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2024-05-14 12:18:00

"中国式ハンバーガー"が話題のB級グルメ「西少爺」、米国で資金調達 5年で300店舗オープン予定

中国のB級グルメチェーン「西少爺(Bingz)」がこのほど、米国でエンジェルラウンドの資金調達を完了した。評価額は5000万ドル(約77億円)となった。

西少爺は米国を海外最大の市場と見なし、最初の5年間で直営店を300店舗オープンする計画。1店舗あたりの年間売上高が最大で平均500万ドル(約7億7000万円)になると見込んでいる。計画どおりに進めば、米国事業の規模が地元中国で展開している事業を大きく上回ることになる。

2024年10〜12月期には米国1号店をオープンする予定で、現在はカリフォルニア州サンディエゴに北米全体をカバーするセントラル工場を建設している。同州内では25年中に直営店10店舗を開設する計画だという。

西少爺は14年、北京の有名な繁華街・五道口に1号店をオープンした。肉夹饃(中国式ハンバーガー)、凉皮(冷やし中華のような麺料理)、豆乳など、中国伝統の軽食をメインに提供している。大手IT企業から退職したエンジニアらによって設立されたことで話題になったほか、「インターネット思考」を活用したニューリテール企業の代表格でもあった。設立当初から多くの有名投資機構からも資金調達をしていたが、この10年間で期待したほどの規模にはならなかった。飲食業界に特化した調査会社「窄門餐眼」によると、西少爺の店舗数は現時点で約140店舗、うち99店舗が北京にあり、18店舗は上海にある。

*2024年5月3日のレート(1ドル=約153円)で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

“中国式ハンバーガー”が話題のB級グルメ「西少爺」、米国で資金調達 5年で300店舗オープン予定 | 36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

 


2024-05-14 12:16:00

日本のイチゴが大ヒット、アメリカで脚光の200億円調達ベンチャー。「世界で一人勝ち」の理由

oishii farm Strawberry KOGA DAIKI

オイシイファーム(Oishii Farm)の共同創業者兼CEO・古賀大貴氏は、「植物工場は日本が勝つべくして勝てる領域」と断言する。

撮影:湯田陽子

日本のイチゴが、ニューヨークで旋風を巻き起こしている。

アメリカを代表するフレンチ界の巨匠、ダニエル・ブリュー氏のミシュラン二つ星レストラン「ダニエル」をはじめ、味に惚れた有名レストランのパティシエから注文が殺到。ソースや飾りといった素材の一部ではなく、デザートの“主役”として、加工せずそのまま提供している店がほとんどだという。

レストランだけではない。高級スーパー・ホールフーズをはじめとする100店舗以上のスーパーでも販売。店頭に並ぶそばから飛ぶように売れている。

食通をうならせるこのイチゴ、生産しているのは日本人CEO率いるオイシイファーム(Oishii Farm)だ。

2016年にアメリカで創業した同社は、畑やビニールハウスではなく屋内の「植物工場」で、完全無農薬のイチゴの量産化に成功。欧米の植物工場スタートアップが破綻・撤退に追い込まれる中、一人勝ちの状況となっている。2024年2月には、シリーズBで日本円にして総額200億円超の資金調達を実施したことでも話題となった。

共同創業者兼CEOの古賀大貴氏は、CNBCなどアメリカのメディアでも引っ張りだこで、4月には国際カンファレンス「TED 2024」に史上4人目の日本人として登壇。一躍時の人として脚光を浴びている。

「植物工場は、日本が勝つべくして勝てる領域」

そう断言する古賀氏に、一人勝ちの理由と戦略について聞いた。

競合他社はなぜ「レタスしか作れない」のか

oishii farm Strawberry KOGA DAIKI

オイシイファームのイチゴ工場。同社は世界で初めて、人工の「植物工場」でハチを飛ばして受粉させることに成功した。実の成る農作物を量産できるのは、世界でもまだオイシイファーム一社しかない。

提供:オイシイファーム

──TEDのライセンスを受けた「TEDx」ではなく、本家のTEDに登壇する日本人はそう多くありません。反響は?

TEDの舞台に立つことは非常に光栄であると同時に、大きな不安もありました。ただ、最後にステージ上からスタンディングオベーションを見た時は、(2017年の発売から)これまでの僕らの6年間の取り組みに対して世界が反応をしてくれたように感じ、不思議と緊張も吹き飛び、グッと熱いものが込み上げてきました。

──植物工場に対する期待の現れでしょうか。

植物工場は2015年前後から世界的に注目され、スタートアップへの投資も相次いでいました。ところが最近になって全く利益が出ないことに失望感が広がり、ここ1年間でトップを争っていた欧米の競合他社がバタバタと潰れていった。業界全体としては、植物工場はもうダメだという雰囲気になっています。

──しかし、オイシイファームは2024年2月、シリーズBラウンドで1億3400万ドル(約206億円)もの資金を調達しています。

すでに“儲かる”ビジネスモデルを確立しているからです。投資家もそこを評価してくれた。我々の思いとしては、オイシイファームが完全に勝馬に乗ったことを決めに行くのが今回のラウンドでした。

──競合他社はなぜ脱落したのでしょうか。

競合他社はレタスしか生産できなかったからです。レタスは単価が安いので、どんなに美味しいものを作っても結局は価格勝負になってしまう。結果、利益を出せないまま投資家が手を引いていった。

ただ、それは予想できたことでした。競合他社のほとんどがおそらく5年後には潰れてしまうだろうと。というのも、僕はそのサイクルを1回見ていたからです。

植物工場ではハチが飛ばない“常識”の壁

oishii farm Strawberry KOGA DAIKI

20年前に日本では第一次植物工場ブームが起こり、国内に数百カ所の工場があった。古賀氏は当時、コンサルティングファームで植物工場のコンサルティングを手掛けていた。

撮影:湯田陽子

──1回見ていたとは?

実は2000年代前半に、日本で第一次植物工場ブームが起きていたんです。海外からは全く注目されませんでしたが、日本ではシャープやパナソニック、東芝をはじめ名だたる企業が参入し、国内には数百カ所もの工場がありました。僕は当時所属していたコンサルティングファームでコンサルタントとして携わっていたんです。

この時のブームは完全にプロダクトアウトの発想で、LEDや空調といった既にある技術の使いみちとして始まりました。しかし、やはり技術的にレタスなどの葉物しか作れず、利益が出ずに下火になっていったんです。

──なぜ葉物しか作れなかったのでしょうか。

実の成る作物は、花を咲かせて受粉させる必要があります。つまり、ハチを飛ばさないといけない。でも、ハチは非常に繊細な生き物で、人工の光のもとでは巣から出てこなかったり、飛んでもフラフラしながらすぐ戻ってきてしまったりする。植物工場ではハチが飛ばないというのが業界の常識になっていて、そこを突き崩せなかったのです。

「40日後の出荷量」も分かる独自システム

oishii farm Strawberry KOGA DAIKI

共同創業者兼COOのブレンダン・サマービル氏と、アメリカの高級スーパー・ホールフーズの前で。オイシイファームのイチゴはレストランのほか、ホールフーズなど100店舗以上で販売されている。

提供:オイシイファーム

──オイシイファームはその常識を覆したと。技術的なハードルをどう乗り越えたのですか。

まずは、ハチに自然の中にいると感じさせる環境を作ることが重要だったので、そこをクリアすることから始めました。自然環境と植物工場の違いを丁寧に因数分解して原因を突き止め、そこを徹底的に詰めていけば生産できるだろうと仮説を立てたんです。

創業当初はとにかくそこに集中し、2〜3年目に何とかハチを飛ばすことに成功しました。

──次のハードルは?

生産性です。ハチが飛ぶようになったとしても、どれだけ受粉してくれるかで効率が全く変わってきます。通常のビニールハウスのイチゴは受粉の成功率が6〜7割。でも、オイシイファームでは独自の技術を導入し、受粉成功率95%を実現しています。

──独自の技術とは。

一つひとつの苗の健康状態や収穫量を把握し、環境管理を完璧にコントロールできるシステムを自分たちで構築しました。工場内をロボットが24時間巡回して苗単位で画像解析し、光や風、温度といった環境データもすべて記録。さらに、そのデータをもとにAIで計算し、今日はハチを飛ばすか飛ばさないか、また液肥や水やりといったコントロールまでできるシステムを内製化したんです。

40日後に何キロ出荷できるかも分かるので、季節を問わず、計画的に生産・販売できるようになっています。

日本のイチゴが大ヒット、アメリカで脚光の200億円調達ベンチャー。「世界で一人勝ち」の理由 | Business Insider Japan

 


2024-04-27 20:06:00

2024年度「アジアのベスト50レストラン」。開催地ソウルから“美食の祭典”をレポート!

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『7th Door』(18位)と『天地門』で開催された「50 Best シグネチャー・セッション」のワンシーン

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先ごろ発表された「Asia’s 50 Best Restaurants 2024」(以下「アジア50」)。ランキングの発表自体はライブ配信されるため、なぜ各国から飲食業界関係者や有力メディアがこれほど集まるのか問われることも多い。その理由は関連イベントの独自性にある。

今回は韓国が初めてホスト国となり、授賞式と多数の関連イベントがソウル市内各所で開催された。公式イベントが実施されたのは2024年3月23日〜27日の5日間。前後して非公式のものも含めると数え切れないほどのイベントやワークショップ、パーティーが行われ、またあえて同時多発的に設定されたこともあり、すべてを網羅するのは不可能だった。

ここでは筆者が実際に見聞きしたものを中心に、韓国農業食料農村省(MAFRA)とソウル市が演出したアジア最大級の“美食の祭典”の一端をレポートする。

【関連記事】2024年版「アジアのベストレストラン50」発表(2024年度の1〜50位リストを公開中)

フォーラムではアジアを代表するシェフたちが次々と登壇

まずは、毎年恒例となっている公式イベントから。最も注目度が高いのは、飲食業界の未来を先取りするようなオピニオンリーダーが登壇するフォーラム「#50BestTalks」だ。「アジア50」の母体である「The World’s 50 Best Restaurants」(以下「世界50」)でも同名で開催されている。

右から台北『Mume』(34位)、ホーチミン『Anan Saigon』(48位)、シンガポール『Lolla』(43位)、ムンバイ『Ekaa』(98位/シェフ)、韓国食文化研究家、『Ekaa』(バー テンダー)、とんでもなく洗練された冷麺のテイスティングで会場をざわつかせたソウル『Yun』(写真提供:The Worldʼs 50 Best Restaurants)

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毎回テーマが設定され、今年のテーマは「Food of the People」。それぞれが自分のルーツである気候風土・伝統文化風習に立ち返り、深く掘り下げ、それを“ガストロノミー”という世界共通語に昇華し共有する。

今回はインドやベトナム、フィリピン(『Lolla』のジョアン・シイさんはシンガポールに店を構えるフィリピン人で今回はフィリピンの食文化を紹介)といった、近ごろ存在感を増している美食界の“新勢力”が多く参加しており、時代が反映されたフォーラムとなった。

彼らが語った、アジアで広く共有する食文化の背景は「発酵」。発酵から生まれる「ウマミ」はアレンジされて西洋を含め世界的に広まり、今では「コク」という次なる新しい味覚の概念に注目しているシェフもいる。このテーマで日本の料理人が登壇しなかったのは少々残念だった。

手前から時計回りに、台湾の納豆、フィリピンの朝食の定番「ロンガニーサ(ソーセー ジ)」とココナッツビネガー、ベトナムのニョクマム(魚醤)のテイスティングプレート

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「#50BestTalks」の前には、シェフや飲食店関係者が少数のメディアと共にテーブルを囲み、フランクに意見を交換する「Meet The Chefs」が行われた。こちらも韓国、シンガポールのほかインド・チェンナイ、インドネシア・ジャカルタと多国籍なキャスティングに「アジア50」らしさが表れていた。

チェンナイのモダン・インディアン・キュイジーヌ『Avartana』(44位)のNikhil Nagpal(ニキル・ナグパル)さん(写真提供:The Worldʼs 50 Best Restaurants)

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そのほか、参加シェフたちが最も楽しみにしているシェフたちの交流パーティー「Chefs’ Feast」では、スポンサー企業の韓国料理やビバレッジがふんだんに振る舞われ大いに盛り上がった。

日本勢の活躍が伝えた“食の日韓関係”の親密さ

公式に発表される前からフーディーズの間で噂が駆け巡り、限定シートを巡って争奪戦が起きるなど、ホットなトピックスとなったのがコラボレーションの数々だ。ソウル市内のトップレストランが各国のセレブリティシェフを迎えて開催した公式ダイニングイベント「50 Best シグネチャー・セッション」をはじめ、非公式も含めて“今回限り”のコラボレーションが多数開催された。

ホスト側の韓国のシェフを除くと、最も数多く出演したのが日本のシェフたち。日韓間は距離が近く互いに行き来しやすいこともあり、かねて日韓のシェフたちは親交を深めてきた。韓国のシェフは大多数が英語を話すし、日本語を使いこなす人も多いので言語の壁もない。

なかでもメディアが注目したのは公式セッションとして開かれた「天地門×Mume×傳(8位)」だ。

『傳』の長谷川在佑さん(左)、『天地門』のKim Dae-chun(キム・デチュン)さん(前列)、Han Bumhee(ハン・ブンヒ)さん(後列中央)、『Mume』のRichie Lim(リッチー・リン)さん(右)

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タラの芽、行者ニンニク、菜の花など春らしい素材が満載。「韓国とは共通点も多いですが、似ている中にも日本のものとは風味が違って興味深い」と長谷川さん

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日本のシェフとも親交のある香港のジャーナリストVanessa yeung (ヴァネッサ・ヤン)さんは「長谷川さんは、現在のアジアにおける日本料理の人気確立に最も貢献した料理人のひとりです。次世代の育成にも積極的。韓国のハンさんが日本料理でアジアの舞台に立てるように、国境を越えてサポートしているのも長谷川さんらしい」と言う。

ヨーロッパ各国のジャーナリストは大半が初めての渡韓。「ヨーロッパとはまったく違う食文化を持つ東アジア、日本・韓国・台湾の食を俯瞰して体験する貴重な経験でした」と語った。

同日同時刻には、別の公式イベント「7th Door×JL Studio(33位)×La Cime(9位)」が開催された。会場となった『天地門』と『7th Door』は同じビルの同じフロアにあるため、スターシェフたちが双方を行き来して顔を見せファンサービスに努める場面も(トップ画像)。両会場のデザートは『あずきとこおり』の堀尾美穂さんが腕を振るった。

『La Cime』の高田裕介さん(中央)。普段はシャイでもの静かな職人気質の料理人だが、彼の渡韓を待ちわびていたファンの熱狂ぶりに笑顔で記念撮影などに応じた。『JL Studio』のJimmy Lim(ジミー・リム)さん(左)、『7th Door』のKim Dae-chun(キム・デチュン)さん(右)

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フレンチの技術で再構築したアートのようなかき氷で有名な『あずきとこおり』の堀尾美穂さん

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同じく同日同時刻には、日韓の華やかなスターが勢揃いした「Eatanic Garden(62位)×Florilege(2位)×Solbam(65位)」も公式セッションとして行われた。

『Florilege』の川手寛康さん(右)。韓流スター並みに人気の『Eatanic Garden』のSon Jong-won(ソン・ジョンウォン)さん(中央)、『Solbam』のEom Tae-jun(オム・テジュン)さん(左)と

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ソンさんとオムさんの「憧れの川手さんの調理を間近で見られたことは料理人として大きな経験になった」という言葉を受けた川手さんは「ふたりとも料理に真摯に向き合っていて技術も非常に優れています。これからの韓国のガストロノミーをリードしていくシェフたちです」と話した。

ソンさんもオムさんも「来年の50入りは確実」と早くも下馬評が飛び交っている今年の注目シェフ。美しく洗練された料理に本人の整ったビジュアル…と、スター性は十分。これからの躍進が楽しみだ。

【注目記事】『フロリレージュ』川手寛康シェフが語る「東京で一番のレストランになるより大切なこと」

セッションならではのグルーヴ感のある料理を披露

一方、シェフたちの関心を集めたのが、同じく公式セッションとして開かれた「Alla Prima(91位)×cenci(47位)×L’Espoire du Hibou」だ。

『cenci』の坂本健さん(中央)。『Alla Prima』のKim Jin-hyuk(キム・ジンヒョク)さん(左)、『LʼEspoire du Hibou』のLim Ki-hak(リン・キハク)さん(右)と

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「イタリアンとフレンチの技術の出合い」をテーマにメニューづくりに取り組み、仕込みにも時間をかけて丁寧に仕上げた

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ゲストのひとりとして料理を楽しんだアジアを代表するスターシェフ、『Nusara』(6位)『Le Du』(12位)のThiTid “Ton" Tassanakajohn(愛称トン)さんは「高い実力と豊富な経験を持つシェフたちのコラボなので楽しみにしていました。日本と韓国のフレーバーが効果的に使われているのもユニークでした」と語った。

そのほか、筆者自身は追いきれなかったが日本勢が活躍した公式セッションは「La Yeon×NARISAWA(14位)」、非公式としては「L’Amant Secret×Estro(71位)×Crony(58位)」も開かれた。また、2023年のシンガポールに続き独自イベントを開催した『Gucci Osteria』は、フィレンツェ、東京、ソウルのシェフの競演でゲストを魅了した。

『Gucci Osteria Tokyo』のAntonio Iacoviello(アントニオ・イアコヴィエッロ)さん(左から2人目)。フィレンツェのKarime Lopez(カリメ・ロペス)さん(右)、紺藤敬彦さん(右から2人目)、ソウルのJun Hyungkyu(ジュン・ヒョンギュ)さん(左)と(写真提供:Akamatsu Kimiko)

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日本勢以外では、特に次の二つの公式セッションを紹介したい。一つめは「Onjium(21位)×The Chairman(4位)×Seroja(31位/最上位の新規入賞レストラン賞)」。

右から『Onjium』のPark Sung-bae(パク・ソンベ)さんとCho Eun-hee(チョ・ウンヒ)さん、『The Chairman』のDanny Yip(ダニー・イップ/アイコン賞)さん、『Seroja』のKevin Wong(ケヴィン・ウォン)さん

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「アイコン賞」を受賞したダニーさんは、自店のある香港だけでなくアジア各国のシェフや業界関係者を広く繋げることで、アジア全体のガストロノミーの存在価値を高め、サステナブルに発展させることに力を尽くしている。若い世代へのサポートも温かく、その人柄と功績が相まってアジア全域のシェフやメディアから抜群の人気と信頼を得ている。筆者がアジアで最も敬愛する一人だ。

食の分野にとどまらず建築や服飾など韓国の文化と歴史を総合的に研究する『Onjium』、広東料理の本質を極めた『The Chairman』、マレー半島の伝統的な食文化を追究する『Seroja』のセッションは、ローカル性とグローバル性を考える示唆に富んだものだった。

そして二つめは「Soigne×Le Du×Wing(5位/ハイエスト・クライマー賞)×Kwonsooksoo(89位)」。

右からトンさん、『Kwonsooksoo』のKwon Woo-joong(クォン・ウジュン)さん、『Soigne』のLee Jun(リ・ジュン)さん、『Wing』のVicky Cheng(ヴィッキー・チェン)さん (写真提供:Julia Lee)

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世界の最先端で勢いに乗るシェフたちが、セッションならではのグルーヴ感で今っぽい刺激的な料理をつくりあげていく。「アジア50」らしさを最も強く感じた。

ソウルが世界に掲げた“プラントベース”と“ジェンダーフリー”

なんと言っても今回目を引いたのは、農業食料農村省(MAFRA)とソウル市の全面的なサポートのもと官民が一体となった韓国の総合プロデュース力だ。

各国の評議委員長(アカデミーチェア)や「世界50」の運営元といった超ビッグネームのためのウェルカムディナーとして、公式セッション「Jeong Kwan(チョン・クワン)×Jungsik(ジョンシク)」が開催された。

『白羊寺』の尼僧チョン・クワンさん(左)と『Jungsik』のYim Jungsik(イム・ジョンシク)さん(写真提供:The Worldʼs 50 Best Restaurants)

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「韓国で最もクリエイティブでラグジュアリーなキムパ」といわれる『Jungsik』のシグネチャーディッシュ「オールインワン・キムパ」をプラントベースに再構築(写真提供:The Worldʼs 50 Best Restaurants)

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時を遡ること2か月。日本評議委員長の中村孝則さんいわく「ウェルカムディナーがプラントベースなのは、僕の記憶にある限り初めて」という新しい挑戦は冬の『白羊寺』で始まっていた。

『Le Bernardin』のEric Ripert(エリック・リペール)さんや『Noma』のRene Redzepi(ルネ・レゼピ)さんといった世界的なシェフにも影響を与え、2022年には「アイコン賞」を受賞した尼僧チョン・クワンさんの元を、モダン・コリアン・キュイジーヌを世界に初めて広めたK-カリナリー界のレジェンド、ジョンシクさんが訪れた。

山の幸や手づくりの発酵調味料について教えを乞う。左はジョンシクさんに同行した次世代の注目シェフ『Kang Minchul Restaurant』のKang Minchul(カン・ミンチョル)さん

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『白羊寺』でチョン・クワンさん自身が調えてくれた冬から早春へと移ろう時期の滋味に溢れた韓国精進料理

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韓国らしく人々を惹きつける新しい取り組みは授賞式当日の会場でも行われた。これからのソウルのガストロノミーを担うと期待されるネクスト・スターたちが、アワード前に開かれたレセプションでそれぞれブースを構えて料理を振る舞った。

「ミシュランガイド ソウル&釜山2024」で唯一、一つ星から二つ星に昇格した『Restaurant Allen』のAllen Hyunmin Suh(アレン・ヒョンミン・ソ)さんも参加(写真提供:The Worldʼs 50 Best Restaurants)

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さらに授賞式翌日の夜には、各国の女性スターシェフ4名による公式セッション「Soul×Potong(17位)×Lolla×Korea House」を開催。女性を中心に、各国で最も影響力のあるシェフやジャーナリスト、インフルエンサーに参加を呼びかけた。

これが奏功し、例年であれば世界を飛び回る多忙な彼らの大半はアワード翌日には開催地を離れるが、今回は多くが市内に1日長く滞在した。また、公式セッションをディナーに設定したため、昼間の空いた時間を使って、話題のレストランを1軒多く体験した。彼らの大半は「アジア50」の投票者だと予想できる。筆者は来年の飛躍が期待される一軒を訪れたが、みっちり満席のダイニングの9割が、著名なシェフやジャーナリスト、インフルエンサーで埋め尽くされていた。

右からジョアン・シイさん、『Potong』のPichaya “Pam”Soontornyanakij(愛称パム/アジアの最優秀女性シェフ賞)、韓国で“シェフの先生”と慕われるCho Hee-sook(チョ・ヘス ク)さん、『Soul』のKim Hee-eun(キム・ヒウン)さん

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料理や舞踊など韓国の伝統文化を複合的に発信するために韓国伝統家屋をリノベーションした「コリアハウス」

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これから世界が緩やかに、しかし確実にシフトしていくと予測されるプラントベースが、すでにガストロノミーとして成熟していること。また、韓国ガストロノミー界は女性にも開かれていることを鮮やかに印象づけたソウル。アワードが開催された都市にあるレストランが翌年のリストに多く名を連ねるというこれまでの前例にならうと、来年はいくつものソウルのレストランがランクインすると予測される。

こうして読み解くと、これまでアワードを誘致していない日本から最多タイの9軒がランクインしたことは驚くべきことだ(正確には2021年は横浜、2022年は東京と2回開催されたがコロナ禍の影響で国内のシェフやメディアのみを対象に人数も制限して行われた)。

日本はアジアの中では飛び抜けて飲食業界の層が厚く、また、それぞれのレストランのシェフやチームが厳しい環境の中で日々努力を重ね、豊かなクリエイティビティを発揮した結果が“アジア最多”を誇る成果を生み出しているのはもちろんだ。だが、ここでは日本勢を影から支える2名の貢献者についても触れておきたい。

ひとりは日本評議委員長の中村孝則さん。メディアとレストラン業界の両方を知る彼は、時に両者の交流の場をセッティングしたり、メディアの視点からシェフたちにさまざまなアドバイスをしたりしながら、日本のレストランとシェフを世界に発信する機会をつくってきた。

「アジア50や世界50は、ボーダーレスなコミュニティをつくることも主旨の一つであり、日本のレストランやシェフは、国境など気にせずどんどん世界へ羽ばたいてほしいと思っています。けれども日本評議委員長の自分としては、やっぱり日本のレストランに1店でも多くランクインしてほしいし、日本の素晴らしいシェフたちをひとりでも多く世界のみなさんに知ってほしい」(中村孝則さん)

日本評議委員長の中村孝則さん(後列右)。彼の「チームジャパン!」のかけ声に香港や台湾など国外で活躍するシェフも集まり、メディアが一斉にカメラを向けた。今では各国の恒例となった国別の記念撮影は中村さんが始めた(写真提供:Fukuyama Goh)

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もうひとりは『NARISAWA』の成澤由浩さん。2013年に「アジア50」がスタートして以来、入れ替わりの激しいリストに連続してランクインし、授賞式にも積極的に参加している。海外のシェフからも尊敬される日本のシェフとして、日本の料理人やレストランだけでなくプロダクツも海外に紹介するなど、影響力の大きさは計り知れない。子息のレオさんは、いまやすっかり世界の人気者だ。

『NARISAWA』の成澤由浩さん。「ベスト50」コンテンツディレクターのWilliam Drew(ウィリアム・ドリュー)さんと(写真提供:The Worldʼs 50 Best Restaurants)

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次世代のスターシェフを育成する「サンペレグリノ ヤングシェフアカデミー」

授賞式前日、冠スポンサーとして「50ベスト」をサポートするイタリアのナチュラル・ミネラル・ウォーター・ブランド「サンペレグリノ」と「アクアパンナ」を有するサンペレグリノ社が、メディアを対象にランチとトークセッションを開催した。

サンペレグリノ社は、サステナブルなレストラン業界の発展を目指して、トップシェフと若い料理人が交流することで、さらなるクリエイティビティの追究とボーダーレスなコミュニティづくりを目的とする国際料理コンクール「サンペレグリノ ヤングシェフアカデミー」を主催している。

この日はビッグスターから若手まで、「サンペレグリノ ヤングシェフアカデミー」と関わりの深い7名の料理人がコラボするかたちで料理を振る舞い、トークセッションに臨んだ。

右からソンさん、『Nae:Um』(73位)のLouis Han(ルイス・ハン)さん、『Odette』(10位)のJulien Royer(ジュリアン・ロワイエ)さん、ケヴィンさん、2022-23年「サンペレグリノヤングシェフアカデミー」アジア地区決勝大会優勝、世界決勝大会トップ3に入賞した『Inicio』のIan Goh(イアン・ゴー)さんほか(写真提供:SPYCA)

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ジュリアンさん、ソンさん、イ・ジウさん、キム・ヒョジョンさんがコラボしたチェジュ産アワビのユッケジャン風スープ仕立てとビビンパ(写真提供:SPYCA)

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「サンペレグリノ ヤングシェフアカデミー」の最大の特徴は、「メンターシェフ」と呼ばれるトップシェフから直接指導育成を受けることで、ネットワークが飛躍的に広がり、活躍の場が世界へと拡大されることだ。

日本では実感を得にくいが、ガストロノミーが発展途上の国では、ファインダイニングの数もあまり多くなく、スターシェフと直接言葉を交わせる機会は少ない。「ミシュランガイド」が上陸していない国も多く「50ベスト」を世界への足がかりと捉える料理人もいる。そんな彼らにとって、「ミシュランガイド」と「アジア50」の双方で高い評価を受けるメンターシェフは雲の上のような存在だ。なかでもミシュラン三つ星で「アジア50」10位のジュリアンさんには、多くの質問が寄せられた。

ジュリアンさんは、人柄を感じさせる温かい言葉を慎重に選びながら、繰り返しこう伝えた。国境を超えたメンターシェフとの繋がりは、コンクール終了後も師弟関係として長く続くこと。コンクールは結果だけに左右されるものではなく、よい結果を目指して研鑽を積むその過程が重要なこと。同世代の料理人同士が同じ目標に向かって切磋琢磨する経験は、その時点ではライバルでも明日の友となり、料理人人生において大切なコミュニティになること。

「結果に一喜一憂するのではなく、料理人としての人生をより豊かにするためにコンクールを活用してください」(ジュリアンさん)

ひとつひとつの質問に誠実に答えるジュリアンさん

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「サンペレグリノ ヤングシェフアカデミー」によると、30歳未満であれば国籍や性別を問わず広く応募を受け付けている。日本からは現『middle』(京都)の藤尾康浩さんが2018年の国際大会で優勝しているが、全体数から見ると応募者の割合は少ないそうだ。今年の応募受付は2024年6月19日まで。世界へのステップを探している人は挑戦してみてはいかがだろうか。

「50ベストにはなぜ有名シェフなどたくさんの人が集まるのですか?」

実は冒頭に書いた筆者のもとに届くそんな問いも、若い人たちから寄せられることが多い。このレポートが少しでも現地の空気感をお伝えできたなら、そして今これを読んでいる若手料理人の誰かが、いつか赤いスカーフを身につけて壇上に立つ姿を見られるなら、書き手としてこれほど嬉しいことはない。

2024年度「アジアのベスト50レストラン」。開催地ソウルから“美食の祭典”をレポート! | 飲食店ドットコム ジャーナル (inshokuten.com)

 


2024-04-27 20:02:00

【マネジメント・サイクルの活性化】(1)

「企業目標によるマネジメント」を推進する上で、「マネジメント・サイクル」の効果的なオペレーションが不可欠であるが、多くの企業で「企業マネジメント」の中で日常活動に忙殺され、「マネジメント・サイクル」が働かされず、結果として、「企業目標によるマネジメント」が「機能」しなくなっている。 

したがって、「マネジメント・サイクル」の重要性を「企業マネジメント」に関わる全員に徹底させることと、オペレーション上の課題を解決する方法を実践することによって、「マネジメント・サイクルの活性化」を行うことが不可欠である。

 

[1]マネジメント・サイクルの課題

(1)マネジメント・サイクルとは

多くのの企業では、「マネジメント・サイクル」を「Plan(計画)」→「Do(実施)」→「Check(チェック)」としていて、次の「計画」に向けて「Action(改善)」を加えて「PDCA」としていて、この「Action」に力点をおいている。

しかし、「マネジメント・サイクル」を効果的にオペレーションしている企業は「Planning(計画)」→「Organizing(組織化)」→「Motivating(動機化)」→「Controlling(統制化)」→「Coordination(調整化)」→「Planning(計画)」を実践している。 

かくして、「マネジメント・サイクル」を活性化させるためには、「組織化」「動機化」「統制化」「調整化」が不可欠である。

本編では、一般的に使われている「PDCA」という名称によって「マネジメント・サイクルの活性化」を探究してみよう。

 

(2)PDCA成功させる原理原則

①  組織化

「企業目標によるマネジメント」の「マネジメント・サイクル」において、「目標」の「職務」によって「組織化」が行なわれる。

「組織化」に不可欠なのは、「上司」の各人に「職務」の合理的に分類し配分することと「責任や権限」によって構成員の「行動基準」を規定していくことである。この場合、リーダーの「公平性」「アップスケール性」「人間性」が重要である。

 

②  動機化

「企業目標によるマネジメント」の「マネジメント・サイクル」において「目標」を達成させるために「動機化」が行なわれる。

「動機化」に不可欠なのは、「組織」の各人の職務遂行の「意欲」を継続的に喚起して、「満足」を得られるような「動機づけ」と「組織のチームワークづくりによる協働」のために、上司の「卓越したリーダーシップ」である。この場合、リーダーの「人望」「品格」「アップスケール志向」が重要である。

 

③  統制化

「企業目標によるマネジメント」の「マネジメント・サイクル」において、「目標」を実現させるために「統制化」が行なわれる。

「統制化」に不可欠なのは、各人の「マネジメント活動」を「計画」通りに実行してもらう「機能」である。

「統制化」というのは、「計画」を下回るだけでなく、必要以上に上回ることを放置するのではないことである。この場合、リーダーの「観察力」「分析力」「原因排除力」が重要である。

 

④  調整化

「企業目標によるマネジメント」ノ「マネジメント・サイクル」において、「目標」を達成させるための「計画化」「組織化」「動機化」「統制化」の「プロセス」で「調和」と「均衡」をを保つ「調整化」が行なわれる。

「調整化」に不可欠なの、各人の「マネジメント活動」の実践の「能力向上」である。この場合、リーダーの「優れたツー・ウエイ・コミュニケーション」によって、各人の「意欲喚起」である。

 

(3)PDCAの失敗の要因

①  システム理解力の不足

多くの企業で、「マネジメント・サイクル」がスムーズに回転しないのは、「システム」として完全に理解力が不足していることと、「ビジネス・ルール」として身につけていないことがあげられる。

つまり、各人が、仕事をこなすのに、「マネジメント・サイクル」にのっとって実践すれば良いのに面倒ぐさがって、早道を行こうとして結果として遠回りしていることが結構あることに気がついていない。

さらに、「上司」が「部下」の仕事に対して「組織化」「動機化」「統制化」「調整化」の能力が不足していて、「目標」に対しての強制的な指示ばかり横行していて、適切な指導が欠けていることがほとんどである。

 

②  経営資源の不足

現在の「経営資源」は、「人、知識、情報、物、金、ブランド、共感」でなければならないのに、依然として「人、物、金」に終始している企業やビジネスマンが圧倒的に多い。

特に、企業のトップ自身が、いまだに「知識」「情報」に対しての理解度がなく、企業内の各人が「知識」「情報」に対して、まったくの無関心であることが多い。このような企業のトップは経験値に頼ることが多く、先を読もうとしない傾向が高い。

「サクセシイブ・カンパニー」の企業は、トップ自身がみずから「知識」や「情報」を重視するだけでなく、「人」そのものを重視し、「教育訓練」や「自己啓発」を積極的に行っていて、さらに、計画的に「グローバル・パーソン」の育成を強化しているる

 

③  仮説と検証力の不足

「サクセシイブ・カンパニー」の原動力は、「仮説」と「検証」を徹底して推進することにあるが、多くのの企業は「リーディング・カンパニー」の追従ばかりで、「検証」をまったく行なわないことが多い。

また、多くの企業では、「仮説」と「検証」を「マネジメント・サイクル」と連動させていないことが多い。特に、「仮説」の段階において、「情報」不足ということがまったく多いのに驚かされる。

「仮説」を立てる場合、多くの企業は「事後情報」に終始していて、「事前情報」は「カン」に頼っているので、「仮説」そのものがあいまいであるから「検証」の結果は明らかに確立できない。

 

④  能力の不足

「仮説」と「検証」は、「革新」が「目的」なのに、「仮説」と「検証」という言葉に踊ろされているばかりでなく、トップを始め各人のの「仮説」と「検証」の意義がまったく理解していないばかりか「方法」についての能力の不足があげられる。

特に、お客様最優先といいながら、「お客様の立場」や「お客様発」をまったく無視している。つまり、「お客様発」の「ニーズ」はおろか「ウォンツ」や「シーズ」について、まったくの不理解ばかりでなく、仮に「お客様発」を志向する能力がまったく欠けている。

 

⑤  現場力重視の不足

「マネジメント・サイクル」において、「システム」そのものばかり喧伝されて、「現場力重視」の不足が圧倒的に多い。

「お客様発」の「ニーズ」「ウォンツ」「シーズ」を発掘するには、「お客様の声」が最大の「源泉」になるのにもかかわらず、「お客様の声」を無視している横柄な企業が圧倒的に多いのにはあきれてしまう。

さらに、これらの企業は、「お客様」は物を言わないと、頭から思いこんでいて、「仮説」と「検証」が最優先という勝手に考えているまちがった自己主張を続けている。

「お客様発」というのは、「お客様の真の心」で、発信する場がないので、最前線である「現場」を重視することこそ、真の「お客様発」となる。

 


2024-03-31 20:27:00

2024年度の「アジアのベスト50レストラン」授賞式にて、東京のSézanne(セザン)が1位を獲得

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「アジアのベスト50レストラン」の2024度のリストが、2024年3月26日に韓国のソウルで開催された授賞式で発表され、東京の『Sézanne(セザン)』が1位の「The Best Restaurant in Asia(アジアのベストレストラン賞)」に輝いた。

シェフのダニエル・カルバート氏が率いる『Sezanne(セザン)』は、高品質の日本の食材を活用し、卓越した調理技術で、新鮮な解釈の料理を提供するフレンチレストランだ。東京の『フォーシーズンズホテル丸の内 東京』の7階に位置する同レストランは、フランスのシャンパーニュ地方の同名の町からインスピレーションを得て名付けられた。希少なシャンパン、職人技が光るスパークリングワイン、ヴィンテージのキュヴェなどの多彩なワインのセクションも、ダイニング体験に彩りを添えている。

2022年度の「アジアの50ベストレストラン」で17位でデビューした『Sezanne(セザン)』は、昨年15位ランクを上げて2位となり、本年ついにThe Best Restaurant in Asia (アジア地区内で最も優れたレストラン)として、名誉ある1位の座を獲得した。

東京からは『フロリレージュ』『傳』『ナリサワ』『茶禅華』もランクイン

東京からは『Sezanne(セザン)』のほか、4軒のレストランがランクイン。2位に『Florilege(フロリレージュ)』、リストの常連となっている『Den(傳)』は8位、『Narisawa(ナリサワ)』は14位、『Sazenka(茶禅華)』は39位にランクインした。

また、東京『Faro(ファロ)』の加藤峰子氏が、ヴァローナ社がスポンサーを務める「Asia’s Best Pastry Chef(アジアのベスト・ペイストリー・シェフ賞)」を獲得した。

「Asia’s Best Pastry Chef(アジアのベスト・ペイストリー・シェフ賞)」を受賞した『Faro(ファロ)』の加藤峰子氏

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『La Cime』『Villa Aida』『Goh』『Cenci』もトップ50入り

東京以外の4都市からは、それぞれ1軒のレストランがランクイン。大阪の『La Cime(ラ シーム)』は9位で、続いて和歌山の『Villa Aida(ヴィラ アイーダ)』が35位にランクイン。 福岡の『Goh(ゴウ)』が45位に初登場し、京都の『Cenci(チェンチ)』が47位に選ばれた。

日本勢は合計8軒がトップ50入りを果たしたことになる。

19都市からのレストランがトップ50に選出、新たに8軒が新規ランクイン

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シンガポール勢は最多9軒のレストランがトップ50入り

国別ではシンガポールからが最も多い、計9軒のレストランがトップ50入りを果たした。トップ50リストに31位で初登場した『Seroja(セロージャ)』が、Nongshim(農心)がスポンサーを務めるHighest New Entry Award 2024「最上位の新規入賞レストラン賞」を獲得し、『Lolla(ローラ)』が43位に初登場した。

昨年から32ランク順位を上げた香港の『Wing(ウィング) 』(5位)が、大韓航空がスポンサーを務める「Highest Climber Award(ハイエスト・クライマー賞)」を受賞。

また、バンコクの『Nusara(ヌサラー)』(6位)が、本年度の「Gin Mare Art of Hospitality Award(ジン・マーレ社 アート・オブ・ホスピタリティ賞」を受賞し、同じくバンコクの『Haoma(ハオマ)』(90位)が「Sustainable Restaurant Award(サステイナブル・レストラン賞)」を受賞した。

本年度の授賞式の開催都市であるソウルからは、13位に選出された、季節の食材を主軸に据えたメニューを提供する韓国料理店の『Mingles(ミングルス)』を筆頭に、4軒のレストランがランキング入り。『7th Door (セブンス・ドア)』は18位でトップ50に返り咲き、『Onjium(オンジウム)』は21位に続いた。

トップ50に選出されたソウルのレストランの最後を締めくくるのは、41位に選ばれた『Mosu(モス)』。シェフ兼オーナーのソン・アン氏は、同僚シェフからの投票によって選ばれる「イネディット・ダム社 シェフズ・チョイス賞(Inedit Damm Chefs’ Choice Award)」を受賞した。

■「アジアのベスト50レストラン」2024年度の1〜50位リストは以下の通り
(順位、レストラン名、都市名)

1位 『Sézanne (セザン)』(東京)
2位 『Florilège (フロリレージュ)』(東京)
3位 『Gaggan Anand (ガガン・アナンド)』(バンコク)
4位 『The Chairman (大班樓)』(香港)
5位 『Wing (ウィング)』(香港)
6位 『Nusara (ヌサラー)』(バンコク)
7位 『Sühring (ズーリング)』(バンコク)
8位 『Den (傳)』( 東京)
9位 『La Cime (ラ シーム)』(大阪)
10位 『Odette (オデット)』(シンガポール)
11位 『Sorn (ソーン)』(バンコク)
12位 『Le Du (ル・ドゥ)』(バンコク)
13位 『Mingles (ミングルス)』(ソウル)
14位 『Narisawa (ナリサワ)』(東京)
15位 『Burnt Ends (バーント・エンズ)』(シンガポール)
16位 『Neighborhood (ネイバーフッド)』(香港)
17位 『Potong (ポトン)』(バンコク)
18位 『7th Door (セブンス・ドア)』(ソウル)
19位 『Fu He Hui (福和匯)』(上海)
20位 『Euphoria (ユーフォリア)』(シンガポール)
21位 『Onjium (オンジウム)』(ソウル)
22位 『Logy(ロギー)』(台北)
23位 『Masque(マスク)』(ムンバイ)
24位 『Toyo Eatery(トーヨー・イータリー)』(マニラ)
25位 『Born(ボーン)』(シンガポール)
26位 『Indian Accent (インディアン・アクセント)』(ニューデリー)
27位 『Mono (モノ)』(香港)
28位 『Meta (メタ)』(シンガポール)
29位 『Samrub Samrub Thai (サムラブ・サムラブ・タイ)』(バンコク)
30位 『Labyrinth (ラビリンス)』(シンガポール)
31位 『Seroja (セロージャ)』(シンガポール)
32位 『Caprice (カプリス)』(香港)
33位 『JL Studio(JLスタジオ)』(台中)
34位 『Mume (ムメ)』(台北)
35位 『Villa Aida (ヴィラ アイーダ)』(和歌山)
36位 『Ling Long(リン・ロン)』(上海)
37位 『Ando(アンドウ)』(香港)
38位 『Les Amis(レザミ)』(シンガポール)
39位 『Sazenka (茶禅華)』(東京)
40位 『102 House(102ハウス)』(上海)
41位 『Mosu(モス)』(ソウル)
42位 『Baan Tepa(バーン・テパ)』(バンコク)
43位 『Lolla(ローラ)』(シンガポール)
44位 『Avartana (アヴァルタナ)』(チェンナイ)
45位 『Goh(ゴウ)』(福岡)
46位 『August(オーガスト)』(ジャカルタ)
47位 『Cenci(チェンチ)』(京都)
48位 『Anan Saigon (アンアン・サイゴン)』(ホーチミン)
49位 『Chef Tam's Seasons(シェフ・タムズ・シーズンズ)』(マカオ)
50位 『Meet the Bund(遇外灘)』(上海)

※本稿はここまで。次ページ以降は2023年に開催された「アジアのベストレストラン50」の2023年版について報じた記事になります

2023年版「アジアのベストレストラン50」授賞式に出席した日本の関係者たち

2023年3月28日、シンガポールにて2023年版「アジアのベストレストラン50」の授賞式が行われた。今回1位を獲得したのはバンコクの『レドゥ』。日本勢は50位までに10店舗がランク入りし、『セザン』(2位)、『傅』(4位)など5つの店舗がトップ10入りを果たした。本記事では授賞式の模様とトップ50のレストランをずらりとご紹介する。

【注目記事】『été』庄司夏子さん、料理の世界で結果を出すための「視点」と「行動」

10周年となる2023年版は初開催の地シンガポールに回帰。3都市で同時中継イベントも

「アジアのベストレストラン50」は2023年で10周年となる。記念すべき年の開催地に選ばれたのは、初開催の地であるシンガポール。さらに東京・マカオ・バンコクでは、現地の模様をリアルタイムで中継するサテライトイベントが同時開催された。

東京・銀座で行われたサテライトイベントでは、スポンサーであるサンペレグリノ&アクアパンナが提供するドリンクと、この日のために用意されたスペシャルなフィンガーフードに加え、抽選会やDJタイムなどの余興も用意されていた。

会場にはウェルカムドリンクやフィンガーフードが

授賞式ストリーミング配信の開始まで、DJが会場を盛り上げる

授賞式のストリーミング配信が始まると、現地の熱気が東京の会場にも伝播する。式は最初に100位から51位までを一挙発表し、その後プレゼンターの進行で50位からカウントダウン方式でランキングが発表された。ここからは日本勢を中心としたトピックスを紹介していく。

日本勢は10店舗がトップ50入り。『セザン』は前回から15位ランクアップ

トップ50入りした日本のレストランは『セザン』(2位)、『傅』(4位)、『フロリレージュ』(7位)、『La Cime』(8位)、『NARISAWA』(10位)などの10店舗。今回、日本のレストランで最上位となった『セザン』は、2022年版から15位ランクを上げる結果となった。トップ10に入った日本の店舗は5店舗で、他国と比べ最多。また、東京以外のレストランも健闘し、昨年初めてランクインを果たした京都の『cenci』、和歌山の『Villa Aida』も引き続きトップ50入りをキープした。

『レフェルヴェソンス』生江史伸シェフは『アイコンアワード」を受賞

日本のシェフは部門賞も受賞している。7位の『フロリレージュ』の川手寛康シェフは、シェフの投票によって決まる「イネディット・ダム社 シェフズ・チョイス賞」を受賞。また、44位の『レフェルヴェソンス』生江史伸シェフは2023年の「アイコンアワード」に選ばれた。サステナブルな取り組みと、アジア全体のシェフのロールモデルになりうる影響力が評価された。

生江シェフは紹介動画の中で、ガストロノミーやサステナビリティの視点からレストランの高い質を保つ秘訣として「ヒューマニティ、つまり人間性を高めるため常に自分たちの中で問い続けている」とコメント。他人を思いやるといった人間の「心」の部分が、店舗全体の質を高めると持論を展開した。

『レフェルヴェソンス』生江史伸シェフ Photo by Yasuko Takada

次ページより、2023年のベスト50を紹介する。

2023年版・アジアのベストレストランの1位~50位は?

授賞式の模様

ベスト50のレストランは以下の通り。

<1~10位>
1位 『Le Du』(タイ・バンコク)
2位 『Sézanne(セザン)』(日本・東京)
3位 『Nusara』(タイ・バンコク)
4位 『傳』(日本・東京)
5位 『Gaggan Anand』(タイ・バンコク)
6位 『Odette』(シンガポール)
7位 『Florilège(フロリレージュ)』(日本・東京)
8位 『La Cime(ラシーム)』(日本・大阪)
9位 『Sorn』(タイ・バンコク)
10位 『Narisawa』(日本・東京)

<11~20位>
11位 『Labyrinth』(シンガポール)
12位 『茶禅華』(日本・東京)
13位 『The Chairman』(中国・香港)
14位 『Villa Aida』(日本・和歌山 )
15位 『Mosu』(韓国・ソウル)
16位 『Masque』(インド・ムンバイ)
17位 『Meta』(シンガポール)
18位 『Fu He Hui』(中国・上海)
19位 『Indian Accent』(インド・ニューデリー)
20位 『Ode』(日本・東京)

<21~30位>
21位 『Zén』(シンガポール)
22位 『Sühring』(タイ・バンコク)
23位 『Onjium』(韓国・ソウル)
24位 『Burnt Ends』(シンガポール)
25位 『Euphoria』(シンガポール)
26位 『Cloudstreet』(シンガポール)
27位 『Les Amis』(シンガポール)
28位 『Mingles』(韓国・ソウル)
29位 『Neighborhood』(中国・香港)
30位 『Avartana』(インド・チェンナイ)

<31~40位>
31位 『Ensue』(中国・深セン)
32位 『cenci』(日本・京都)
33位 『Ms. Maria & Mr. Singh』(タイ・バンコク)
34位 『Da Vittorio』(中国・上海)
35位 『Potong』(タイ・バンコク)
36位 『Born』(シンガポール)
37位 『Wing』(シンガポール)
38位 『Raan Jay Fai』(タイ・バンコク)
39位 『Wing Lei Palace』(中国・マカオ)
40位 『Anan Saigon』(ベトナム・ホーチミン)

<41~50位>
41位 『Mono』(中国・香港)
42位 『Toyo Eatery』(フィリピン・マニラ)
43位 『Sichuan Moon』(中国・マカオ)
44位 『L'Effervescence(レフェルヴェソンス)』(日本・東京)
45位 『Mume』(台湾・台北)
46位 『Baan Tepa』(タイ・バンコク)
47位 『Born & Bred』(韓国・ソウル)
48位 『Metiz』(フィリピン・マカティ)
49位 『Caprice』(中国・香港)
50位 『Refer』(中国・北京)

2024年版「アジアのベストレストラン50」発表。東京『セザン』が1位を獲得! | 飲食店ドットコム ジャーナル (inshokuten.com)