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2012-07-08 00:34:00

今回は「市場細分化」について説明しよう。

 

市場調査の意義と方法⑥

 

[5]市場細分化とは

 大量生産・大量販売時代は終焉し、いまや「ワン・ツ-・ワン・マ-ケティング」時代になってきているので、可能な限り市場を細分化して商品やサービスを提供しなければならなくなった。

(1)市場細分化の意味

 「市場細分化(market segmentation)」の意味については、小原博「現代商業・流通辞典」で、次のように説明している。

 ある市場を取り上げたとき、その中味がすべて同質であることには無理が生ずる。本来消費者の必要と欲求は多様であり異質的である。ここから市場を包括的に等質のものととらえるのではなく、特定の基準にしたがって市場を分割、細分化(セグメント)して、その細分化された標的市場の特性に向けて、より適合的なマ-ケティング・ミックス活動を展開することをいう。細分化の基準としては、人口統計学的要因(年齢、性別)、心理的要因(社交性、保守性、購入動機)、社会経済的要因(所得、職業、学歴等)、ライフ・スタイル要因(態度、価値観)など種々ある。

 「市場細分化」というのは、市場全体をマクロにとらえて、すべてに適応しようとしても、お客様から見れば何を訴求しているのかの提案の内容が理解できないので、興味すらも起こさない。

 しかし、企業がタ-ゲットを絞り込み、商品やサ-ビスに対して、「ハイ・クォリティ・オブ・ライフ」の提案をすれば、興味を喚起し、購買意欲や利用意欲が湧いてくる。その提案がお客様の「ニ-ズ」や「ウォンツ」にフィットすれば、ご利用いただける。

 さらに、常連客であった方々も、商品やサ-ビスに新しい提案があれば、戻ってきてくれる。常連客も、次々に新しい提案をしてくれる企業と認知されれば、ファンになってくださる、また、未来店者に「マ-ケティング・コミュニケ-ション」を行えば、ご来店の機会をつくってくださる。

 

(2)市場について

 「市場」については、P.コトラ-とG.ア-ムストロングの「新版マ-ケティング原理」で、次のように説明している。

 企業は、その市場の購買客すべてを訴求することはできない。購買者の数はあまりにも多く、また広く分散しており、購買条件や購買行動も多様である。したがって、各企業は、それぞれの市場セグメントで最善のポジショニングを得るだろう。

 企業は、あらゆるところで競争するのではなく、市場のなかで効率的に活動できる最も魅力的な部分を明らかにしなければならない。しかし、企業は常にこのような考え方をしているわけではない。市場においてどのように活動するかを決定する際には、次のような3つの段階を経るものである。

 

(マス・マ-ケティング)

マス・マ-ケティングとは、すべての消費者を対象として、大量生産・大量販売・大量プロモ-ションを単一製品について行うことである。かつてコカ・コ-ラ社は、すべての人に好まれる飲料を目標として、市場全体に向けて単一の製品を生産していた。マス・マ-ケティングの利点は、最小コストと価格を達成することによって最大規模の市場を開発できるということである。

 

(製品多様化マ-ケティング)

 企業は、異なった特性、スタイル、品質、サイズからなる複数の製品を販売する。後にコカ・コ-ラ社は、いくつかの清涼飲料を、異なったサイズ、異なったパッケ-ジで製造するようになった。これらは市場の特定のグル-プのニ-ズに合わせているものではなく、消費者にバラェティを考えているのである。

 

(タ-ゲット・マ-ケティング)

 「タ-ゲット・マ-ケティング」とは、市場を構成するさまざまなセグメントを区別し、そこからいくつかを選択して、各標的市場のニ-ズに合った製品とマ-ケティング・ミックスを開発することである。

 たとえば、コカ・コ-ラ社は、現在、砂糖入りコ-ラ・セグメント(コ-ク、コカ・コ-ラ・クラシック、チェリ-・コ-ク)、ダイエット・セグメント(ダイエット・コ-ク、タブ)、ノ-カフェイン・セグメント(カフェイン・フリ-・コ-ク)、ノンコ-ラ・セグメント(ミニッツ・メイド・ソ-ダ)の各セグメントについて異なった清涼飲料を提供している。

 今日、企業はマス・マ-ケティングや製品多様化マ-ケティングからタ-ゲット・マ-ケティングに移行している。タ-ゲット・マ-ケティングによって、市場機会の発見、標的市場のニーズに合った製品の開発、価格・チャネル・プロモ-シヨンの精度の高い調整が可能となり、マ-ケティング努力を分散する散弾銃アプロ-チでなく、特定の標的市場を狙ったライフル・アプロ-チを採ることができるのである。

 

市場細分化

 

1.市場細分化のベ-スを明らかにする

2.市場セグメントのプロフィ-ルを明らかにする

タ-ゲット・マ-ケティング

3.市場セグメントの魅力度を測定する方法を開発する

4.標的市場を選択する

市場ポジショニング

 

5.各標的市場におけるポジショニングを行う

6.各標的市場のマ-ケテイング・ミックス戦略を策定する。