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2019-09-14 21:50:00
派遣元自治体での勤務時代とは異なり、クレアの海外事務所職員という立場ともなると、相手国の政府関係者や日本から来られた地方自治体関係者の方々と一緒に食事をとる機会が多くなります。
 中国では皆さんのご想像のとおり、会食では丸テーブルに出される料理を一緒にシェアして食べるのが一般的です。そして、美味しい中国料理をたくさん堪能した後に出されるデザート。期待しますよね。甘くて美味な……

 杏仁豆腐?そうです、私もそう思っていました。中国に来るまでは。。

 実は杏仁豆腐は清の時代には満漢全席のデザートに供されるまでになったものの、現在の中国ではかなりマイナーな食べ物となり、南部のごく一部の地方でしか知られていないのが実情のようです。アンズの種子の核である杏仁は元々薬膳効果がある食材で、肺や腸の機能を改善させ、咳や喘息、便秘の症状を和らげる効果があるとされていますが、あくまで薬膳は薬膳。デザートの主流ではありません。

 中国ではデザートに西瓜が出ます。そう、スイカです。ほぼ100%、必ずと言っていいほど食後に登場してきます。西瓜は中国全土で栽培されており、1年中どこかで収穫されているため、冬だろうが何だろうが季節を問わず食べられています。
 昨年の中国国内での西瓜生産量は7,926万トンと、世界一の圧倒的な数字を誇ります(2位のトルコが393万トンなので、文字どおり桁違い)。この量は1人当たりで計算すると、年間50キロ以上は消費していることになります。値段も手ごろで、標準的な種類のもので1玉20元(約300円)ぐらいから手に入るこの西瓜こそが、中国のデザート界に君臨する国民的フルーツなのです。

 ところでこのタイトル、違和感ありましたか?…えーと、メルマガ読者の皆様は西瓜がお好きでしょうか。

 実は、西瓜が食べられない人間がここにおりまして。
 幼い頃から西瓜は「甘いのに美味しくない」食べ物であり、「瓜ならではのウリウリ感?が、甘みを一蹴する」と感じる味覚を持ったまま、私は大人になりました(ついでに言うと、キュウリも苦手です)。
 同じ感性をお持ちの方、よろしければ当メルマガまでご連絡をお待ちしております(!?)

 ※ちなみに、中国ではデザートに西瓜がいくら出ようと、同じテーブルの他の方々に美味しく召し上がっていただけるので、特段支障はございません。丸テーブル方式は偏食の多い方にも優しい仕様となっております。

                                                北京事務所 所長補佐 山本