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2025-04-05 09:20:00

アジアのベストレストラン50、上位2割を占める日本の美食の現在地

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今年の「アジアのベスト50レストラン」でNo.1に選ばれたタイ・バンコクの「Gaggan(ガガン)」

3月25日、ソウルのグランドハイアットで「アジアのベストレストラン50」の授賞式が開催された。今年はタイ・バンコクの「Gaggan(ガガン)」が昨年から2つランクを上げ、見事に頂点の座に返り咲いた。

 

昨年ガガン・アナンドシェフは、バンコクのルイ・ヴィトンのショップに併設されるかたちで「Gaggan at Louis Vuitton」をオープン。この店自体も31位に初登場となったが、ニューオープンで露出が増えたことが本丸に再び脚光をあてる絶好のトリガーとなった部分もあると考えられる。

ベストレストラン50は、国・エリアごとに選出された評議員が、住んでいるエリアとそれ以外のエリアでそれぞれ毎年自分たちの思う(複数の)「ベストレストラン」に投票し、それを集計してランキングを発表する仕組みになっている。評議員がどのレストランに投票するかを決める際には、実際に訪れる機会が多かったりで、自分と同じ国籍のシェフのレストランに入れるという傾向も確かにある。

ガガンにおいても、レストラン自体の実力が伴っていることが大前提だが、バンコクの評議員に加えて、出身地インドの評議員も自国を代表するシェフとしてガガンに投票するケースが少なくなく、その構造が元々このランキングにおけるガガンの強さの背景のひとつとしてあり、新店オープンのタイミングで、目が向いた部分もあっただろう。

 

2025年「アジアのベスト50レストラン」で2位となった香港「Chairman」
2025年「アジアのベスト50レストラン」で2位となった香港「Chairman」

今年2位の「Chairman」、3位の「Wing」の2店はともに香港の中華料理でランキングの常連ではあるものの、こちらも香港の評議員に加え、メインランドの評議委員からの注目を集めることで、高い順位での評価を獲得した要素があったのではないかとも思われる。

昨年のディフェンディングチャンピオン、日本の「Sezanne」は4位に順位を落としたが、シェフのダニエル・カルバートは東京の前には香港の「Belon」にいて、香港時代にも高い支持を得ていたことから、日本に加えて香港の評議員から支持を得ることも強さのひとつになっているはずで、日本国内からランクインした11店の中では最高位を記録した。

こうした結果を見るに、ランキングにおいて上位に食い込むには、国をまたいで活躍していくことが年々重要な要素のひとつになっているのは間違いない。

東京からは続いて「Narisawa(ナリサワ)」が12位、「Florilège(フロリレージュ)」が17位、「Den(傳)」が22位とおなじみの店が続いた。

アジアのベストレストラン50、上位2割を占める日本の美食の現在地

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「アジアのベスト・ソムリエ賞」を受賞した小沢一貴
「アジアのベスト・ソムリエ賞」を受賞した小澤一貴

注目すべきは「Crony(クローニー)」が昨年の58位からの躍進し、30位で初のトップ50入りを果たしたこと。さらに小澤一貴オーナーソムリエが「アジアのベスト・ソムリエ賞」に選出され、ダブル受賞という快挙となった。

 

アジアのベストレストラン50でソムリエがオーナーを務めている店自体が珍しいが、小澤氏のクオリティの高さが着実に認知されていき、取るべくして取った賞という印象が強い。クローニーは近年、アジアのさまざまな都市で著名レストランとのコラボレーションに注力していた。春田理宏シェフの繊細なエッセンスを重視したメニュー、そしてコースをさらなる高みに仕立てる絶妙なワインペアリングが評価された。

「もともと国内の常連のお客様が多かったのですが、日本のレストランの料理やサービスのクオリティが世界で通用すると示せたら、と以前から思っていました。コロナ前あたりから少しずつ取り組みを始め、アジアを中心に海外のレストランとのイベントなどに力を入れてきたことで、インバウンドのお客様の割合が増えてきたと実感しています。そのタイミングにベスト50入りを果たせて、光栄に思っています。 

海外のイベントは若いスタッフも一緒に出張しますが、実際にこういう結果がついてくると彼らの働きがいの意味でも非常に価値のあるものですし、チームとして来年以降ここからまだ上の順位も目指していけるといいですね。それが最大の目標ということではなく、外にも目を向けてレストランをレベルアップさせていくプロセスを経た結果のひとつではあると思いますが」(クローニー オーナーソムリエ 小澤氏)

 

先日のドジャースのパーティへのケータリングでも話題になった鮨のレジェンド「Sushi Saito(鮨 さいとう)」は33位でトップ50に返り咲き、「Sazenka(茶禅華)」が34位にランクイン。

ほか、日本からは「Maz(マス)」が43位、「Myoujyaku(明寂)」が45位と初のトップ50入りを果たした。「Maz」は2023年に「World’s 50 Best Restaurants」の1位になったペルーの「Central(セントラル)」のブランチで、日本の食材を活かしつつ、ペルーが世界に誇るシグニチャーメニューを提供。「明寂」では中村英利料理長が、とことん水にこだわり、不必要な要素を削ぎ落として食材の魅力を引き出すシンプルな料理が高い評価を得ている。

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東京以外からは、こちらもランキングの常連、大阪の「La Cime(ラ・シーム)」が8位、福岡の「Goh(ゴウ)」が36位にランクインした。

 

50位までに入った軒数はアジア最多とはいえ、1位・2位を独占しベスト10に4軒が入った昨年に比べると、日本人としては全体の順位が少し物足りない結果だったというのが正直なところではあった。とはいえ今年も10位以内に2軒、ランキングの20%以上を占めているなか、その状況を両手をあげて喜ぶかんじでなくなっているのが日本のレストランシーンのレベルの高さを表しているともいえる。「ベストレストラン50」で日本のチェアマンを務める中村孝則氏は次のように語る。

「今回、日本だけではなく、全体的に昨年と比べてランキングのアップダウンはありました。僕にもレストランごとの正確なポイントは知らされていませんが、順位ごとの点数はかなりの僅差なのではと思います。日本にはレベルの高いレストランが多く、票が分散していく傾向が強い中、ランクインの数が増え、国別で最多だったのは素晴らしいことでした。

10位内に食い込んでいくには、年々必要な要素が増えていっているようにも感じますね。タイミングという観点からは、万博で大阪を訪れてあわせてLa Cimeに高田(裕介)シェフの料理を食べにという海外の人も増えそうなので、来年はここからのランクアップにさらに期待しています」

 

アワードの開催地は去年、今年とソウルが続き、ソウルのレストランの躍進も目立った。来年は別の場所に移ると言われているが、近い将来での日本での開催も楽しみにしつつ、さらなる盛り上がりを期待したいところである。

2025年度「アジアのベストレストラン50」、上位50軒のリストは以下の通り。

1. Gaggan|バンコク
2. The Chairman (大班樓)|香港
3. Wing|香港
4. Sézanne|東京
5. Mingles|ソウル
6. Nusara|バンコク
7. Odette|シンガポール
8. La Cime|大阪
9. Chef Tam's Seasons|マカオ
10. Onjium|ソウル

11. Sühring|バンコク
12. Narisawa|東京
13. Potong|バンコク
14. Meet the Bund|上海
15. Fu He Hui (福和慧)|上海
16. Sorn|バンコク
17. Florilège|東京
18. Caprice|香港
19. Masque|ムンバイ
20. Le Du|バンコク

 

21. Neighborhood|香港
22. 傳|東京
23. 7th Door|ソウル
24. Mono|香港
25. Eatanic Garden|ソウル
26. Logy|台北
27. Ling Long|上海
28. Les Amis|シンガポール
29. 102 House|上海
30. Crony|東京

31. Gaggan at Louis Vuitton|バンコク
32. Estro|香港
33. 鮨 さいとう|東京
34. 茶禅華|東京
35. JL Studio|台中
36. Goh|福岡
37. Labyrinth|シンガポール
38. Burnt Ends|シンガポール
39. Meta|シンガポール
40. Seroja|シンガポール

41. Ando|香港
42. Toyo Eatery|マニラ
43. Maz|東京
44. Baan Tepa|バンコク
45. 明寂|東京
46. Indian Accent|ニューデリー
47. Samrub Samrub Thai|バンコク
48. Euphoria|シンガポール
49. August|ジャカルタ
50. Lamdre |北京

アジアのベストレストラン50、上位2割を占める日本の美食の現在地 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 

 


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