- 多くのファストフード・チェーンがコスト削減のためにロボットやAIをテストしている。
- 高度な技術を使うことで、調理やサービスに必要な人員を減らすことができる。
- 受注、調理、さらには配達にまでも、ロボットが使われるようになってきている。
複数のファストフード・チェーン、ファストカジュアル・チェーンが、調理にロボットを導入している
人員不足と人件費高騰によって雇用コストは上がっており、ロボットはそれを削減する手段となっている。まだ計画段階ものもあれば、すでに料理を作っているロボットもいる
ホワイト・キャッスル(White Castle)は、Miso Roboticsの調理ロボット、Flippyを導入した
出典:Insider
最初のモデルは、フライヤーにバスケットを入れ、油の中で揺らし、チキン・テンダーやテイター・トッツ(Tater Tots)をちょうどいい具合に揚げることができた
Flippyは天井に取り付けられたレールをつたい、厨房を行き来する
Flippyは、高温の油で揚げるような厨房での危険な仕事を人間のスタッフの代わりに行うことができる
フライヤーをFlippyに任せれば、ファストフード店のスタッフは他の仕事に集中することができる
Flippyは人工知能(AI)を使って食品を区別してフライヤーに入れ、調理が済んだら保管場所へと移す
同じくMisoが販売しているFlippy Wingsはチキン・ウイングを作ることができる
バッファロー・ワイルド・ウィングス(Buffalo Wild Wings)もFlippy Wingsをテストしている
Misoの最新ロボット、CookRight Coffeeは、今まさにパネラ・ブレッド(Panera Bread)でテスト中だ
これはAIを使ってコーヒーの量や温度を管理するシステムで、スタッフがマニュアルに従ってチェックする必要がない
この技術のお陰で、パネラの従業員は完璧なタイミングでコーヒーを入れることができる
MisoのCEO、マイク・ベル(Mike Bell)は「パネラが、コーヒーの管理システムを改善したいという我々のビジョンに共感してくれて感動している。CookRight Coffeeがパネラに正式に導入され、顧客と従業員の役に立つ日が来るのが楽しみだ」と声明で述べている
チポトレ(Chipotle)では、カリフォルニアのテストキッチンで、AIキッチン・アシスタント、Chippyによるトルティーヤ・チップス作りをテスト中だ
出典:Insider
わざと出来上がりにばらつきがでるよう、Chippyをプログラミングしたという。現在の手作り感を再現するためだ
ロボットはピザ業界にも進出しており、食品技術企業のPicnicは、1時間に最大100枚のピザを作ることができるロボットを販売中だ
出典:Picnic
これまでのところ、シアトルのT-モバイル・パークとテキサスA&M大学に導入されていて、2022年時点の技術使用料は、月約2500ドル(約32万円)だ
スムージー・チェーンのジャンバ(Jamba)はスムージーロボットのBlendidを使って、スムージー・キオスクを作った
出典:Insider
Blendidはロボットアーム、ミキサー、ディスペンサーを駆使してスムージーを作る
このシステムは材料の計測から決済処理まで、人間が行う仕事をすべて行うことができる
厨房以外に、ロボットは商品を顧客に届ける手段でもある
ドミノ(Domino's)は2021年、ニューロ(Nuro)の自律型自動運転ロボットによる配達をヒューストンでテストすると発表した
出典:Insider
チポトレも2021年ニューロに投資したが、正確な金額は明らかにされていない
出典:Insider
同じ頃、チックフィレイ(Chick-fil-A)もKiwibotを使い、カリフォルニアでロボットによる配達のテストを開始した
出典:Insider
カリフォルニアの3店舗では、配達にKiwibotを選択することができた
外食産業は8000億ドル(約103兆円)規模で、他の職に比べ離職率も高いため、配達から調理、オーダーまで、自動化が今後も進む可能性が高い
(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)
調理から接客、配達まで…外食産業でのロボットの仕事ぶりを見てみよう | Business Insider Japan