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2022-08-18 12:50:00

チポトレのロボットは、あえて人間のように不揃いなトルティーヤチップスを作る

トルティーヤ

 

Irene Jiang / Business Insider

  • チポトレはトルティーヤチップスを製造するロボット「Chippy」をテストしている。
  • 「Chippy」はあえて不揃いなチップスを作るので、そのチップスは人間が作ったように感じられる。
  • チッピーを開発しているのは、ホワイト・キャッスルの「Flippy」を作ったMiso Roboticsだ。

メキシコ料理レストランチェーンのチポトレ・メキシカン・グリル(Chipotle Mexican Grill、以下チポトレ)は、自律型ロボットが配備されているレストランでトルティーヤチップスの製造を手伝うAIキッチンアシスタントの「Chippy(チッピー)」を発表した。

チポトレは、技術的には可能にも関わらず、チッピーをあえて完璧なものにはしなかった。現在チポトレのチップスを製造している人間の技術を模倣するため、Chippyを意図的にチップスに多少のばらつきが出るようにプログラムしたのだ。

「誰もがもう少し塩の効いたチップスや、ライムのかけらが入っているチップスを見つけるのが大好きだ」とチポトレの料理担当バイスプレジデント、ネヴィエル・パンサキー(Nevielle Panthaky)は声明で述べている

「我々の提供する料理体験の背後にある人間性を失わないため、Chippyを徹底的にトレーニングし、現在の製品と同じように、客が期待している味の微妙な違いを提供できるようにした」

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このロボットは現在、カリフォルニア州アーバインにあるチポトレのテストキッチンで試験されており、2022年後半にはカリフォルニアの店舗で稼働を開始する予定だ。同チェーンでは、今後もテストを続け、従業員や客の声を聞きながら、Chippyを全国に展開する方法を決定するという。

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Chipotle

チポトレはMiso Roboticsと提携し、Chippyを開発した。Miso Roboticsは他にも、ホワイト・キャッスル(White Castle)やバッファロー・ワイルド・ウィング(Buffalo Wild Wings)といった大手チェーンと提携している。「Flippy(フリッピー)」は、Miso Roboticsが開発し、2020年に3万ドル(約356万円)で発売されたハンバーガーをひっくり返したり、フライドポテトを作ったりするロボットだ。

Flippyの初代は、フライヤーにバスケットを入れ、油の中でバスケットを揺すり、適切な調理時間を監視してチキンテンダーやテイター・トッツ(指先ほどの小さなフライドポテト)を作ることができた。一方、リニューアルしたFlippy2は、小型でスピードアップしており、オニオンリングなどの特殊な食材も扱えるようになった。

ホワイト・キャッスルは、Flippyの最初のテストで好印象を得て、ロボットを100台追加して発注したという。またバッファロー・ワイルド・ウィングは、手羽先を揚げるために特別に設計された「Flippy Wings(フリッピー・ウイング)」をテスト中だ。

チポトレ、ホワイト・キャッスル、バッファロー・ワイルド・ウイングなどのチェーン店は、サービス業の人手不足によって労働者の雇用と維持が難しくなっているため、ロボットの導入をテストしている。ChippyやFlippyのような技術革新は、忙しい従業員の仕事を軽減し、少数の従業員でレストランを運営することを可能にするだろう。

[原文:Chipotle's new tortilla chip-making robot intentionally makes less-than-perfect chips so they taste like they were made by a human

(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)

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