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2016-09-02 18:16:00

イタリアのトリノ市全体を「ベジタリアン・シティ」にする、という動きがある。「美食の国」イタリアでそのような話が浮上するのはちょっと信じられないが、動きの背景には意外な事実がある。それは……。

[藤井薫,ITmedia]
 

英国史上2人目の女性首相となるテリーザ・メイ、女性初の東京都知事に就任した小池百合子、イタリアの首都ローマで初の女性市長になったビルジニア・ラッジなど、いま世界中で女性政治家の活躍がめざましい。

 イタリアのトリノでも、2016年6月に新しい女性市長が誕生している。若干32歳のキアラ・アペンディーノだ。

 そしていま、アペンディーノ市長が掲げているマニフェストが、イタリアで大きな話題になっている。

 そのマニフェストとは、トリノ市全体を「ベジタリアン・シティ」にするという、かなりチャレンジングな提案だ。「美食の国」イタリアにあって、まさにケンカを売るようなマニフェストなのだが、その提案の背景には意外な事実があるようだ。

 イタリア料理といえば、地方の郷土料理が融合したもので、肉は欠かせない。トリノでは、仔羊の肉にツナソースがかかった、vitello tonnto(ヴィテッロ・トンナート)やピエモンテ風肉詰めラビオリのAgnolotti alla piemontese(アニョロッティ・アッラ・ピエモンテーゼ)などが名物料理だ。

 市のベジタリアン化を推進すれば、伝統ある食文化に危機を及ぼすことになるのは間違いない。多くの市民が心配するのも無理はないだろう。

 そんな文化を尊重せずに、マニフェストを進める理由はいったい何なのか。アペンディーノ市長によると、ベジタリアン化の理由は、地元の伝統的なイタリア料理店や産業を潰そうとしているわけではなく、環境問題にある。

 環境問題と言われてもピンとこないが、肉の消費量を減らすこととどんな関係があるのか。実は、食肉を生産するためには、家畜などで大量の餌や水、土地やエネルギーなどが必要になる。肉の消費量を控えることで、効率よく二酸化炭素(CO2)の排出量を減らすことができるのだ。言うまでもなく、CO2は地球温暖化の原因のひとつとされている。

 つまり、温暖化対策のために市が先導して菜食主義に移行しようとしているのである。

http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1608/30/news020.html

 

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2016-09-02 18:14:00

今回は、前回に引き続き「個性化戦略」のアメリカのファーストフードの「失敗事例」を紹介しましよう。

 

個性化戦略(2)

 

(3)バ-ガ-・シェフの事例

① バ-ガ-・シェフの位置

 「バ-ガ-・シェフ」は、1970年代初頭は、「マクドナルド」「バ-ガ-・キング」「A&W」に次ぐハンバ-ガ-・ビジネスでは、売上高第4位、フ-ドビジネスでも第6位を占めていた大チェ-ンだった。

 しかし、いまや「ハ-ディ-ズ」とともに、カナダの企業の傘下に入り、「ハ-ディ-ズ」は躍進を続けているが、「バ-ガ-・シェフ」は、その姿すらなくなってしまった。

 

② バ-ガ-・シェフの創業動機

 「バ-ガ-・シェフ」は、独立したハンバーガ-・チェ-ンとして、インデアナ州インデアナポリスで出発した企業だった。。この企業はもともと「チェ-ン・ブロイラ-」というハンバ-ガ-・パテを自動的に焼く機械を生産していたメ-カ-だった。

 この機械の販売網を築くために、「バ-ガ-・シェフ」というハンバ-ガ-・ビジネスを起こしたのであったが、1967年に1600万ドルで、全米最大の食品メ-カ-である「ゼネラル・フ-ズ」社の多角化戦略によって買収されてしまった。

 

③ 買収当時の状況

 買収当時「バ-ガ-・シェフ」は、39州、700店を展開していたし、その勢いでロ-スト・ビ-フ・サンドイッチの「リックス」を買収したほどであった。買収して1年後の1969年3月には200店増加し、アメリカ全土に900店、カナダに第1号店をオ-プンした。

 同じ年の12月になんとアメリカで1,022店、カナダで29店、翌1970年12月にはアメリカ1,200店、カナダ36店、合計1236店となり、「A&W」を抜いて、ハンバ-ガ-・ビジネスでは第3位に昇った。

 

④ ゼネラル・フ-ズの赤字

 「ゼネラル・フ-ズ」は、「バ-ガ-・シェフ」を買収してから、ちょうど4年経った1972年1月は総額8300万ドルの赤字を出してしまった。この原因はファ-ストフ-ドの急速拡大によるもので、この拡大に利益が伴わなかったからである。

その結果、「リックス」の売却と「バ-ガ-・シェフ」の店舗削減を行ったが、効果はまったくなく、最終的には「ゼネラル・フ-ズ」自身の足を引っ張る形となり、他の傘下に入ってしまった。

 

⑤ バ-ガ-・シェフの教訓

 

1.創業者の退職

 「バ-ガ-・シェフ」の創業者は、「ゼネラル・フ-ズ」が買収した後は退職してしまったので、創業者精神が失われてしまっ。また重要な経営幹部は、ほとんどいなくなってしまったので、ビジネス展開の上に支障を来たしてしまった。

 全米でピザ・チェ-ンの最大の「ピザ・ハット」が買収された時は、創業者はそのままトップを続けて、さらに大チェ-ン化を行ったのは有名な話で、「バ-ガ-・シェフ」とは好対照であった。

 

2.戦略不在の未解決

 「バ-ガ-・シェフ」は、創業者の問題と合わせて、戦略不在がもたらした功罪のほうがはるかに高い事例である。

 

(a)統一性の欠如

 「バ-ガ-・シェフ」の店舗は、統一性に欠けていて、チェーンとしてお客様に信頼性が湧いてこない状態であった。

 1973年に「サン・オブ・フィン」というコンセプトで、店舗のイメ-ジの統一づくりを図ったが、時すでに遅しの感があり、「マクドナルド」の「ゴ-ルデン・ア-チ」ほどに至たらなかった。

 

(b)出店が未集中

 「バ-ガ-・シェフ」の出店は店数の割りに39州にもわたっているので、かなり分散していて、お客様へのアピ-ル度が他のチェ-ンとして比較して弱いものであった。さらに、これらの店に原材料やペ-パ-類を配送するコストが高く、しかもス-パ-バイジングのコストが異常にかかってしまった。

 

(c)品質レベルや品揃えの不備

 「バ-ガ-・シェフ」は、他のチェーンと比較して、品揃えが不備である上に、品質面でも若干劣っていたし、価格面でも高かいものだった。

 

(d)フランチャイジ-の選択や教育訓練の未整備

 「バ-ガ-・シェフ」は、フランチャイジ-選びの基準が甘く、人物や財政状態より、なんらかのビジネス経験があることが優先されたし、教育訓練が完全に不足してしまった。

 

(e)ス-パ-バイジングの不足

 「バ-ガ-・シェフ」は、店舗拡大ばかり勢力を割くので、ス-パ-バイジングは疎かにされていて、既存店は他のチェーンに圧倒されてしまった。

 

(4)教訓

 「バ-ガ-・キング」や「バ-ガ-・シェフ」から学ぶ教訓は、何といっても成長主義に陥っていたことである。つまり、マ-ケティングが不在であり、しかも「マクトナルド」に追いつけ追い越せとばかり、無謀ともいえる計画を推進した結果であった。

 企業として成長することは悪いことではないが、「マクドナルド」とどう違うのか、「マクドナルド」はこうだが、わが店はこうだという主張がまったくなく、ただ追随していったことが敗退をしていった。

 さらに大事なことは、創業者の「起業家精神」が生かされていないことであり、食品会社は自社の原材料を供給しようしいう川上からの発想ばかりが優先して、企業の独立心を失わせていたことも敗退の大きな要因であったことも忘れてならない。

 これはアメリカの企業で数多くみられることであるが、大企業が中小企業を買収すると意志決定がトップダウンになり、子会社の自主性が失われて、環境の変化の対応が遅れるという例にもなってしまった。

 

 

 


2016-09-02 18:10:00

2016/08/29(月)

山梨県がKLに常設店、果物やワインを販売

山梨県は27日、マレーシアのクアラルンプール(KL)中心部ブキビンタンの商業施設パビリオン内に、県産品販売や観光情報などを発信する常設のアンテナショップ「富士の国やまなし館KL」を開設した。日本の地方自治体としては初めての試み。現在、旬を迎えている桃、ブドウなどの果物やワインなどを販売している。

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パビリオンに開業した「富士の国 やまなし館」で店頭に並んだ果物を手に取る後藤知事(左)=27日、クアラルンプール(NNA撮影)

アンテナショップは、パビリオン6階の「トーキョー・ストリート」近くに位置する。店舗面積は約25平方メートル。店内では、桃、ブドウなどの果物、ジュース、ワイン、清酒のほか、ゆばやほうとうなどの加工食品も販売している。特産品販売のほか、富士山や1300年の歴史がある西山温泉などの観光情報などを発信していく。

山梨県は既にシンガポールにある日本食レストランの一角で特産品の販売を行っているが、独立した常設店舗を設けるのはマレーシアが初めて。検疫上の障壁が低く、輸出市場としても潜在性が高い点を考慮した。

26日に、駐マレーシア日本大使公邸で地元メディア関係者を対象に観光PRを行った後藤斎知事は「日本には四季がある。現在は桃が最盛期だが、まもなくブドウへと変わる。季節とともに移り変わる魅力を伝えるには常設の拠点が必須だと考えた」と開設の意義を説明した。桃、ブドウの次はカキなどが並ぶ予定だ。

■3年をめどに山梨文化浸透=知事

昨年の県知事選で初当選した後藤知事は、出馬時の公約で東南アジアに常設の「山梨モール」を設置し、山梨県産の農作物を販売することを掲げており、それを実現させた格好。同知事は「まず1年できちんとした評価を得たいが、『石の上にも3年』というように、そのぐらいやらないと観光振興につながらないのではないかと思う。3年をめどに常設店の運営をしたい」と語った。常設店での売れ行きは好調で、1週間前のプレオープン期間に桃とブドウは完売し、追加輸入を行ったという。

マレーシアには同県甲府市に本社のある菓子メーカーのシャトレーゼも進出しており、消費者の人気を集めている。大使公邸での観光PRイベントでは、同社が県産マスカットをふんだんに使って特別に製造したデザートを振る舞った。参加した30代の華人系マレーシア人女性は「今まで食べたことのあるマスカットより粒が大きくジューシー。甘みも強い」と興奮気味に話した。

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シャトレーゼは駐マレーシア日本大使公邸の観光PRイベントで山梨県産マスカットを使用したデザートを振る舞った=26日、クアラルンプール(NNA撮影)

 

山梨県はこのほか、KLの伊勢丹KLCC店で31日まで県産品を扱う物産展も開催する。県関係者によると、昨年の同県からマレーシアへの果物輸出は300万~500万円。また、15年に同県に宿泊したマレーシア人観光客は約2万5,000人に上る。


2016-08-27 17:51:00

ボジョレの早熟のエリアで色づきが始まる
La veraison a debute dans les zones precoces du Beaujolais
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平均で 7 月 19 日頃、ボジョレ地区では「果房形成の終了」の段階に達した。
これは 2015 年よりも 21 日遅く、1993 年来最も晩熟であった 2013 年より
7 日早い。

この数日の日照に恵まれた天候のおかげで、最も早熟の区画では成熟が始まり、
色づきが始まった。色づいた最初の果実は、7 月 26 日に見られた。

日々の慎重な畑の管理が功を奏し、ぶどう畑の衛生状態は良好を保っている。
収穫量に関しては、8 月 18 日からボジョレ成熟ネットワーク(Le reseau
Beaujolais maturation)の中で行われる収穫量の最初の予測により、より正
確な傾向を把握できる見込みである。
(ボジョレワイン委員会、8/8)

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コニャックの2015年度の出荷が好調を持続
Campagne Cognac 2015/2016: les expeditions poursuivent leur ascension
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コニャックの2015年度(2015/8-2016/7)の出荷は、好調であった昨年度に続い
て、数量、金額ともに増加した。

2015年度のコニャックの出荷量は、対前年4.9%増の約1億7,300万本、出荷金額
は同10.4%増の26億ユーロとなり、数量、金額ともに過去最高となった。

コニャックは、約98%を160ヶ国以上に輸出しており、フランスのワイン・スピ
リッツ類の輸出の主役としての地位を、改めて確固たるものとした。

地域別では、北中米向け(アメリカ、カナダ、メキシコ)の出荷が、アメリカ
合衆国の好調を受け、数量が14.9%増の7,500万本、金額も24.3%増と、7年連続
で前年実績を上回った。

アメリカ合衆国は25年以上にわたり、コニャックにとり第一位の市場で、
7,200万本が出荷された。

極東向け(東南アジア、中国、日本)の出荷は、昨年から安定を見せ始めてい
たが、今年もその傾向が続き、数量は対前年1%減の4,850万本、金額は同1%増
となった。中国市場が正常化したことが、この地方向けの出荷の安定化の主因
である。

これとは対照的に、欧州向けの出荷は、数量が3,830万本で、対前年4.7%減と
なった。依然として経済的に停滞していることが影響した。

アフリカ(南アフリカ、ナイジェリア)やカリブ海諸国といった新市場への出
荷量も、対前年6.3%増の1,080万本、金額も7%増と拡大している。

カテゴリー別では、VSが、アメリカでの好調により、出荷量は対前年9%増の
8,800万本で、コニャックの出荷量の半分を占めた。

VSOPは、出荷量の39.2%、さらに熟成させたクラスは同9.9%を占め、VSとそれ
以外のカテゴリーのバランスが取れていた。VSOPの出荷量は対前年1.4%増、さ
らに熟成させたクラスは同1.4%減と、ほぼ安定していた。
(全国コニャック事務局プレスリリース)

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◆フランス情報◇◇
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ラングドック:フィトゥーで収穫始まる
Il est venu le temps des vendanges, a Fitou, dans l'Aude
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8月12日、南仏オード県のフィトゥーで、ミュスカ(辛口)の収穫が始まった。

ラングドックでは最初の収穫となる。開始したのは、シャトー・シャン・デ・
スール(フィトゥー)のローラン・メイナディエ氏で、2年連続で、ラングド
ックでの収穫の先陣を切った。

収穫が行われたミュスカ・ア・プティ・グランの潜在アルコール度は11~11.5
度。「食べてみると、酸/糖/アロマのバランスが良いので、迷うことなく収
穫を始めた」とメイナディエ氏。近隣の生産者は、8月15日頃からの開始を見
込んでいる。

このミュスカ・ア・プティ・グランの収穫開始は、昨年よりも5日遅かった。
メイナディエ氏によると、グルナッシュの収穫開始は約10日遅れるという。し
かし、収穫開始の遅れ以上に、水不足と少ない収穫量が、このヴィンテージの
特徴である。同氏は、グルナッシュの収穫量は昨年より約40%減となる見込み
であるという。
(millesimelanguedoc.com,8/10、france3-reginos,8/12)

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ラングドック:ピク・サン・ルーが激しい雹の被害を受ける
Un violent orage de grele bouleverse le millesime 2016
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8月17日午後、ガール県からエロー県のモンペリエにかけての広い範囲で雹を
伴った雷雨に見舞われ、特にモンペリエ北部のAOPピク・サン・ルーでは、収
穫前のぶどうが大きな被害を受けた。

ピンポン玉ほどの大粒の雹が降ったという。地元の生産者の中には、50年来、
見たことのない強さの雹だという人もいる。場所によっては、ぶどう樹に葉
も果房も残っていない。

19日に被害状況を視察にきた県選出の議員や農業会議所の関係者を前に、ピク・
サン・ルーの生産者組合の会長は、「600haの畑が、80~100%の被害を受け、
約60軒の生産者が関係している」と被害状況を説明した。
(millesimelanguedoc.com,8/18,8/22、le point.fr,8/18)



2016-08-21 10:59:00

寿司やラーメンもう古い?NYの日本食が多様化

うどん専門店「つるとんたん」は有名店の跡地に出店

 
 
 
2015年にミッドタウンにオープンした高級天ぷら店「天婦羅まつ井」の近野清史氏が、料理へのこだわりを紹介する(日本語音声、英語字幕)Photo/Video: Carly Marsh/The Wall Street Journal

 ニューヨーク市の日本食シーンで次なる目玉となるのは、ラーメンあるいは寿司とは関係ない。植松錠史氏(36)はそう考えている。

 植松氏は日本で人気のうどんチェーン「つるとんたん」の海外第一号店を同市で出店する準備責任者だ。

 その賭けは決して小さなものではない。店が入るのはレストラン業界の大物ダニー・マイヤー氏が経営する有名レストラン「ユニオン・スクエア・カフェ」が入っていた場所だが、植松氏によれば、資金パートナーたちは改装に200万ドル(約2億円)を投じた。全128席のおしゃれなうどんレストランは数週間後にオープンする予定だ。

 植松氏は、通行人やソーシャルメディアから得た反応で判断する限り、成功に自信を持っている。

 ニューヨーク市内にある日本食レストランはますます専門化しており、東京や大阪の日本食シーンと変わらなくなりつつある。ニューヨーカーたちは今や、数あるニッチ志向のレストランでさまざまな日本食を選択している。たこ焼きから、抹茶入りスポンジケーキ、カツカレーなど多種多様だ。

ミッドタウンにある高級天ぷら店「天婦羅まつ井」ENLARGE
ミッドタウンにある高級天ぷら店「天婦羅まつ井」 PHOTO: BESS ADLER FOR THE WALL STREET JOURNAL

 こうしたなか、既に目立つプレーヤーも複数登場している。日本国内で定食専門店など235店舗を展開する大戸屋は、マンハッタンに3店舗オープンしている。米国大戸屋はまた、2015年にミッドタウンに高級天ぷら店「天婦羅まつ井」を開業した。天ぷらは、近隣の日本食レストランでは前菜として出されることが少なくないが、同店ではそれがメインで、お任せコースが1人当たり200ドル(約2万円)を超える場合がある。

 同市の外食産業でもう一つ名が通っているのは、マンハッタンでいくつもの店舗を運営するT.I.C.レストラングループだ。傘下にはカレー専門店のほか、日本酒中心のレストラン「酒蔵」などがある。

 その他の日本食レストランの進出も予定されている。すき焼きの「浅草今半」は来年にニューヨーク店をオープンする計画だ。

 外食産業の専門家によれば、多様な日本食ブームは、幾つかの要因が寄与している。顧客たちは、本で読んだりテレビで見たりした世界中の料理を食べてみたがっている。そのなかでも日本食が抜きんでているのは、比較的軽めの食事で、品質が高く、周到に仕入れた材料に力を入れているからだ。

ニューヨークでうどん店「つるとんたん」の開店準備をする植松錠史氏らENLARGE
ニューヨークでうどん店「つるとんたん」の開店準備をする植松錠史氏ら PHOTO: BESS ADLER FOR THE WALL STREET JOURNAL

 ニューヨークの日本食ダイニングの世界では、比較的新しいコンセプトの店舗は料金が比較的安く、ミレニアル世代にとって魅力的なものが多い。ニューヨーク市内で6店舗を展開する「ゴーゴーカレー」は、大半の商品が5~10ドルだ。

 ゴーゴーカレーUSAの大森智子社長は、米国では時として、日本食と言えば高価な寿司だと誤解されていると指摘。「品質がすべてだが、われわれが提供しているものは安価でもある」と述べた。

 このように極めて多様化した日本食レストランのすべてが成功するかどうかは分からない。だが、進出したレストランがたとえ経済的に大成功を収めなくても、ニューヨークに店を構えていること自体が遠く日本にメッセージを送ることになる。

 ニューヨークの日本カルチャーを紹介する英字誌「チョップスティックスNY」の古村典子編集長は、「ニューヨークは、日本にいる食品業界関係者にとって常に夢の都市なのだ」と述べている。