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来年、2015年の7月から、初めて「食」をテーマにした万国博覧会がイタリア第2の都市ミラノで開催される。それに向けて、イタリアの食品メーカーが輸出拡大を目指す積極的な取り組みを進めている。

日本では、1980年代のイタメシブームを経て、イタリア料理は既にメジャーな存在だ。食材についても一通り知っているというのが一般的な感想だろう。しかし、イタリアの食品・食材は実に奥深い。普段ならあまり輸出まで考えない規模のメーカーや、自治体が地域のメーカーを取りまとめて、万博を契機に積極的なPRを進めている。今年から来年にかけては、新しいイタリア食材の輸入ビジネスを発見するチャンスと言えそうだ。
この7月には、イタリア北部のエミリア・ロマーニャ州にあるモデナとレッジョ・エミリアの各商工会議所や同地域の食品メーカーが、日本の流通・外食などのバイヤーとの商談会をセット。彼らをわざわざ現地に招待し、売り込みを行った。日本ではあまり聞きなれない街だが、生ハム、サラミ、バルサミコ酢など、イタリア料理に欠かせない、代表的な食品・食材の産地なのだ。
食のプロであるバイヤーはこの商談の場でどんな反応をしたのか。彼らの言動を見聞きすれば、イタリアの食品・食材に関わる新しいビジネスが見えてくるのではないか。彼らに同行し、この商談会を取材した。
以下に、バイヤーたちがイタリアの食材に対してどんな商機を見出したのか、あるいは各食材・食品について詳報するが、総じて言えることは、食のプロにも未知の食材・食品が多かったこと、実際、日本に入っていない売れる商材がたくさんあるということだ。
一方、既に日本に輸出しているイタリア企業では、商社や大手食品問屋に卸したはいいのだが、その先の小売りの現場、お客の顔が見えない、どこでどう売れているのか分からないという課題をバイヤーにぶつける例が多かった。
ここには、イタリアのこだわり商品を発掘し、そのイタリアの企業としっかり連携して、彼らの思いをくみ取って日本で販売すれば、まだ知られていない食材の本当の楽しみ方も伝わり、新たな市場をつくれるという気配がある。
イタリアの食材・食品という商材を軸に、従来の商品流通からは見えてこない、日本人とイタリア人との親密な交流の中で生み出す新しいビジネス。そのためのヒントをつかんでもらえればと思う。
プロのバイヤーも再認識した、イタリア食材の奥深さ
この商談会の開かれたエミリア・ロマーニャ州の中核都市、モデナ市やレッジョ・エミリア市は、ミラノから車で南へおよそ2時間、また水の都・ベネチアからは西へ同じく2時間ほどの位置にある。モデナやレッジョ・エミリアの近くには、パルマ市もある。

小さな林が点在している丘陵地帯に、伝統的なレンガ造りの農家の大きな家屋と、ブドウやリンゴ、トウモロコシ、小麦、牧草の畑が広がっている。グリーンツーリズムなどに向くという視点なら、ベネチアやローマなどメジャーな観光地にも劣らないだろう。
ここには、有名なパルミジャーノ・レッジャーノ(チーズ)、ランブルスコ(天然発泡性の赤ワイン)、バルサミコ酢、そして生ハムなどの食品メーカーがひしめいている。モデナとレッジョ・エミリアだけの数字になるが、ここからの日本への食関連商品の輸出額は年間30億円超。日本での上代に換算すれば、100億円程度の市場か。まだまだ小さいのではないか。
「とにかく本物の味の素晴らしさと、食品メーカーの売り込みの熱意には感服させられた。ビジネスにいかにつなげていくか、じっくり検討したい」と今回の訪問を総括したのはホテルニューオータニグループの食品・食材の仕入れを担当する、HRTニューオータニのバイヤー。トップクラスのイタリア料理を熟知する彼も、イタリア食材の底力を再認識したようだ。
次からは、彼らが注目した食材についてそれぞれ紹介していこう。
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