切り替えた。また、2015年1月には、「人の歯」や「ビニール片」などといった異物がポテトやチキンナゲットに混入していた事実が全国で相次いで発覚した。

「日本マクドナルド」は、1971年に第1号店を東京・銀座に開店し、企業の「店舗オペレーションの原理原則」である「QSC(Quality(品質)、Service(サービス)、Cleanliness(清潔感))」を徹底させ「お客様への安全・安心」を提供して、「信頼感」を醸成してきた。

今回の事件は、謝罪はしたものの、内容は責任は加工工場で、あたかも「日本マクドナルド」は被害者的な感覚を匂わせたので、お客様だけでなくマスコミの「信頼感」を一気に失ってしまった。たとえ、本当の責任は加工工場にあることは事実であるが、「日本マクドナルド」には、「管理責任」は存在するので、「信用喪失」は当然のことである。

 

③ アメリカのマクドナルドの創業精神

「日本マクドナルド」は、「アメリカ・マクドナルド」の合弁会社であり、会社設立当時は、創業者のレイ・クロックが経営者であった。レイ・クロックの「事業哲学」は、生涯ピューリタン的論理に基づいていた。

したがって、細部を疎かにして、短期間の利益を求めることはせず、質の高い仕事が生み出す「長期的利益を目標にせよ」と説き続けた。つまり、仕事を正しく行えば、お金は自然に入ってくるものであった。これは、今日でも語りつがれていて、「マクドナルド」の本社の壁には、次のような「創業者遺訓」が飾られている。

 

◎全員の結束は、個人の力にまさる

◎企業の成功は、社員のやる氣にかかっている。 

 

「マクドナルド」の「システム」は、「科学」によって構築する一方、「組織マネジメント」は、会社の幹部、加盟店のオーナー、仕入先をいかに選び、彼らの能力をいかに引き出すかを腐心するというもので、「共同事業」という、まさに「全員参加マネジメント」である。

ただし、「店舗オペレーションの原理原則」である「QSC」の基準の徹底が最大の方針で、レイ・クロックの「組織マネジメント」大半はここに注がれて居て、他社との格差をつけたものであった。いわゆる、「マクドナルド」の加盟店に対する考え方は、「加盟店の利益優先型」で、これが世界一ノチェーンを構築したのであった。

 

④ 日本マクドナルドの「QSC」の状況

「日本マクドナルド」の日本における快進撃は、「日本一のフードサービス」という「ビジョン」のもとに、これを支えるものは、いままで日本になかった「QSC」の導入で、日本の「フードサービスの産業化」につらなったものとして、大いに賞讃された。しかし、「日本マクドナルド」は、1985年の「プラザ合意」後の為替レート変動、バブル経済崩壊後によって、それまで順調に伸びていた売上が鈍化した。

この事態を打開するために、1994年より「ディスカウント戦略」がスタートし、1995年には、ハンバーガー210円を一挙に130円とし、期間限定ながら、平日半額の65円とした。確かに売上は上昇し、「ハンバーガー・ウォーズ」によって業界を混乱させた。その上、店舗は多忙を極め「QSC」のレベルは、自然に低下してしまった。

 

⑤ 日本マクドナルドの戦略転換

「日本マクドナルド」の頻繁に行った「価格戦略」によって、お客様の支持を失い、ついに「日本マクドナルド」の創業者の藤田田は、2003年に退任した。その後、パット・ドナヒューがCEO兼会長に就任して、「米国式戦略」に転換し、業績の回復を図った。

その後、2004年に代表取締役CEOに原田泳幸が就任して、「米国式戦略」を引き継いだ。原田泳幸は、様々な「米国式戦略」を展開するなかで、短期的には業績は回復し、「QSC」の徹底を行ったが、一度低下したレベルは、元には戻らなかった。

2007年に、シニア・ディレクターとして、ディブ・ホフマンが赴任し、2009年には副社長に昇格した。また、一度は回復した売上が、2008年に再び低下を始めた。デイブ・ホフマンは、直営店の閉鎖、直営店のフランチャイズ化などや、「マーケティング戦略」よりも「高価格戦略」を目指すことによって、「ROE」を最大限に高めることが優先された。

 

⑥ 未来価値の未創造

「日本マクドナルド」の業績の悪化は、直接的には「鶏事件」であるが、レイ・クロックの「創業者精神」である「全員マネジメント」の思想の喪失という課題に直面した。さらに、「お客様発の立場」はもちろんのこと、「お客様の立場」の喪失と、「未来価値」はおろか、「現在価値」すらも「創造」していないことが最大の課題であり、これに気がつかない「経営者」は失格といえる。

重要なことは、「日本マクドナルド」は、「ROE・財務戦略」>「未来価値・マーケティング戦略」であって、「ROE」=「未来価値」という「マネジメントの原理原則」を遵守するより、「米国式マネジメント」が、「鶏事件」を引き起こした要因であることに気がつかない愚行であったことである。

経営者カサノバは、事件発生当時は、他人ごとのように対応していたが、その後にお客様との座談会を開催したり、日本人を経営陣に参加させ、上から目線から脱皮して、お客様の顔を見るようにしたことが、業績を回復させた。

 

 


2026-03-28 12:16:00

2026年「アジアのベストレストラン50」 日本はトップ10圏外に

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香港で開催されたアジアのベストレストラン50の授賞式にて

世界のベストレストランのアジア版「アジアのベストレストラン50」の授賞式が3月25日、香港のウォーターフロントにある「ケリーホテル」で行われた。古くから食の都として知られる香港だが、ベストレストラン50の開催地となるのは初めてのこと。今回もシェフやレストラン関係者約900人が集まり、盛況となった。

 

ランキング結果は、香港の「チェアマン」が2021年以来2度目のアジアNo.1に輝き、2位には同じ香港の中国料理「ウィン」、3位にはタイの「ガガン」が続いた。日本は最高位は13位の大阪「ラ・シーム」となった。日本が10位以内にランクインしなかったのは2013年から始まるこのアワードで初めてのこととなる。

また、これまで何度もNo.1レストランを排出してきたシンガポールも、最高位が「オデット」の19位にとどまった。

一方で、特別賞にアート・オブ・ホスピタリティにインドの「マスク」、最も順位を上げたレストラン「ハイエスト・クライマー賞」に北京の「ランブレ」、サステナブル・レストラン賞にバンコクの「バーン・テパ」、シェフズ・チョイス賞でもバンコクの「レドゥ」と「ヌサラ」のティティッ・トン・タッサナーカジョンシェフが選出。

 

さらに、ベスト女性シェフに韓国「オンジム」のチョ・ウンヒシェフ、ベストペストリーシェフにはインドネシア「オーガスト」のアルディカ・チャンドラシェフが選ばれるなど、新しい地域の台頭が感じられる結果になった。

日本のレストランは50位以内に13位に「ラ・シーム」、16位に「セザン」、21位に「茶禅華」、28位に「マス」、31位に「フロリレージュ」、33位に「明寂」、34位に「クローニー」、37位に「NARISAWA」と、去年の11軒から3軒少ない、全8軒がランクインした。

中国料理の躍進にみる多様性

今回特徴的だったのは、中国料理、特に香港や台湾、北京や上海といった大都市だけでない地域の中国料理がランキングを上げていることだろう。6位に福建料理の「ミート・ザ・バンド」、10位に浙江料理の「如院」が入った。昨年から、中国本土より細かく見るため、中国の評議委員長が一人増えたという背景もある。その長い歴史と多様な地域性が新たな注目を集めていると言えるだろう。

授賞式前日に行われたトークイベント「50ベストトークス」では、上海「リンロン」のジェイソン・リューシェフが「中国にはまだ知られていない地方料理がたくさんある。中国八大料理を学び、そのの多様性を表現している」と、中国国外であまり知られていないその食の地方性と奥深さを強調。中国本土は50ベストが追求する「食のフロンティア」の一つということができるだろう。

また、中国4000年の歴史を背景とした中国料理の世界では、年代物の柑橘の皮「陳皮」や中国茶が価値あるものとして評価されるなど、時間の経過が生み出す深い味わいが重要視される。

 

今回1位となった「ザ・チェアマン」のダニー・イップシェフは、授賞式の壇上で「うちのスタッフの平均年齢は52歳、多くが開業時の17年前から働き続けている『ヴィンテージ・チーム』」と冗談を飛ばした。

それだけではなく、チェアマンでは多くの中国料理店で使われている化学調味料を一切使わず、代わりに開業時から作り続け、なかは「17年もの」のものもある発酵調味料や保存食などが料理に使われている。「時間が生み出す発酵や保存食の味わいは、新しくつくることができないもの。それが私の料理の味の決め手になっている」と語った。

「チェアマン」のダニー・イップシェフ
「チェアマン」のダニー・イップシェフ

日本の地方の多様性

日本のベスト50入りは減ったものの、51〜100位のリストには51位に「傳」、60位に「Goh」(福岡)、63位に「鮨しゅんじ」、72位に「鮨さいとう」、76位に「チェンチ」(京都)、81位に「ヴィラ・アイーダ」(和歌山)、82位に「片折」(石川)、93位に「出羽屋」(山形)が入るなど、今後に期待ができる結果となった。

 

昨年に日本の新評議委員長として選ばれた浜田岳文氏は、「No.1を取るかどうかに注目が集まりがちなアワードですが、日本は、ローカルな地域でも美食が楽しめるのが特徴で、このような国は他にないはず。多様性の時代に、東京だけでなく多くの地域のレストランが選ばれることにも大きな意味があります」と語っている。

「自分の物語を伝える」料理の背景にあるもの

50ベストでは、未来の美食を考え、人と人を繋ぐためのイベントを行なっているが、その一つが、シェフとメディアが直接話し合うMeet the Chefというイベントで、今回は「Time as Craft」というテーマで、各店のさまざまな取り組みが紹介された。

その中で印象的だったのは「自分の気持ちや物語を伝えることで、食べる側の感情を動かす」と語ったシェフが多いことだ。

台湾でモダンシンガポール料理を提供する「JLスタジオ」(50位)のジミー・リンシェフは、「2017年に店をオープンする際、もともと台湾食材を使ったヨーロッパ料理を考えていた。でも、当時はノーマの影響もあり、地元食材を売りにする店の全盛期。試作した料理が他の店と同じに見えた。どうやって違いを生み出そうかと考えたとき、自分の感情を動かす料理は、食べて育ったシンガポール料理だと思い、2週間前にメニューもコンセプトも全部変えた」という。

香港「ネイバーフッド」(24位)のデビッド・ライシェフは、「30年以上料理をしているが、10年ほど前から、市場に行き、食材を選んで、自分の感情を動かす料理をつくるようになった。一番の褒め言葉は『シェフの感情が伝わった』と言われること」と語る。例えば、自ら採集した松茸をシンプルにオリーブオイルで焼き上げ、蜂蜜を垂らした料理など、その時の感性で作り上げる料理は、日々変わり、その日だけの限定の料理として注目を集めている。「個人の思いを表現する料理」という時代性は、冠スポンサーでもあるサンペレグリノ社が、30歳以下の世界の料理人を対象に2年に一度行っている若手料理人のコンペティション「サンペレグリノ・ヤング・シェフ」を集めてのメディアランチでも感じられた。

 

会場となったのは2019年と2020年にアジアNo.1に輝き、このコンペティションのメンターシェフを務める「オデット」のジュリアン・ロワイエシェフ(右から2人目)のビストロ「ルイーズ」
会場となったのは2019年と2020年にアジアNo.1に輝き、このコンペティションのメンターシェフを務める「オデット」のジュリアン・ロワイエシェフ(右から2人目)のビストロ「ルイーズ」

昨年の世界大会の優勝者となった香港「ベロン」のアーディ・ファーガソンシェフ(写真左端)は、コーチを務めた香港「テート ダイニング ルーム」のヴィッキー・ラウシェフに「どうしたらいいか聞くのでなく、あなたがどうしたいのか私に言って」と、言われ続けたことで、母の味であるインドネシアの味を表現する勇気をもらい、世界一に輝くことができたという。また、このコンペを通して出会ったシェフ仲間などのコミュニティが、個人の思いを表現する今のスタイルを形づくったと語った。

2018年世界大会で優勝し、現在は京都で「ミドル」のオーナーシェフを務める藤尾康浩シェフ(写真右端)は、「15歳からイギリスで暮らし、フランス料理を学んできた。2018年の大会に参加した際、日本を表現する必要があり、自らのルーツを改めて考えたことで今のスタイルが生まれました」と語った。

「自らの声を見つける」ことは、今の美食の一つの方向性と言えるだろう。それは、SNSの発達でめまぐるしく変化してゆくトレンドへのアンチテーゼとも言えるかもしれない。いまや一つの事象が瞬時に世界のトレンドとなる時代だ。熟成された中国の保存食材などには、その真逆の価値がある。

 

また、ここ数年、AIをどう料理に活用するかという話が世界の食のカンファレンスで取り沙汰されるようになってきた。AIを活用すれば、レシピをいくらでも生み出せるが、その人の内側を反映した「パーソナリティのある料理」はAIで決して生み出せない独自性をもつ。

シェフが自分自身のアイデンティティを見つめ、一人ひとりのゲストに合わせ「世界に一つだけの花」としての料理を提供する。「自分の物語を伝える」のは、料理のスタイルの多様性を保つだけでなく「あなたのために心から料理する」という、料理の根本にある大切なものを、再確認するためのものでもあるのかもしれない。

アジアのベスト50レストラン 一覧

1. ザ・チェアマン(The Chairman)|香港
2. ウィング(Wing)|香港
3. ガガン(Gaggan)|バンコク
4. ミングルス(Mingles)|ソウル
5. ヌサラー(Nusara)|バンコク
6. ミート・ザ・バンド(Meet the Bund)|上海
7. シェフ・タムズ・シーズンズ(Chef Tam's Seasons)|マカオ
8. ガガン・アット・ルイ・ヴィトン(Gaggan at Louis Vuitton)|バンコク
9. リン・ロン(Ling Long)|上海
10. 如院(Ru Yuan)|杭州

11. 福和慧(Fu He Hui)|上海
12. ソーン(Sorn)|バンコク
13. ラ・シーム(La Cime)|大阪
14. オンジウム(Onjium)|ソウル
15. マスク(Masque)|ムンバイ
16. セザン(Sézanne)|東京
17. ラムドレ(Lamdre)|北京
18. ズーリング(Sühring)|バンコク
19. オデット(Odette)|シンガポール
20. セロージャ(Seroja)|シンガポール

 

21. 茶禅華 (Sazenka)|東京
22. ロジー(Logy)|台北
23. ボーン(Born)|シンガポール
24. ネイバーフッド(Neighborhood)|香港
25. ポトン(Potong)|バンコク
26. イータニック・ガーデン(Eatanic Garden)|ソウル
27. ミス・マリア&ミスター・シン(Ms. Maria & Mr. Singh)|バンコク
28. マス(Maz)|東京
29. 102ハウス(102 House)|上海
30. ナー(Naar)|カサウリ

31. フロリレージュ(Florilège)|東京
32. エストロ(Estro)|香港
33. 明寂(Myoujyaku)|東京
34. クローニー(Crony)|東京
35. カプリス(Caprice)|香港
36. ル・ドゥ(Le Du)|バンコク
37. ナリサワ(Narisawa)|東京
38. レザミ(Les Amis)|シンガポール
39. オ・ジャルダン(Au Jardin)|ペナン
40. ラビリンス(Labyrinth)|シンガポール

41. モス(Mosu)|ソウル
42. オーガスト(August)|ジャカルタ
43. ビウム(Bium)|ソウル
44. ロカヴォール NXT(Locavore NXT)|ウブド
45. ナエウン(Nae:Um)|シンガポール
46. モノ(Mono)|香港
47. ワナ・ユック(Wana Yook)|バンコク
48. ラ・ブリッシュ 133(La Bourriche 133)|上海
49. セブンス・ドア(7th Door)|ソウル
50. JLスタジオ(JL Studio)|台中

2026年「アジアのベストレストラン50」 日本はトップ10圏外に | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 



 

 

 

 

 

 


2026-03-28 12:12:00

未来価値創造戦略【7】

 

今回は、「未来価値創造戦略」の「組織風土」について、「組織」「全員参加マネジメント型組織」「強固なチームワークづくり」「企業風土の転換」「人財づくり」について説明しよう。

 

[7]未来価値創造のための組織風土

 

「未来価値創造」のためには、「カリスマ経営者」が存在して、「経営者の方向づけ」を実現できる「スタッフ」が必要で、「全員参加マネジメント戦略」と「共感マネジメント戦略」の「組織風土」が不可欠である。ここで間違えてはならないことは、「カリスマ」は「超人間的」で、けっして「独裁者(権力の独占者)」でないことである。

 

(1)未来価値創造の組織

「未来価値創造」をするための「組織」というのは、組織の「スタッフ」全員が、「お客様発」を探索できる思想の持主でなければならない。「未来価値創造」の場合、いくら「カリスマ経営者」が「方向づけ」を行ったとしても、組織の「スタッフ」は抵抗感が生まれてしまうのは、自然の形であるのが一般的である。

「未来価値創造」の事例として、「セブンーイレブン」がとりあげられるが、「セブンーイレブン」とて、「スタッフ」の抵抗の歴史が今日の姿を築いてきたのである。この好例は「弁当やおにぎりの販売」「できたてのパンの販売」「セブン銀行の設立」「プライベート・ブランドのグループ各社での販売」「セブン・ゴールドの開発」など数多くの施策が反対から生まれたものである。

この事例は、何も「セブンーイレブン」だけでなく、「サクセシイブ・カンパニー」の歴史を調べていくと、同じ現象があることであるが、重要なことは、「カリスマ」が「カリスマ」としての「確固たる方向」づけと、抵抗のあるものの無理難題を解決してしまう「創造力」が存在する「組織」が確立されていることである。

 

(2)全員参加マネジメント戦略型組織

「未来価値創造」で最も重要なことは、「タテ型組織」ばかりではなく、「ヨコ型組織」や「ナナメ型組織」である。「三人寄れば文殊の知恵」という「ことわざ」は、このために存在するものであるという認識をもたなければならない。

たとえ、特定の「商品」を開発する場合、「プロジェクト・チーム」が編成されることがあるが、参加する「スタッフ」を支えるのは、その組織全員の代表であることと、これこそ参加者は「ヨコ」や「ナナメ」で、多くの人々の「総智」が結集できる「全員参加マネジメント型組織」が不可欠である。

 

(3)強固なチームワークづくり

「セブン・ゴールド」の開発の場合、グループ各社から参加する「全員参加マネジメント戦略型組織」が編成されたが、どんなに優秀なメンバーとはいえども、百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストアでは、それぞれ扱う商品も異なることが多く、「スタッフ」は違和感をもって参加する。

しかしながら、「セブン・ゴールド」を見事開発して、「未来価値創造」によって「個性化戦略」を確立したのは、「プロジェクト・リーダー」の「卓越しタリーダーシップ」と参加者の能力を最大限に引き出した「チームワークづくり」である。

 

(4)企業風土の転換

「未来価値創造」のためには、「現状維持」が蔓延している「組織風土」を、「未来価値の創造」の「組織風土」に転換させていかなければならない。この「企業風土」の転換というのは、容易ではなく、何せ人の性格すら転換させていかなければならないが、「危機マネジメント」を最大限に発揮しなければならない。

このためには、適確な「日本企業の将来像」を確立するばかりでなく、「未来価値創造」だけが、「サクセシイブ・カンパニー」であることを「全スタッフ」に「共感」させることである。

 

(5)人財づくり

「未来価値創造」には、優れた「カリスマ経営者」の「方向づけ」が必要であるが、それを実現するのは「優秀な人財」にほかならないことは言うまでもない。「人財育成」には、相当な労力と金が必要であるが、多くの企業では不景気になると、「教育費の削減」とか「人員削減で人財の喪失」を繰り返していて、「企業力」を低下させているということがあまりにも多いのが現実である。

「サクセシイブ・カンパニー」の大きなパワーは、「乱気流とカオス時代」であっても、「継続した人財づくり」を行っている。つまり、「サクセシイブ・カンパニー」の最大の原動力は、質量ともに「人財」がいることである。この「人財」の最大の条件としては、「失敗を恐れない精神力」と「プレッシャーに強い精神力」の持主で、「知識や能力」だけでなく、「強固な精神力」を具備させることである。

 

 


2026-03-21 20:28:00

キッコーマン、越市場に攻勢

販社設立、日本食需要を取り込み

キッコーマンがベトナムで販売やマーケティングを手がける現地法人を設立したことが19日までに分かった。経済成長で内需が拡大するとともに、日本食人気が高まるベトナムで、しょうゆを中心に高品質で本格的な調味料などの売り込みを加速する。同社は東南アジア諸国連合(ASEAN)地域を持続的成長のための戦略市場と位置づけており、現地ニーズに根差したラインアップを拡充しシェアを拡大する。ベトナムでは日本の外食チェーンの参入加速などを背景に日本食市場が拡大しており、キッコーマン以外でもヤマモリ(三重県桑名市)など調味料メーカーの参入が相次いでいる。

日本食品店に並ぶキッコーマンのしょうゆ=18日、ホーチミン市
日本食品店に並ぶキッコーマンのしょうゆ=18日、ホーチミン市

 

現地法人の名称は「キッコーマン・トレーディング・アジア(ベトナム)」。1月に南部ホーチミン市に設立した。代表はシンガポール販売会社の杉浦健社長が兼任する。

キッコーマンの広報担当者によれば、ベトナム法人の設立は長期的な企業価値向上と持続的成長が目的だ。ASEAN地域を重要な戦略市場と位置付けており、特にベトナムは「今後も高い成長ポテンシャルが見込まれる市場だ」と期待する。安定した経済成長に加え、人口増加を背景とした内需の拡大や、食文化の多様化が進んでいることを有望視する。

ベトナムでは既にしょうゆや刺し身しょうゆ、照り焼きダレ、紙パックの調製豆乳など日本でなじみの商品を幅広く展開している。店頭のしょうゆ瓶にはベトナム語で書かれたレシピ情報のタグが付帯したものもあり、現地の食材と味覚に合わせた工夫をこらす。現地法人の設立で、こうしたマーケティングにさらに力を入れるとみられる。

キッコーマンのしょうゆの製造拠点は2025年3月時点で日本に加え米国、ブラジル、中国、台湾、シンガポール、オランダの7カ国・地域にある。

日本食品メーカーの参入相次ぐ

日本の調味料メーカーでは味の素が1992年からベトナムでうま味調味料の製造販売を続けているが、最近もベトナム進出が続いている。2025年4月には食品メーカーのヤマモリが、タイに次ぐ2カ国目の海外販売拠点となる現地法人をホーチミン市で開設すると発表。タイ工場のしょうゆや照り焼き用たれなどの販売を始めた。

地場スーパーの魚醬・しょうゆコーナー。日系ブランドも並んでいる=19日、ホーチミン市
地場スーパーの魚醬・しょうゆコーナー。日系ブランドも並んでいる=19日、ホーチミン市

背景にあるのは日本食の人気の高さや、経済成長に伴う中間層の拡大、食の品質・安全性への意識の向上だ。外食市場ではすしや居酒屋をはじめ多くの日本食チェーンが都市部で根強い人気があり、25年にはすしチェーン「元気寿司」が1号店をオープン。居酒屋チェーン「鳥貴族」も近く参入予定で、日本食の裾野は広がっている。

ASEANで2桁成長継続を

キッコーマンの海外しょうゆ事業の売上高は年率7.5%で成長しているが、24年時点で北米と欧州が85%を占める。アジア・オセアニアは14%にとどまるなか、25~27年度の中期経営計画は重要目標の一つとしてASEAN市場での持続的な2桁成長を掲げる。

ASEANを含むアジアでは、現地の嗜好(しこう)や食習慣を捉えた商品の拡充や食体験とブランド認知を通じたしょうゆの需要開拓に力を入れる。卸売事業については基盤を強化し、新規拠点開拓、事業拡大に努める方針で、今回のベトナム法人の設立もその一環とみられる。

キッコーマン、越市場に攻勢 - NNA ASIA・ベトナム・食品

 


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