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2017/11/23(木)
日本の黒毛和牛を売り込み まずは認知、じっくり輸出拡大へ
インドネシア最大の企業間取引(BtoB)の食品展示会「シアル・インターフード・ジャカルタ2017」が22日から中央ジャカルタ・クマヨランの国際展示場ジャカルタ・インターナショナル・エキスポで開幕した。日本からは日本畜産物輸出促進協議会がハラル(イスラム教の戒律で許されたもの)認証を受けた和牛をプロモーション。インドネシアは市場構築を目指すイスラム圏の中で人口が最大の国でもあることから、日本の国産黒毛和牛の認知度を高め、じっくりと輸出の拡大を進めていく方針だ。
インドネシアでは今月初め、日本貿易振興機構(ジェトロ)主催で近江牛の販売プロモーションが実施されるなど、和牛の売り込みが盛んになっている。しかし、インドネシア人には「神戸ビーフ」の名前は認知されているものの、実際に国内で流通しているのはオーストラリア産和牛であったりすることが少なくない。
日本畜産物輸出促進協議会の南波利昭理事長はNNAに対し「インドネシア側の規制が和牛を輸出する上で壁として大きく立ちはだかっていた」と話す。協議会が同食品展示会に参加するのは昨年に続いて2回目。南波理事長によると、和牛が輸入解禁になったのが3年前。しかし2年前に処理認定など検疫規制が変更されたことと、ハラル認証の取得が義務付けられたことにより、日本からの和牛の輸出は一時はゼロになったという。
南波理事長は「アジアは和牛の輸出量が世界の7割を占めている地域。香港やシンガポールのような成熟した市場だけでなく、新興市場を中心に新しい市場を開拓していく必要がある」と話す。
その一つがインドネシアや中東、先ごろ和牛の輸入が解禁になったマレーシアなどのイスラム圏だ。しかし、昨年のアラブ首長国連邦(UAE)向け輸出は約5トンとまだ少ない。日本国内にあるハラル認証を受けている屠畜(とちく)場の数も増えているとはいえ、まだ5~6カ所だという。
ただ和牛の場合、ハラル認証に必要なトレーサビリティー(生産流通履歴)は、戦前から続いている血統書や、00年代初頭のBSE(牛海綿状脳症)騒動の際に導入された登録制度によって既に確立している。南波理事長も「国産の黒毛和牛は消費者に対して安心・安全を保証できるシステムが出来上がっている」と述べた。
■1頭全てを売り込む
インドネシアなど新興市場にハラル認証の和牛を売り込む上での課題は、和牛の販売方法だ。海外に売る場合、サーロインなど人気の部位に需要が偏ってしまうため、1頭丸ごとの販売が原則となる。その際、いかに他の部位含めて売り込んでいくかがポイントになるという。
公益社団法人、中央畜産会の担当者は「海外の展示会などで、和牛の調理方法も併せて提案するなど、さまざまな食べ方を生活に取り込んでもらえるようにして、じっくりと市場を育てていきながら、1頭売りを定着させていきたい」と話した。
日本畜産物輸出促進協議会は、19年までに全世界に和牛を4,000トン、金額ベースで250億円売り込む目標を掲げている。南波理事長は「12年比で5倍増となる。大胆な目標だが、アジアでの和牛需要は高い。2回目の出展だが、昨年と比べても来場客の数は増え、認知度も高まっていることを実感している」と述べ、黒毛和牛の良さを知ってもらった上で、各種ブランド牛の売り込みを進めていく考えを示した。
シアル・インターフード・ジャカルタ2017は25日まで開催。27カ国・地域から1,100以上の出展者が参加する。
