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2026-06-27 14:41:00

全員参加マネジメント戦略[2]

 

前回は、「松下幸之助の経営哲学」を紹介したが、近年では「稲盛和夫の経営哲学」を紹介しよう。この「哲学」の中心は、「全員参加マネジメント戦略」であり、今日の「亰セラ」を創りあげた「原理原則」でもある。この「原理原則」は、稲盛和夫が「日本航空」の再生を短期間に行った大きな「全員参加マネジメント戦略」の賜物なのである。

 

(3)稲盛和夫の経営哲学 

現代の日本の「経営者」で「リーダー的経営者」である稲盛和夫の著書「京セラフィロソフィー」で「経営のこころ」として、次のように説明しているが、「京セラでは一人ひとりが経営者」として位置づけ、「全員参加マネジメント戦略」の「経営哲学」として称賛されている。

 

 

1.心をベースとして経営する

 

京セラは資金も信用も実績もない小さな町工場から出発しました。頼れるものはなけなしの技術と28人の信じ合える仲間だけでした。会社の発展のために一人ひとりが精一杯努力する、経営者も命をかけてみんなの信頼にこたえる、働く仲間にそのような心を信じ、私利私欲のためではない、社員のみんなが本当にこの会社で働いて良かったと思う、すばらしい会社でありたいと考えてやってきたのが 京セラの経営です。

人の心はうつろいやすいものと言われますが、また同時にこれほど強固なものもないのです。その強い心のつながりをベースにしてきたからこそ、今日までの京セラの発展があるのです。

 

2.原理原則にしたがう

 

京セラでは創業の当初から、すべてのことを原理原則にしたがって判断してきました。会社の経営というものは、筋の通った、道理にあう、世間一般の道徳に反しないものでなければうまくいかず、長続きしないはずです。われわれは、いわゆる経営の常識というものに頼ることはしません。「たいていの会社ではこうだから」という常識に頼って安易な判断をしてはなりません。

組織にしても、財務にしても、利益の配分にしても、本来どうあるべきなのか、もの

の本質に基づいて判断をしていれば、外国においても、また、いまだかって遭遇したことのない新しい経済状況にあっても、判断を誤ることはありません。

 

3.大家族主義で経営する

 

私たちは、人の喜びを自分の喜びとして感じ、苦楽を共にできる家族のような信頼関係を大切にしてきました。これが京セラの社員どうしのつながりの原点といえます。この家族のような関係は、お互いに感謝しあうという気持ち、お互いを想いやるという気持ちとなって、これが信じあえる仲間をつくり、仕事をしていく基盤となりました。

家族のような関係ですから、仲間が仕事で困っているときには、理屈抜きで助けあえますし、プライベートなことでも親身になって話しあえます。人の心をベースとした経営は、とりもなおさず家族のような関係を大切にする経営でもあるのです。

 

4.実力主義に徹する

 

組織を運営していく上で最も重要なことは、それぞれの組織の長に本当に力のある人がついているかどうかということです。本当に力のある人とは、職務遂行の能力とともに、人間として尊敬され、信頼され、みんなのために自分の力を発揮しようとする人です。こうした人が組織の長として場や機会を与えられ、その力を十分に発揮できるような組織風土でなければなりません。

こうした実力主義によって組織の運営が行なわなければ、その組織は強化され、ひいてはみんなのためになっていきます。京セラでは年功や経歴といったものではなく、その人がもっている真の実力がすべてを測る基準となっているのです。

 

5.パートナーシップを重視する

 

京セラでは創業以来、心の通じあえる、信頼できる仲間づくりを目指し、これをベースに仕事をしてきました。したがって社員どうしは、「経営者」と「スタッフ」という縦の関係ではなく、一つの目的に向かって行動を共にし、自らの夢を実現していく同志の関係、つまりパートナーシップ(partnership:協力関係)という横の関係が基本となっているのです。

一般にありがちな権力や権威に基づく上下関係ではなく、志を同じくした仲間が心を一つにして会社を運営してきたことにより今日の発展があるのです。これはパートナーとしてお互いを理解しあい、信頼しあえる人間同士の結びつきとなったからこそ可能であったのです。

 

6.全員参加で経営する

 

京セラでは、アメーバ(amoeba:柔軟な)組織を経営の単位としています。各アメーバは自主独立で経営されており、そこでは誰もが自分の意見を言い、経営を考え、それに参画することができます。

一握りの人だけで経営が行なわれるのではなく、全員が参加するというところにその真髄があるのです。この経営への参加を通じて一人ひとりの自己実現が図られ、全員の力が一つの方向にそろったときに集団として目標達成へとつながっていきます。

全員参加の精神は、私たちが日頃のひらかれた人間関係や仲間意識、家族意識をつちかう場として、仕事と同じように大切にしてきた会社行事やコンパなどにも受けつがれています。

 

◎すべてのスタッフに経営への参加を求める

 

◎スタッフ一人ひとりが「有意議」となることが大切

 

◎京セラでは、すべての催しに「全員参加」を鉄則とした

 

◎スタッフと経営者の考え方のベースが同じになれば労使紛争は起きない

 

7.ベクトルを合わせる

 

人間にはそれぞれさまざまな考え方があります。もし社員一人ひとりがバラバラな考え方に従って行動したらどうなるでしょうか。それぞれの人の方向「ベクトル(vector:方向と勢い)」がそろわなければ力は分散してしまい、会社全体としての力とはなりません。

このことは、野球やサッカーなどの団体競技を見ればよくわかります。全員が勝利に向かって心を一つにしているチームと、各人が「個人タイトル」という目標にしか向いていないチームとでは、力の差は歴然としています。全員の力が同じ方向に結集したとき、何倍もの力となって驚くような成果を生み出します。1プラス1が5にも10にもなるのです。

 

◎ベクトルが合うまでとことんスタッフと話し込む

 

8.独創性を重んじる

 

京セラは、創業の時から独創性を重んじ、人の模倣ではなく、独自の技術で勝負してきました。他者ができないといったものを喜んで受注し、全員が必至の努力でこれをつくり上げ、結果として独自の技術を次々に確立・蓄積してきたのです。

大河内記念生産特賞や科学技術庁長官賞を受賞し、京セラが大きく飛躍するきっかけとなった「マルチレイヤーパッケージ(multi layer pacage:高い目標をかかげ困難な状況から逃げる事無く真っ正面から取り組み素晴らしい成果を上げること)の開発は、このことを実証しています。何としてもやり遂げなければという強い使命感をもち、毎日毎日創意工夫を重ねていく、その一歩一歩の積み重ねが、やがてすばらしい創造へとつながっていくのです。

 

◎「約束」を「現実」にしていく過程で、独創性は生まれた

 

◎毎日の小さな「創意工夫」の積み重ねが、偉大な技術開発へとつながっていく

 

◎自分自身で考え、自分自身の足で歩むこと

 

◎「やれもしないことをやる」という習い性が、第二電電を誕生させた

 

9.ガラス張りで経営する

 

京セラでは、信頼関係をベースとして経営が行なわれています。そこでは、経理面をはじめ、すべてのことがオープンになっており、何ら疑いをさしはさむ余地のないシステムが構築されています。

その一つの例として、「時間当り採算制度」では全部門の経営成績が全社員に公開されています。自分たちのアメーバの利益がいくらで、その内容はどうなのかが誰にでも容易に理解できるようになっています。

一方、私たち一人ひとりも同じように心をひらき、オープンに仕事をすることを求められています。このように社内がガラス張りであることによって、私たちは全力で仕事に取り組むことができるのです。

 

◎公明正大であることが経営者の迫力を生む

 

◎「経営者」の犠牲的精神が社会的な正義を守っている

 

10.高い目標をもつ

 

創業時、京セラは間借りの社屋がスタートし、「スタッフ」が百人に満たない頃から、「京セラは世界的視野に立って世界の京セラへ前進する」と言ってきました。

ちっぽけな会社でありながら世界に目を向けるということは、高く大きい目標をもつということと同じです。高い目標を設定する人には大きな成功が得られ、低い目標しかもたない人にはそれなりの結果しか得られません。

自ら大きな目標を設定すれば、そこに向かってエネルギーを集中させることができ、それが成功のカギとなるのです。明るく大きな夢や目標を描いてこそ、想像もつかないような偉大なことが成し遂げられるのです。

 

◎目標は、京都の「原町一」そして「世界一」へ

 

◎高い目標と、一歩一歩の積み重ねから未来は開かれる

 

 

(4)逆ピラミットの組織化

多くの企業の「組織」は、「ピラミッド型」であるが、「カリスマ(Charisma:大衆の強い支持を得る非凡な能力)」性が高い「トップ」であろうと、あるいは「ワンマン(one man:独裁者)」であろうと、「トップ」一人では、企業を動かせるはずはない。

最近、「人を重視」する傾向が高くなり、「逆ピラミッド型」組織が横行しているが、形だけで成功していない企業が多い。つまり、「魂」が入っていないための形骸化である。重要なことは、「逆ピラミッド型」の「組織」の最上位は、「お客様」であり、「お客様発」の思想を「トップ」みずから実践し、「組織」を構成する「スタッフ」ばかりでなく、関係する企業にも徹底させなければならない。

 

(5)全員参加マネジメント戦略化のポイント

「企業マネジメント能力」を高めるためには、多くの企業では「企業能力」のテクニックを向上させることに終始しているが、これでは絶対に「企業マネジメント能力」は高めてはいない。

「企業マネジメント能力」を高める最善の道は、「全員参加マネジメント戦略」を徹底させなければならない。そのためには、「卓越したリーダーシップ」と「優れたツー・ウエイ・コミュニケーション」が不可欠である。さらに、「全員参加マネジメント戦略」を発揮するには、「実践知」→「形式知」→「暗黙知」の連結化である。

「全員参加マネジメント戦略」のポイントは、店舗販売に例えるなら、最前線の「スタッフ」には、「ルール」としての「マニュアル」は必要である。「マニュアル」というのは最低限厳守するための「ルール」であって、「おもてなし社会を実現」するためには、「各スタッフ」の「おもてなしの心」の「アップスケール」がなければならない。

つまり、「各スタッフ」の「個性化」が不可欠であり、「お客様」が次の利用機会には、担当した「スタッフ」の指名があるほどの「おもてなしレベル」である。かくして、ここに「現場力」の「エンパワーメント・マネジメント戦略」を発揮によって、「全員参加マネジメント戦略」が可能になり、「企業マネジメント能力」が高まるのである。

「全員参加マネジメント戦略」の「カナメ」は、「全員カリスマのマネジメント戦略」である。このためには、「全スタッフ」に「実践知」を組み込むことである。「実践知」は、元々日本企業の「DNA」であるので、「実践知」を復活させることが不可欠である。

「実践知」というのは「即興の判断力」である。つまり、「ミクロ(micro:微少)」の現実に直面したときに、「マクロ(macro:巨大)」の対極と結びつけ、適時に最前の判断を俊敏に行うことである。

「即興の判断力」には、「論理」や「分析」よりも、「直観的な察知力」や「エンパワーメント・マネジメント戦略力」が不可欠である。「全員参加マネジメント戦略」には、「実践知」ができたら、「形式化」による「文章化」である。「形式知」が形成されたら、「暗黙知」として、「システム化」をしていかなければならない。

 

 


2026-06-27 14:38:00

デニーズのボックス席から世界一へ エヌビディア創業者が語る飲み放題コーヒー

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Jackie Davies - stock.adobe.com

米国の取引所に上場するテック株のうち、時価総額で世界トップクラスに君臨するのがエヌビディアである。しかもテクノロジーセクターは、米国市場全体において極めて大きな比重を占めている。半導体メーカーのエヌビディアは、AI特化のハードウェアを提供することで、マイクロソフトやアップルといった巨人を追い抜き、世界を席巻した。

 

デニーズで生まれた会社としては、悪くない。そう、台湾出身のジェンスン・フアンは、客がボックス席でコーヒーを飲みながら長居できることで知られる、象徴的なレストランチェーンでの朝食を囲みながら、この会社を構想したのだ。

それはまさに、貧しさから富へと上り詰める物語だ。ある意味では、ガレージでの創業どころか、ソーセージや卵の香りが漂うファミリーレストランのボックス席から世界一の企業が誕生したという、まさにドラマチックな創業譚だ。

現在、エヌビディアはSKハイニックス、ネイバー、SKテレコム、斗山グループ、LGグループといった韓国の有力企業と契約を結んでいる。

 

「提携の焦点は、重要なメモリ技術の開発と確保、AIインフラの拡張、そしてAI計算需要の世界的増加に対応するAI『ファクトリー』の構築支援にある」と、GlobalDataのBV・スワガスは書いている。「エヌビディアとSKハイニックスは先進メモリ製品の開発と供給確保で協力し、エヌビディアのAIインフラロードマップを支える」

あの謙虚な原点へ

「1993年、3人の友人、フアン、クリス・マラコウスキー、カーティス・プリームがデニーズに集まり、パソコン上でリアルな3Dグラフィックスを可能にするグラフィックス・チップ(GPU)の開発について話し合った」と、ブライアン・コールフィールドは2023年9月にエヌビディアのブログで書いた。フアンが自社を最初に思い描いた場所に銘板を設置するために戻ったことを伝える記事だ。「シリコンバレー中心部の交通量の多い大通りから少し入った場所にあるそのデニーズは、事業を始めるのに最適な場所だったとフアンは語った。当時フアンは妻と子どもとともに近くに住んでいた」

2つの言葉

コールフィールドの報道によれば、フアン自身は15歳のときに、そのデニーズで初めての仕事に就いたという。フアンは当時をこう語っている。

「食器洗いもやったし、バスボーイ(下膳係)もやったし、ウェイターもやった。コーヒーカップを運ぶ量なら、私より多い人はいない」

さらにフアンは、取材でデニーズについてこうも語っている。これが、なぜあのレストランがエヌビディアのインキュベーターになり得たのか、その一端を示している。

「飲み放題のコーヒーがあって、誰も追い出しに来なかった」とフアンは説明した。1990年代にデニーズで過ごしたことのある人の多くは、これが本当だったと覚えているだろう。少しだけ注文して、長居し、友人と語り合い、そして起業の計画を練ることができた。ある意味でそれは当時のスターバックスだった。ブランドの誇示は控えめで、肘を置く余裕があり、当時の米国の風景のなかで独自の「本物らしさ」を備えていた。

 

盛大な帰郷

コールフィールドは、その再訪をこう描写している。

 

「火曜日のイベントは、賑わう店内の一角で行われた。そこは北カリフォルニアでも特に人気の高いデニーズの1店舗で、家族連れや退職者、夜勤明けの労働者が、卵とパンケーキを山盛りにした皿、ソーセージやベーコンの皿を求めて次々と入ってきた。フアンもそのなかにいて、彼と同席者は、ランバージャック・スラム(パンケーキや卵のセット)などの米国定番メニューを平らげ、たっぷりのコーヒーで流し込みながら、会議で1日を始めた」

まさにランバージャック・スラムである。

やがてデニーズは、賞金2万5000ドル(約401万円)の「Denny's Trillion-Dollar Incubator Contest」を立ち上げた。ケンタッキー州レキシントンのウォルター・アーネットが、寄付のための「Dad Mob」コミュニティプラットフォームで優勝した。

 

ソウルへ

現在へと話を進めると、エヌビディアに関する最も新しい動きは、これらの契約について話し合うためのフアンの韓国訪問である。

「皆さんとここにいられて本当にうれしい」とフアンは述べたと報じられている。「これが韓国のエコシステムだ。これが産業基盤だ。これがベンチャー投資家だ。これが若い起業家だ。私たちは彼らを一堂に会させた。率直に言って、来年はこれを2倍ではなく、10倍の規模にしたい」

フアンはまた、同社がAIチップへの投資を決断するに至った哲学についても語った。

「偉大な技術のほとんどは、最初は玩具として始まった」と彼は言う。「そして私たちは、コンピューターゲームは現実を再現しようとしているから複雑なのだと気づいた。現実の再現には、並外れたアルゴリズムと並外れた計算技術が必要だ。そしてその出発点から、いつか世界で最も重要なテクノロジー企業の1社になれるかもしれないと夢見た。それが私たちの夢だった。33年前のことだ」

確かに、デニーズのあのボックス席から大きなものが生まれた。これと同じような話は、どこを探してもまず見つからないだろう。エヌビディアはまさに、この時代の金融の巨獣である。半導体の大半が製造される台湾の出身で、しかも米国で学んだ人物(若い頃にはケンタッキー州やオハイオ州の学校に通っていたとはいえ)なら、この圧倒的な巨大企業を創業するうえで好位置にいたと言うこともできる。だが、あのコーヒーも、多少は関係していたのかもしれない。

(forbes.com 原文)

デニーズのボックス席から世界一へ エヌビディア創業者が語る飲み放題コーヒー | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 



2026-06-20 20:33:00

2026.06.19 12:00

抹茶の世界市場は1.2兆円へ、3度目の正直で米国でのブームが加速

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stock.adobe.com

数字が物語るのは、目を見張る成長だ。Jade Leaf Matchaの社内データによれば、家庭用抹茶市場は2023年の約1億3000万ドル(約209億円)から2025年には推定2億ドル(約321億円)へ拡大している。2030年までに、その数字は倍増する可能性があると同社は見込む。より広い世界市場を追うアナリストも同様に強気で、世界の抹茶産業は2030年までに74億3000万ドル(約1兆1900億円)に達すると予測されている。地域別では北米が最も高い成長率を示し、年平均成長率は約8%にのぼる見通しだ。

 

しかし、TikTok向きのクリームトップや、パステルグリーンのラテがブルックリンからロサンゼルスまで(そしてその間の各地で)メニューに並ぶようになった今、その裏側では供給、調達、そして世界が需要に追いつけるのかという、より複雑な物語が進行している。

今週だけでも、CNBCは年収25万ドル(約4010万円)の若いテックワーカーが、その給与を手放して抹茶カフェを開業したという話題を取り上げた。実際、抹茶への愛が主流化するにつれて、抹茶カフェは米国の大都市圏にとどまらず、各地で増えつつある。

とはいえ、抹茶は新しいものではない。統合医療の医師であり、長年の抹茶支持者でもあるアンドリュー・ワイル博士は、ほとんどの米国人がその言葉を耳にする以前に抹茶と出会っていた。

 

「1959年11月、日本に着いて2日目のことだ。ホストマザーが私を隣家へ連れて行き、茶道をたしなむ近所の女性に会わせてくれた」とワイルは振り返る。「その女性が茶会を開いてくれて、抹茶を一碗出してくれた。私はすっかり心を奪われた。まず色だ。それに茶筅も、ただただ素晴らしいと思った。そして味だ。恋に落ちた」

その後に続いたのは、抹茶を米国の消費者へ届けようとする数十年にわたる試みだった。定着までに2度の失敗を経て、ようやく本格的なブームが到来した。1970年代、ワイルは日本へ行くたびに抹茶を米国へ持ち帰り、友人に分けていたが、誰もそれを知らなかった。1980年代にはさらに踏み込み、日本の抹茶会社と提携して、自身のウェブサイトで販売した。それもまた時代が早すぎた。

「有益な植物の普及活動と同じで、またしても時代が早すぎた」と彼は言う。市場が準備できていなかったのだ。さらに30年を要し、ソーシャルメディアの台頭、コーヒーから離れる世代の変化、そして世界的なウェルネス運動を経て、ようやくタイミングが一致した。今回の波は、抹茶を米国生活の定番にするための3度目の挑戦であり、そして初めて、米国のほうが彼に追いついた。

当時彼を引きつけたもの、そしていま消費者の関心を動かしているものは、味わい、儀式性、そして生物学的特性の組み合わせであり、これほど揃った飲み物は多くない。Jade Leaf Matchaのゼネラルマネージャー、ダニエル・ウォルダーは、主流化に向けた転換点は2024年秋だったと指摘する。

「ずっと伸び続けてはいたが、加速がはっきり始まったのは約18カ月前だ」と彼は言う。「そのころからソーシャルメディアで爆発的に広がり、本当に主流に入り始めた」

ウォルダーによれば、ソーシャルプラットフォーム上の抹茶への関心は前年比19%増で、Jade Leafの自社データとも近い。リピート購入率は年初来で56%まで上昇し、約12%の伸びを示す。平均注文額も2桁成長だ。抹茶を飲む人の約40%は、1日少なくとも1杯のコーヒーを抹茶に置き換えているという。

爆発的な需要に対する調達の課題

需要の急増は、より切実な問いを浮かび上がらせた。これほどの抹茶は実際どこから来ているのか。そしてサプライチェーンは持ちこたえられるのか。

 

Jade Leafの成り立ちは、その文脈を示す。同社は2014年、抹茶の精神的な故郷と長く見なされてきた地域、宇治にある独立系の家族経営農家による日本の共同体「Kizuna」の輸入者として設立された。多くのブランドが今もオークションを通じて仕入れる市場において、この直接的な関係は競争上の優位性となっている。

「私たちは同じ農家から、農家直で買っている」とウォルダーは説明する。「春の収穫が始まる前から、こちらが購入するつもりの量を十分前もって伝える。購入前から確保分がある」。この違いは大きい。オークションベースの調達では、価格高騰や供給不足のリスクを抱えやすい。直接の関係があれば、農場インフラへの資金投下が可能になり、大規模展開では再現しにくい品質の継続性も担保しやすい。

そうした対話は、いまや一段と切迫している。昨年広く報じられた抹茶不足は、業界の多くにとって不意打ちだった。要因の一部は「追いつき」問題で、粉砕能力が需要に追随できていなかった。しかし、より長期的な構図は構造的でもある。

 

「需要があるところへ、人は向かっていく」とウォルダーは言う。世界最大の茶生産国である中国も抹茶へ生産をシフトしつつあると、ワイルも確認する。ただし、とりわけ濃茶グレードの製品では、日本が大きな品質優位を保っている。

再生型農業の支持者であるワイルは次のように語る。「私たちは、土壌の健全性、持続可能な栽培、透明性を重視する日本の多世代にわたる茶農家と直接取引している。これにより、葉には抗酸化物質やその他の重要な栄養素が豊富に含まれる。トレンドに左右される市場では、こうした長期的な関係こそが、抹茶の豊かな文化、そして品質と健康上の利点を真に守る」

ワイルとJade Leafはいずれも宇治から調達し、オークションではなく農家直を選んだが、対象とする市場は異なる。ワイルがアンドレ・ファシオラと共同創業したMatchaKariは、医師としての信頼を背景に、プレミアムで健康志向の消費者を狙う。一方Jade Leafは、手に取りやすさとスケールに焦点を当てる。

オーガニックの分水嶺

品質と調達が交差する論点の1つが、オーガニックだ。抹茶は茶葉を丸ごと摂取する製品であるため、茶葉を抽出して飲む一般的なお茶とは異なり、栽培方法の安全性がより厳格に問われることになる。

 

「抹茶は、茶の中で唯一、葉を丸ごと摂取する形態だ」とワイルは指摘する。「すべてを摂取している」。この違いは、茶葉を取り除いてから飲む浸出茶には当てはまらない、農薬曝露の含意を伴う。

オーガニック抹茶の需要は世界で前年比21.4%増と急伸し、カテゴリー全体を上回っている。すでに逼迫した供給に、さらなる圧力がかかっている。Jade Leafは抹茶の約90%〜95%をオーガニックとして調達しており、オーガニック認証が比較的まれな日本市場全体とは対照的だ。

ウォルダーによれば、日本における慣行栽培とオーガニックの差は、見た目ほど大きくない。「日本の農法は自然にかなりクリーンだ。過度なほど伝統的で、それもプラスに働く」。彼にとって認証の価値は、農法そのものよりも、それが提供する確実性にある。「その確実性があることで、可能な限り最もクリーンな製品を得られていると分かる」

 

ワイルは、特に抹茶の健康面での訴求が強まるなか、急増する需要を満たすだけのオーガニック認証抹茶が圧倒的に足りていないと付け加える。その根拠は、植物の特異な栽培プロセスにある。

「収穫の約3週間前、植物は遮光布で強く覆われ、日光の約70%〜80%が遮られる」と彼は説明する。「その反応として、葉は大きく薄く育ち、抗酸化物質とL-テアニンをより多く生成する」

この遮光工程こそが、鮮やかな色をはじめとする抹茶の最も価値ある特性、さらには身体への独特の作用を生み出す。

「抹茶は、抗酸化物質とL-テアニン(カフェインの作用を調整する鎮静作用のあるアミノ酸)のレベルが最も高い」とワイルは付け加える。「神経が高ぶるようなカドを取ってくれる。コーヒーは多くの人に落ち着かない感じを生み、しばしば反動もある。抹茶にはそれに近いものが見られない」

2033年には3億4000万ドルに達する予測

当面、この勢いは明白であり、弱まる可能性は低いとワイルは言う。

米国の抹茶市場は2024年に1億6400万ドル(約263億円)を生み、2033年には3億4000万ドル(約546億円)に達すると予測されている。ウォルダーによれば、Jade Leafの現在の顧客の約65%は過去1年以内にブランドへ流入しており、カテゴリーが単に既存ファンを回しているのではなく、実際に拡大していることを示唆する。世帯浸透率は約5%で、コーヒーの約80%と比べると低い。ウォルダーにとって、このギャップこそが物語だ。

「抹茶の世界にいる人間に聞けば誰でも、抹茶は『健康によい』を掲げるどんな飲料よりも、あなたにとって良いと言うだろう。消費者がそれを理解し、アクセスでき、自分が望む形で抹茶を本当に楽しめるようにすることが重要だ」

今日の抹茶飲用者の多くが生まれる以前から同様の主張をしてきたワイルは、ここまで時間がかかったことに驚いていない。経験上、世の中が追いつく必要のあるものがあるのだ。60年、3度の挑戦を経て、ついに追いついた。彼は、いつか自身の茶の原点が米国で主流となり、抹茶さえも超えて広がっていくことを願っている。

(forbes.com 原文)抹茶の世界市場は1.2兆円へ、3度目の正直で米国でのブームが加速 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 

 

 

 

 

 

 

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2026-06-05 20:57:00

北米

2026.06.05 16:15

「100グラム1万円」━━NY和牛事情。米国産Wagyuや「全米和牛組合」も

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以下、ニューヨーク・ブルックリン在住の作家、新元良一氏にご寄稿いただいた。

 


「金色のレリーフ」と「認定書」!

週末は、一週間のための買い出しに充て、大抵の場合、ブルックリンの自宅から徒歩圏内の方面へ出かける。先日も商店やレストランが建ち並ぶ通りを歩いて、一軒の肉屋に入った。

この店が以前から気になっていたのは、「和牛」と表示された肉を取り扱うからだが、中へ入ってみると、日本語で書かれた認定書が目にとまった。「兵庫県但馬牛 神戸肉」と記されたプレートの上には牛の横顔をあしらう金色のレリーフとその認定書が重ねて置かれ、入口近くのカウンターという目立つ場所に立て付けてあった。

写真=著者提供
写真=著者提供

米国での神戸牛の高級肉としての知名度は高く、わたしもニューヨークで、日本の地理に詳しくない初対面の相手に「あのKobe beefで有名なところ」と、自分の出身地を話すことがある。高品質の肉となれば、それを証明するためのものが必要と店側が判断し、こうした証明書を出していると思われた(日本語表記のため、内容は店員が説明しているだろうが)。

 

さて、その神戸牛とはどんなものかと視線を移したところ、認定書の下の位置するショーケースに宮崎牛と並んで陳列されていた。日本の高級肉にふさわしく、いわゆる霜ふりで赤みとの色合いが鮮やかだが、1ポンド(約450グラム)あたり279.99ドル(およそ44500円)━━100グラムあたりおよそ1万円と、自分のような庶民にはおいそれと手が届かない値段が表示されてあった。

米国産「和牛」? 「全米和牛組合」も

その二日後、ニューヨーク・タイムズ紙電子版で、“かつて高級牛肉を保証したWagyu(和牛)、現在その価値は?”の見出しに入る記事が掲載された。

「和牛」の名前がつくからには、日本からの輸入品と思いたくなるが、最近は産地が米国やオーストラリアの肉に付くのも珍しくない。肉屋やスーパーで売られ、和牛肉のハンバーガーやピッザをメニューに載せるレストランもあるなど、米国での和牛人気はピークに達した感がある。

記事によると1970年代、すでに日本からの高級牛肉の輸入は行われていたが、90年代に入って、「市場を守ることが脅かされる」理由から日本産サイドから海外への輸出の規制が厳しくなった。一方で、93.75%以上の純血腫が「和牛」と呼ばれる日本に対し、米国ではさほど規定の数値は高くない。美味しい牛肉という一般認識の和牛の呼称がひとり歩きし、米国産や豪州産の牛肉にもその名が使われるようになった。

“和”という文字が付くと、日本の文化や形式をイメージする人間にとってはいささか違和感を覚える話だが、米国産の和牛を扱う、米国の業者にも言い分がある。全米和牛組合(American Wagyu Association)のトップを務め、自らも500頭ほどの牛を有する牧場の経営者でもあるシーラ・パティンキン氏は、和牛の大きな特長の霜降りについて、米国産が「日本産のものに近づきつつある」と話しながらも、その独自性を次のように語る。

「大事なのは、わたしたちは日本産和牛と同じ品種ではない、ということです。米国産和牛は、自分たちなりに品質向上を遂げてきた」

米国産の和牛が浸透する一方で、日本産サイドも近年“本家”として市場での存在感を示そうと努めている。日本産和牛のプロモーション会社が立ち上がり、レストランのシェフに調理の仕方などを指南するなど、認知度を高めるための活動を展開中と記事は伝える。先の日本語表記による神戸牛の認定証も、おそらくこうした日本産牛肉のステイタスを高める目的なのだろう

「Kaizen(改善)」か「Transform(変形)」か?

さて、ビジネスはさておき、和牛人気の現況を見るにつけ考えさせられるのは、米国においての日本へのまなざしとその変遷についてである。

 

ちょうど1年前、同じニューヨーク・タイムズ日曜版のライフスタイル雑誌「T」が大々的な特集を組んで、現在の日本のカルチャーについて多方面から取り上げていた。詳しい記事の内容は別の機会にするが、そこで注目されたのが、海外から輸入したもののクォリティを高めることに日本が長けている点だった。

長らく奈良に暮らす、国際的に著名な紀行作家ピコ・アイヤーは、同特集に寄稿した文章で、英国の外交官・学者のW・G・アストン氏による次の言葉を引用している。

「日本人は、単なる借用に決して満足しない。他者から取り入れるいかなるものに対しても、広範囲にわたって改良を施し、ナショナル・ブランドとしての刻印を与える傾向の人たちである」

 

お家芸とも呼べる日本の改良技術への米国の評価は、時代とともに変化した。

80年代後期から90年代にかけて、バブル経済さなかの日本が米国のメディアで紹介されるとき、「Kaizen(改善)」という言葉をよく見かけた。どことなく工場での製造工程を連想させ、経済面で勢いがあった当時の状況と日本人の特性を示す言葉である。

それが、昨年出た「T」マガジンでは「Transform(変形)」が現在の日本への印象を言い当てる表現のように思えた。村上春樹氏は昨年12月のニューヨークでの講演で、「失われた30年」とされる日本の経済と異なり、日本の文化は過去30年間で米国の認知度を高めたと語ったが、改良の匠の技術にも支えられ日本の文化は、ある意味上り坂を歩むように映る。

文学、アート、映画、ファッション、アニメと国外で高級、洗練と羨望の的となる日本文化のなかには和牛を含む“食”も組み込まれる。日本から逆輸入されたステーキに代表される肉料理も然りだ。「和牛」の名のもとで、牛の飼育方法から調理まで極上の品質に近づく技術を駆使し、高級牛肉のブランド・イメージを築き上げた。

「何でも日本がベスト」と吹聴するのにはためらいを感じる。だが、和牛に代表されるように、日本産の品質に対する米国での一般的な評価が高いことは間違いない。独特の審美眼と高度な技術によるソフト・パワーを用いて、日本が今後、米国を含め海外においてどれほど存在感を示していくか、わたし自身も大いに期待を寄せている。


文=新元良一 編集=石井節子

 

「100グラム1万円」━━NY和牛事情。米国産Wagyuや「全米和牛組合」も | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

2026-06-05 17:08:00

サイゼリヤ、マ1号店が開業

世界初ハラル店舗に、100店目標

イタリア料理のチェーン店を展開するサイゼリヤ(埼玉県吉川市)は4日、マレーシアの首都クアラルンプールでサイゼリヤのマレーシア1号店を開業する。同社として世界初となるハラル(イスラム教の戒律で許されたもの)認証取得店舗となる予定で、イスラム教徒(ムスリム)を含む幅広い顧客層の取り込みを図る。マレーシアでの事業基盤を固め、将来的な100店体制の構築を目指すとともに、ムスリム市場での展開拡大につなげる考えだ。

サイゼリヤは、世界初のハラル店舗を開業した=3日、クアラルンプール(NNA撮影)
サイゼリヤは、世界初のハラル店舗を開業した=3日、クアラルンプール(NNA撮影)

マレーシア1号店はイオンがクアラルンプールで運営する商業施設「イオンモール・タマンマルリ」の2階に開設する。店舗面積は約2,400平方フィート(約223平方メートル)で座席数は約130席。マレーシア人従業員約30人で運営する。

都市高速鉄道(MRT)カジャン線と軽量軌道交通(LRT)アンパン線のマルリ駅に隣接するほか、高速道路や環状道路のアクセスも良好。周辺の居住人口が多く、来店需要が見込めることから、イオンモール・タマンマルリへの出店を決めた。

4日の正式オープンに先立ち、地元のメディア関係者らを招いて内覧会が行われた=3日、クアラルンプール(NNA撮影)
4日の正式オープンに先立ち、地元のメディア関係者らを招いて内覧会が行われた=3日、クアラルンプール(NNA撮影)

日本での人気メニューの一つ「ミラノ風ドリア」をアレンジした「ボロネーゼドリア」は税込み価格(以下同)9.9リンギ(約399円)で提供する。海外事業戦略部の細谷隆総料理長は、「マレーシア人は料理にチーズをかけて食べるのを好むことから、日本の約3倍の量のチーズを使用した」と説明し、現地の嗜好(しこう)に合わせた工夫を紹介した。

また、ハラル対応に伴い、日本で提供しているワインの代わりにモックテール(7.9リンギ)を導入したほか、牛肉や鶏肉を使った料理を充実させた。ビーフルンダン(牛肉の煮込み)やチキンルンダン(鶏肉の煮込み)をトッピングしたピザやスパゲティなど、マレーシア限定商品も投入している。

このほか、◇マルゲリータピザで8.9リンギ◇スパゲティ・カルボナーラで11.9リンギ◇ティラミスで9.9リンギ――。開業式を訪れた企業関係者は「普段のランチよりも手頃な価格だ」と話した。食材は原則として国内調達とし、日本と同様の低価格戦略を実現した。特別な日だけでなく、家族や友人、恋人同士でも気軽に立ち寄れるレストランを目指すとしている。サービス料は徴収しない。

日本の定番メニューに加え、鶏肉や牛肉メニューを強化した=3日、クアラルンプール(NNA撮影)
日本の定番メニューに加え、鶏肉や牛肉メニューを強化した=3日、クアラルンプール(NNA撮影)

年内に2号店開業へ

サイゼリヤは、2003年に中国・上海に海外1号店を開業して海外展開を本格化。中国本土や香港、台湾、シンガポールなどに進出し海外展開を進めている。昨年5月にはベトナム1号店を開業。今回、ムスリムが多数を占める国への初進出を果たした。

今後は、世界的に信頼度の高いマレーシア・イスラム開発局(JAKIM)のハラル認証取得を通じてノウハウを蓄積し、将来的には世界で約20億人とされるムスリム市場の開拓につなげたい考えだ。

まずはマレーシアで事業基盤の確立を目指す。サイゼリヤのマレーシア法人、マレーシアサイゼリヤの垣本欣三社長は、国内100店舗体制の構築を目標に掲げる。当面は首都圏を中心に出店を進める方針で、「年内に2号店の開業を目指す」と明らかにした。併せて人材育成を進めるとともに、顧客の支持獲得にも注力する方針だ。

サイゼリヤは昨年8月、マレーシア進出を発表。同年10月に100%子会社のマレーシアサイゼリヤを設立し、出店準備を進めてきた。

インドネシアでも近く現地法人を設立する計画で、来年中のハラル対応店舗の開業を目指している。

ビーフルンダンのドリア=3日、クアラルンプール(NNA撮影)
ビーフルンダンのドリア=3日、クアラルンプール(NNA撮影)

サイゼリヤ、マ1号店が開業 - NNA ASIA・マレーシア・サービス

 


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