インフォメーション
シンガポール 2014/08/11(月曜日)
レタス生産量日本一の川上村、試験販売開始[農水]

レタス生産量日本一の長野県川上村の生産者組織が、日本貿易振興機構(ジェトロ)と連携し、シンガポールで試験販売を始めた。海外に継続的・安定的な新販路を獲得することで、相場の安定化につなげ、農家の所得確保を目指す。
試験輸出を担うのは、川上村役場と農業協同組合などからなる川上村野菜生産販売戦略協議会。地場大手青果卸を通じて、スーパー最大手の労組系NTUCフェアプライスが展開する高級スーパー「フェアプライス・ファイネスト」10店舗で8日に試験販売を開始した。このうち5店舗では8日からと来週末の3日間ずつ、試食販売を実施する。レタスに加えて鍋物料理の食材として提案しやすいハクサイと、生食に向くグリーンボール(キャベツの一種)も併せて販売。プロモーション価格として、レタスを1玉2.9Sドル(約230円)、グリーンボールを4.9Sドル、ハクサイを5.9Sドルで売る。
ジェトロは、農林水産物・食品輸出の成功事例を目指す取り組みを支援する「1県1支援プログラム」の一環として側面から支援。これまでに現地の青果輸入業者や、大量の仕入れが見込める飲食チェーンとの商談の場を設け、経営者が川上村に視察に来るなど、前向きなやりとりができたという。しかし、輸送時間は台湾や香港に比べ船便で2倍の2週間以上かかり、品質の劣化とコスト高がネックとなっている。米国など他国産との価格差は歴然としており、継続的・安定的な輸出につなげるには、克服しなければならない課題は山積みだ。
川上村のレタス生産量は、日本の生産量全体の1割となる約6万トンで、輸出量はこのうち0.01%。輸出先は台湾で、昨年の輸出実績は約1万ケース(1ケース6束=10キログラム)。シンガポールへも台湾並みの輸出量を目指している。川上村役場の山中光雄産業建設課長は「本格輸出を実現するには、山あり谷あり。むしろリスクの方が高いといえるが、消費者に試してもらう機会を増やし、数年かけて定着化に取り組む」と話している。
