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2021-07-24 22:48:00

2019年の消費増税に伴う還元事業や、コロナの感染防止を背景に広がり続けるキャッシュレス決済。それ自体が注目される時期は終わり、ユーザーや加盟店はメリットを見極めようとしている。決済事業者が陣取り合戦からマネタイズへと移る第2幕が開いた。競争を制する鍵は、どこにあるのか。

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 5月14日、横浜市港南区の商業施設、港南台バーズの地下1階に無印良品の食料品売り場がオープンした。クイーンズ伊勢丹などと協業し、生鮮食品や総菜をそろえた。1階の雑貨・衣料品売り場と合わせた面積は約5100m2と無印良品の店舗としては関東最大となる。

 都市型店舗のイメージが強い無印良品だが、今後は郊外や地方の住宅地の近くでの新規出店を増やし、地方圏の中高年層を開拓する。そこで効果を期待しているのがキャッシュレス決済「MUJI passport Pay(ムジパスポートペイ)」だ。2013年に導入した自社のスマートフォンアプリに20年11月、決済機能を追加した。

 アプリは顧客にお薦め商品の情報を届け、店舗で決済に使ってもらうだけでなく、インターネット通販(EC)の窓口でもある。実店舗とネットの買い物を境目なくつなぎ、「地域に新たに出店すると、その地域のEC売り上げも上がる」(良品計画の角田徹EC事業部長)という相乗効果を生んでいる。

 決済機能は、ITベンダーなどの協力を仰ぎつつ、良品計画が自前で開発した。セブン&アイ・ホールディングスの「7pay(セブンペイ)」やNTTドコモの「ドコモ口座」の不正利用などでスマホ決済への不信が強まっていることから、「セキュリティーは非常に慎重に検討した」(角田氏)と説明している。

 キャッシュレス決済は19年の消費増税をきっかけに普及が加速した。政府は「キャッシュレス決済・ポイント還元制度」を設け、PayPay(ペイペイ)を筆頭にした民間のキャッシュレス決済事業者も追い風に乗って、大規模な還元キャンペーンを打った。

 ニッセイ基礎研究所の福本勇樹氏の推計では、20年にクレジットカードや電子マネー、QRコード決済といったキャッシュレス決済の比率は約30%に達し、じわじわと広がっている。

 「大還元祭り」を主導したスマホ決済事業者が、ユーザーと加盟店の数を増やす「面取り合戦」を進めたのに対し、良品計画は「現時点で無印良品以外での利用は検討していない」という。

 21年1月に衣料品大手のユニクロで始まった「UNIQLO Pay(ユニクロペイ)」も自社グループに絞っている点で共通する。無印良品と同様、以前からあった自社アプリに決済機能を追加し、自社でセキュリティーを確保。レジ前の混雑解消を図るという狙いも同じだ。両社とも会員証と決済機能を1つのアプリに統合している。

 大規模な還元策が使う人と使える場所を広げる「水平」の競争だったとすると、無印良品やユニクロの場合は顧客を深掘りする「垂直」的な試みといえる。

 こうした動きが相次ぐのは大規模還元で飛躍的に高まったスマホ決済の知名度が下地にある。買い物に必須の決済機能を自社アプリに加えることで利用頻度を向上。ユーザーの購買履歴を集め、アプリから来店動機や購買意欲を高める効果的な情報発信を行うという流れだ。両社とも固定ファンを抱えており、自社限定でスマホ決済を導入しても費用対効果が見合うと判断した。

続きを読む 2/4ローソンでも使えるファミペイ

ローソンでも使えるファミペイ

 キャッシュレス決済が広がったこの2年間、小売業やサービス業が独自のスマホ決済システムを開発する例が増えてきた。垂直と水平の両にらみ戦略を採るのが、ファミリーマートが19年7月にスタートした「ファミペイ」だ。来店頻度を高めるため、購買履歴に併せて人気商品のクーポンを毎月配信し、一部のクーポンは知人にプレゼントできるほか、ペットボトルのお茶やコーヒーなど習慣性が高い商品の回数券も用意した。

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ファミペイは20年10月にファミマ以外の実店舗に決済機能を開放した

 ファミペイ以前はアプリ活用に熱心でなく、「セールは店頭で十分伝わると、あぐらをかいていた」(ファミマの佐藤邦央イノベーション&アライアンス推進部長)。そこをコロナ禍が襲った。都心の店舗への来客が減り、店外で顧客とつながる一手が急務となった。

 Tポイントや楽天ポイントなど共通ポイントのみでファミペイを使っていない客に比べて、ファミペイユーザーは月の来店回数が2倍ほどになっている。来店頻度が高い人がファミペイを導入する傾向はあるものの一定の成果を上げているようだ。

 商品を供給するメーカー側のファミペイへの期待も高まっている。例えば、ビールのようなファンが固定化しやすい商品でも、メーカーは自社に消費者を引き寄せようとファミペイ向けにクーポンを発行する。試作品や特定商品のマーケティングにファミペイを活用する動きも増えている。

 ファミペイは20年10月にファミマ以外の実店舗で使えるように機能を開放した点が無印良品やユニクロと異なる。外食や家電量販、ドラッグストアだけでなく、実はローソンでも使える。フランチャイズ加盟店から「色々なお店で使えるほうが来店客に導入を勧めやすい」という要望があったためだ。

 ファミペイの決済システムを運営する子会社、ファミマデジタルワンの中野和浩社長は「ファミペイは(各種サービスのミニアプリを多数内包する)スーパーアプリでも、単なるスマホ決済アプリでもなく、ファミマ経済圏を大きくする橋頭堡(きょうとうほ)としてのアプリだ」と語る。

 無印良品とユニクロ、ファミマは、自店舗で商品の購買意欲を高める起点として、店舗と顧客の接点となる決済を活用してきた。こうした事例とやや毛色が異なるのが、フリマアプリのメルカリ傘下メルペイ。フリマでの売買体験を活発化させるための仕掛けとして、保有するお金を支払うという単純な決済にとどまらない仕組みを築いている。

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 メルペイは消費増税の際、PayPayやLINE Payに対抗するように積極的な還元策を打ち出した。ただ、メルペイは「(PayPayやLINE Payなどと)競合ではないと言い続けてきた」(山本真人COO=最高執行責任者)。その意図が19年4月に導入した後払いサービス「メルペイスマート払い」に表れている。

 銀行口座などからアプリに事前入金せずともフリマや小売店で買い物ができ、利用額は翌月に一括払いか分割払いを選択する。フリマでの売り上げを返済に充てられるのも特徴だ。利用上限額はメルカリの利用実績を人工知能(AI)が分析して決まり、銀行などと違って勤務先など属性情報に依存しない。

 メルカリのヘビーユーザーほど利用しやすい仕組みとなっており、後払いサービスの利用者の51%が返済原資にメルカリでの売上金を使っている。

続きを読む 3/4「ペイペイ」と鳴る意味がある

「ペイペイ」と鳴る意味がある

 小売りやサービスの事業を伸ばす仕掛けとして取り入れたスマホ決済と異なり、ソフトバンクグループのPayPayは決済事業を本業としている。小売りや外食など316万カ所で使え、約3900万人の利用者を獲得して大規模プラットフォーマーに育ちつつある。

 サービスを始めた18年の12月に仕掛けた「100億円還元キャンペーン」や19年の消費増税に合わせた還元策などでスマホ決済のシェアは5割を超える。今秋の有料化を予定する加盟店からの決済手数料に加えフードデリバリーやタクシー配車といったミニアプリの事業者から手数料を得るモデルで、決済を中心に稼ぐ「スーパーアプリ」戦略を順調に進めているようにみえる。

 そんなPayPayは今年2月、今までの戦略と一見矛盾するかのような手を打った。「セブン-イレブンアプリ」にPayPayが埋め込まれたのだ。

21年2月からセブン-イレブンアプリにPayPayが埋め込まれた
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 セブンアプリにある「P」のロゴを押すとPayPayの決済画面に移る。画面のコードをレジで読み取れば、支払いと同時にアプリの会員コードも読み取り、ポイントがたまる。スーパーアプリ内にセブン-イレブンがミニアプリとして登場するのではなく、PayPayが決済機能を提供し、セブンアプリに入り込んだ。

 クレジットカードの仕組みを生んだキャッシュレス先進国の米国では、「イネーブラー」と呼ばれるフィンテック企業や、銀行など金融業の免許を持つ「ライセンスホルダー」が、消費者と接点を持つ「ブランド」に、金融システムを提供する分業が進んでいる。これらは黒子になるケースが多い。

 一方、PayPayはセブンアプリ内でブランドを明示している。決済の際は「ペイペイ」という特徴的な音も鳴る。ブランドの認知度を高める利益を享受しながら、セブンアプリの決済機能を担う。PayPayの馬場一副社長は、「スーパーアプリ戦略を方向転換したわけではない。完全に黒子となって『7pay』になるなら、やらなかった」と話す。

 PayPayはスマホ決済の中で存在感を高めたが、日本全体のキャッシュレス比率は30%程度。現金の力はなお強い。また日本は「楽天は銀行を傘下に持てるが、銀行は楽天を持てない」と俗にいわれるように、大手ITが銀行を営む障壁が米国に比べ低い。EC、携帯電話、金融など様々なサービスをワンストップで提供する経済圏を構築しやすく、大手プレーヤーが競い合っている。

 中国で「アリペイ」と「ウィーチャットペイ」がスマホ決済で寡占となっている状況とは程遠い。このためPayPayは「PaaS(Payment as a Service)」として協業先との連携を増やすほうが利用実績が伸び得ると判断した。

 ただ、PayPayは従来のスーパーアプリ戦略も着実に進めている。20年9月から花王と、21年3月には百貨店と還元キャンペーンを実施。地方自治体との連携にも積極的に取り組んでおり、初期の全方位的なものから企業や業態、地域を絞った還元策に移行している。その原資は連携先が負担するケースが増え、「以前のように我々が血を流して頑張るだけではなくなった」(馬場副社長)という。

続きを読む 4/4「有料になる?……やめます」

2021-07-24 22:43:00

「有料になる?……やめます」加盟店離れ、スマホ決済普及の正念場

85件のコメント

鷲尾 龍一

日経ビジネス記者

 2019年の消費増税に伴う還元事業や、新型コロナウイルスの感染防止を背景に広がり続けるキャッシュレス決済。20年にはキャッシュレス決済比率は3割に達したとみられ、政府が掲げる「2025年に4割程度」の達成にじわじわと近づいている。

2019年の消費増税に伴い、各社の還元事業でスマホ決済が徐々に浸透していった(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

 ただ、QRコードを使ったスマートフォン決済は今年、普及の正念場を迎える。スマホ決済の大手が加盟店の開拓を優先して無料にしてきた決済手数料を有料化するからだ。

 決済事業者はユーザー獲得などに費やした先行投資を回収する必要があるが、「有料になるならやめる」(中小小売店の関係者)との声が漏れる。加盟店を引き留められるのだろうか。

 決済手数料とは、電子マネーやクレジットカード、スマホ決済サービスを提供する事業者が、導入した加盟店から得る手数料だ。

 例えば、Suicaなど交通系電子マネーは3.25%(米Squareの場合)、楽天ペイは3.24%。今年有料化を予定するLINE Payは10月から2.45%、メルペイは7月から2.6%となる。PayPayは10月に有料化を検討し、料率は未定としている。

 クレジットカードは導入店舗ごとに与信を判断するため、1~6%程度と幅がある。経済産業省が18年4月にまとめた「キャッシュレス・ビジョン」によれば、中央値は3.00%となっている。

 19年の消費増税に伴う「キャッシュレス決済・ポイント還元事業」では、キャッシュレス事業者は決済手数料を3.25%まで抑えることが参加要件だった。還元事業は20年6月に終了したが、3.25%が一つの目安になり、今に至る。

続きを読む 2/3「手数料10分の1」を実現したスーパー連合

2019年の消費増税に伴う還元事業や、新型コロナウイルスの感染防止を背景に広がり続けるキャッシュレス決済。20年にはキャッシュレス決済比率は3割に達したとみられ、政府が掲げる「2025年に4割程度」の達成にじわじわと近づいている。

2019年の消費増税に伴い、各社の還元事業でスマホ決済が徐々に浸透していった(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

 ただ、QRコードを使ったスマートフォン決済は今年、普及の正念場を迎える。スマホ決済の大手が加盟店の開拓を優先して無料にしてきた決済手数料を有料化するからだ。

 決済事業者はユーザー獲得などに費やした先行投資を回収する必要があるが、「有料になるならやめる」(中小小売店の関係者)との声が漏れる。加盟店を引き留められるのだろうか。

 決済手数料とは、電子マネーやクレジットカード、スマホ決済サービスを提供する事業者が、導入した加盟店から得る手数料だ。

 例えば、Suicaなど交通系電子マネーは3.25%(米Squareの場合)、楽天ペイは3.24%。今年有料化を予定するLINE Payは10月から2.45%、メルペイは7月から2.6%となる。PayPayは10月に有料化を検討し、料率は未定としている。

 クレジットカードは導入店舗ごとに与信を判断するため、1~6%程度と幅がある。経済産業省が18年4月にまとめた「キャッシュレス・ビジョン」によれば、中央値は3.00%となっている。

 19年の消費増税に伴う「キャッシュレス決済・ポイント還元事業」では、キャッシュレス事業者は決済手数料を3.25%まで抑えることが参加要件だった。還元事業は20年6月に終了したが、3.25%が一つの目安になり、今に至る。

 しかし、この水準でも中小企業には苦しい。中小企業実態基本調査(2019年度決算実績、速報)によると、スマホ決済が得意な少額決済が多い小売業の経常利益率は1.5%、宿泊業・飲食サービス業も同じく1.5%にとどまる。クレジットカードに比べて初期コストが低いことを売りに導入を訴えてきたスマホ決済事業者だが、有料化が進めば、決済回数が増えるたびに、利用者の利益が目減りしていってしまう。

 ある小売店の関係者は、「事前にチャージして使う前払い式が多いスマホ決済は、クレジットカードのように与信コストが必要ないから有料になるにしても、それより安くしてほしいと話したが反応は芳しくなかった」と明かす。

「手数料10分の1」を実現したスーパー連合

 相次ぐ有料化でスマホ決済大手からの離脱が増えれば、独立系キャッシュレスが注目を集めるかもしれない。中堅・中小スーパーを運営する約200社が加盟するシジシージャパン(CGC、東京・新宿)が開発したカード型電子マネー「CoGCa(コジカ)」はその一つといえそうだ。

コジカは手数料を抑えて電子マネーを提供している

 コジカは15年3月にスタートした。当時主流だった鉄道会社や大手スーパーの汎用的な電子マネーはタッチするだけで支払いができる便利さから来店客からの導入希望の声が寄せられていたが、決済手数料はクレジットカード以上。「手数料が高い」という加盟スーパーの不満を受け、コジカの手数料は他のキャッシュレスの10分の1程度に抑えた。

 その要因は、ポイント還元制度を設けていない点だ。ほかの電子マネーやスマホ決済と違って還元に必要な原資が手数料に反映されていないため料率が低い。還元は必要なら、加盟スーパーが個々に実施する。

 CGC関連会社のエス・ビー・システムズの堀内秀起カード事業推進リーダーは「コジカの利用率が高まっても加盟スーパーに負担をかけないことを最優先にした」と話す。

 キャッシュレス普及の壁とされる加盟店への入金方法も独特だ。ほかの汎用的なキャッシュレス決済では、ユーザーが支払った額が店舗に入金されるまで15~30日かかり、加盟店の手元資金が心もとなくなる。コジカは店舗でチャージをするのが基本で、店舗がチャージ金を預かる。その預かり金と利用額を精算するため、キャッシュフローに大きな影響はない。

 そもそもQRコード決済は、スーパーの店舗運営にとって課題が大きい。スマホのアプリを立ち上げ、レジでコードを読み取る一連の流れは、タッチするだけで済むカード型電子マネーに比べて手間だ。また、来店客がレジに設置したQRコードを読み取って代金をアプリに入力する場合、来店客が入力した数字を従業員が確認しづらいという課題もある。

 野村資本市場研究所の淵田康之シニアフェローは「無料期間中にキャッシュレスを導入した実店舗はコロナで非常に苦しい。無料期間終了が迫り、キャッシュレス普及に向けて、これからが正念場だ」と指摘する。

 少額決済が中心のスマホ決済事業者は、スーパーやコンビニを重視しているが、有料化で離反を招けば大きな痛手となる。コジカのような手数料を抑えたシステムが増えれば、そちらに流れる可能性がある。コジカは、スーパーが安価に利用できるスマホアプリも検討している。

続きを読む 3/3手数料に見合う「納得」

手数料に見合う「納得」

 キャッシュレス決済が伸び続けるかどうかの分水嶺を迎える中、米国にヒントがみえる。小売りや外食など幅広い業態に決済システムを提供する大手のSquareだ。

 Squareはガラス工芸家のジム・マッケルビー氏が自分の作品を販売する際、クレジットカードでの支払いを受け付けられず、販売機会を逃したことをきっかけに設立した。「Squareの存在意義は、中小企業や十分なサービスを受けられない人々が経済活動に参加できるようにすること」(Squareゼネラル・マネージャーのデイビッド・タラック氏)として、決済だけでなく従業員の給与支払い、顧客管理など経営支援につながるサービスへと領域を広げてきた。

 その柱の一つが、事業者向け融資だ。日々の売り上げを基に借入可能額を自動ではじき出し、事業者は最短、翌日に融資が入金される。返済額も売り上げが少ない日は少なく、多い日は多くなる仕組みだ。伝統的な金融機関の融資審査が画一的な一方、店舗の実情に鑑みて資金を融通しており、女性など「マイノリティー」が経営する事業者への融資比率が高い。

 このように単に支払い機能だけでなく、加盟店が納得しやすい付加価値の提供にまで踏み込めば、自然とキャッシュレス普及率も高まっていくだろう。

 大規模還元や手数料ゼロをうたって、勢力を広げる第1幕は終わった。物珍しさやコストの低さで利用してきたユーザーや加盟店も、使い続けるメリットが薄まれば根強い現金信仰に押し戻される恐れがある。キャッシュレス決済を軸に、付加価値をいかに高めていくか。次の競争が始まっている。

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2021-07-18 11:00:00

ららぽーと、2022年春に九州初進出 福岡市の青果市場跡地に開業

2021年07月14日 12時31分 公開
[ITmedia]

 三井不動産、九州電力、西日本鉄道は、福岡市博多区の青果市場跡地で再開発を進めている商業施設の名称を「三井ショッピングパーク ららぽーと福岡」に決定したと発表した。ららぽーとは九州初進出で、同施設の出店で国内17施設となる。2022年春の開業を予定している。

ららぽーとららぽーと福岡 鳥瞰イメージ(出所:プレスリリース)

 出店するエリアは、JR鹿児島本線の竹下駅から徒歩9分、幹線道路の筑紫通りに接していて、福岡空港や博多駅と近接する。施設内にバスターミナルを新設するほか、各方面からの新設バス路線も計画中で、さらなるアクセスの充実を図るとしている。

ららぽーと(出所:プレスリリース)

 敷地内には、こどもの職業・社会体験施設「キッザニア」と、木育・多世代交流施設「おもちゃ美術館」も出店する計画で、いずれも九州初進出となる。また、多様な人々が集うパーク(広場)など、コミュニティーの拠点となる空間を施設全体に創出し、魅力的なまちづくりに貢献するとしている。

福岡キッザニア福岡 イメージパース(出所:プレスリリース)

 「三井ショッピングパーク ららぽーと」は、1981年に開業した「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY」(千葉県船橋市)をはじめ、現在国内に16施設を展開。国外では2021年4月に「三井ショッピングパーク ららぽーと上海金橋」を開業。現在、クアラルンプールや台湾でも開発を進めている。


2021-07-18 10:55:00

2021年7月08日(木)08:10 やじうま速報

デリバリーは「不潔」17%、でも「今後も使いたい」66%。便利さが勝る。

記事への評価

★★★★★5.0

取材・執筆 : 加藤一 2021年7月8日

キーワード : 

 デリバリーに「不潔」だと感じたことが「ある」のは17.6%。日本トレンドリサーチが6月26日~6月30日、何らかのフードデリバリーサービスを利用したことが「ある」と回答した男女1000人にネット調査した。
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 「不潔」「清潔感がない」といったイメージを持つに至った、具体的な理由としては、「無精ひげ」や「髪の長さ」、「爪」、「服装」など配達員の方の見た目が気になるという方が多い。
・うちに届いたものではないが、信号待ちで汗を拭いたタオルをウバックに入れていた。(40代・女性)
・髪の毛がぼさぼさで無精ひげが生えていて、なんだか不潔な感じがした。(40代・女性)
・夏だったので汗だくなのは仕方ないとしても、ダメージジーンズによれよれのTシャツで、食品を扱うのだから、もっと清潔感があるかっこをしてほしいと思った、配達することだけが仕事だと思っている認識を改善させないと。(50代・男性)
・一生懸命来てくださったのはわかるのですが、汗だくだった時。休憩していたのか、ケータリングのリュックを地べたに置いているのを見掛けた時。(40代・女性)
・洋服が汚れていたり汗臭かったり、コロナが蔓延する中マスクをしてない人もいました。(50代・女性)
・髭を生やした配達員が来て、バッグを地面に置いて中の商品を提供された時。(50代・男性)
・タバコのにおいがしたうえに、服もシミなどがあった。(20代・男性)
・スタッフジャンパーが汚れていて、汗のにおいが強かった。(50代・女性)
・持ってきた人の肩にフケがいっぱいついていた。(60代・男性)
・実際に配達するところを見たとき、袋に入っているとは言え、料理を道路に置いて、色々触った素手で配達してる。(50代・女性)
・配達員の爪が気になった。(40代・男性)
 しかし、「不潔」「清潔感がない」といったイメージを持ったことが「ある」と回答した方に、フードデリバリーサービスを、今後も使いたいと思うかについて聞くと、66.5%が今後も利用したいと「思っている」という。便利さには代えられず、不潔さには目をつぶる人が多い。まだまだデリバリーは伸びそうだ。
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2021-07-10 09:52:00

日本は世界2位の水産物「輸入」国! なぜ輸入が多い?

世界の「今」と「未来」が数字でわかる。印象に騙されないための「データと視点」
人口問題、SDGs、資源戦争、貧困、教育――。膨大な統計データから「経済の真実」に迫る! データを解きほぐし、「なぜ?」を突き詰め、世界のあり方を理解する。
書き手は、「東大地理」を教える代ゼミのカリスマ講師、宮路秀作氏。日本地理学会の企画専門委員としても活動している。『経済は統計から学べ!』を出版し(6月30日刊行)、「人口・資源・貿易・工業・農林水産業・環境」という6つの視点から、世界の「今」と「未来」をつかむ「土台としての統計データ」をわかりやすく解説している。

日本は世界2位の水産物「輸入」国! なぜ輸入が多い?

日本は水産物「輸入」国。いったいなぜ?

 本日は世界の水産業についてお話しします。

 世界における漁業・養殖業生産量の実に3割以上が輸出されています。輸送技術の進展、人件費の安い発展途上国への水産物加工拠点の移転、貿易の自由化などを背景に水産物貿易は増加傾向にあります。同様に肉類の生産量に対する輸出量が14%(牛肉12.3%、豚肉13%、鶏肉12.6%)ですので、同じタンパク源でも水産物は肉類よりも輸出が盛んといえます。

 世界の水産物貿易をみると、日本やアメリカ合衆国、EUといった先進国・地域では輸入超過となっています。また中国やベトナム、インド、チリ、インドネシア、タイなどの新興国では水産物輸出が外貨獲得手段の1つとなっていることがわかります。

 2017年の世界の水産物輸出額は、中国、ノルウェー、ベトナム、インド、アメリカ合衆国、チリ、タイ、オランダ、カナダ、デンマークが上位国です。

 中国は早い段階から水産物輸出が盛んな国であり、2004年にノルウェーを抜いて世界最大となりました。1人1日当たりの魚介類消費量が106グラムと高いこともあり、国内需要の大きい国ですが、養殖業が盛んであり、輸出余力を大きくしています。

 ノルウェーは、1976年時点(水産庁の統計で確認できる最も古い記録)では世界最大の水産物輸出国でした。その後、アメリカ合衆国やチリなどに追い抜かれますが、一貫して高い水準を保っており、現在においても世界的な水産物輸出国として君臨しています。ノルウェーの人口はおよそ537万人(2019年)であり、国内消費量の小さい国です。

「沖合に潮目や浅堆(せんたい)が発達して良い漁場が存在すること」
「国土の西部にフィヨルドが広く発達しており、天然の地形を利用した漁港の建設が容易だったこと」

 こうした理由で早くから漁業が発達しています。

 ノルウェーの1人1日当たりの魚介類消費量は141グラムと世界的に見ても大きくなっていますが、人口小国で国内消費量が小さいため、非常に輸出余力が大きいと考えられます。

 一方、2017年の世界の水産物輸入額は、アメリカ合衆国、日本、中国、スペイン、フランス、イタリア、ドイツ、韓国、スウェーデン、オランダが上位国です。