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日本人がどんどん食べなくなっていくコメを、どう扱ったらいいのだろう。ここ数十年、農業関係者が手を焼いてきたこの難題に、流通会社が「遊び心」で1つの答えを出した。コメを雑貨として売ってみる――。アタマのかたい政府や農協からはまず出てこない発想だ。
しゃれた2合パックをご当地カレーと雑貨売り場に
梅雨の晴れ間、大勢の買い物客で渋谷がごったがえした先週末、ロフト3階の家庭用品売り場で、若い女性たちがめずらしそうにある商品を手にとっていた。「え、なにこれ?お米?」。
大きさは、文庫本と新書のちょうど間くらい。中身は包装で見えないが、「特別栽培 つや姫」などと書いてあるから、たしかにコメだ。手にとると、予想と違い、かちかちに硬い。半年間おいしく食べることができるように、真空パックできつく密閉してあるからだ。


「雑貨テイストです。お客さんは、ふつうの食品としては受けとめていないでしょう」。ロフトの生活雑貨部の担当者はこう話す。まわりを見回すと、キッチン用品やバス用品、テーブル雑貨など。そのなかに特設コーナーとして、レトルトカレーとコメの棚がある。
スーパーなどでふつうに売っているコメと違い、パッケージのデザインがしゃれていて、ロフトの持ち味のこだわり雑貨とならんでも違和感がない。「自分が楽しめて、友人との話題にもなる非日常の商品です」(生活雑貨部)。横の棚にあるカレーも、テレビCMで見かけるような見慣れたブランドではなく、各県が特徴を競い合う「ご当地カレー」だ。
ロフトは今年から、本格的にコメを売り始めた。最初のキャンペーンは2月後半から5月いっぱいまで。全国各地の銘柄米を約1300袋売り切った。今回はこれに続く企画で、7月から大々的にカレーと合わせて販売する。
1袋のコメの量は2合、つまり300グラム。これまでコメの販売といえば、スーパーの店頭にならぶ5キロ詰めのイメージが強かった。だが、単身世帯や高齢世帯が増えたことで、コメの食べ方も変わった。子供たちのために一度にたくさん炊くのではなく、1人か2人分なら2合もあれば十分足りる。
そこで登場したのが、重さを気にせず手軽に買える2合パックだ。コメをまとめ買いせず、食べたいときに1回炊く分だけ購入したい。そんな新たなニーズに応える売り方だ。たったそれだけの工夫が、新しい市場をつくるきっかけになるのだ。
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