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2022-08-11 16:46:00

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Robert Way / Shutterstock.com

中国の日本式ラーメンチェーン大手「味千拉麺」を運営する味千中国は、中国政府のゼロコロナ政策によって今年上半期に収益を悪化させた企業の群れに加わった。

味千中国は8月5日の提出書類で、2022年上半期の純損失が9000万元(約18億円)に達する見通しだと発表した。同社は前年同期に4970万元の純利益を計上していた。

同社の収益は前年同期から33%急減し6億7750万元に落ち込んだ。「収益の減少は主に中国本土と香港における新型コロナウイルスの感染再拡大によるものだ」と味千中国は述べている。

「パンデミックの影響で、中国本土と香港のレストランの一部が営業停止または制限を受けることとなり、収益が減少した」と同社は述べている。味千中国は、2021年末時点で中国本土を中心に737店舗を運営している。

上海や北京などの主要都市では、第2四半期に数千万人がロックダウンの影響を受けた。中国政府は、この措置により、100万人以上が新型コロナウイルスによる死亡を回避できたと述べている。

中国では他の外食業界の企業も苦境に直面している。スターバックスの4月から6月の中国の既存店売上高は、前年同期比44%減だった。ヤムチャイナは、6月末までの3カ月間の純利益が54%減の8300万ドルになったと発表した。

昨年9月に香港で上場した中国最大のバー・チェーンの運営元のHelens International Holdingsも、今月初め、パンデミックの影響で2022年の上半期の損失が前年同期の12倍にも膨れ上がったと発表した。

2022-08-06 11:42:00

Retail

Getty Images

英小売大手のマークス&スペンサーは2022年7月、青果パッケージの賞味期限表示を廃止すると発表した。狙いは、食品廃棄物を減らすことだ。

賞味期限の表示廃止は、マークス&スペンサーが「プランA」と名づけたサステナビリティへの取り組みの一環だ。同社はプランAで、2030年までに食品廃棄物を、2017年/2018年と比べて半減させるという目標を立てているほか、食用に適した余剰青果の再分配を2025年までに100%実現させると約束している。

賞味期限の表示廃止は、7月中旬から実施された。その対象は300品目以上で、マークス&スペンサーが取り扱う青果の85%に相当する。

最も廃棄されているリンゴやジャガイモ、ブロッコリーなども対象だ。そうした食品は、適切に扱って保存すれば、表示されていた賞味期限よりもずっと長持ちする。ラベルには、日付に代わってコードが表示され、マークス&スペンサーの店員がそれを目安に、必要に応じて青果を棚から引き下げる。

気候変動に取り組むNGO「WRAP(廃棄物・資源アクションプログラム)」のサステナビリティ部門を率いるキャスリン・デイビッド(Catherine David)は、マークス&スペンサーによる取り組みを好意的に受け止め、こう述べた。「青果物のラベルに賞味期限が表示されなくなれば、買い物かご700万個分に相当する食品が捨てられずに済み、無駄が減る。他のスーパーマーケットに対しても、青果物のラベルに賞味期限を表示しないよう強く求めたい。賞味期限が書かれていなければ、消費者は自ら判断できるようになる」

実際、WRAPが実施した調査によれば、英国の家庭では、年間で推定660万トンもの食品が廃棄されている。

消費者のなかには、表示されている賞味期限に惑わされて、問題なく食べることができる食品を廃棄してしまう人たちがいると考えられている。食べても大丈夫かどうかを自ら判断せず、ラベルに印刷されている日付を頼りにするのだ。

もともと賞味期限を表示していないスーパーマーケットも存在する。たとえば、独チェーンのリドルは、英国産の青果に賞味期限を表示したことがない。それは、食品の「保存期間を延ばす」ためだ。
マークス&スペンサーは、賞味期限の表示廃止に加えて、食品廃棄と生活費高騰の改善を目指す他の取り組みにも力を入れていく計画だ。

マークス&スペンサーは2015年以降、「Neighbourly」というサイトを通じて4400万食以上を無償提供している。Neighbourlyは、社会により良い影響を与える組織としてB Corp認証(非営利団体「B Lab」が運営する認証制度)を受けているが、マークス&スペンサーはNeighbourlyとの提携を拡大し、専用プラットフォームを通じて、ボランティア活動を支援したり、金銭や余剰食品を寄付したりしていく計画だ。

マークス&スペンサーのフードテクノロジー部門を統括するアンドリュー・クラッペン(Andrew Clappen)はこう語る。「私たちは、熱意をもってイノベーションを起こしていく必要がある。安全と判断できれば賞味期限の表示を廃止し、新たな販売方法を模索しなくてはならない。顧客に対しては、工夫して食べ残しを減らし、変化を受け入れるよう働きかけていきたい」

英国の大手スーパーマーケットはすべて、サステナビリティを推進するWRAPが作成したガイドラインに署名済みで、ナスやニンジン、ピーマンなどのバラ売りを2025年までに実現すると約束している。

WRAPは、世界全体の温室効果ガス(GHG)排出のほぼ半分は、製品や食品の生産と消費の方法を変えなければ対処できない、と訴えている。

小売企業は、サステナビリティという極めて重大な分野において、前向きで効果的な変化を起こす必要がある。今後も引き続き、食料生産と、繊維生産でのプラスチック汚染を撲滅し、リサイクルに努めることが不可欠だ。そして言うまでもなく、無駄の削減に力を入れていかなければならない。
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食品価格と生活費の高騰が止まらないなか、消費者は今後も、コストパフォーマンスを重視するだろう。そして、毎週出る家庭ごみにも、いっそう目を向けるようになるかもしれない。

2022-08-06 11:41:00

コメダ、スタバ、マクドナルドを分析 顧客から支持される飲食ブランドの共通項顧客体験価値ランキング2022

2022年08月04日 07時30分 公開

 

連載:顧客体験価値ランキング2022

インターブランドジャパンは今回4回目となる「顧客体験価値ランキング」を発表した。ランキング上位のブランドの特徴や顧客体験価値を上げるためにブランドが取り組んでいることを業界ごとに読み解いてく。

→顧客体験価値ランキング1位は丸亀製麺 コカ・コーラ、Netflixは県外から躍進(1回目)

→サントリーや日清食品に学べ 顧客から選ばれる食品メーカーになるための3つのパターン(2回目)

→丸亀製麺、スシロー、サイゼリヤ 最も女性客の支持を集めたブランドとそのワケとは(3回目)

 

 本連載「顧客体験価値ランキング2022」も4回目を迎えた。今回は、一定時間をそのブランドが創り出す体験こそが顧客との絆づくりに大きく影響するといっても過言ではないカフェ・ファストフードブランドがどのように顧客との強い絆づくりに向けた取り組みをしているのか探っていく。

 今回、トップ50にランクインした、以下3ブランドにフォーカスを当てて考察を進めていきたい。

  • コメダ珈琲店:本年度7位
  • スターバックスコーヒー:本年度18位
  • マクドナルド:本年度34位
ALTALT「顧客体験価値(CX)ランキング」1~25位(左)、26~50位(右)

コメダ、スタバ、マクドナルドに共通する特徴

 まず、この3ブランドは顧客体験価値(CX)ランキング2022の上位50位のブランドの中でどのような特徴の違いがあるのだろうか。顧客体験価値を形成する「体験価値」の5つの要素について、ランクインした50ブランドの平均と今回の3ブランドの平均値について比較をしてみた。

【注釈:体験価値の5要素とは、インターブランドジャパンが定義した顧客体験価値を決定する要素を指す。「RELEVANCE:私向けのものだと思える」「EASE:私にとって意味がある」「OPENNESS:オープンで正直である」「EMPATHY:私の立場で考えてくれる」「EMOTIONAL REWARDS:いい気分にさせてくれる」の5つから成る】

 大きな傾向に変わりはないものの、相対的に「EASE:私にとって意味がある」スコアがやや高いことが見てとれる。「EASE:私にとって意味がある」とは、たくさんの選択肢の中で、自分がそのブランドを選ぶ意味や価値を示してくれていることを表す評価指標である。

顧客体験の5要素における上位50ブランドと、カフェやファストフード店3ブランドの平均値比較

 

 3ブランドは、どのような体験が顧客に受け入れられたことで深い絆が育まれるに至ったのか。各ブランドを「顧客のことをよく理解しているブランド」として挙げた回答者の自由回答を通じて、当該業界だけでなく、他業界でも参考になりそうな成功要因を探った。

 コメダ珈琲店、スターバックスコーヒー、マクドナルドに対して「顧客のことを最もよく理解している」理由として挙げられた共通要素としては「店員の接客対応」「商品の良さ、おいしさ」であった。こうした要素はいずれも、カフェ・ファストフードブランドに要求される基礎的な体験である

  • 店員さんの対応が良く、食べ物も飲み物もおいしくて量もベスト。気持ちの良い、モーニングやランチタイムを送れる(コメダ珈琲店・30代女性)
  • 子どもがいたら何も言わなくても紙袋に商品を入れてくれるし、随所に気遣いが見られる(スターバックスコーヒー・40代女性)
  • 明るい笑顔と丁寧な接客。商品のラインアップも良いため(スターバックスコーヒー・30代女性)
  • 接客がしっかりしている(マクドナルド・20代男性)
  • ビッグマックがおいしいから(マクドナルド・40代男性)
  • 安くて手軽でおいしい(マクドナルド・30代女性)

 この共通要素を押さえた上で、顧客との絆づくりにおける各ブランドの取り組みを見ていこう。「体験価値の5要素」を3ブランド別に見たところ、いずれも「EASE:私にとって意味がある」「OPENNESS:オープンで正直である」が上位2項目として挙げられた。しかし、自由回答を見るその項目を支えている中身については違いが見られた。

コメダ珈琲店が支持されるワケ

コメダ珈琲店における顧客体験の5要素

 コメダ珈琲店の自由回答には、「メニューのボリューム」「居心地の良さ」といった一見機能的な要因が多く並んだ。しかしそれが「自分がそのブランドを選ぶ意味や価値」「きれいごとではなく、顧客と真摯に向き合い、真に信頼できるブランド」との評価に結びついていることがうかがえる。

  • 顧客の満足感を優先したメニュー。メニュー写真に比べて実際のメニューが大きく、サービス精神を感じる(コメダ珈琲店・20代男性)
  • お値段お手頃、ボリュームありで居心地が良い。とても良いお店(コメダ珈琲店・30代女性)
  • フードやドリンクの量が多いから。また、座席が快適で、ゆったりと過ごせる(コメダ珈琲店・30代男性)

 コメダ珈琲店は「心にもっとくつろぎを」をミッションとして掲げ、くつろぎの秘密としておいしさや居心地の良さに対するこだわりを示している。そうした考え方が店舗創りにつながり、顧客体験としての評価向上に貢献しているのではないか。

 次に、スターバックスコーヒーを見てみよう。

スターバックスコーヒーにおける顧客体験の5要素

 スターバックスコーヒーへの自由回答から推測される特徴としては、店頭での体験に加え、その背景に企業活動としての姿勢や信念が感じられることが挙げられる。それは、長年にわたり、同ブランドが積み上げてきたイメージが人々の記憶に深く刻まれ、なかなか店舗での体験がしにくいコロナ禍であっても、久しぶりに行きたい場所として想起されたと考えられる。

  • 客の目線や立場でメニューのアドバイスをしてくれる。社員教育のレベルの高さを感じる(スターバックスコーヒー・50代女性)
  • 顧客一人一人に対して対応をしているように見受けられる(スターバックスコーヒー・30代女性)
  • 従業員の働く楽しさが伝わってくる(スターバックスコーヒー・60代男性)
  • 季節限定の商品やコーヒーの種類が豊富(スターバックスコーヒー・20代男性)
  • かなり久しぶりに友人と会ってランチして、スタバでお茶をした。おいしいカフェオレを飲んで近況報告や仕事のことなど話した。スタバはわたしたちにとって特別な場所です(スターバックスコーヒー・50代女性)

 マクドナルドの自由回答からは、豊富な新商品ラインアップや時代に合った提供方法など、常にブランドが時代の流れや顧客の期待に合わせて進化している点を評価する傾向が見られた。それはメニューだけではなく、価格面やおもちゃなどのサービス、オーダーの方法とブランドと顧客の接点全域にわたるようだ。一つ一つは機能面の評価ではあるものの、それが総体としての体験につながっていることで、「常に進化して顧客を飽きさせない」という情緒的な印象を形成している。

マクドナルドにおける顧客体験の5要素

 

  • 魅力的な新商品を頻繁に発売しているので(マクドナルド・20代男性)
  • ファミリー、単身どちらにも需要がある。低価格、おもちゃなどユーザーの喜ぶことが多い(マクドナルド・30代男性)
  • 新商品を次々に発売しており、飽きさせない工夫がされている(マクドナルド・50代女性)
  • コロナ禍では、ドライブスルーなどの非接触型対応に助けられた。現在も頻繁に利用している(マクドナルド・50代女性)
  • 味やおいしさ、コストパフォーマンスはもちろん、時代の流れに合ったさまざまな提供方法に対応しているため(マクドナルド・20代女性)

カフェ・ファストフードブランドの成功に学ぶ顧客体験価値向上の秘けつ

 ここまで、顧客体験価値の上位50にランクインしたカフェ・ファストフードブランドにフォーカスしてその特徴を考察してきた。いずれも、顧客体験価値を形成する「体験価値」の5つの要素の評価結果については傾向に大きな違いはなかったものの、顧客との絆を作っていくための各ブランドの取り組みが明らかになった。

 顧客体験価値の5つの要素は、顧客体験価値がどれだけ高いかを評価する指標であるとともに、「顧客のことをよく理解しているブランド」として顧客に認識してもらうための切り口ともいえる。

 顧客体験価値を高めるためには、それぞれの指標についてさらなる高水準を目指し強化する必要がある。そのアプローチの原点にあるものは、そのブランドならではの特徴をどこに設定して、どう一貫した強力な体験を創り上げていくかを定義することだ。

著者紹介:薄阿佐子(すすきあさこ)

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インターブランドジャパン クライアントサービス&ソリューショングループ エグゼクティブ・ディレクター。経営コンサルティングファームにおいて、さまざまな分野の事業・マーケティング戦略、組織人材戦略などの経営支援業務に携わり、2000年よりインターブランドに参画。

以降、"Intelligence", "Imaginative", "Inspiring"な視点と、親身なコンサルタントマインドを併せ持ちながら、さまざまなクライアントのブランド課題解決・ブランド価値向上に貢献すべく奔走している。

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2022-08-04 12:04:00

海外通信 外食ビジネスの新発想(55)世界の食材の行方 さまざまな代替食材が登場

2022.08.01 522号 13面
ソリグラーノ社のベジバーガー。湯を加えて混ぜ、15分寝かせてからパティに成形し、フライパンで揚げるだけ

ソリグラーノ社のベジバーガー。湯を加えて混ぜ、15分寝かせてからパティに成形し、フライパンで揚げるだけ

ソリグラーノ社のメキシカン・ベジバーガー。主な材料は、スペルト小麦、キノア、赤レンズ豆

ソリグラーノ社のメキシカン・ベジバーガー。主な材料は、スペルト小麦、キノア、赤レンズ豆

写真3 おなじみの食品も数多く紹介されていた。

写真3 おなじみの食品も数多く紹介されていた。

大豆でできたうま味シーズニング、「ヨンデュウ」。オーガニック

大豆でできたうま味シーズニング、「ヨンデュウ」。オーガニック

グッドキャッチフーズ社のクラブケーキ。goodcatchfoods.comより

グッドキャッチフーズ社のクラブケーキ。goodcatchfoods.comより

バナナの花を使ったフィッシュ&チップス。ネイチャーズ・チャーム社のパンフレットより

バナナの花を使ったフィッシュ&チップス。ネイチャーズ・チャーム社のパンフレットより

「ヴィーガン・スキャロップ」は、ネイチャーズ・チャーム社のキノコの缶詰。エリンギのように見えるが、植物ベースでホタテ貝の代替として使う

「ヴィーガン・スキャロップ」は、ネイチャーズ・チャーム社のキノコの缶詰。エリンギのように見えるが、植物ベースでホタテ貝の代替として使う

海外通信 外食ビジネスの新発想(55)世界の食材の行方 さまざまな代替食材が登場 - 日本食糧新聞電子版 (nissyoku.co.jp)

 

 

 

 ●広まる植物ベース

 コロナ禍の終焉の始まりが見えてきたこの夏、恒例の「ファンシーフードショー」が2年ぶりに開かれた。今回はイタリアがテーマ国だったことから、特にイタリアのメーカーの参加が多かったが、アンゴラのAからザンビアのZに至るまで世界各国から食品メーカーが参加して大いににぎわった。出展者の食品カテゴリーを見ると、プラントベース(植物ベース)、エコフレンドリー、エシカル(倫理的)、フェアトレード、グルテンフリー、ラクトースフリー、オーガニック、ヴィーガン、ベジタリアン、サステナブル、NON-GMOなど、食産業界の今を時めくキーフレーズがずらりと並んでいる。主催者によると、植物ベースや代替粉などのトレンドが今後も見込まれるという。

 ビヨンド・ミートやインポッシブル・フーズの代替肉はすでに市場に定着した感があるが、この分野では、ほかにもいろいろなメーカーがしのぎを削っている。「ヴィーガン(vegans)から雑食(omnivores)、そしてその間にいるすべての人に向けて植物ベースの食品を提供」とうたうアメリカのグッドキャッチフーズ社は、大豆、レンズ豆、エンドウ豆、インゲン豆などを材料に、ツナのほか、冷凍したままフライパンで揚げればいいだけのフィッシュフィレ、クラブケーキ、サーモンバーガーなどを製造販売している。動物由来の食材、人工香味料、合成着色料、ヤシ油などは一切使っておらず、100%ヴィーガンでありながら、見た目も味も本物そっくりということだ。外食産業向けにバルクも用意している。利用価値の高い便利な食材だ。

 しかし、ベジタリアンの中には、本物の肉と味も食感も変わらない代替肉を食べることは偽善的だと感じている人もいる。ヨーロッパ市場の大手、ポーランドのソリグラーノ社は、ミックスに熱湯を注ぎ、よく混ぜて休ませてから成形し、フライパンで揚げるだけという画期的なバーガー商品を製造販売。ヒヨコ豆、スペルト小麦、雑穀、ビーツなどでできた植物ベースのバーガー7種類だが、中でも、スペルト麦にレッドペパーとリンシードをミックスしたベジバーガーは人気商品だそうだ。

 一方、原材料をそのまま代替肉として使うことも始まった。ジャックフルーツは味がマイルドでいかようにも味付けできることや食感がチキンに似ていることから、ナゲットのほか、プルドポーク、タコスなどいろいろな料理に活用されている。タイのネイチャーズ・チャーム社は、バナナの花を魚のフライに、キノコをホタテ貝やカラマリ(イカ)として使うことを提唱、缶詰にして販売促進している。日本にも、代替として活用できそうな根菜や野菜がありそうだ。

 乳製品に代わるノンデイリー製品の市場も、急速に広がってきている。オーツ、アーモンド、コメ、大豆のほか、マカデミアナッツ、ヘンプシード、フラックスシード、ゴジベリーなど耳新しいものも出てきている。また小麦粉に代わるオルタナティブ・フラワーも、バナナ(乾燥させたグリーンバナナ)、アマランス、ヒヨコ豆、ココナツ、タイガーナッツ、ソルガム、サンフラワーシード(ヒマワリの種)、カッサバなどさまざまなものが出回り始めている。

 うま味を料理に加えるシーズニングや、水にフレーバーを付けるパウダーやリキッド、頭痛を起こすワインの成分を減らすリキッドなど、機能性食品も目に付いた。これから先、どんなトレンドが生まれるにしろ、選択肢がどんどん増え、ますます食材が豊かになっていくことは確かだ。

 

 【写真説明】

 写真3:おなじみの食品も数多く紹介されていた。フランスからも多くのメーカーが参加。1885年創業のジャケット社のフランス製クレープは、冷凍で12ヵ月、解凍してから30日間持つので利用しやすい。同社のワッ


2022-08-04 12:02:00

I cover quick-service, fast casual and pizza restaurants.

8th.creator / Shutterstock.com

マクドナルドは7月26日、売上が大幅に増加した第2四半期決算を発表した。米国内の売上高は、前年同期比で3.7%増となり、全世界の既存店売上高は9.7%増加した。

こうした好調な実績は、過去40年間なかったほどの強烈なインフレ圧力の中でもたらされたものだ。実際、2022年6月に米国で行われたある調査によると、「インフレの影響で外食を減らしている」と答えた消費者の割合は8割以上に達している。

マクドナルドの幹部たちも、顧客たちのあいだで、今まで買っていたものより安い商品を選ぶトレードダウン行動が起きていることは認めている。具体的には、低所得層の消費者が、よりお得なメニューを選び、セットメニューの注文を控えるようになっている。しかしマクドナルドは、一部の同業者とは異なり、お得なイメージを保つため、比較的小幅な値上げを頻繁に行う戦略を採用している。

「(こうしたアプローチにより)柔軟性が得られているため、消費者の反応を見極め、必要であれば適切なタイミングで調整することが可能になる」と、退任予定のケビン・オザン最高財務責任者(CFO)は述べた。

同社のクリス・ケンプチンスキー最高経営責任者(CEO)は、「価格に見合う価値」といった指標で、マクドナルドは今でも高い水準を維持している点を指摘した。ゆえに、トレードダウンを行う消費者のあいだでは、自炊よりもマクドナルドのメニューを選ぶといった動きが生まれ、これがかえって同社にとって有利に働く可能性が高い。食料品の値上がりのペースは、レストランのメニューの価格上昇率を3%近く上回っているからだ。
デジタル経由の顧客が増えたことで、マクドナルドにとっては、それぞれの顧客のニーズに即した提案を行うチャンスが増える。これには、顧客に合った割引サービスの提供も含まれる。

ケンプチンスキーCEOは、「割引サービス」は、もはや画一的なものではなくなっていると指摘した。デジタルの普及によって、顧客の利用実態について、さらなる情報が得られるようになったからだ。

ケンプチンスキーCEOは、こう説明している。「(デジタル化によって)得られたチャンスについて説明すると、ドイツ、フランス、英国、中国では、すでにデジタル経由の売上が、全体の半数を超えている。特に中国では80%以上に達している。一方、米国では、売上の4分の1ほどだろう。つまり、売上に占める割合という意味では、デジタルを増やす余地は大いにあるわけだ」

「デジタル経由の売上が増えれば、個人を特定できる顧客の割合が大幅に上昇する。すると、サービスや価格に関する提案についても、幅広い可能性が開けてくる。当社は、デジタル化にメリットを見いだしつつある。あとは、さらに徹底的に、迅速に進めるだけだ」

これは、オザンCFOが言うところの、ブランドの価値の「進化」に寄与している。マクドナルドは従来、米国全土で一律の割引メニューを提供していた。だが今では、メニューの価格設定は、基本的に地域レベルで決定されている。こうした地域重視のアプローチでは、個々の現地オフィスの判断により、それぞれの市場のニーズに合い、自らの強みを生かせるメニューを販売促進対象としていると、オザンCFOは説明した。

個人に即した割引サービスに転換することで、企業側には、「定価で購入するつもりの顧客」に割引情報を送ってしまうことを避けられるというメリットがある。
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「10年ほど前を振り返ると、我々には、個人に即した精密なやり方での価値の提供を行う能力がなかったため、全米のすべての顧客に割引価格を提供する羽目になっていた。そうしたやり方では無駄が多い」とケンプチンスキーCEOは述べる。

マクドナルドは、2008年のリーマン・ショック後の不況の時期に、顧客がフルサービスのレストランからのトレードダウン行動を見せるなかで、お得感によって勝ち組企業となった。今回は、食料品の価格上昇という要素が加わっている上に、「個人に即した緻密な割引サービス提供」へ移行したことから、同社は再び「実質的な勝ち組」になると考えられる。

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さらに、マクドナルドがデジタルに注力することで、消費者が同ブランドに感じるお得なイメージはさらに増すとみられる。そうしたデジタル施策の一つが、2021年に全米で導入されて好評を博している、アプリによるポイント還元プログラム「マイ・マクドナルド・リワーズ(MyMcDonald’s Rewards)」だ。

第2四半期決算では、マクドナルドが事業を展開する上位6カ国合計で、デジタルチャネル経由の売上高は60億ドルを超えた。これは、直営とフランチャイズを合わせた店舗システム全体の売上高の約3分の1にのぼる数字だ。