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2026-08-23 09:26:00

全員参加マネジメント戦略[4]

 

「全員参加マネジメント戦略」の理論形成が出来たなら、「戦略の事例」を学ぶことである。なぜなら、頭で理解していたとしても、実践になるとなかなか出来にくいのが通例である。また、重要なことは、実践を行うための「コンセプト」づくりである。この「コンセプト」が「全員参加マネジメント戦略」の成功・不成功の決め手になる。

 

[3]全員参加マネジメント戦略の事例

 

【セブン・イレブン】

 

「セブン・ゴールド」は、コンビニエンスストアとしては、画期的なビジネスの好例であり、誰しもが出来るものではないが、「全員参加戦略」の賜物である。

 

(1)セブン・ゴールド

現在脚光を浴びているのが「セブン&アイ・ホールディングス」の「プライベート・ブランド」の「セブン・プレミアム」の「ワンランク上」の「セブン・ゴールド」である。通常の「プライベート・ブランド」は、「お客様」の「ニーズ」によって「価格訴求」の商品を開発している。

しかし、「セブン・プレミアム」は、「お客様」の「ウォンツ」によって、「アップスケール」させた「商品開発」により他を圧していた。しかし、「セブン・ゴールド」は、「お客様」の「シーズ」を開発するべく、それぞれの産業界(専門店、百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンス)の「トップ」として位置づけられている「品質水準」を目標に「商品開発」を行い、「価格思考」でなく、「未来価値思考」により、「個性化戦略」を図った。

 

(2)製販同盟

元々、「セブン・イレブン」では、「製販同盟」という「チーム・マーチャンダイジング」という組織によって、多くの「商品開発」を行っていたが、「セブン・ゴールド」は、特に製造はメーカーの最高の技術を活かし、より「製販同盟」を強化なものにした。

さらに、重要なことは、通常「プライベート・ブランド」の「商品」は、製造者の企業名を表記しないが、「セブン・ゴールド」は、「製造者の企業名」を表記しているので、「お客様」からの評価も高い上に、製造者の「商品開発」の意欲は高まるとともに、責任感を醸成している。これこそ、「創造的破壊のイノベーション戦略」の典型的な例である。

 

(3)商品開発組織

「セブン・ゴールド」の「商品開発」には、「トップ」の方針として「価格優先ではなく、高品質を徹底して追求すること」がかかげられた。そして、「セブン・ゴールド」の「商品開発」にあたっては、「ヨークベニマル」「セブンーイレブン」「イトーヨーカドー」「そごう・西武百貨店」の総「ビジネス・フォーマット」による「セブン&アイグループMD部会」が組織化された。

「組織横断型チーム組織」は、「担当する商品の売り場を背負う人間が自らの思いを持って開発するべき」として、次のステッブを設定した。

 

1.「お客様」の「不満点」を探ることに、慎重に時間をかける。

 

2.「商品コンセプト」の「仮説」づくりを行う。このために「目標品質」を明確にする。

 

3.実際の「商品開発」を行い、あるべき姿を実現し、店舗に「商品価値」を「コミュニケーション」する。

 

4.店舗では、「仮説」と「検証」を繰り返し、次の「仮説」に連動させる。

 

かくして、「セブン・ゴールド」の大成功は、「トップの方針」「MD部会」「製造者」「店舗」による「全員参加マネジメント戦略」による成果によるものとして称賛されている。

 

【ウォルト・ディズニー】

 

「ディズニー」は、誰しもが称賛する楽しさを味あわさせてくれる。その根本は、ウォルト・ディズニーの確立した「法則」を、「全スタッフ」に浸透させ、「全員参加戦略」の行動が生んだ賜物である。

 

(1)最高の「おもてなし」を生むたった一つの法則

ウォルト・ディズニーは、「最高のおもてなしを生むたった一つの法則」として「おもてなし(クォリティ)とは、表に出さなければ価値がない」としている。この「法則」は、「打ち出の小槌」であることは、現場ですでに証明されている。

「与えられるものは、すべてのお客様に与えなさい。どの場所も、できるかぎりきれいにしておきなさい。このディズニーワールドを心温まる場所にしよう。とびきり美しい場所にしよう。それから、きみたちがディズニーを離れたあとも、この法則を守りつづけてくれる。きみたちもそう確信していると思う」としている。

 

(2)ディズニーの最高の遺産、それは「おもてなし」

「クォリティ」(おもてなし)の遺産をつくる方法」として「魔法の鏡をのぞき込んで、こう尋ねて見ましょう」を合言葉として、ウォルト・ディズニーは次のことを掲げている。

 

●私のビジネスとして、クォリティを求めるマントラ、すなわち「心からの叫び」はあるだろうか。

 

●私の組織について、クォリティを喚起するものは何だろうか。

 

●私たちの伝統のどんな面が、クォリティを表しているだろうか。

 

●私の組織において、「ランプにぶつかる」とは、どんなことだろうか。

 

●たとえお客様や雇用主が氣がつかなくても、私は「細部」に注意を払っているだろうか。

 

●資源を最大限に活用するため、私はどのようにバッファローのあらゆる部分を使って、いるだろうか。

 

●私の組織にとって、道標、あるいは転機とはどんなものだろうか。前方にはどんな道標が立っているだろうか。

 

(3)ディズニーの「プラチナルール(白金律)

「プラチナルール」は、最高の「おもてなし」をつくる5つの心理」として次のことを掲げている。

 

1.自分の話を聞いて、理解してほしい。

 

2.何かに属して、貢献していると感じたい。

 

3.安定し、コントロールできていると感じたい。

 

4.自分は重要で、特別な人間だと感じたい。

 

5.成功し、能力を十分に発揮したい。

 

(4)「全員参加戦略」の「おもてなし」の強み

「全員参加戦略のおもてなしの強み」には、「全員参加のミッション」として、次のことを掲げている。

 

●私には、組織の目的についての、簡潔な「宣言」があるだろうか。

 

●それは最も重要なことに関する明確な期待を、組織内に伝えるものだろうか。

 

●それは、私の外への「イメージ」をつくり出しているだろうか。

 

●それは、重役室の壁に掲げてある「社是」以上のものだろうか。

 

●全員が、その「ミッション」に参加しているだろうか。どうすれば同僚はその「ミッション」に参加させることができるだろうか。

 

●私の役割は、組織の「ミッション」とどのように結びついているだろうか。

 

(5)「おもてなし」の「4のキーワード」

「ディズニー」の「全員参加戦略」の最大の「おもてなしのキーワード」として、次の事項を掲げている。

 

① 安全

② 礼儀正しさ

③ ショー

④ 効率

 

【ワンダーテーブル】

 

「ワンダーテーブル」は、「LAWRY’S」を初め各種の「ビジネス・プラン」を経営していて「笑顔の企業」として称賛されている。この「笑顔」づくりのためには、確固とした「トップメッセージ」「企業理念」が確立されており、数多くの「ビジネス・プラン」全体に浸透し、「お客様」が「感嘆」するほどの「笑顔」づくりは、「トップ」自らが「教育訓練」を受けていることで「全員参加戦略」に自ずと確立されている。

多くの企業では、「おもてなし」の{教育訓練」は、担当者まかせで、しかも「ビジネス・プラン」単位で行うので、バラバラな「おもてなし」になってしまうことがほとんどである。ここが「笑顔の企業」の最大のポイントなのである。特に、「企業理念」の「バリューズ」と「笑顔の接客術」は「全員参加マネジメント戦略」の最大のキイなのである。

 

(1)トップメッセージ

「アジアを代表するグローバル・レストラン・カンパニー」

 

(2)企業理念

①ミッション

市場を拓(ひら)き、嬉しい時間(とき)を創る。

 

②ビジョン

卓越した「ブランド」と「ホスピタリティ」で世界のお客様を魅了する外食企業となる。

 

③バリューズ

1.自分を大事にする

 

・健康に心掛ける

 

・高い目標を持って自分を磨く

 

・家族に感謝する

 

2.仲間を大事にする

 

・相手の話を聴く

 

・仲間を理解し尊重する

 

・率先して協力する

 

3.お客様を大事にする

 

・笑顔と心で接する

 

・お客様の声を聴く

 

・お客様の立場に立って考える

 

4.社会を大事にする

 

・安全・衛生管理を徹底する

 

・法・ルール・社会規範を守る

 

・環境に配慮する

 

(3)笑顔の接客術

 

「感謝の心と笑顔の技術なしにホスピタリティは提供できない」

 

① 笑顔の研修は、まずは社長が受講、全員が頑張る「仕組み」を作る

 

② ホスピタリティとサービスは別物、サービスはトレーニングで身につく

 

③ フィロフィーの浸透会社を強くしていく

 

④ 「仕組み」は道具でしかない。プライドをもって取り組もう