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2013-05-11 15:28:00

日本ブランドのコンビニエンスストア(以下「コンビニ」)が上海で急速に存在感を高めている。すでに市民生活のインフラとしてなくてはならない存在になっており、昨年秋の尖閣諸島をめぐる反日気運が高まった時期でも営業的には大きな影響を受けなかった。

 日系コンビニは1990年代に上海に進出、当初は先行したが、2000年代に入ると資金力と組織力にものを言わせた中国の地場コンビニが大量出店し、一時は日本勢を圧倒した。しかしここ数年、都市部での中間層台頭の波に乗って日本勢の高品質な商品やサービスが高い評価を得るようになってきた。

 こうした上海を舞台にした日系コンビニの「復活」は、今後の中国市場をターゲットにする日本企業にとって大きな示唆を含んでいる。なぜ日系コンビニは中国国内勢との競争をしのぎ切り、人々の支持を得ることができたのか。そのことを考えてみたい。

コンビニなしでは暮らせない上海人

 先日、内陸部の都市に出張してきた上海の友人と雑談していて、こんな話になった。「何が困ったといってコンビニがないのが一番困る。夜になってちょっとお腹がすいても、朝食に何か用意しておこうと思っても、全く店が開いていない。本当に上海は便利だよね」。北京に出張に行った別の友人も「北京だとコンビニを探すのは至難の業。車でぐるぐる走り回らなければ見つからない。上海だったら繁華街はもちろん、住宅街でもちょっと歩けば必ずあるから本当にありがたい」と言っていた。

 少なくとも上海市民にとって、コンビニとは日常生活になくてはならないものであり、生活のインフラである。上海に初めてのコンビニ、日系のローソンが登場したのは1996年。今から17年前のことになる。その頃から小中学生が学校帰りにコンビニでおでんやアイスクリームを買って食べながら帰るというのが日常的な光景になっていたから、30代以下の市民にとっては、子供の時からの生活習慣として染み込んでいる。

人口当り店舗数は日本と同レベル

 中国のコンビニの「主戦場」である上海は人口約2300万人。現在6400店のコンビニがあると見られている。人口3600人あたりに1店舗の計算で、日本が約3000人に1店舗とされているので似たような水準だ。私が住む上海のマンション付近でも、周囲数百メートルの徒歩圏内に3~4軒のコンビニがある。

 上海のコンビニは、分類すると大きく日本、台湾系の外資勢と、国内勢の2つに分けられる。日本勢はファミリーマート(中国名「全家」)が735店舗(2013年3月31日現在)で最も多く、ローソン(「羅森」)が305店舗(同2月末現在)、セブンイレブン(「7-11」)が約100店舗で、この御三家が上海でもそのまま競争している。台湾系では「喜士多(C-store)」が有力で、600店を擁する。

 中国国内勢では、農工商グループ傘下の「好徳(Haode)」と「可的(Kedi)」の2チェーンが合計で約1500店、上海聯華グループの「聯華快客(QUIK)」が1200店、国有の食料企業グループ、良友集団系列の「良友金伴( Buddies)」600店などが主なところで、その他中小のチェーンが乱立している。数の上では国内組が優勢だが、勢いは日系に分がある。店内に入ってみれば一目瞭然だが、品揃えも接客も清潔度もまったく違う。

 中国国内系の低迷ぶりは明らかだ。例えば、「好徳」と「可的」は両チェーン合わせて09~11年の3年間に店舗数が400店減少している。「聯華快客」「良友金伴」の店舗数もここ数年ほとんど伸びていない(『中華合作時報・超市週刊』12年8月13日付など)。1店舗あたりの1日あたり売上高(日販)も中国系コンビニが3000~4000元(1元は約16円)であるのに対し、日系コンビニは6000~7000元に達しており(同紙)、その差は大きい。


http://www.blwisdom.com/strategy/series/china/item/8802-49.html?mid=w409h90100000178056