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2022-08-06 11:42:00

Retail

Getty Images

英小売大手のマークス&スペンサーは2022年7月、青果パッケージの賞味期限表示を廃止すると発表した。狙いは、食品廃棄物を減らすことだ。

賞味期限の表示廃止は、マークス&スペンサーが「プランA」と名づけたサステナビリティへの取り組みの一環だ。同社はプランAで、2030年までに食品廃棄物を、2017年/2018年と比べて半減させるという目標を立てているほか、食用に適した余剰青果の再分配を2025年までに100%実現させると約束している。

賞味期限の表示廃止は、7月中旬から実施された。その対象は300品目以上で、マークス&スペンサーが取り扱う青果の85%に相当する。

最も廃棄されているリンゴやジャガイモ、ブロッコリーなども対象だ。そうした食品は、適切に扱って保存すれば、表示されていた賞味期限よりもずっと長持ちする。ラベルには、日付に代わってコードが表示され、マークス&スペンサーの店員がそれを目安に、必要に応じて青果を棚から引き下げる。

気候変動に取り組むNGO「WRAP(廃棄物・資源アクションプログラム)」のサステナビリティ部門を率いるキャスリン・デイビッド(Catherine David)は、マークス&スペンサーによる取り組みを好意的に受け止め、こう述べた。「青果物のラベルに賞味期限が表示されなくなれば、買い物かご700万個分に相当する食品が捨てられずに済み、無駄が減る。他のスーパーマーケットに対しても、青果物のラベルに賞味期限を表示しないよう強く求めたい。賞味期限が書かれていなければ、消費者は自ら判断できるようになる」

実際、WRAPが実施した調査によれば、英国の家庭では、年間で推定660万トンもの食品が廃棄されている。

消費者のなかには、表示されている賞味期限に惑わされて、問題なく食べることができる食品を廃棄してしまう人たちがいると考えられている。食べても大丈夫かどうかを自ら判断せず、ラベルに印刷されている日付を頼りにするのだ。

もともと賞味期限を表示していないスーパーマーケットも存在する。たとえば、独チェーンのリドルは、英国産の青果に賞味期限を表示したことがない。それは、食品の「保存期間を延ばす」ためだ。
マークス&スペンサーは、賞味期限の表示廃止に加えて、食品廃棄と生活費高騰の改善を目指す他の取り組みにも力を入れていく計画だ。

マークス&スペンサーは2015年以降、「Neighbourly」というサイトを通じて4400万食以上を無償提供している。Neighbourlyは、社会により良い影響を与える組織としてB Corp認証(非営利団体「B Lab」が運営する認証制度)を受けているが、マークス&スペンサーはNeighbourlyとの提携を拡大し、専用プラットフォームを通じて、ボランティア活動を支援したり、金銭や余剰食品を寄付したりしていく計画だ。

マークス&スペンサーのフードテクノロジー部門を統括するアンドリュー・クラッペン(Andrew Clappen)はこう語る。「私たちは、熱意をもってイノベーションを起こしていく必要がある。安全と判断できれば賞味期限の表示を廃止し、新たな販売方法を模索しなくてはならない。顧客に対しては、工夫して食べ残しを減らし、変化を受け入れるよう働きかけていきたい」

英国の大手スーパーマーケットはすべて、サステナビリティを推進するWRAPが作成したガイドラインに署名済みで、ナスやニンジン、ピーマンなどのバラ売りを2025年までに実現すると約束している。

WRAPは、世界全体の温室効果ガス(GHG)排出のほぼ半分は、製品や食品の生産と消費の方法を変えなければ対処できない、と訴えている。

小売企業は、サステナビリティという極めて重大な分野において、前向きで効果的な変化を起こす必要がある。今後も引き続き、食料生産と、繊維生産でのプラスチック汚染を撲滅し、リサイクルに努めることが不可欠だ。そして言うまでもなく、無駄の削減に力を入れていかなければならない。
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食品価格と生活費の高騰が止まらないなか、消費者は今後も、コストパフォーマンスを重視するだろう。そして、毎週出る家庭ごみにも、いっそう目を向けるようになるかもしれない。