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ニューヨークのマンハッタンには、歴史の長い有名なピザ屋がある。一方で、二流、三流の店も多数ある。コリン・ハーゲンドーフさんは、その全てを味わった。
ブルックリンに住む28歳のハーゲンドーフさんは、誰よりもニューヨーク・スタイルのピザに詳しいかもしれない。2年半の間に、マンハッタンで売られているピザのほぼ全てを食べたのだ。地元のピザのエキスパートによると、ハーケンドーフさんが食べた362切れという偉業は、現代では誰も達成していないという。
ハーゲンドーフさんは昼食のピザを食べながら、「毎日の義務のようになった」と言い、ピザを縦半分に折り、柔らかな生地に支えられていない端の部分が下がっていくのを物憂げに見つめた。よいピザは半分に折れ、先端だけが下がらなくてはならないという。
それでも、味の良さに驚いたハーゲンドーフさんはノートに感想を書き留める。彼のブログ「Slice Harvester」にレビューを載せるためだ。ブログでは食べた記録を順番に載せ、8段階で評価している。
最初はニューヨーク市の5つの区全てで、全てのピザを食べる計画だったが、1600店舗もあると知ってマンハッタンだけに限定することにした。次のルールも決めた。プレーンなチーズ・ピザだけを注文する。1切れ単位で売っている店に限定する。1つの地域を制覇した後に、新規開店した店があっても戻らない。
ハーゲンドーフさんは、2009年8月にマンハッタンの北端の地区にある「グランパズ・プレイス」という店からスタートし、南に下っていった。全国的なチェーン店など、独自のピザを作っていない店は除外した。結果はブログで公表するほか、印刷してコピーしたものも3ドルで売っている。ピザ1切れよりもやや高い値段だ。
ハーゲンドーフさんにとって最高の1切れは、何よりもバランスが取れ、しっかりしているが柔らかい生地の上に、チーズとソースが適度に使われているものだという。リセッション向けの1切れ1ドルの店は軽蔑している。
ハーゲンドーフさんは先週、最後の1切れを食べ終えた。362の店舗でピザを食べ、そのうち75店舗を「よい」または「優れている」と評価した。運動をしていたので、体重は増えていないという。
ハーゲンドーフさんはブルックリンのレストランでウエーターをしている。その前は何年も、ユニオン・スクエアで人形を操ってチップをもらって生活していた。

Rob Bennett for The Wall Street Journal