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未来価値創造戦略【5】 |
今回は、「未来価値創造戦略」の「ビジョンの構築方法」として、「ビジョンとは」「創造的破壊とイノベーション」「サクセシイブ・カンパニーとは」「サクセシイブ・カンパニーへの道」「未来価値の創造のための設計」について説明しよう。
[5]ビジョン構築の方法
「未来価値創造」を行うためには、現在存在するすべての「商品やおもてなし」に「未来価値」を求めるのは困難がともなうのは明らかである。したがって、「未来価値創造」のためには、「現在価値」を「未来価値」に転換させていく「創造」とともに、現在存在しない「新たな未来価値」を「創造」するために「ビジョン」をかかげて、方向性を明らかにしなければならない。
(1)未来価値創造のためのビジョンとは
「ビジョン」の意義は、「企業の将来を展望した構図」であるが、「未来価値創造」のための「ビジョン」をかかげないと、誰しも方向性がわからず、「未来価値」ばかりでなく、「現在価値」すら構築できなくなる。
多くの企業で、「価値創造」を唱えていても、現実には何の「価値」を生まれてはいず、「乱気流とカオス時代」を恐れて「内部留保」ばかり行っていて、「価値創造」に目が向いていないのが、現実の姿である。
したがって、「未来価値創造」を行うためには、適切な「ビジョン」をかかげて、集中的に「企業マネジメント」を展開すれば、おのずと「道」は開けていくという認識に立たなければならない。
(2)創造的破壊とイノベーション
「未来価値創造」のためには、「創造的破壊とイノベーション」を全社的に発揮しなければならない。「創造的破壊」というのは、「現在価値」を積極的に「未来価値」に転換していくことで、特に「継続的なアップスケール」によって「個性化」を図るものである。
好例としては、「セブンーイレブン」の「プライベート・ブランド」の「セブン・ゴールド」に見られる。「イノベーション」とは、現在マーケットに存在しない「お客様発のシーズ」を発見して、「お客様を創造」することである。また、「セブンーイレブン」の「セブン銀行」で、金融機関ではまったく不可能なことをお客様に提供したのである。
(3)サクセシイブ・カンパニーとは
「サクセシイブ・カンパニー」というのは、多くの企業の「ビジョン」としてかかげている「エクセレント・カンパニー」「ビジョナリー・カンパニー」「オンリーワン・カンパニー」「アドマイアー・カンパニー」を超越したものである。
「サクセシイブ・カンパニー」というのは、「企業継承」を最大の目標として、「乱気流とカオス時代」であっても「適正な利益」をあげ続けることである。このためには、「未来価値創造」を大原則にして、次々に実現していくことである。
(4)サクセシイブ・カンパニーへの道
「サクセシイブ・カンパニー」と簡単に言うが、この道はけっして平坦ではない。そのためには、「長期」と「中期」と「短期」の「ビジョン」を構築して、「サクセシイブ・カンパニー」への「道しるべ」を明確にしていかなければならない。
「ビジョン」を構築するためには、「企業ミッション」を確立し、地道に追求していくことであるが、そのなかでも「経営者」が「日本企業の将来像」を描き、「ビジョン」として具体的な方向性を企業スタッフ全員に示して、「共感」の精神を徹底していかなければならない。
(5)未来価値の創造のための設計
「未来価値の創造」のためには、ただ言葉だけ唱えても、「スタッフ」はとまどうばかりであり、そのために「組織」のあり方を「設計」しなければならない。
① 未来価値の創造のための期間設定
「未来価値創造」を行うためには、「期間」を設定しなければならない。「期間」としては、「長期(5年~10年)」、「中期(3年)」、「短期(1年)」として、それぞれ別々の「未来価値創造」を具体的に示さなければならない。
さらに、「長期」や「中期」は、毎年の途中「目標」を設定し、その経過について検討していく「企業目標によるマネジメント・システム」をフルに実践していくことがポイントになる。
② 未来価値の創造のための経営資源の配分
「未来価値創造」を行うためには、「人、知識、情報、物、金、ブランド、共感」の「経営資源」を適切に配分しなければならない。「未来価値創造」のためには、多くの企業では「プロジェクト・チーム」や「新組織」を編成するが、「人、知識、情報、物、金」を「集中」しなければならない。
特に、「人」については、「社内髄一」の「人財」を充当しなければならない。さらに、「人財」については、「企業のワク」を超えて、「グループ企業」の場合は、最高の「人」を選別することである。また、「グループ外」の「スペシャリスト」にも参加をしてもらうことがポイントになる。
③ 未来価値創造のためのエンパワーメント
「未来価値創造」のためには、「プロジェクト・チーム」であろうと、「新組織」であろうと、「経営者」は「具体的なビジョン」を示したら、途中経過の報告は受けたとしても、「目標」に向かっている以上は、「エンパワーメント力」を具備させなければならない。
「未来価値創造」には、「創造的破壊によるイノベーション」の実践には、「自由闊達」でなければならず、経営者の余計な「プレッシャー」を受けては、「現在価値創造」すらもできない。
④ 未来価値創造のためのお客様発の発見
「未来価値創造」のためには、「お客様発の発見」をしなければならない。なぜなら、多くの企業では、少し景気が上昇すると「高価格」を志向するが、少しでも景気が下降すると「低価格」を志向してしまうのが、いくつもの歴史が示している。つまり、これらの現象は、「お客様追随型」から脱していなく、「景気追随型」である。
これでは、「未来価値創造」は間違っても構築はできない。重要なことは、いかに「お客様発を発見」して、「未来価値」を提供することであって、好例としては、「セブン・ゴールド」は、コンビニエンスストアとしては「高価格」であるにもかかわらず、不景気な時期に発売され大ヒットをもたらした。
⑤ 未来価値の創造のための人財育成
「未来価値創造」のための、欠かせない条件としては、「未来価値創造」を可能である「人財」を日頃から「育成」をしておかなければならない。企業は、素質のありそうな人を採用しても、「人財」にはなり得ない。企業としては、「人材」を「人財」として活動できる「人財育成」をしなければならない。
「人財育成」には、「創造的破壊とイノベーション」が不可欠であり、定型的な「教育システム」ではできえない。「人財育成」には、グローバル的な「創造力育成」が不可欠であり、「事例研究」を「グループ・ディスカッション」によって「行動力」をつけなければならない。
「事例研究」で重要なことは、「成功事例」でなく、「失敗事例」を学ぶことである。「成功事例」は、「ベスト・プラクティス」にしかならず、「未来価値創造」にはなり得ない。さらに、「グローバリゼーション」のために、「海外留学」や「国内外のウォッチング」と「インタビュー」が不可欠である。「ウオッチング」と「インタビュー」の好例としては、「永谷園」の新商品開発で、「未来価値創造」ばかりでなく、他の追従を許さない「個性化戦略」を展開している。
