無機質カフェに続き、Z世代が集う場所があるという。それは何と、フードコート。Z世代を中心に累計フォロワー数90万人を超える女性向けFinT(東京・目黒)のメディア「Sucle(シュクレ)」。運営する編集部内では、毎週Instagram上の新トレンドをリポートとしてまとめている。本連載はこのリポートの中から注目のトレンドを紹介していく。連載第3回の今回は、新機軸の複合業態「ネオ・フードコート」について。
Z世代の間で新たに話題となっている「ネオ・フードコート」、みなさんご存じでしょうか?
ショッピングセンターなどに併設されているこれまでのフードコートは、飲食店が横並びに屋台形式で出店されているのが定番の形でした。一方、ネオ・フードコートと呼ばれる施設は、多様な飲食店が複数出店されている点は同じなのですが、一風変わっているようです。今回は、Z世代がこぞって集まるネオ・フードコートについてご紹介します。
Z世代から今注目を集めているネオ・フードコートの典型例が、東京・日本橋にある「COMMISSARY NIHONBASHI(カミサリー ニホンバシ)」です。中に入ってみると、まず目に付くのがポップなアメリカンテイストのカフェ。さらに進んでみると、その隣には洗練されたパステルブルーの壁紙でシンプルな英字のメニューが表記されている“無機質なカフェ”があります(無機質カフェについては、以下の参考記事に)。その他、ドーナツやタコス、ピザ、クラフトビールなど、多様なジャンルのショップが入っています。
従来、フードコートといえば、いわゆる街中にある飲食チェーン店が軒を連ねているのがスタンダードだったと思います。ですが、カミサリーは、個性的なカフェや多様なテイストの店舗が、米国の工場をイメージした大きな空間の中に集結しているのが特徴的です。
- 第1回InstagramでZ世代が“保存”したくなる2つのコツ Z世代が解説
- 第2回Z世代注目の「無機質カフェ」って何? 意外な人気の理由
- 第3回Z世代の次のトレンド「ネオ・フードコート」とは 食もタイパ?今回はココ
まだある! テーマ性の高い「ネオ・フードコート」
また、ネオ・フードコートの別の例として、東京・新大久保にある「新大久保韓国横丁」も挙げられます。ここはその名の通り、韓国グルメに特化したフードコートです。中に入ると、ネオン調の看板やハングル文字が書かれた居酒屋が立ち並んでおり、いかにも韓国にいるような気分が味わえる空間になっています。ここではそれぞれの居酒屋の席に座りながらも、他の店舗の商品も注文ができるのです。
他にも注目のネオ・フードコートがあります。
東京・代々木にある「ほぼ新宿のれん街」は、古民家10棟と倉庫をまるごと改修した驚きの業態。スパニッシュイタリアン、アジアン酒場、シャンパンと餃子のバルなど、多種多様な居酒屋が集結しています。
もともと2017年に古民家部分がオープンしていましたが、22年に倉庫部分がオープンしてからさらに人気を博しています。1つの空間に個性的な飲食店が軒を連ね、非日常的な異空間がZ世代の心を捉えているのでしょう。
こうしたネオ・フードコートの最大の特徴は、1つの空間に飲食店が並ぶ“フードコート”のくくり方が、カフェに特化していたり、韓国料理や居酒屋などに特化していたり、工場をイメージしていたり、テーマ性を持っているということです。また、一見すると、SNS映えする内装や食事ということも共通点のようにも思えますが、どうやら人気の理由はそれだけではないようです。
無機質カフェに続き、Z世代が集う場所があるという。それは何と、フードコート。Z世代を中心に累計フォロワー数90万人を超える女性向けFinT(東京・目黒)のメディア「Sucle(シュクレ)」。運営する編集部内では、毎週Instagram上の新トレンドをリポートとしてまとめている。本連載はこのリポートの中から注目のトレンドを紹介していく。連載第3回の今回は、新機軸の複合業態「ネオ・フードコート」について。
Z世代の間で新たに話題となっている「ネオ・フードコート」、みなさんご存じでしょうか?
ショッピングセンターなどに併設されているこれまでのフードコートは、飲食店が横並びに屋台形式で出店されているのが定番の形でした。一方、ネオ・フードコートと呼ばれる施設は、多様な飲食店が複数出店されている点は同じなのですが、一風変わっているようです。今回は、Z世代がこぞって集まるネオ・フードコートについてご紹介します。
Z世代から今注目を集めているネオ・フードコートの典型例が、東京・日本橋にある「COMMISSARY NIHONBASHI(カミサリー ニホンバシ)」です。中に入ってみると、まず目に付くのがポップなアメリカンテイストのカフェ。さらに進んでみると、その隣には洗練されたパステルブルーの壁紙でシンプルな英字のメニューが表記されている“無機質なカフェ”があります(無機質カフェについては、以下の参考記事に)。その他、ドーナツやタコス、ピザ、クラフトビールなど、多様なジャンルのショップが入っています。
▼参考記事Z世代注目の「無機質カフェ」って何? 意外な人気の理由
従来、フードコートといえば、いわゆる街中にある飲食チェーン店が軒を連ねているのがスタンダードだったと思います。ですが、カミサリーは、個性的なカフェや多様なテイストの店舗が、米国の工場をイメージした大きな空間の中に集結しているのが特徴的です。
- 第1回InstagramでZ世代が“保存”したくなる2つのコツ Z世代が解説
- 第2回Z世代注目の「無機質カフェ」って何? 意外な人気の理由
- 第3回Z世代の次のトレンド「ネオ・フードコート」とは 食もタイパ?今回はココ
まだある! テーマ性の高い「ネオ・フードコート」
また、ネオ・フードコートの別の例として、東京・新大久保にある「新大久保韓国横丁」も挙げられます。ここはその名の通り、韓国グルメに特化したフードコートです。中に入ると、ネオン調の看板やハングル文字が書かれた居酒屋が立ち並んでおり、いかにも韓国にいるような気分が味わえる空間になっています。ここではそれぞれの居酒屋の席に座りながらも、他の店舗の商品も注文ができるのです。
他にも注目のネオ・フードコートがあります。
東京・代々木にある「ほぼ新宿のれん街」は、古民家10棟と倉庫をまるごと改修した驚きの業態。スパニッシュイタリアン、アジアン酒場、シャンパンと餃子のバルなど、多種多様な居酒屋が集結しています。
もともと2017年に古民家部分がオープンしていましたが、22年に倉庫部分がオープンしてからさらに人気を博しています。1つの空間に個性的な飲食店が軒を連ね、非日常的な異空間がZ世代の心を捉えているのでしょう。
こうしたネオ・フードコートの最大の特徴は、1つの空間に飲食店が並ぶ“フードコート”のくくり方が、カフェに特化していたり、韓国料理や居酒屋などに特化していたり、工場をイメージしていたり、テーマ性を持っているということです。また、一見すると、SNS映えする内装や食事ということも共通点のようにも思えますが、どうやら人気の理由はそれだけではないようです。
なぜネオ・フードコートに集うのか。 鍵は世界観の中和
ではなぜ今、Z世代がネオ・フードコートに集まるのか。それは彼ら・彼女らが“世界観”を大切にすることと関係していると考えられます。
Z世代は、自分らしさを尊重し、多様性を大切にするとよくいわれます。またそれと同時に、自身のアイデンティティーを積極的に表に出す風潮もあります。そのことから、InstagramなどのSNS上では、自身の世界観を醸成することで自己表現を行う姿もよく見られます。
友人同士だったとしても、もちろん異なる世界観を持っていることがあります。そんなとき、友人と一緒にカフェや居酒屋に行くと、店舗のコンセプトによってはそれぞれの世界観にちょっとした齟齬(そご)が起きる可能性があるのです。こうした世界観のぶつかり合いを避けるためにも、自身の世界観に合う選択肢が用意されているフードコート形式が最適なのだと思われます。
先ほどご紹介したカミサリーを例にすると、ビビッドなアメリカンテイストのカフェと、淡色がベースのカフェが併設されています。アメカジを好みポップテイストが好きな人はアメリカンテイストのカフェ、淡色が好みの人はシンプルテイストのカフェと、それぞれの好みに応じて選択できるため、互いの世界観がぶつかり合うことなく、同じ空間を一緒に楽しむことができるのです。
SNSの中でも、特にInstagramは画像を中心とするため、アカウント全体で世界観を表現しやすくなっています。それ故にZ世代にとってInstagramのアカウントは、いわゆる名刺代わりになるような自己表現のツールと捉えられています。そのため、投稿する店舗のテイストが自身の世界観にマッチしているかどうかがとても重要で、ブランディングの材料になっています。
タイムパフォーマンス(タイパ)の流れが「食」へも
Z世代がネオ・フードコートへ注目するのには、もう一つ理由が考えられます。それはタイムパフォーマンス(タイパ)を重視する価値観です。昨今、映像コンテンツの倍速視聴やネタバレ視聴など、Z世代の特徴としてタイパがキーワードとして挙げられていますが、食に対しても同様の傾向があるように感じます。
一度に効率よく、いろんな食、そして店舗、雰囲気を楽しめるネオ・フードコートは、タイパを大事にする彼ら・彼女らにとって、とても“都合のいい空間”です。
実際にSucle編集部のメンバーに話を聞くと、最近は友人と会う時間として丸1日というのはあまりなく、半日程度が多いといいます。コロナ禍を経て、自分の時間を大事にしたい人や、1日のうちにいろいろな友人に会いたい人など、時間の使い方も多様になっていると感じます。そんな中、短時間で満足感が得られる店舗、例えば無機質カフェのようなつくり込んだコンセプト性の高いカフェや、短時間で複数回れる空間が好まれるのも分かります。こういった背景から、今後もネオ・フードコートのように、多様な世界観を許容でき、かつ多様性を持った施設が増えてくると考えられます。
今週の気になるものは、22年7月8日からスタートした日本橋三井ホールで開催中の「Immersive Museum」です! 昨今、Z世代の間で美術館で鑑賞を楽しむ人は増えてきています。非日常感を味わえて、手ぶらで行って楽しむことができるのが人気の理由として考えられます。
今回紹介するアート展「Immersive Museum」は、これまでの美術館での鑑賞よりも、絵画の中に没入できるのが大きな特徴です。モネやルノワールなどの印象派絵画を、単に映像化しただけでなく、スケールを大きくしたり音楽を加えたりすることで没入体験ができるようになっています。大きな絵画を全身で楽しむ姿がSNS映えするうえに、非日常感を味わうことができるため、Z世代も注目間違いなしです!
さらに、美術館と併設されているカフェも注目ポイント。「Immersive Museum」からインスパイアされたオリジナルメニューを味わえます。暑い季節に大人気のかき氷は、絵画で使われている色彩に仕立てられているのが印象的。美術館を楽しんだ後、カフェで余韻を感じながらゆっくり過ごせそうです。
(写真提供/Sucle編集部)
Z世代の次のトレンド「ネオ・フードコート」とは 食もタイパ?:日経クロストレンド (nikkei.com)






