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2026-05-26 16:32:00

全員参加マネジメント戦略[1]

 

従来型の「企業マネジメント」は、トップの強力なリーダーシップによって、「トップ・ダウン」で、創業期や成長期には効果があった。しかし、「乱気流とカオス時代」に突入し、しかも「お客様の自己実現時代」になると「全員参加マネジメント戦略」が不可欠になってきた。

「乱気流とカオス時代」で、特に「三重苦経済ショック」という未曽有の出来事では、「トップ」のスピーディな「企業ミッション」の再検討や「企業戦略」の再構築を行い、これこそ「卓越したリーダーシップ」と「優れたコミュニケーション」で「全スタッフ」に徹底させなくてはならない。

この場合、「産業界の展望」「企業の役割」「企業の将来像」「未来価値創造」「現代経営者のあり方」「企業ミッション」「企業戦略」については、10年先を見つめながら、5年先、3年先についての短期の見通しを示すことである。

さらに重要なことは、「創造的破壊によるイノベーション戦略」を中心とした「ポスト三重苦経済時代」を見すえたものでなければならない。これらを達成するためには、「トップ」はもちろんのこと、「全スタッフ」の優れた「チームワーク」による「全員参加マネジメント戦略」が不可欠である。

現代の「企業マネジメント」では、「トップダウン」が圧倒的に多いが、「経営陣」や「スタッフ」は、「共感」しないかぎり100%能力を発揮できていなくて、ロスがかなり出ている。「経営陣」や「スタッフ」の能力を発揮させるためには、「トップ」の秀逸な「企業ミッション」「企業戦略」を確立し、「経営陣」と「スタッフ」は「企業計画」「システム計画」確立には、「全員参加の思想」によって行わせることである。

将来の「企業マネジメント」では、「生成AI」と「機械化・ロボット化」をフルに活用し、「経営陣」と「スタッフ」は「頭脳」中心の「全員参加戦略 」の「マネジメント戦略」に邁進することである。これだけで、相当な人不足を解消できていく。

 

[1]全員参加マネジメントへの道

 

「全員参加マネジメント戦略」というのは、企業を構成する「組織」の「トップ」をはじめ「全スタッフ」が参加する「企業マネジメント」のことであり、一人ひとりが「経営者」という位置づけで「サクセシィブ・カンパニー」を目指すことである。「全員参加マネジメント戦略」は、いま始まったことではなく、松下幸之助や稲盛和夫の「経営哲学」に込められている。

 

(1)全員参加マネジメントとは

日本の企業において、「乱気流とカオス時代」を切り抜けたり、低迷をしていた企業の復活をさせた企業の要因を探ると、「トップ」の「卓越したリーダーシップ」はもちろんのこと、現場への「優れたコミュケーション」によって、太い「ツー・ウエイ・コミュニケーション・システム」が構築されている。

さらに、根本的な柱を探究していくと、「全員参加マネジメント戦略」と「エンパワー・マネジメント戦略」が確立され、さらに「全スタッフ」に具備されており、「日本の企業のDNA」であることが明確になった。

 

(2)松下幸之助の経営哲学

「経営の神様」と言われた松下幸之助は、その著書「実践経営学」で、次のように説明している。

1.まずは経営理念を確立すること

2.ことごとく生成発展を考えること

3.人間観をもつこと

4.使命を正しく認識すること

5.自然の理法に従うこと

6.利益は報酬であること

7.共存共栄に徹すること

8.世間は正しいと考えること

9.必ず成功すると考えること

10.自主経営を心がけること

11.ダム経営を実行すること

12.適正経営を行うこと

13.専業に徹すること

14.人をつくること

15.衆知を集めること

16.対立しつつ調和すること

17.経営は創造すること

18.時代の変化に適応すること

19.政治に関心をもつこと

20.素直な心になること

これらは、すべて「全員参加マネジメント戦略」に関係しているものではあるが、特に「全員参加マネジメント戦略」を志向する場合は、次の事項をベースとしなければならない。

3.人間観をもつこと

経営というものは、人間が相寄って、人間の幸せのために行う活動であるから、その経営を適切に行うには、人間とはいかなるものか、どういう特質をもっているかという人間観に基づかなければならない。

 

6.利益は報酬であること

利益至上主義は避けるべきであるが、事業を通じて社会に貢献するという使命を果たせば、適正な利益は許容されるものである。「お客様」が商品をお買いになるのは、その商品に価値を認めて下さったからであり、これが社会的に貢献に通じているものなのである。逆に利益がないということは、社会が認めて下さらなかったことなのである。

 

7.共存共栄に徹すること

企業は社会の公器であるから、社会とともに発展していかなければならない。つまり、自然も、人間社会も共存共栄が本来の姿という意味である。また、企業は関係先、地域社会を犠牲にすることは許されず、共存共栄を考えていくところこそ企業の長期発展がある。同業者との間でも過当競争は避けなければならないが、適正競争による切磋琢磨による共存共栄は必要である。

 

14.人をつくること

「事業は人なり」で、どんな経営でも適切な人を得てはじめて発展していくものである。どんな組織をつくろうが、どんな経営を行なうが、それを運営していくのは「人」しかいない。

経営の成果というのは、「経営理念」「使命感」いかんであるが、それを果たすのも「人」しかいない。逆にいうと、きちんとした経営の考え方によって人は育っていくものなのである。

 

15.衆知を集めること

周知を集めた「全員参加経営」が、企業を発展させていくポイントになる。「3人寄れば文殊の知恵」の言葉とおりであるが、逆に小田原評定にならないようにすることが、「経営者」の大きな役割である。また、「経営者」が自ら周知を集めることも大事であるが、それとともに出来るだけ部下に仕事をまかせて、自主性を生かすことも周知を生かす一つになる。