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なぜバンクーバーは「食の都」と呼ばれるのか? カリフォルニアロール発祥の地を訪ねて【note限定公開記事】
Taste the World
レストラン「ファイブ・セイルズ」で提供されたボタンエビのグリル焼き。「海からテーブルへ」という哲学を体現した、洗練の一皿 JENNIFER H. CUNNINGHAM FORNEWSWEEK
<海と山に抱かれた自然豊かな都市・カナダのバンクーバー。多様な文化が交差するこの街では、革新的な料理が次々と生まれている>
カナダ・ブリティッシュコロンビア州にあるバンクーバーは、ノースショア山脈と太平洋に挟まれた位置にあり、絶景の自然とアウトドアで知られている。
さらに人口約70万の緑豊かなこの都市は、海の近さと独自のテロワール(風土や気候)、ブドウ栽培の伝統、地元産の旬の食材にこだわるシェフたちのおかげで、食通の楽園としても名高い。
しかし、レストラン「ファイブ・セイルズ」のエグゼクティブシェフで今年のカナダ料理チャンピオンシップで優勝したアレックス・キムによると、それはあくまで1つの側面にすぎない。
「バンクーバーの食文化の特徴は多文化とイノベーション」だと、キムは本誌に語る。
「ここは(民族・文化の)真のるつぼ。シェフたちは世界の料理、特にアジアとヨーロッパの影響を融合させ、大地と海から取れる地元産の旬の食材と組み合わせている」
韓国のソウルで育ったキムは、食を家庭や地域社会の中心に置く文化的伝統にどっぷりつかっていたと語る。幼い頃の最初の記憶は、ソウルの活気ある市場と、丁寧に食事の準備をしてお客を盛大にもてなす家族や親戚の姿だ。
その経験を仕事に取り入れたキムは、創造的かつ「個人的な」料理を作り、食材でも調理の方法でも冒険を恐れるなとスタッフに指導している。
「ファイブ・セイルズでは、多様な(文化的)背景を生かして、革新的で個人的色彩の強い料理を作り出している。発酵、漬物、大胆な風味のような韓国的な要素をこの地域の料理に取り入れるのが大好きなんだ」
世界的な食のトレンドに最も貢献したバンクーバー発の料理は、日本人シェフ東條英員(とうじょう ひでかず)が1970年代に考案したカリフォルニアロール(カニ、アボカド、キュウリを使う巻き寿司)とBCロール(サーモンの皮、アボカド、キュウリを使う)かもしれない。

東條は今もフェアビュー地区にある自分の店で、この2つを「おまかせ」スタイルで提供している。
さらにジャパドッグ(刻みノリやテリヤキソースなどの日本風味を加えたホットドッグ)や、セラーノペッパー入り押し寿司、バターチキンピザもバンクーバー発祥だ。

持続可能性にこだわる
多くのレストランは「海からテーブルへ」という料理の哲学を実践している。旬の食材を漁業者から直接仕入れ、持続可能な方法で生産・入手した食材で料理を客に提供するという意味だ。
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【note限定公開記事】なぜバンクーバーは「食の都」と呼ばれるのか? カリフォルニアロール発祥の地を訪ねて
なぜバンクーバーは「食の都」と呼ばれるのか? カリフォルニアロール発祥の地を訪ねて【note限定公開記事】|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
2025年版「世界のベストレストラン50」発表。1位はペルーのニッケイ料理店『Maido』
2025年6月20日(日本時間)、イタリア・トリノにて2025年版の「世界のベストレストラン50」が発表された。1位に輝いたのは、ペルーの首都リマにあるニッケイ料理レストラン『Maido(マイド)』。日本からは『SÉZANNE(セザン)』を含む4軒がランクインし、世界における日本のガストロノミーシーンの層の厚さを示した。
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1位はペルーの『Maido』。日本の技術と現地の食材が融合した「ニッケイ料理」
「世界のベストレストラン50」は、各国のシェフやレストランジャーナリストなど1,000人以上の専門家の投票で決定される、国際的な食のアワードだ。その匿名性と専門性の高さから「料理界のアカデミー賞」とも称され、世界のガストロノミーの潮流を映し出す鏡として絶大な影響力を持つ。
23回目となる今年の1位に輝いたのは、ペルーの首都リマにあるニッケイ料理レストラン『Maido』だ。オーナーシェフで日系2世の津村光晴氏が率いる同店は、日本の繊細な技術とペルーの豊かな食材を融合させた革新的な料理で高く評価されている。前年の5位から大きく順位を上げ、見事、世界最高峰の座を射止めた。
日本勢は『SÉZANNE』など4軒がランクイン。大阪から『La Cime』も入賞
日本勢では、ダニエル・カルバートシェフが率いるモダンフレンチ『SÉZANNE(セザン)』が7位に入り、見事トップ10入りを果たした。続いて、革新的な里山料理で知られる『Narisawa(ナリサワ)』が21位、麻布台ヒルズに店を構えるモダンフレンチの名店『Florilège(フロリレージュ)』が36位にランクイン。そして44位には、大阪・本町の2つ星フレンチ『La Cime(ラシーム)』が選ばれ、東京以外の都市からも日本の実力が示される結果となった。
【注目記事】『フロリレージュ』川手寛康シェフが語る「東京で一番のレストランになるより大切なこと」
<1〜10位>
1位『Maido』ペルー/リマ
2位『Asador Etxebarri』スペイン/アチョンド
3位『Quintonil』メキシコ/メキシコシティ
4位『Diverxo』スペイン/マドリード
5位『Alchemist』デンマーク/コペンハーゲン
6位『Gaggan』タイ/バンコク
7位『SÉZANNE』日本/東京
8位『Table by Bruno Verjus』フランス/パリ
9位『Kjolle』ペルー/リマ
10位『Don Julio』アルゼンチン/ブエノスアイレス
<11〜20位>
11位『Wing』中国(香港特別行政区)/香港
12位『Atomix』アメリカ/ニューヨーク
13位『Potong』タイ/バンコク
14位『Plénitude』フランス/パリ
15位『Ikoyi』イギリス/ロンドン
16位『Lido 84』イタリア/ガルドーネ・リヴィエーラ
17位『Sorn』タイ/バンコク
18位『Reale』イタリア/カステル・ディ・サングロ
19位『The Chairman』中国(香港特別行政区)/香港
20位『Atelier Moessmer Norbert Niederkofler』イタリア/ブルニコ
<21〜30位>
21位『Narisawa』日本/東京
22位『Sühring』タイ/バンコク
23位『Boragó』チリ/サンティアゴ
24位『Elkano』スペイン/ゲタリア
25位『Odette』シンガポール
26位『Mérito』ペルー/リマ
27位『Trèsind Studio』アラブ首長国連邦/ドバイ
28位『Lasai』ブラジル/リオデジャネイロ
29位『Mingles』韓国/ソウル
30位『Le Du』タイ/バンコク
<31〜40位>
31位『Le Calandre』イタリア/ルバーノ
32位『Piazza Duomo』イタリア/アルバ
33位『Steirereck』オーストリア/ウィーン
34位『Enigma』スペイン/バルセロナ
35位『Nusara』タイ/バンコク
36位『Florilège』日本/東京
37位『Orfali Bros』アラブ首長国連邦/ドバイ
38位『Frantzén』スウェーデン/ストックホルム
39位『Mayta』ペルー/リマ
40位『Septime』フランス/パリ
<41〜50位>
41位『Kadeau』デンマーク/コペンハーゲン
42位『Belcanto』ポルトガル/リスボン
43位『Uliassi』イタリア/セニガッリア
44位『La Cime』日本/大阪
45位『Arpège』フランス/パリ
46位『Rosetta』メキシコ/メキシコシティ
47位『Vyn』スウェーデン/スキリンゲ
48位『Celele』コロンビア/カルタヘナ
49位『Kol』イギリス/ロンドン
50位『Restaurant Jan』ドイツ/ミュンヘン
※本稿はここまで。次ページ以降は2024年に開催された「世界のベストレストラン50」発表会を報じた記事になります
2025年版「世界のベストレストラン50」発表。1位はペルーのニッケイ料理店『Maido』 | 飲食店ドットコム ジャーナル
ビッグマックが1000円超 ウーバーや出前館が地方でなかなか浸透しない理由
本連載について:
都市ジャーナリストでチェーンストア研究家の谷頭和希氏が、現代のビジネスシーンを深く掘り下げる。都市再開発の成功例や課題、企業戦略の変化、消費者文化の進化に注目し、表面的な現象だけでなく、その背後にある背景を探る。日々変化する消費トレンドを通じて、社会や企業の動きに迫り、これからのビジネス環境や戦略について考えさせられる視点を提供していく。
「ウーバーで注文をしようと思ったら、配達エリア外だった」
先日、地方に住む友人にこんなことを言われた。彼の住む街は人口10万人弱。ファストフード店や郊外型の大型ショッピングセンターがあるが、ウーバーイーツや出前館で注文できる飲食店は限られている。
筆者も東京と香川県丸亀市の二拠点生活をしており、丸亀市の郊外ではフードデリバリーが使えないことも多い。筆者の自宅は駅から4キロメートルほどで、そこまで田舎ではないが、フードデリバリーの配達外の地域となっている。
東京であればフードデリバリーは使いやすいのだが、筆者が使いたいと感じるのは、むしろ丸亀市にいるときだ。徒歩ですぐに行けるレストランがなく、車に乗るのも面倒なことがあるからである。
コロナ禍以後、都市部では当たり前のように使われているフードデリバリー。しかし、地方ではあまり機能していないのが現状だ。これは現在のフードデリバリー業界が抱える矛盾と限界を象徴していると感じる。
新型コロナのパンデミック期に急成長したウーバーイーツや出前館は、当時の社会にとっては必要不可欠な存在だった。しかし現在、フードデリバリー業界は明らかに岐路に立たされている。
本稿では、フードデリバリー業界が抱える問題について探っていきたい。
出前館の赤字が示す限界
フードデリバリー業界の限界が見て取れるのが、出前館の決算だ。2025年8月期第3四半期(2024年9月~2025年5月)の連結売上高は301億円で、前年同期比で約21%減。営業損失は約31億円で、前年同期比で20億円以上縮小しているものの、依然として赤字が続いている。
また、2025年8月期の決算予想では、48億円の赤字となる見通しだ。当初は100万円の黒字を見込んでいただけに、大幅な下方修正となった。
出前館の業績は、この数年で急激に悪化しており、立て直しが求められてきた。決算説明資料を見ると、アクティブユーザー数は2022年から減少し続けており、売上高も減っている。
出前館の業績が低迷しているのは、競合であるウーバーイーツの存在感が強すぎることも影響している。出前館が業績悪化に直面する中、ウーバーイーツは2桁成長を達成しており、業界トップを維持している。
そもそも、自転車やバイクで商品を届けるフードデリバリーが広まったのは、ウーバーイーツが上陸してからだ。出前館は1999年からサービスを提供していたものの、存在感は薄かった。街中を「Uber」と書いた大きなバッグを持って動き回る配達員のインパクトもあり、「フードデリバリーといえばウーバー」という強いイメージが形成された。そうした「先行者利益」を得たウーバーイーツのみが、業績を大きく伸ばしたのである。
実は、同業種のウォルトも今期の決算は赤字で、決して順調とはいえない。「ウーバーの一人勝ち」状態で、業界全体に停滞感が漂っている。
フードデリバリー業界が停滞している理由は?
フードデリバリー業界の停滞については、複数の要因が指摘されている。
まずは「コロナ特需」の終焉(しゅうえん)だ。2020年~21年にかけてのコロナ特需は、フードデリバリー市場を大きく広げた。感染症対策の一環として、外食を控え、自宅での食事が主流になったことで、フードデリバリーの需要が一気に拡大したのだ。しかし2022年以降、行動制限が緩和され、街に人が戻るにつれて、その需要は急激に落ち込んだ。これは注文数やアクティブユーザー数の減少に顕著に表れている。
そもそもコロナ禍が特殊であり、フードデリバリー自体に大した需要がなかったと見ることもできるだろう。
こうした需要の減退に拍車をかけたのが、この数年での物価高だ。個人店のみならず、チェーン店各社のメニューもじわじわと値段を上げている。それに伴い、消費意欲が減退。特にデリバリーメニューはイートインよりも高い値段に設定されており、そこに配達人件費も加わるため、割高になりがちだ。
例えば、マクドナルドは今年3月に価格の改定を行っており、ビッグマックのデリバリー価格は650円から690円に値上げされた。店内価格は480円~であるため、200円ほど高いことになる。配達手数料もかかるため、ビッグマック1つで1000円以上かかる計算だ。
また、ビッグマックのみを注文するケースはまれであり、ドリンクやポテトも注文すると、1500円近い値段となる。そのため、「気軽に注文しよう」とはなりにくいのが現状だ。
フードデリバリー業界が抱える構造的な問題
フードデリバリー関係者の声を聞くと、その構造自体にも衰退の要因があるように感じる。
ウーバー配達員として実際に多くの配達をこなしながら、その現状を伝えている佐藤大輝氏はこう述べている。
「2025年6月、その日は雨だった。私は午後7時過ぎに、ウーバー配達員としての稼働を開始した。しかし、依頼が1件もこない。2時間ほど稼働したが、配達依頼はゼロ。1件当たり300~500円ほどの報酬を積み上げていく配達員にとって、『デリバリー控え』は死活問題だ」 (佐藤氏)
この状況からも分かるように、依頼が減って稼げないために配達員のウーバー離れが加速し、サービスの使い勝手が悪くなることでユーザーも離れるといった「負の連鎖」が起きやすい構造となっている。佐藤氏が書いているのは、業界トップであるウーバーイーツでの事例だ。ウーバーでさえこのような状況であるならば、他社はより厳しいだろう。
また、フードデリバリーが都心偏重にならざるを得ないことも問題だ。これは、筆者が冒頭で書いたエピソードにつながる。
フードデリバリーはその性質上、人口が多く、配達員が配達しやすいエリアで、飲食店が集まっている地域で規模を拡大しやすい。特にウーバーが顕著だが、全国47都道府県でサービス展開しているとはいえ、配達エリアはその都道府県の中心エリアに限られていることが多い。
しかし、こうした都市部や中心部には多くの飲食店が集まっているため、フードデリバリーがなくても食べ物には困らない。そのため、都市部では「生活をより便利にしてくれるオプション」に過ぎないのだ。コロナ禍でフードデリバリー業界が急速に業績を伸ばしたにもかかわらず、その後衰退したのは、「単なるオプション」に過ぎなかったことの表れではないだろうか。
一方で、フードデリバリーの需要が高いと感じるのが、地方や郊外だ。こうした地域は車での移動が一般的で、ドライブスルーなどを利用する人も多い。しかし、車に乗るのが面倒なときや、体調不良で車の運転ができないときは、フードデリバリーを利用する可能性が高い。「歩いて近くの飲食店に行く」ことが、簡単にできる環境ではないためだ。しかし、こうした地域には飲食店が少なく、配達の依頼も少ないため、配達員が確保しづらい。その結果、フードデリバリーが利用しづらく、飲食に不便な場所のままとなる。
ウーバーをはじめとしたフードデリバリーが登場した際、「このサービスは生活のあり方を変える」という強い期待感があった。しかし、人やモノが密集していることを前提に成立するサービスであるため、潜在的にあった都心・郊外・地方の格差を際立たせる結果となったと、筆者は思う。もともと便利だった都会はさらに便利になり、郊外や地方は不便なままなのだ。
この構造的な問題こそが、フードデリバリー業界の停滞感を作っているように感じてならない。
フードデリバリーの行き着く先は……?
本稿では、フードデリバリー業界が抱える複数の問題点を分析してきた。しかし、ウーバーイーツが業績を伸ばしていることを見れば、「便利な暮らしをさらに便利にしたい」という一定のニーズはあるのだろう。
フードデリバリーは、生活の中の不便を解消してくれるシステムであり、仕組みさえ整えば、なくてはならない「インフラ」として私たちの生活を変える可能性がある。そのため、フードデリバリーを根本から否定するつもりはない。
筆者が本稿で指摘したいのは、その構造的な欠陥だ。都市部での利便性を高めるという良い面は残しながら、地方や郊外におけるアクセスの悪さやサービス提供の偏りといった課題を、少しずつ修正していくことが求められる。
そうすることで、フードデリバリーが本当の意味での「生活インフラ」になり、より多くの人の暮らしを支える存在となる可能性は十分にあるだろう。
著者プロフィール・谷頭和希(たにがしら かずき)
都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家。チェーンストアやテーマパーク、都市再開発などの「現在の都市」をテーマとした記事・取材などを精力的に行う。「いま」からのアプローチだけでなく、「むかし」も踏まえた都市の考察・批評に定評がある。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』他。現在、東洋経済オンラインや現代ビジネスなど、さまざまなメディア・雑誌にて記事・取材を手掛ける。講演やメディア露出も多く、メディア出演に「めざまし8」(フジテレビ)や「Abema Prime」(Abema TV)、「STEP ONE」(J-WAVE)がある。また、文芸評論家の三宅香帆とのポッドキャスト「こんな本、どうですか?」はMBSラジオポッドキャストにて配信されている
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強い会社の創造戦略 |
【現代における企業の役割戦略】【9】
[6]強い会社創造戦略の危機回復能力
「強い会社創造戦略論」といえども、「乱気流とカオス」に見舞われば、危機に面することもある。このためには、「危機回復能力」を具備していなければならない。「危機回復能力」を具備させるためには、ピーター・D・ピーダーセン著「レジリエント・カンパニー」を活用することである。
(1)レジリエント・カンパニーの定義
ピーターセンは、「レジリエント・カンパニーとは、危機に直面したときの回復力が高く、事業環境の変化に柔軟に対応し、そのストレスや不確実の中から、次なる発展のきっかを見出し、社会全体の健全な営みに資する行動をとる企業」と定義している。
(2)レジリエント・カンパニーの特徴
① アンカリング(Anchoring)
企業としての「拠り所」があり、「スタッフ」と「お客様」や「関係者」を惹きつける魅力があり、さらに信頼と信用を積み上げている。
② 自己変革力(Adaptiveness)
事業環境の変化をいち早く察知し、機敏に行動に反映できるカルチャーと組織をつくる「自己変革力」が必要である。
③ 社会性(Alignment)
社会の方向性(近未来市場における決定的な競争要因)と、自社の戦略と行動のベクトル(vector:大きさと向き合う量)が合っている。また、社会との好循環を生み出す行動に努めている。
(3)レジリエント・カンパニーの行動
① アンカリング
1.価値観と使命を活かす
ビジネスには、「ビジョン」と「戦略」が必要であるが、その前に、「企業の意志や意図」(インテンション)で、「企業の価値観と使命」(ミッション)に最も強く現れる。
2.信頼を積み上げる
「アンカリング」を家づくりにたとえると、「価値観」はその土台や基礎であり、「使命」は全体を支える支柱のような存在といえる。これに対して、「信頼」はレンガの間のセメントや、鉄骨の骨組みを固定するボルトのような働きをする。これらがなくては、それぞれの要素がバラバラになり、一つの家をつくりあげることはできない。
② 自己変革力
1.ダイナミックに学ぶ
「自己変革力」の向上は、「レジリエント・カンパニー」の中心的課題である。いまは、「自己変革力」をカルチャーと組織に植え付け、すべての行動に反映していく必要がある。
(21世紀型の自己変革力)
・新しい価値の創出
・創造性の発揮
・自発的な問題解決能力を高める
(次なる可能性を拓く問いを見つける学び)
・総合的・社会的品質の向上
・革新のカルチャー
・枠を超えたイノベーション
・内外の協働によるR&D、社会・市場開発R&D
・時代と社会の潮流をふまえ、「表現ができていない」
・ニーズの探求による商品刷新・市場開拓
2.創造性と変革力を引き出す
「創造性」は「イノベーション」として姿を現し、これからの事業環境において、その能力移管で企業の生存・発展可能性は大きくされる。また、「創造性」と「イノベーション」を引き出す組織的な仕掛けである。
(「価値観・使命、組織内の信頼」と「創造性・イノベーション」の相関関係)
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自分の価値観と会社の価値観に整合性がある 使命感が強い、信頼関係が築かれている |
↓
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気持ちが入る 心を込めて仕事に打ち込むことができる |
↓
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モチベーションが高まる(内的な動機づけが働く) |
↓
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創造性が発揮される イノベーションが開花する |
3.研究開発を一新する
潮流を背景に、「レジリエント・カンパニー」は、さらにその先をいくオープンさを求め、21世紀に相応しい「R&D」モデルを模索している。「自己革新力」を高めるために、自社の境界線の「通気性」を高め、双方向性の開かれた研究開発に力を注いでいる。
③ 社会性
1.トレードオンにこだわる
新しい潮流が加速するにつれ、企業には、さらなる期待が寄せられるようになっている。経営と事業両面の革新を通じて根社会と環境問題の解決に主体的に貢献することが求められる。その要求に応えられない企業は「リーディング・カンパニー(leading company:主導的地位にある企業)」になれないどころか、グローバル市場における「レジリエンス」も低下しかねない。
「レジリエント・カンパニー」は、社会の方向性を冷静に展望すると、「トレード・オフ(trade-off:両立できない関係性)」を乗り越え、「トレード・オン(trade-on:二律背反を超えて新たな価値を生み出すことで両立させる)」を目指す企業こそが「お客様」と{社会}に広く受け入れられ、長期にわたる「成長許可」を獲得できる。
2.ブランドをつくり変える
「ブランド」は、ビジネスの最もファジー(fuzzy:あいまい)なところの一つだが、企業と「お客様」や「関係者」をつなぐ命綱のようなものである。
(レジリエンスを高めるブランディング)
・自社商品の性能的卓越(Performance Excellence)
機能性、デザイン、品質、価格など
・自社+商品の社会的卓越(Social Excellence)
社会への思いと行動、課題解決への姿勢、価値観の提案
↓
・対話や協働など、重要な利害関係者との双方向コミュニケーション
・多様な媒体としての人の活用(必要に応じて、セレブを含む)
↓
(多様なステークホールダーとの太い枠をつくる)
・既存お客様の忠誠心を高める
・未お客様を開拓する↓
・社会全般からの評判を高める
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強い会社の創造戦略 |
【現代における企業の役割戦略】【8】
(5)最高のチームづくり
① チームづくりの考えかた
「強い会社創造戦略論」づくりには、「小さなチーム」を数多くつくることである。どんなに能力の高い人でも、一人の仕事には限界がある。個々のパワーをかけ合わせていけば、人数以上のパワーになっていく。
② 全員参加マネジメントは全員がリーダー
「最高のチームづくり」というのは、「各リーダー」が「企業ミッション」と「企業戦略」を推進し、他のチームと連携をはかり、より高い成果を実現しなければならない。さらに、「各リーダー」の「全スタッフ」は、全員が「卓越したリーダーシップ」を発揮することによって「全員参加マネジメント」が実現するのである。
(6)仮説と検証の連続
① 仮説と検証
「強い会社創造戦略論」を確立するには、「仮説」を立てて「検証」を行うことが「企業マネジメント」の要諦としている。
② 仮説と検証からイノベーションに連なる
「仮説」と「検証」を繰り返すことによって、「創造的破壊とイノベーションにつらなり、「未来価値創造戦略論」が誕生する。
③ 現場力をつくる
「現場力」とは、「オペレーション」の「アップスケール」することである。「現場力」というのは、「創意工夫」や「改善」を発揮して、「アップスケール」をして、よい意味での「生産性向上」を行い進化させるものである。
(7)全スタッフの発言の重視
① 全スタッフの平等性
「強い会社創造戦略論」では、「個のスタッフ」を重要視して、平等性を強固して「人間性を尊重」している。
② 全スタッフの発言と聴く耳を持つ
「全スタッフ」の「平等性」を実現するためには、「全スタッフ」の発言を重視するとともに「聴く耳」を持たねばなければならない。
(8)全員参加マネジメントの社風づくり
① 社風づくり
「強い会社創造戦略論」は、「活気」が一杯である。この「社風」というのは、おのづと「創造性」や「生産性」が高まっていく。この「社風」というのは、「全スタッフ」が創り出していくものである。
② 和気あいあいの環境づくり
「和気あいあいの環境」というのは、「人間関係」が良好であって、その源泉は「礼儀正しく」て「おもてなしの心」充満していることである。
(9)管理を最小化する
① 管理の基本は自主管理
「企業マネジメント」には「管理」がないと肥大化し、利益を圧迫してしまう。しかし、「管理」が中心であると「統制」が横行して「企業マネジメント」が劣化してしまう。管理の基本」はあくまでも「自主管理」で自己の仕事に「責任」を持つことである。さらに、「自主性」「自発性」「自立性」の高い「スタッフ」を育成することが「管理の最小化」につらなる。
② 管理のIOT・AI化
「管理を最小化」するには、「IOT・AI」化を積極的に推進することで、「スタッフ」は「未来価値創造戦略論」を積極化することである。
(10)人間尊重マネジメントへ
① 人の位置づけ
最近、企業において考えられない不祥事や問題が発生している。これらの大きな要因は、「人」を「人」として位置づけていないからである。つまり、「人」を「物」や「コスト」でしか考えないないというまったく変な行動である。「人」は、どんな世界でも「価値」を生み出すものとしての意識を持つことが不可欠である。
② 人間尊重へ
「強い会社創造戦略論」は、「生命体」が生き生きしているので、「全スタッフ」が「幸福」感にあふれていなければならない。つまり、「全スタッフ」が「エンパワーメント」を発揮して、「自分の役割」「自分の貢献度」「仕事の意義」を自信を持っているという「プライド」を持てる「人間尊重」の精神がみなぎっていなければならない。「人間尊重」というのは、相手を「尊敬」することから始まるのである。








