インフォメーション
今回は、前回に引き続き、「ライフサイクルの局面ごとの戦略発想」の「成熟期」と「衰退期」について説明しよう。
個性化戦略(6) |
(3)成熟期
レストランが成熟期に突入して、マ-ケットにおける地位を磐石なものにするにつれ、売上高と利益と共に安定期に入る。しかし、ここで判断を誤ると、一気に衰退期に入ってしまう危険が生じるので、次にその危険な兆候についていくつかあげてみよう。
①スタッフのマンネリ化
スタッフは職務が熟達するが、この時期は標準化馴れのために基本を守らなくなり、ル-ティン・ワ-クに対するマンネリ化が強くなってくる。
②コンセプトの老朽化
常連客の割合が非常に高くなってきて、新しいお客様は新しいメニュ-・アイデアと新しいコンセプトのレストランの方に行ってしまっているのかもしれない。
③スタンダ-ド達成率の低下
導入期や成長期までの標準化の徹底がなされなくなります。標準化は、オペレ-ションの標準化と同様な物的なメインテナンスの標準化も含んでいる。標準化の低下の代表的なものは、レストラン・ビジネスが初期の標準化の低下は直ちに利益の低下には影響していないことである。
このような危険な兆候が現れたならば、経営者は立て直しを行わなければならない。まず重要な戦略はコンセプトの老朽化に対処することである。設備の改装や、メニュ-の常時改訂は、レストランを新鮮に維持する重要な柱であるし、スタッフの熱意とエネルギ-を維持するためにヒジ用に役立つものである。
経営者は定期的にレストラン産業の傾向を読んだり、新しいレストランを訪問したりして、新しい傾向を調査しなければならない。経営者やスタッフは、メニュ-の改訂に多くのアイデアを出すことが大事である。
常連客を満足させることも重要であるが、成熟期はその基本はお客様の増大におくべきである。新しいマ-ケットは、お客様を競争店から誘引してしまう。もしレストランがその地域の住民の変化に対して対応するならばお客様は増大する。
最終的には、競争者からお客様を誘引することは、自分自身のシェアを高めることである。成熟期のレストランの競争は、レストラン間の差別をお客様に知らしめることが重要になる。
(4)衰退期
レストランは時代の流れに合わせていかないと、レストランの死期の衰退期に入ってしまう。
①売上と客数の減少
衰退していくレストランの最も明らかな特徴は、売上と客数の減少である。新しいコンセプトの競争店によって、お客様を奪いとられる状況になってしまう。
②利益の流用
しばしば経営者は衰退期が現れると、その状況を打開するよりも、利益を留保した他の分野に投資する傾向にあり、これが衰退に拍車をかけることになる。
③標準化の衰退
成熟期の兆候の見られた標準化の崩壊は決定的になり、サ-ビス力や商品力は落ち込んでいってしまう。経営者の考え方の不足は、スタッフに十分な思考力を与えず、これらのファクタ-はレストランの衰退につらなるものである。
衰退期からレストランを生き返らせるためには、完全なコンセプトのオ-バ-ホ-ルか、リノベ-ションを必要としている。
経営者は標準化を忘れ手先だけで結果を求めようとする。そして、しばしば経営者は完全なリハビリテ-ションを進んで行おうとしまう。そして、その代わりレストランの利益が出ず、新しい他のレストランに新しいエネルギ-を与えてしまう。
(5)要約
レストランは、経営者の実行力のある戦略によって、いろいろなサイクルを経験する場合もあるし、またしない場合もある。
経営者は、トレンデイやアイデアによって、いろいろな条件を、たえず変化させなければならないし、レストランを初期の段階から成功させるために標準化を推し進めなければならない。これらの2つのコンビネ-ションによって、下降線を避けることができるのである。
~国際的な穀物等の需給の見通し(2016/17年度)~
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穀物全体の生産量は、前年度より増加。消費量を上回るものの、期末在庫率は前年度並みの見込
み。
(1)生産量:25.62億トン(前年度比+4.3%)
(2)消費量:25.37億トン(前年度比+4.3%)
(3)期末在庫率:24.7%(前年度差-0.0ポイント)
【品目別の需給見通し】
<小麦>
生産量は、EU、中国で減少するものの、ロシア、米国等で増加することから、世界全体では前
年度を上回り史上最高の見込み。生産量は消費量を上回り、期末在庫量も上昇する見込み。
(1)生産量:751百万トン(前年度比+2.1%)
(2)消費量:740百万トン(前年度比+3.9%)
(3)期末在庫率:34.1%(前年度差+0.3ポイント)
・米国の生産量は、収穫面積は減少するものの、冬小麦の単収が史上最高となること等から、前年
度を上回る。期末在庫率も上昇。
・EUの生産量は、収穫面積は増加するものの、フランスで多雨により減産となること等から、前
年度を下回る。期末在庫率も低下。
・ロシアの生産量は、収穫面積、単収ともに上昇することから、前年度を上回り史上最高。期末在
庫率も上昇。
<とうもろこし>
生産量は、中国、メキシコで減少するものの、米国、ブラジル等で増加することから、世界全体
では前年度を上回り史上最高の見込み。生産量は消費量を上回るものの、期末在庫量の伸びに対し
て消費量の伸びが大きいことから、期末在庫率は低下する見込み。
(1)生産量:1,040百万トン(前年度比+8.2%)
(2)消費量:1,026百万トン(前年度比+6.9%)
(3)期末在庫率:21.7%(前年度差-0.1ポイント)
・米国の生産量は、収穫面積、単収ともに上昇することから、前年度を上回り史上最高。期末在庫
率も上昇。
・中国の生産量は、国家備蓄政策廃止及び国内価格低下に伴う播種面積の減少等により、前年度を
下回る。期末在庫率も低下。
・アルゼンチンの生産量は、単収が低下するものの、輸出税撤廃に伴い収穫面積が大幅に拡大する
ことから、前年度を上回り史上最高。期末在庫率も上昇。
<米>
生産量は、インド、タイ等で増加することから、世界全体では前年度を上回り史上最高の見込み。
生産量は消費量を上回り、期末在庫率も上昇する見込み。
(1)生産量:482百万トン(前年度比+2.0%)
(2)消費量:478百万トン(前年度比+1.6%)
(3)期末在庫率:25.2%(前年度差+0.4ポイント)
・中国の生産量は、収穫面積、単収ともに低下することから、前年度を下回る。期末在庫率は上昇。
・インドの生産量は、収穫面積が増加することから、前年度を上回る。期末在庫率は低下。
・タイの生産量は、収穫面積、単収ともに上昇することから、前年度を上回る。期末在庫率は低下。
<大豆>
生産量は、米国、ブラジル、インド等で増加することから、世界全体では前年度を上回り史上最
高の見込み。生産量は消費量を上回り、期末在庫率も上昇する見込み。
(1)生産量:338百万トン(前年度比+7.9%)
(2)消費量:330百万トン(前年度比+4.5%)
(3)期末在庫率:25.1%(前年度差+0.6ポイント)
・米国の生産量は、収穫面積、単収ともに上昇することから、前年度を上回り史上最高。期末在庫
率も上昇。
・ブラジルの生産量は、収穫面積、単収ともに上昇することから、前年度を上回り史上最高。輸出
量の増加に伴い期末在庫率は低下。
・中国では、政府によるとうもろこしから大豆への転作奨励策により、生産量が増加するものの、
消費量も増加することから、輸入量が増加。
詳しくは、「食料需給インフォメーション」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/index.html
内「海外食料需給レポート」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_rep/index.html
でご覧ください。
国立美術館のRIJKS、オランダのミシュラン星レストラン
2017年ミシュランガイドで、アムステルダム国立美術館のレストラン「RIJKS」が見事1つ星を獲得しました。
オランダ人シェフ、ヨリス・バイデンダイク率いるRIJKS(国立美術館のオランダ語名 RIJKSMUSEUM から名づけられる)は、毎日ランチとディナーを平均160名に提供する美術館併設のとても多忙なレストランですが、珠玉のアート作品にも負けない高いクオリティの料理で評判です。
2014年のオープン当時、30歳のヨリス・バイデンダイクは、既に前職の「Bridges」でミシュラン星を獲得した経験をもつ、素晴らしい才能の若手シェフ。RIJKSでは、オランダ産の食材やオランダ料理のフレーバーを大切にし、オランダ芸術の粋を展示する国立美術館にふさわしいメニューを提供しています。国立美術館が今年出版した、130種類のオランダ料理レシピを900点の美術館収蔵の作品と共に紹介した書籍「Rijksmuseum Cookbook」の監修もしています。
美術館では定期的にキュレーターによる企画展が開催されるように、RIJKSでも定期的に、フランス、南アフリカ、台湾、ドイツ、ベルギー、ペルーなど世界各地から著名なシェフを招き、レストランのメニューに新しさを加えています。
3年間で13万人が味わったレストランRIJKSは、誰もが利用しやすい敷居の低いレストランであり続けるよう、これからも努力をしていくそうです。料理は1品15ユーロ前後、コースはランチ37.50ユーロ、ディナー67.5ユーロと利用しやすい価格です。レストランのウェブ(英語)から予約できます。
● レストランRIJKS www.rijksrestaurant.nl
今回のミシュランガイドのレストラン評価では、新たに5軒のオランダのレストランに星が与えられました。RIJKSの他には、アムステルダムのBoleniusとMos Amsterdam、マーストリヒト郊外のヘーレンのCucina del Mondo、デンボッシュのNobleです。オランダでは106軒のレストランがミシュラン星を獲得しています。
世界に約100軒しかない3つ星レストラン、オランダには2軒あります。ズウォーレにあるLibrijeはプチホテルを併設しているので、料理を満喫するためにもぜひ泊まってみたいところ。ヒートホールンやアイセル湖畔の村、ゴッホの森など東部のみどころと合わせた観光ができます。ズウォーレはアムステルダムから直通の電車で約90分。同じく東部のファーセンにあるDe Leestはアペルドールンからバスで約25分。
アムステルダムの2つ星レストラン
Bord’Eau ホテル・デル・ヨーロッパ内
Ciel Bleu ホテル・オークラ内
Librije’s Zusje Amsterdam ホテル・ワルドルフ・アストリア内
&Samhoud Places 2012年にオープンし、3か月後には2つ星をとった新進レストラン
アムステルダムの1つ星レストラン
Bolenios 南部の商業地区Zuidasに立地
Bridges 魚料理。旧市街中心に立地
Lastage 地下にある隠れ家的レストラン。良心的な価格
MOS ウォーターフロント。おしゃれなインテリア
RIJKS 国立美術館内
RON Gastrobar おしゃれな雰囲気と活気あるれる。フォンデル公園近く
Sazanka ホテル・オークラ内。日本人シェフによる鉄板焼レストラン
Yamazato ホテル・オークラ内。和食レストラン
Sinne 人気のあるデ・パイプ地区にあるカジュアルなレストラン
Vermeer 野菜にこだわったフランス料理。中央駅前のNHバルビゾン・パレス・ホテル内
Vinkeles ホテル・ディラン内。モダンでスタイリッシュ
キャトルバイヤーズウイークリー紙は、毎年調査を行っている「米国のビーフパッカートップ30」(1日当たりのと畜能力によるランキング)を発表した。それによると、2016年の上位30社合計の1日当たりと畜能力は12万870頭で、前年(12万2635頭)より1715頭減少した。施設数は前年と変わらず52工場。 上位5社(タイソンフーズ、JBS、カーギル、ナショナルビーフパッキング、アメリカンフードグループ)の施設数は合計27工場、1日当たりのと畜能力は9万5500頭で、前年(9万7625頭)から2125頭減少した。 タイソンフーズは、1日当たりと畜能力と売上高の双方で、米国最大の牛肉処理加工業者の座を維持した。同社は6工場で2万9000頭の処理能力を有し、2015会計年度の牛肉売上高は172億3600万ドル。2位のJBSは9工場・2万7500頭、140億ドル。3位のカーギルは6工場・2万3000頭、売上高は129億ドル。4位はナショナルビーフで2工場・1万2000頭、74億200万ドル。 4大パッカーに次いで、5位はアメリカンフードグループの4工場・6500頭、6位はグレーターオマハ・パッキングの1工場・2900頭、7位はネブラスカビーフの1工場・2200頭。 実際のと畜頭数(2015年実績)に基づく、商業用総と畜頭数に占める上位3社のシェアは63.1%で、前年の62.3%から0.8%上昇。ただし肥育去勢牛・未経産牛のと畜頭数に占める割合は、前年の72.1%から71.5%に低下した。上位5社のシェアは、総と畜頭数では78.3%(前年77.9%)。肥育去勢牛・未経産牛では87.9%(同87.8%)。 なお、16位のワンワールドビーフ社(カリフォルニア州ブローリー)は、2016年11月28日に操業を開始。前身の工場は、ナショナルビーフパッキング社が所有していたブローリービーフ社で、2014年に閉鎖されていたもの。 | ||
※2016年12月12日 CATTLE BUYERS WEEKLY | ||
営業時間外のレストランをシェアオフィスとして活用-スペイシャス創業者に聞く-
ニューヨーク発
2016年12月08日
ニューヨークに本社を置くスペイシャス(Spacious)は、夜間営業が中心のレストランのスペースを営業時間外に、シェアオフィスとして利用者に貸し出すスタートアップ企業だ。レストランは空間の収益性が高められ、利用者は内装がおしゃれで落ち着いた空間を安く使用できるメリットがある。スペイシャス創業者のプレストン・ペセク氏に事業内容や今後の計画について聞いた(9月13日)。
通商弘報 f7b4be611d7612a5