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2016-12-29 10:33:00

今回は、前回に引き続き、「ライフサイクルの局面ごとの戦略発想」の「成熟期」と「衰退期」について説明しよう。

 

個性化戦略(6)

 

(3)成熟期

 

 レストランが成熟期に突入して、マ-ケットにおける地位を磐石なものにするにつれ、売上高と利益と共に安定期に入る。しかし、ここで判断を誤ると、一気に衰退期に入ってしまう危険が生じるので、次にその危険な兆候についていくつかあげてみよう。

 

①スタッフのマンネリ化

 

スタッフは職務が熟達するが、この時期は標準化馴れのために基本を守らなくなり、ル-ティン・ワ-クに対するマンネリ化が強くなってくる。

 

②コンセプトの老朽化

 

常連客の割合が非常に高くなってきて、新しいお客様は新しいメニュ-・アイデアと新しいコンセプトのレストランの方に行ってしまっているのかもしれない。

 

③スタンダ-ド達成率の低下

 

導入期や成長期までの標準化の徹底がなされなくなります。標準化は、オペレ-ションの標準化と同様な物的なメインテナンスの標準化も含んでいる。標準化の低下の代表的なものは、レストラン・ビジネスが初期の標準化の低下は直ちに利益の低下には影響していないことである。

 

 このような危険な兆候が現れたならば、経営者は立て直しを行わなければならない。まず重要な戦略はコンセプトの老朽化に対処することである。設備の改装や、メニュ-の常時改訂は、レストランを新鮮に維持する重要な柱であるし、スタッフの熱意とエネルギ-を維持するためにヒジ用に役立つものである。

 経営者は定期的にレストラン産業の傾向を読んだり、新しいレストランを訪問したりして、新しい傾向を調査しなければならない。経営者やスタッフは、メニュ-の改訂に多くのアイデアを出すことが大事である。

 常連客を満足させることも重要であるが、成熟期はその基本はお客様の増大におくべきである。新しいマ-ケットは、お客様を競争店から誘引してしまう。もしレストランがその地域の住民の変化に対して対応するならばお客様は増大する。

 最終的には、競争者からお客様を誘引することは、自分自身のシェアを高めることである。成熟期のレストランの競争は、レストラン間の差別をお客様に知らしめることが重要になる。

 

(4)衰退期

 

 レストランは時代の流れに合わせていかないと、レストランの死期の衰退期に入ってしまう。

 

①売上と客数の減少

 

衰退していくレストランの最も明らかな特徴は、売上と客数の減少である。新しいコンセプトの競争店によって、お客様を奪いとられる状況になってしまう。

 

②利益の流用

 

しばしば経営者は衰退期が現れると、その状況を打開するよりも、利益を留保した他の分野に投資する傾向にあり、これが衰退に拍車をかけることになる。

 

③標準化の衰退

 

 成熟期の兆候の見られた標準化の崩壊は決定的になり、サ-ビス力や商品力は落ち込んでいってしまう。経営者の考え方の不足は、スタッフに十分な思考力を与えず、これらのファクタ-はレストランの衰退につらなるものである。

 

 衰退期からレストランを生き返らせるためには、完全なコンセプトのオ-バ-ホ-ルか、リノベ-ションを必要としている。

経営者は標準化を忘れ手先だけで結果を求めようとする。そして、しばしば経営者は完全なリハビリテ-ションを進んで行おうとしまう。そして、その代わりレストランの利益が出ず、新しい他のレストランに新しいエネルギ-を与えてしまう。

 

(5)要約

 

 レストランは、経営者の実行力のある戦略によって、いろいろなサイクルを経験する場合もあるし、またしない場合もある。

経営者は、トレンデイやアイデアによって、いろいろな条件を、たえず変化させなければならないし、レストランを初期の段階から成功させるために標準化を推し進めなければならない。これらの2つのコンビネ-ションによって、下降線を避けることができるのである。