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2023-02-12 10:08:00
「中国依存リスク」鮮明に インバウンド急回復の裏で、クレカ決済データから分かること三井住友カード、日本総研調べ
2023年02月10日 06時30分 公開
[コネムラメグミ,ITmedia]
仕事に役立つ調査データ:
消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
三井住友カードと日本総合研究所は、三井住友カードが保有するのクレジットカード決済データを基に、訪日外国人の消費動向について分析したレポートを作成した。
地域別にみると、関東・中部・東北ではコロナ前を上回る水準までインバウンド需要が戻っているが、中国人観光客への依存度が高かった近畿などで、回復の遅れがみられることが分かった。
大阪府と大分県の比較から分かる「中国依存リスク」
大阪府のインバウンド決済額を見ると、回復の早い韓国人観光客などの決済額は増えているが、シェアの大きかった中国人の決済額が大幅に落ち込んでいることがうかがえる。
回復が先行している大分県のインバウンド決済をみると、特定の国に依存することなく、満遍なくインバウンド決済額が回復している。
日次推移でみると、インバウンド需要は昨年10月の水際対策緩和後に急回復し、昨年12月末まで右肩上がりで増加し続けている。クレジットカードの決済データは、東京五輪や水際対策緩和など、イベント発生時における訪日外国人の動きを正確に捕捉していることが分かる。
業種間でもインバウンド決済額の回復度合いに違いがみられた。とくに、百貨店・家電・ドラッグストアなどの回復が大きく遅れていて、これも、中国人観光客の戻りが遅いことが一因のようだ。