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2025-01-31 21:02:00

スタバVS.コメダ 日米コーヒーチェーン徹底比較で見えてきた立ち位置

2025年01月31日 08時00分 公開
[谷頭和希,ITmedia]

 突然だが、問題。外食チェーンで、国内店舗数第2位の店はどこか。

 答えは、スターバックスである。1位のマクドナルド(国内2988店舗)に次いで、2番目に店舗数が多い。その数、1986店舗。当然、カフェ業界の中ではトップを走っている。

kmdカフェ業界の中でトップを爆走するスタバ(提供:ゲッティイメージズ)

 来年の2026年は、スターバックスコーヒージャパン30周年という節目だ。海外発の飲食チェーンは、日本では馴染めずに撤退する例も多い。しかし、上陸から約30年が経ったスタバは、全く衰える気配がない。それどころか、米国のスターバックス事業が停滞しているにもかかわらず、日本のスタバは好調なのだ。

 一方、国内勢も手をこまねいているわけではない。特に勢いがあるのが、名古屋発祥のコーヒーチェーンであるコメダ珈琲店だ。

kmdコメダ珈琲店(コメダ珈琲店公式Webサイトより引用)

 フランチャイズを中心に急速に出店数を伸ばしており、現在の店舗数は1004店舗。長年、国内のカフェ業界の店舗数2位に位置するドトールが1075店舗であることを踏まえると、今年か来年あたりにはこのランキングも逆転するだろう。他のチェーンと比較して、営業利益が非常に高いことでも知られており、展開次第によってはスタバと肩を並べるかもしれない。

 スタバとコメダ、実はこの2つの店舗は、同じ日本でシェアを拡大しつつも、絶妙にターゲットや店の目的が異なる。両者の特徴を見ながら、日本のコーヒーチェーンの現在地と未来について考えてみよう。

強烈なブランディングでインパクトを与えたスタバ

 スタバ一号店は1996年、銀座松屋の裏手に誕生した。当初は都心部を中心とする出店だったが徐々に地方や郊外、駅や空港、さらには役所のような公共施設にまで貪欲に出店を伸ばしてきた。

 スタバの特徴を一言でいえば「強烈なブランディング戦略」であり、「家庭でも職場でもない『サードプレイス』を目指す」という理念がそれをよく表している。本来、店舗が増えれば増えるほど、こうしたブランドは薄れるはずだが、スタバの場合はまだそのイメージが保たれている。

kmdスタバの「強烈なブランディング戦略」(提供:ゲッティイメージズ)

 こうしたブランディングを成立させる条件は何か。よく指摘されるのは、スタバは日本においてそのほぼ全店が「直営店」だということ。つまり、本部を中心としてその意向が比較的各店に浸透しやすくなる。

 ただ、筆者が考えるに、スタバが秀逸なのはオペレーションの問題もさることながら、その店舗の作り方の「そもそも」の部分で強烈なブランディングに成功していることだと思う。

来る人を「静かに選ぶ」スタバの妙

 ここで改めてブランディングについて考えてみよう。ブランディングとは、「誰もが/誰でも使えるものにしない」と言い換えることができる。ブランドとは言い換えれば希少価値のことであるが、その価値を維持するためには商品の価格を高くしたり、ある程度顧客層を絞ったりする必要がある。その意味でスタバは、かなり「顧客の選択」に成功しているのだ。

 例えば価格。スタバでは基本的に安売りをしない。フラペチーノは1杯1000円近く、カフェとして考えれば決して安いわけではない。しかしそれによって、その価格設定に耐えうる人、あるいはその価格でも行きたい人を静かに選択することになる。

kmd最新作のルビー ショコラ シンフォニー フラペチーノ(プレスリリースより引用)

 もう1つの選択は、たびたびネタにもされる「スターバックス用語」だ。コーヒーのサイズはショート、トール、グランデ、ベンティと英語とイタリア語のミックス。トッピングが必要になると、そこにさらに複雑な片仮名が加わり、延々と続く「呪文」が誕生する。面白いのはこうした独特な用語によって、それを言える人のみが集まってくる。つまり、来店ハードルを上げているのだ。

 米国のスターバックスについて分析し、『お望みなのは、コーヒーですか?』(岩波書店)を書いたブライアン・サイモンはこう語っている。

kmd『お望みなのは、コーヒーですか?』(岩波書店公式Webサイトより引用)

 『スターバックス用語は特定の人々を店から遠ざける役割を果たしている。(中略)顧客はあらかじめスターバックスに通う誰かから、そうした言葉の使い方を学んでおかなければならない。その誰かとは、もともと高級で白人が多勢を占める場所を選んで出店していたスターバックスと縁が深いような知り合いなのだ。』

 本場の米国でさえこうなのだ。であれば、英語もイタリア語もなじみのない日本人にとって、メニューの複雑さでスタバを遠ざける人がいるのは確かだろう。随所に「来る人を選ぶ」仕掛けがしてあることが、スタバの秀逸さなのである。

日本だけスタバが好調の理由は?

 前述の通り、グローバル市場で見ると、スタバの調子が良いのは日本だけである。同社の米国事業や中国事業は大きく落ち込んでおり2024年10~12月期決算の既存店売上高は全世界で前年同期比4%減となった。米国では4%減、中国では6%減である。どうして日本だけここまで好調が続くのだろうか。さまざまな要因があるだろうが、おそらく、ここにも先ほど書いた「ブランディング」の問題が潜んでいると思う。

 特に米国で問題になっているのは、モバイルオーダー注文での不備の多さだという。モバイルオーダーが殺到しすぎて、店舗でさばききれなくなった結果、注文から商品の受け取りまでに10分以上かかるケースもあるのだという。

kmd米国のスタバで問題になっている、モバイルオーダー注文での不備(提供:ゲッティイメージズ)

 これは推測だが、モバイルオーダーによって注文プロセスが「民主化」された可能性がある。口頭での注文で「呪文」に煩わされることなく注文ができるために、逆にスタバに行くハードルが下がった可能性が高い。それが結果として店のクオリティーを下げ、ブランディングも下げてしまい減益に……という流れが想像できる。

 また、米国ではスタバのライバルは「ファストフード」だともされており、マクドナルドなどとの価格競争も起こっている。そうなるとやはりスタバが目指していたような「ブランディング」とは程遠い世界になってしまう。日本の場合、モバイルオーダーがまだそれほど浸透していないこと、さらに値下げなどは一部を除きほぼ行っていないことが結果的に「ブランドの維持」に寄与したのかもしれない。

 このようにしてみると、日本でのスタバは、むしろ本国である米国以上にブランディングの強化に務めているといえる。日本はよく「マニュアル文化」だといわれることが多いが、本国のスタバが守ってきたことを日本なりに解釈し、忠実に守ってきているからこそ、ここまで堅実だといえるのかもしれない。

 また、日本ではいまだに「外国文化への憧れ」が根強い部分もある。それはスタバがブランディングとする「カッコよさ」に表れているが、スタバに行くこと自体がまだ個人のアイデンティティーを形成する1つの要因になっている。

 ひところまことしやかに語られた「スタバでMacBookポチポチドヤァ問題」は、まさにそれを表しているだろう。スタバでMacBookを開きドヤ顔で仕事をすることが、その人の印象を決めるのである。なお、現在ではそこまでドヤってる人はいないが、それでもこのイメージがいまだ強いことにも、日本におけるスタバのブランディングの強さがうかがえるのだ。

kmd「スタバでMacBookポチポチドヤァ問題」から見えるブランディングの強さ(提供:ゲッティイメージズ)

「かっこつけない」コメダ珈琲店

 一方、コメダ珈琲は、あらゆる点でスタバとは異なる特徴を持っている。まず、コメダはその店舗の多くはフランチャイズである。つまり、それぞれの店舗ごとにオーナーが違う。その意味で、スタバのような全店で敷居を高くするブランディングが施されているわけではない。

 カフェ業界での取材が長い高井尚之氏は著書『なぜ、コメダ珈琲店はいつも行列なのか?』(プレジデント社)で、スタバと比較したときコメダは「かっこつけないところ」が特徴だと書いている。こうした運営形態の在り方も、その雰囲気に影響を及ぼしているかもしれない。

kmd『なぜ、コメダ珈琲店はいつも行列なのか?』(プレジデント社公式Webサイトより引用)

 面白いのは、同書では「なぜ、コメダには『舌をかみそうなメニューがない』のか?」と題して、同社のメニューがシンプルであることに触れつつ「子どもからお年寄りまで、世代を問わず来店される店にするためには、利用客の抵抗感を和らげる工夫も必要だ。それが、メニューのネーミングにも表れている」と述べる。あらゆる来店ハードルを下げることで、スタバと好対照を成していることがお分かりいただけるだろう。

kmdコメダの定番商品「シロノワール」(コメダ珈琲店公式Webサイトより引用)

 さらにこうした「かっこつけないところ」は、店舗に長居できることにも表れている。コメダ珈琲店では一部店舗を除き、基本的には利用時間の制限がない。肩肘張らないで、長くいることができるのだ。電源付きのテーブルも多く、テーブルもゆったりしている。さらに各テーブルの横には少し高めの間仕切りがあって、そこまで周りの目を気にすることなくおしゃべりや作業ができる。地元民の憩いの場所になっているコメダも多い。

kmd長居できるコメダ(コメダ珈琲店公式Webサイトより引用)

 そういえばかつて、ある記者の人と話していたとき「その地域の飾り気のない姿を見たければ、そこのコメダに行け」と言われた。コメダでダベる近所の人たちの会話が、もっともその地域の姿を表すというのだ。

 ちなみにコメダ珈琲店ではその分、営業時間を他のカフェチェーンよりも長く取り、モーニング、ランチ、ディナーで違うお客を入れて利益を上げている。また、長居する客の多くがコーヒーや食事のお替わりをすることもあって、客単価の向上に成功。長居できる裏側にはこうしたビジネス上のカラクリがあるのだ。

 いずれにしても、スタバが直営店をメインに「かっこよさ」を重視したブランディングを意識し続けているのに対し、コメダはむしろ「かっこつけない」空間作りを意識している。それぞれのチェーンの特徴はかなり際立っており、その点で両者とも「選ばれる」チェーンになっているのではないだろうか。

人口減少時代に求められるチェーンの「個性」

 ここまで見てきたように、スタバとコメダはあらゆる点で対照的だ。そのため、しばらくの間は、この2つは完全な競合にはならないと思う。それは出店立地と顧客層にも表れている。

 スタバは若い女性を中心とする顧客層が多く、出店で見ると東京に全店舗の約20%が集中している。その他は大阪、愛知、神奈川と大都市を有する街への出店が多い。一方、コメダ珈琲は地方や郊外を中心とする出店が多い。2020年のデータではあるが、顧客の平均年齢は46歳と日本の平均年齢と同等、つまりは高齢者が多めである。その意味でも、この2つはうまいこと直接対決を避ける構造になっている。

 逆に今回取り上げなかったドトールはどうか。現在、カフェの数は飽和状態にあり、店舗数でもほぼ横ばいの状態が続いている。中でも店舗数を増やしているのがスタバとコメダであるが、逆にドトールは店舗数が減少している。言われてみれば、スタバやコメダに比べるとドトールはそのポジションが曖昧になりがちで、ターゲット層が分かりづらい。個性でいえば少し劣っているといえるかもしれない。

kmdポジションが曖昧なドトール(ドトールコーヒー公式Webサイトより引用)

 ただ、スタバとコメダが完全禁煙であるのに対し、ドトールは多くの店舗に喫煙ブースが付いている。そのため喫煙層の支持は厚い。ただ、ご存じのように喫煙者の数は年々減少している。さらに喫煙率と低所得者率は相関関係にあることが分かっており、客単価も上げづらい。ドトールはより明確な個性を出していかないと厳しい状態が続くかもしれない。

 コーヒーチェーンに限らないが、さまざまな業態で飽和状態が起き、人口減少が進む現在、各店舗はその方向性を明確にしなければ厳しい時代が来ている。スタバとコメダの在り方は、そんな時代のコーヒーチェーンの姿を顕著に表しているのではないだろうか。

著者プロフィール・谷頭和希(たにがしら かずき)

都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家。チェーンストアやテーマパーク、都市再開発などの「現在の都市」をテーマとした記事・取材などを精力的に行う。「いま」からのアプローチだけでなく、「むかし」も踏まえた都市の考察・批評に定評がある。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』他。現在、東洋経済オンラインや現代ビジネスなど、さまざまなメディア・雑誌にて記事・取材を手掛ける。講演やメディア露出も多く、メディア出演に「めざまし8」(フジテレビ)や「Abema Prime」(Abema TV)、「STEP ONE」(J-WAVE)がある。また、文芸評論家の三宅香帆とのポッドキャスト「こんな本、どうですか?」はMBSラジオポッドキャストにて配信されている。

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2025-01-25 17:22:00

強い会社の創造戦略編

 

【現代における企業の役割戦略】【3】

 

[2]企業の社会的責任

 最近「CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)」ということが言われているが、企業は単に「お客様」への適応だけを目的とする「企業マネジメント」活動だけでなく、「企業存続」「国民生活」「地域住民」「お客様」「人的資源」「自然環境」「取引先」「投資家」に対する「社会的責任」が重視されるようになった。さらに、「社会的責任」について、各企業が重要性を認識するようになり、企業によっては、「企業ミッション」の一環として位置づけるようになってきた。

(1)企業の社会的責任とは

 従来はお客様主義を唱えていても、生産や販売を優先し、利益追求が最優先にされたために、結果として「企業の社会的責任」という思想が不足していた。しかし、企業が意図すると否とにかかわらず、直接的にも間接的にも、他に影響をもたらしている。

影響を受ける立場からいえば、企業に対してのいろいろな要請を求めている。それにもかかわらず、企業が無視するから問題が浮き彫りにされている。これらの問題を率先して解決するよりも、それを事前に防止することが「企業の社会的責任」という時代になってきていることを企業が認識しないと「サクセシイブ・カンパニ-」は成立しない。

 

(2)社会的責任の基本的なフレームワーク

 「企業の社会的責任」を「企業ミッション」として「機能」させるためには、自社の「自社の社会的責任」を明確に確立していかなければならない。そのためには、「基本的なフレームワーク」を策定しなければならない。

 

企業内のフレームワーク

企業外のフレームワーク

生活者の社会的責任

 

・生活者

 

・国民生活

・地域住民

企業マネジメントントの社会的責任

 

・企業存在

・人的経営資源

 

・自然環境

・取引先

・投資家

フランチャイズ・ビジネスの社会的責任

・加盟店の創出

・地域住民

・取引先

 

(3)社会的責任の内容

 「社会的責任」の内容というものは、直接的・間接的に利害をもたらすものだけでなく、一般社会そのものの期待を含んでおり、かなり幅広い分野におよんでいる。

①  企業存在に対する社会的責任

・企業の役割戦略論の確立

・企業の将来像創造戦略論の確立

・未来価値創造戦略論の確立

・お客様発の企業のミッション(経営理念、ビジョン、産業戦略論)の確立

・全員参加マネジメント戦略論の確立

・創造的破壊とイノベーション戦略論の確立

・エンパワーメント・マネジメント戦略論の確立

・企業マネジメントの原理原則の確立

・企業の社会的責任の確立

・「人、知識、情報、物、金、ブランド、共感」の「経営資源」の効果的な活用

・適切な企業戦略、経営計画、システムの確立

・強い会社創造戦略論の確立

・企業目標マネジメント戦略論の確立

・DX技術と生成AI技術の積極的活用時代の確立

・企業組織スタッフのパ-トナ-としての思想の確立

・フランチャイズ・ビジネスの加盟店の経営者の創出

・お取引先のコラボレ-ション(collaboration:共同作業)の確立

・株主に対するコミュニケ-ションの確立

・積極的な海外進出

・現場の責任者の経営者化’

 

②  国民生活に対する社会的責任

・豊かな国民経済社会の確立

・人間尊重の思想の確立

・生活者の権利の確立

・高度情報化社会の実現

・健康で安全な生活環境の確立

・積極的な食育活動への参画

・文化支援活動(mecenat:メセナ)や慈善事業(philanthropy:フィランソロピ-)への参加

・技術進歩と経済効果への発揮

・国民経済社会の混乱の防止

・国民生活の不安の解消

 

③  地域住民に対する社会的責任

・地域住民との共存共栄

・地域住民の環境向上

・地域住民に雇用機会の提供

・地域住民とのコミュニケ-ションの活発化

・地域住民活動への参加

・地域開発および活性化への協力

 

④  生活者に対する社会的責任

・ハイ・クォリティ・オブ・ライフの提供

・ヒドノミクス社会の実現

・おもてなし社会の実現

・生活者の参加・共創の実現

・生活者への感謝・至福・共感の実現

・バリュ-革命(未来価値創造)の実現

・健康・安全・安心商品の提供と有害商品の根絶

・産業廃棄物のリサイクル・システムの構築

・自然保護、環境保護思想の確立

・情報公開体制の確立

・クレ-ム対応組織の確立

・製造物責任制度の確立

・海外の生活者への未来価値提供

 

⑤  人的資源に対する社会的責任

・生きがいのある会社づくり

・楽しい会社づくり

・お客様よりスタッフ優先の思想の普及

・チーム・マネジメントづくり

・スタッフの能力発揮ができる場とエンパワーメント力の提供

・お客様のためが徹底している会社づくり

・安定した雇用マネジメントの確立

・公正な人事マネジメントの確立

・安全で快適な仕事環境の確立

・能力開発の積極的な援助

・自己啓発システムの確立

・国際人としての能力開発

・コミュニケーション社会の確立

 

⑥  自然環境に対する社会的責任

・自然環境保護への協力体制の確立

・地球資源保持の実現体制の確立

・リサイクル・システムの確立

・商品廃棄の根絶

 

⑦  取引先に対する社会的責任

・取引業者はコラボレ-ションという思想の確立

・第6次産業化への積極的な行動

・グロ-バル的取引の積極的な行動

・金融機関との互恵的な取引関係の確立

 

⑧  投資家に対する社会的責任

・投資に見合う利潤の追求と株価の維持

・積極的な再投資及び人的資源開発投資に当てるための利益の創造

・投資家意向の経営活動への反映

・環境にやさしい企業の実現

・社会的責任を果たしている会社のイメ-ジ確立

 


2025-01-24 20:51:00

台湾人・香港人の日本での買い物調査 日本で利用したいコンビニ 1位は「ローソン」

    • 2025年1月23日

 ジーリーメディアグループは1月17日、台湾人・香港人の日本での買い物調査の結果を発表した。

株式会社ジーリーメディアグループ(本社:東京都渋谷区 代表取締役:吉田皓一)は、春節(旧正月)を前に、台湾人・香港人向けで最大の訪日観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」のユーザーに対し、日本での買い物についてアンケートを実施しました。2045の有効回答を取得した今回の調査では、次回の訪日期間中に利用したいコンビニついて聞き、全体の95%が「ローソン」と答え1位となりました。2位は「セブン‐イレブン」、3位は「ファミリーマート」でした。1位のローソンで買いたい具体的な商品については「からあげクン」や「唐揚げ」の記載が目立ちました。調査の結果について「ラーチーゴー!日本」の蔡 宇淮(さい・うかい)編集長は「ローソンは台湾にないため人気が高く、旅行者の中には『からあげクン』の期間限定フレーバーをチェックして訪日する人もいる」とコメントしています。

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■訪日台湾人・香港人の消費動向

観光庁が発表した2024年の訪日外国人旅行消費額(速報)によりますと、台湾からの訪日観光客の旅行消費額は1兆936億円、また香港は6,584億円でした。台湾、香港の旅行消費額を合計すると1兆7,520億円で、1位の中国(1兆7,335 億円)を上回り、インバウンド消費を支えていることがわかりました。※1

※1:観光庁 インバウンド消費動向調査 2024年暦年の調査結果(速報)の概要

 

調査結果①次回の訪日期間中に買い物する予定の場所 約8割「コンビニ」

次回の訪日期間中に買い物する予定の場所について、複数回答形式で質問しました。1位は「ドラッグストア」(84.3%)でしたが、77.3%が「コンビニ」を選び2位となりました。「コンビニ」は「ショッピングモール・複合商業施設」(74.1%)を僅差で上回った形です。

観光地ガイド

 

 

 

調査結果②次回の訪日期間中に利用したいコンビニ 1位は「ローソン」95%が選択

次回の訪日期間中に利用したいコンビニについて複数回答形式で聞くと、全体の95.3%が「ローソン」を選択し1位となりました。2位は「セブン‐イレブン」で77.3%、3位は「ファミリーマート」で74.7%でした。また、北海道を中心に展開する「セイコーマート」は、ミニストップに続く5位にランクインしました。

調査結果③ローソンで買いたいもの1位「唐揚げ」、セブンやファミマは「お菓子」

調査では、次回の訪日期間中に利用したいコンビ二で何を買いたいか自由回答形式で聞きました。カテゴリー別に集計したところ、1位のローソンで最も多かったのは「唐揚げ」で、具体的な商品名「からあげクン」との記載が目立ちました。また、セブン‐イレブンは「お菓子」が1位でした。「シュガーバターの木」「セブンプレミアム」などの名前があがりました。3位のファミリーマートも「お菓子」が首位で、「ファミマルPREMIUMのお菓子」と特定する人もいました。

 

■調査を受けて

「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」蔡 宇淮(さい・うかい)編集長

今回の調査では、台湾人・香港人が日本のコンビニで買い物をすることを楽しみにしていることが示されました。1位が「ローソン」となりましたが、台湾にはローソンがないため「日本に行かないと味わえない商品ばかり」ということが魅力なのだと考えています。中でも「からあげクン」の人気はとても高く、旅行者の中には期間限定フレーバーを事前にチェックして訪日する人も少なくありません。このほか、ファミリーマートで販売しているファミチキも人気です。今回のアンケートの自由記述では、ファミリーマートで買いたいものの2位に「フライドチキン」がランクインしています。

■調査概要

調査対象:「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」の台湾人・香港人ユーザー (繁体字中国語で聞き取り)

実施期間:2024年12月16日~12月23日

調査方法:インターネットリサーチ

有効回答数:2045

※数値は、小数点第二位以下を四捨五入し、小数点第一位で表記しています。

※当データ使用の際は「ラーチーゴー!日本」とクレジットの記載をお願いいたします。

 

 

◆樂吃購(ラーチーゴー)!日本とは (https://www.letsgojp.com/)

月間のユニークユーザー数340万人(24年11月時点)の、台湾人・香港人向けで最大の訪日観光サイトです。※繁体中国語圏で日本での遊び方や食、買い物、ホテルについてなど様々に発信している日本観光情報サイトです。また、合計100万人以上のFacebookファン、登録者数30万人以上のYouTubeチャンネル、30万人以上Instagramユーザーを獲得しています。全国各地域で訪日台湾人・香港人観光客を呼び込みたい企業や自治体、公共交通機関、団体などと連携し、地元の魅力を紹介しています。

※SimilarWeb調べ

 

 

<会社概要>

【社名】株式会社ジーリーメディアグループ (https://www.geelee.co.jp/)

【代表者】代表取締役 吉田 皓一(よしだ こういち)

【設立】2013年10月30日

【資本金】1000万円

【社 員 数】 22名

【所在地】東京都渋谷区千駄ヶ谷5-20-11 第一シルバービル5F

【事業内容】台湾人向け日本情報サイト「ラーチーゴー!日本」の運営、越境EC、観光商品販売、日

本人向け台湾情報サイト「メイリー!台湾」の運営

【実績】日本政府観光局、運輸局、全国の都道府県、羽田空港、成田空港、JRグループ等

台湾人・香港人向け日本情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」

URL: https://www.letsgojp.com/

日本人向け台湾情報サイト「美麗(メイリー)!台湾」

URL:https://meilytaiwan.com/

タイ人向け日本情報サイト「JapaiJAPAN(ジャパイジャパン)」

URL:https://japaijapan.com/

 台湾人・香港人の日本での買い物調査 日本で利用したいコンビニ 1位は「ローソン」 - 観光経済新聞

 


2025-01-08 12:05:00
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いちごを365日収穫できる植物工場? 日本の技術で世界の農業に新たなスタンダードを #豊かな未来を創る人

    

サストモ編集部

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世界で一番セレブが集まるともいわれる街ニューヨークで、日本の高品質ないちごやトマトを販売するOishii Farm Corporation(以下、Oishii Farm)。天候や季節、地域に左右されない農業ができる「植物工場」を手掛けるスタートアップ企業として、アメリカを中心に今注目を集めています。サステナブルなソリューションとして期待されるこの技術は、世界の農業と食の未来を大きく変えようとしています。「私たち自身が日本にあるものの価値に目を向け、それを再評価して発信することが重要」と語るOishii Farm共同創業者兼CEOの古賀 大貴さんに、日本のモノの価値に注目する理由や、植物工場の事業ができた背景、Oishii Farmの軌跡とこれからについて伺いました。

古賀 大貴

Oishii Farm共同創業者兼CEO。1986年に東京で生まれ、少年時代を欧米で過ごし、帰国。慶應義塾大学を卒業後、コンサルティングファームを経て、UCバークレーでのMBA取得のために渡米。「日本のもので世界を驚かせたい」という長年の想いから、日本の農業技術と工業技術を活かした植物工場領域で、起業を決意。2016年に、COOのBrendanと共にOishii Farmを設立する。高品質な農作物を生産すると共に、サステナブルな農業の実現と、日本の技術を基盤とした新たな世界産業の創出に挑戦している。

農業で世界を驚かす。事業の原点と現在地

── 230億円の資金調達や、世界最大級の植物工場「メガファーム」をニュージャージー州で稼働させるなど、2024年には大きな動きがあったかと思います。改めて植物工場について教えてください。

Oishii Farmはニューヨークを拠点に植物工場を運営し、いちごとトマトを栽培しています。植物工場では、太陽光が一切入らない完全閉鎖型の室内で、LEDや空調設備で環境をコントロールして農作物を育てています。これにより、外の気候に左右されることなく、一年中安定した農作物の生産が可能です。

以前までは、植物工場で育てる農作物はレタスなどの葉物野菜が一般的で、いちごなどの果菜類の栽培は難しいといわれてきました。なぜなら、受粉に必要なハチを、工場の中で飛ばしたり管理したりすることが非常に難しいからです。

しかし私たちは、植物工場内での精度の高いハチ受粉の技術を確立しました。これにより、栽培期間が長く、安定した生産が特に難しいとされるいちごを世界で初めて量産・収益化することに成功しました。さらに、可動式の棚や自動収穫ロボット、画像認識技術やAIを活用することで、効率的なオペレーションも構築しています。

この植物工場の技術を使えば、天候や風土、労働力不足に左右されず、安定的かつサステナブルに野菜や果物を生産し、手頃な価格で提供することが可能です。これによって、農業と食糧危機の課題を解決することを目指しています。

Oishii Farmの植物工場の様子
Oishii Farmの植物工場の様子

── 10月には、日本の首都圏に世界最先端の植物工場の研究開発拠点「オープンイノベーションセンター」を2025年内に設立することを発表されましたが、なぜ日本に拠点を置くことにしたのですか?

植物工場は、ビニールハウスなどの施設で作物を栽培する「施設園芸」と「工業」が融合した技術といえます。この研究開発においては、両方の技術が発展している日本が適していると考えているからです。

実は、施設園芸技術を持っているのは、世界でも日本とオランダくらいなんです。農業大国であるアメリカやフランスは基本的に屋外の農業しかしておらず、施設園芸に関する技術が発展していません。

さらに、植物工場に必要な工業である空調やセンサー、水まわり、LEDといった技術も日本が得意とする領域です。そのため、施設園芸と工業の技術の両方が揃っている日本で研究開発をするのが良いというのは、以前から分かっていたことでした。

しかし、小さなベンチャー企業として最初から拠点を複数持つことはできず、新鮮で美味しい農産物が手に入りにくい、市場として最適なニューヨークでこの会社を創業しました。ようやくこの2024年でビジネスが軌道に乗り始めたり、チームが大きくなったりして。ニューヨークと日本の2拠点で事業ができそうな見込みが立ったので、満を持して日本にオープンイノベーションセンターを設立することにしました。

ロボットが24時間いちごの成長を見守り
植物工場では、ロボットが24時間いちごの成長を見守り自動収穫する

── 日本の技術を武器にした事業を立ち上げることにした原点は、何だったのでしょうか。

原点は中学生の頃にさかのぼります。僕は幼少期、両親の仕事の都合で海外に住んでいました。その時に通っていたインターナショナルスクールには、50か国以上から生徒が来ていたにもかかわらず、日本を知らない子はいなかったんですよ。日本のアニメや電化製品、自動車などが浸透していて、国そのものに良い印象を持っている子がたくさんいました。

その後、中学生になる頃に日本へ戻ってきたのですが、当時は「失われた20年」の真っ只中。「このままでは日本は沈みゆく船だ」と、悲観的なニュースにあふれていたんです。

日本は世界的に見るとものすごくブランド力が高く、日本のものというだけで「いいものに違いない」「クールだ」と思ってもらえる。そんな有利な立場にあるのに、国の外に目を向けずに「もう駄目だ」と言っていることが非常に勿体なく感じられて、まだチャンスがたくさんあるはずだと幼いながらに思ったんです。その時から「日本人に生まれたからには、日本の良いもので世界を驚かせたい」と考えるようになりました。

── それを実現させる手段を模索するために、新卒ではコンサルティング業界に就職され、数百のビジネスアイデアを考えたとか。その中でもどのような点で農業にチャンスがあると考えたのでしょうか?

以前まで、農業は法律の関係で企業はビジネス参入ができない産業でした。しかし、日本の経済が弱まっていく中で、農産業が崩壊することは目に見えている。となると、いずれ農業はパブリックセクターからプライベートセクターに移り変わり、企業によるビジネスができる産業になるだろうと考えました。

また、農業は人間が生きている限りなくならない産業ですし、日本の作物の品質が世界的に高いことも理解していたので、チャンスがたくさんありそうな産業だと思ったんです。

幸い、農業は他の産業と比べて構造がシンプルなんですよね。門外漢でも一生懸命やればそれなりに分かるようになる産業なので、まだほとんどのビジネスが参入していない有利な状況で何か面白いことができるんじゃないかと考えました。

ニュージャージー州にある植物工場
ニュージャージー州にある植物工場は、東京ドーム約5個分に相当する20万㎡の太陽光発電所に隣接し、そこで作られたグリーンエネルギーを利用している

門外漢だったからこそ覆せた「当たり前」

── 会社員をしながら学校に通って農業の知識を身につけた後、MBA取得のために渡米。現地で2016年に今の会社を立ち上げられました。新たな発想や技術的な知見が必要となる植物工場のビジネスは、どのように構築されたのでしょうか。

極端な話ですが、イーロン・マスク氏も自動車作り自体を職業としてきたわけではないですよね。でも、世界中の自動車会社の人たちが絶対に無理だと言った電気自動車の販売を成功させ、今や世の中の主流にもなりつつあるわけです。つまり、その産業における常識にとらわれない門外漢だったからこそ、原理原則で考えることができたことが成功につながったのだと思います。

それと似ていて、僕はコンサルタントとして培ったロジカルシンキングをもとに、コストがかかるから成立しないと言われている植物工場が「どういう前提条件のもとでそう言われているのだろうか」とゼロベースで考えたんです。

例えば、一般的な農業と全く同じ条件でしか生産・販売できない、同じ生産性しか達成できないといった前提条件であれば、高額な初期投資と電気代がかかるために既存の農業よりも安くなることはありえません。

でも、実際はどうでしょうか。常識から外れて原理原則にもとづいて考えてみました。例えば、植物工場なら季節に左右されずに農作物を育てることができるので、既存農業では一定の時期にしか収穫できないいちごを、12か月間連続的に収穫できたら生産性が何倍にもなるのではないか。植物工場でハチによる受粉ができたら、データの活用によって受粉の成功率を上げることができ、同じコストでも収穫量が増えるのではないか。となると、コストがかかっても生産性が高ければ1パックあたりの値段は従来と同じくらいになり、理論上は植物工場が成立するはずだ。

このように、常識ではなくロジカルに考えてきたことで、現在の植物工場の事業が形作られてきました。

ニューヨークの高級レストランに飛び込み営業
創業当時、共同創業者のブレンダンとともに、日本のいちごを扱ってもらうため、ニューヨークの高級レストランに飛び込み営業をしていた

── そうして事業を作り上げてきた中で、一番大変なことは何でしたか?

起業してから大変なことはたくさんありましたが、大変だったという感覚があまりないんですよね。事業を営むうえで発生する問題やプレッシャーで寝られない日もありますが、これ以上ない充実感を感じていて、人生においてこれ以上楽しいことはないと思うほど楽しいんです。

しいて言えば、起業に至るまでの間、事業について話をしたほとんどの人から「絶対に失敗するからやめろ」と言われたことです。起業の経験がある人も尊敬していたMBAの教授もみんな大反対するので、さすがに僕も「無理なのかな」と思った瞬間がありました。そこで抱いた不安を振り切って起業することが、これまでで最大のハードルだった気がします。

── 「これ以上にないぐらい楽しい」というのは、どんなところで感じていますか?

そもそも、天才でもなんでもない僕が、今後100兆円規模の産業になるかもしれない産業の最前線で、世界中の人に協力してもらいながら、フロンティアに挑戦させてもらっていること自体がもう二度とない奇跡的な機会だと思うんです。

この産業において日本がたまたま最先端の技術開発をしていて、その時僕が日本でコンサルタントをしていたために、産業の状況が見えていた。加えて、これからこの技術で世界を獲ろうと思った時に、施設園芸と工業の両方を得意とする日本を祖国とする僕は、世界中の起業家に比べて圧倒的に優位なポジションにいるわけです。しかも、日本では僕たちのビジネスの領域をサポートしてくださる機運も高まっていると。あらゆる物事とタイミングが奇跡的に噛み合って、追い風になっていると感じるんですよね。そんな中で人生をかけて今この事業をできていること自体、すごくわくわくしています。

また、日々いちごが農場から出荷されて、何千人、何万人もの外国人が食べてくれて、「こんなに美味しいいちごは初めて食べた」とSNSに投稿してくれるんですよ。これはコンサルタント時代には味わったことのない、何事にも代え難い商いの喜びだと感じます。

創業メンバーたちと試行錯誤しながら植物工場を組み立てた
創業メンバーたちと試行錯誤しながら植物工場を組み立てた

農業をアップデートする植物工場が抱える課題

── 農業のあり方を変えていくにあたり、どんなところに課題を感じていますか?

弊社の事業においては、需要に対して供給が全く追いついていないので、工場をどんどん増やしていかなければならないことが大きな課題です。アメリカには約6万店ものスーパーマーケットがあると言われているのですが、そのうち約250店舗にしかまだ供給できてないんですね。

それでも作ったものが売り切れてしまうので、ほかのスーパーマーケットの発注を毎日お断りする状態が続いています。生産のキャパシティを増やさなければ売り先を増やせないので、とにかく早く工場を建てていかなければならないのが現状です。

そして、植物工場の業界全体としては、果物や野菜以外の農作物のロードマップを描けていないことが課題だと考えています。米や小麦を植物工場で作っても、既存農業で作ったものの方が圧倒的に安いため、現実的ではないのです。しかし、本当の意味で農業をアップデートするには、米や小麦といった主食となる作物も植物工場でまかなえるようにならなければなりません。

現在、植物工場で米や小麦をまかなえるようになるのは非常に厳しいと言われています。しかし、僕はそれに対して自分なりの明確な解を持っていて、あと20~30年ほどで実現できると思っているんですね。そして50年後ぐらいには、子どもたちが「昔は外で太陽光を使って野菜を育てていたの?」と言うような時代が訪れるのではないかと考えています。

ニューヨークのスーパーに並ぶOishii Farmのいちご
ニューヨークのスーパーに並ぶOishii Farmのいちご

世界中の誰もが、当たり前に食べられる未来へ

── 農業のアップデートにおいて、Oishii Farmはどのような役割を担っていると考えていますか?

中にいると気がつかないのですが、日本には世界中の美味しいものが集まっているんですよ。世界一お金持ちが集まるニューヨークではどんなにお金を払っても、新鮮で美味しい野菜は手に入りません。同じ作物でも、地域の違いによって価格に大きな差が生まれる産業なので、それを是正していくことが私たちの役割の一つであると考えています。

また、何でも最初のうちは必要な備品が高く、コストを下げられるようになるまでは時間がかかるんですね。それは植物工場も同じです。だから、私たちはコストが下がるまでの間、植物工場というビジネスが生きながらえるための時間稼ぎをする役割も担っていると思います。Oishii Farmは、差別化された商品を作って高価格帯で販売することで、コストが下がるまでの間、植物工場がビジネスとして成立する期間を延ばしていくことができるビジネスモデルだと考えています。

── 事業が成長した先で、どのような未来を思い描いていますか。

10年、20年先の未来では、世界中のスーパーの棚に日本の高品質な美味しい野菜や果物が並び、寿司やラーメンだけでなく野菜や果物も「日本のものが一番いいよね」と言われるような社会を作りたいですね。

そして、もっと先の未来で私たちが最終的なゴールとしているのが、世界中の誰もが今よりも安い値段で今よりも圧倒的に美味しいものを一年中食べることができる未来です。数十年先、エネルギーコストはほとんどかからなくなると思うので、そのうえで完全自動化ができると、世界中の人たちに向けて非常に安いコストでさまざまな農作物を提供できるようになります。

果物や野菜に加え、最終的には米や小麦も一年中安定して収穫することができるようになり、お金持ちでなくとも当たり前にみんなが手に入れられる。そうして世界中の人が、美味しくて新鮮なものを十分に食べられるような社会こそ、この植物工場が最終的に目指す未来の姿です。

いちご

2025-01-08 12:00:00

Z世代にとって成功の新たな象徴は「食料品」? NY発のおしゃれな食料品店Pop Up GrocerのCEOが見出したその勝機

Pop Up Grocer

 

Brian Bills

  • エミリー・シュルト(Emily Schildt)氏はベテランのブランド・マーケターで、ブティック型の食料品店「Pop Up Grocer(ポップ・アップ・グローサー)」のCEOだ。
  • ロサンゼルスで人気の高級スーパー「Erewhon(エレウォン)」のライバルと呼ばれることもあるPop Up Grocerは、ニューヨークを飛び出して、実店舗を拡大する計画だ。
  • その成功は、Z世代が高価な食料品がストックされたパントリーを"ステータス・シンボル"とみなしているおかげだ。

エミリー・シュルト氏(37)はミレニアル世代だ。ただ、彼女のパントリーをのぞくと、Z世代だと思うだろう。

アメリカでは2024年、Z世代が他のどの世代よりも高級食料品店でお金を使っていたとバンク・オブ・アメリカは報告している。若い消費者は家やブランドもののハンドバッグといった"高価な買い物"に手が届かなくなるにつれ、高級な食料品を購入する傾向が強くなっている。

自称「ピーナッツバター通」のシュルト氏も、ブルックリンの自宅で2種類のスプレッドをローテーションしている。アルゼンチン産のピーナッツとパタゴニア産の海塩を使った「One Trick Pony Nuts」というピーナッツバターと、「Pistakio」のピスタチオ・スプレッドだ。この2つは合わせて25ドル(約3900円)以上する。

Pop Up GrocerのCEOであるシュルト氏は、高級な調味料の価格に慣れている。同氏は2019年に最新のおしゃれな食品・飲料ブランドを中心としたブティック型の食料品店を立ち上げた。

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Pop Up Grocer

 

Brian Bills

ブランド初の実店舗は2023年、ニューヨークのウェスト・ヴィレッジにオープンした。TikTokeでは、Pop Up GrocerはErewhonのライバルとも言われている。ロサンゼルスの高級スーパーErewhonは"セレブ御用達"として知られ、例えば牛乳は20ドルで売られている。

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シュルト氏は以前、小さな食品会社のマーケティングを担当していて、自身のクライアントが大規模小売店で成功するのがいかに難しいかを目の当たりにしていた。

「素晴らしい製品、素晴らしいストーリーがあっても、結局のところ、自社の商品を売る棚を見つけるのは不可能でないにしても、本当に難しかったんです」とシュルト氏は言う。

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この気付きが2019年にPop Up Grocerを立ち上げるきっかけになった。「ここニューヨークで10日間だけのポップアップストアとして始めたんですが、大成功でした。それで、同じような店をさらに9店舗展開しました」とシュルト氏はBusiness Insiderに語った。Pop up Grocerは2021年にシードラウンドで300万ドルを調達した。

同社は現在、常設店へと進化した。シュルト氏によれば、2023年にオープンしたこの常設店は「前年比の成長という点では」成功しているという。

「わたしたちは幸運にも、創業以来全てのユニットを黒字で運営してきました。そのことをわたしはとても誇りに思っていますし、ワクワクしています」

「現在、2店舗目をオープンするための計画を立て、進めているところです」

食料品を贅沢品として再定義するZ世代

直近の4年間は苦労も少なくなかった。

まず第一に、パンデミックの最中にPop Up Grocerを立ち上げるという低くないハードルがあった。「大変でした」とシュルト氏は当時を振り返り、これが消費者に長期的な影響を与えたと感じているという。

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最近は「景気の良い」人も増えているかもしれないけれど、「(お金の)使い方は非常に控えめになっています」と同氏は話している。

ただ、ある年齢層だけはパントリーにお金をかけることを恐れていない。Z世代だ。Business Insiderでも、Z世代がこれまで以上に高級なおやつ、食品、飲み物にお金をかけていると報じた。

シュルト氏はこの世代が食料品を「より手が届きやすい贅沢品」として再定義したとBusiness Insiderに語った。

店内の様子

 

Brian Bills

「Erewhonが売っている20ドルのヘイリー・ビーバーのスムージーは、あなたに周囲の人々に対するちょっとした影響力を与えてくれるかもしれません」とシュルト氏は言う。 同様に、Pop Up Grocerでも特に高価なスナックが最も高い売り上げを上げている。

20ドルの「Coconut Cult」のヨーグルトは高級ハンドバッグに比べれば微々たる金額だが、それでも贅沢な気分にさせてくれると同氏は語った。

食品小売りの「セフォラ」に

多くのCEO同様、シュルト氏も"現場"で最高の問題解決策やアイデアを生み出してきた。

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「1週間カフェに座って、人々がどんな風に店を利用し、何を買い、わたしたちのチームとどのように接するかをこの目で見るまで、わたしは顧客のことを全く分かっていなかったのだと学びました」

これはシュルト氏がPop Up Grocerの1号店をオープンするずっと前から使ってきた"戦略"だ。

Erewhonとの比較について尋ねると、同氏は「Erewhonはわたしのメッカです。自分のビジネスを始めるインスピレーションとして、何度も足を運びました。あそこへ行って、コンセプトとしてラクダミルクを見つけることができたのは、本当に刺激になりました」と語った。

Erewhonの店内でシュルト氏は自問したという。「もしわたしが"発見"や"インスピレーション"を得るためにこの店を利用しているのなら、なぜそのための特別に作られた店がないのだろう?」と。

店内の様子

 

Brian Bill

「わたしたちが最終的に目指すのは、食品と飲料、食料品のセフォラ(Sephora)になることです。新しいブランドや新しい商品を発見する場であり、企業としては全米の新しいブランドや、過小評価された創業者、リソース不足の創業者を優先する場です」とシュルト氏は言う。セフォラはフランス発の化粧品専門店で、若い世代を中心に人気だ。

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"憧れの食料品店"はシュルト氏が自身の成功を賭ける有望な市場だ。Erewhonは2023年に1億7100万ドルの利益を上げたと見られ、ブルームバーグによると、1平方フィートあたりの年間売上高は他の食料品店の4倍だ。フィナンシャル・タイムズによれば、ロンドンの高級食料品店Bayley & Sageは2023年、売り上げが29%伸びた。

シュルト氏は次のPop Up Grocerをどこにオープンするかは明言しなかったが、富裕層や有名人が多く暮らすロサンゼルスは理にかなった次の一手のように思える。

もしPop up Grocerが西へ進出するなら、Erewhonは切磋琢磨することになるだろう。それはこの分野の成長に欠かせないものだとシュルト氏は話している。

「多ければ多いほど盛り上がります」

Z世代にとって成功の新たな象徴は「食料品」? NY発のおしゃれな食料品店Pop Up GrocerのCEOが見出したその勝機 | Business Insider Japan

 


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