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2019-12-15 10:06:00
国内の日本酒の出荷量は、ここ30年ほどの間に、約145万Klから約52万Klと3分の1近くまで低下し、日本酒離れが進んでいます(※1)。一方で、フランス向けの日本酒輸出金額は、ここ5年で約2.5倍(2.8億円)、出荷量は約2.3倍(274Kl)と著しく成長しています(※2)。
その理由の1つとして、パリでは日本酒のイベントが、いくつも開催されていることが挙げられます。
例年10月に開催される日本酒の見本市「Salon du Sak?(サロン・デュ・サケ)」には、50ヵ国以上から5,000人以上の来場者が訪れ、その半数以上がレストランのシェフやソムリエ、バイヤーといった専門家です。
今年で6回目を迎えたこのイベントには、北海道、岩手県、静岡県、三重県、鳥取県、兵庫県、佐賀県などの自治体が、地域の蔵元とともに出展しました。会場では積極的に試飲が行われるなど、来場者の反応をその場で得ることができる貴重なマーケティングの場となっています。また、具体的な商談成約を見据えてフランスのインポーターを事前に決めてから、ブースに同席させる自治体もありました。試飲の際には、具体的に「どこで買えるのか」と言った質問がなされることも多いため、事前に商流を整えておくことは、貴重な機会をものにする上で重要な要素となりそうです。
一方、独自のプロモーション活動を行う自治体もあります。同じく10月には奈良県が、県内蔵元による試飲セミナーや商談会をパリで開催、レストランのシェフやインポーター等を中心に約40名が参加しました。セミナーでは地酒と併せて県産食材を使用した料理も提供され、来場者から「フランス料理の食中酒としても合わせやすい」と言った評価やここでも「どこに行ったらすぐに買えるのか」といった質問もありました。御猪口での試飲に対しては、「香りがよい日本酒なので、ワイングラスの方が、香りをより堪能することができる。」といった声もありました。
フランスでの市場を開拓していく上では、商流を整えるとともに、フランス人の嗜好に合う日本酒や、日本食だけでないフランス料理との組み合わせ・飲み方を提案することも、重要な鍵になります。
※1 「酒のしおり(平成31年3月)」(国税庁)
※2 財務省貿易統計
パリ事務所 所長補佐 松本
