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2011-04-21 14:25:00

今回は「新時代のマ-ケティングの役割」について説明しよう。

 

マ-ケティングの役割①

 

[1]新時代のマ-ケティングの役割

 時代は常に新時代へと変化が加速されていくので、「マ-ケティングの役割」については「新しい価値の創造」が行われなければならない。

(1)社会的経済的環境への適応

 「マ-ケティング」を展開するには、まず社会的経済的環境に適応することから考えていかなければならないが、その代表的な要素を考察してみよう。

① 環境の変化に対応

 企業というのは、自らを取り巻く社会的経済的環境に、常に適応していかなければならない。環境は常に変化しており、特に景気に左右されることが多い。さらに、消費者が生活者に転換していったように、生活者の動機もさまざまに変化している。

② マ-ケティングの真髄

 生活者の小売業、フ-ドサ-ビス業、サ-ビス業のへの利用動機は、画一化から多様化、個性化へ移行し、そのうえ人口が1億2,000万人いると、その利用動機は1億2,000万通りにも及ぶ。その利用動機の多様性により、実際にはその何倍もの動機によって生活者は行動している。このように多様な1人ひとりの利用動機に対してライフスタイルを実現していくのが、「マ-ケティングの真髄」である。

③ 仮説と検証

 企業経営というのは、生活者の「ニ-ズ」や「ウォンツ」を探求しながら、「新しい価値」を作り出し、それを市場に対してコミニュケ-ションすることによって、「お客様を創造」していく「事業機会」を構築していくのである。そのためには、「仮説」を立てて、お客様に商品やサ-ビスを提供して「検証」していかなければならない。

④ お客様の立場に立つ

 「仮説」と「検証」のためには、「お客様の立場に立ち」ながら、企業経営を行うための接点を模索していかなければならない。このような状況のもとで、企業は常に「新しいお客様を創造」していかなければならない。

 

(2)新しい価値の創造

 より良い社会を創り上げ、多くの人々に、「Quality of Life(質の高い生活)」を提供し、「新しい価値」をもった商品やサ-ビスを積極的に創造していかなければならない。そのためには、企業は独自の独創的な技術やアイデアを開発し、生活者の環境にマッチするために、情報を通じてコミュニケ-ションを行う必要がある。「価値の創造」を高めるためには、さらに「イノベ-ション」を行い、「新しい価値」づくりが要請されていくのである。そのためには、次の要素について検討をしなければならない。

① ビジネスの価値創造

1.お客様の立場に立ったビジネスの価値創造

 現在発展しているビジネスは、生活者の「価値を創造」したことであり、その大きな要因は「お客様の立場に立った」ビジネスとしての「価値を創造」したからである。

 つまり、世の中は物不足時代には、大量生産・大量販売の生産や流通の機構が確立されていて、物をつくれば売れる時代が長く続いた。しかし、何度かの経済不況や物があふれ時代になって、マ-ケティング時代とか、お客様第一主義を唱えてきた。

 しかし、これはあくまで、スロ-ガンであって、依然として流通サービス業は川下という風潮は変わらなかった。これだけでなく、マ-ケティングという言葉の意味すら、販売をいかに拡大していくかの手法として解釈されていた。

 しかし、平成大不況は価格さえ安ければという神話を崩壊してしまった。これは何を意味しているかというと、お客様がサイフのヒモをただ閉めたのではなく、自分が心から欲しいものしか買わなくなったからである。

 「お客様の立場」というものは、「お客様の気持ち」になることや、「お客様のサイフの気持ち」になることであって、早い話が「自分がお客様になる」ということで、企業としての立場を捨てることである。

 平成大不況は、どのビジネスが有利とか不利というのはまったくなくなり、同じビジネス・ビジネスフォ-マットの中でも格差が出るようになった。これは何を意味するかというと、「お客様の立場に立って、“満足”“感激”“感動”“感動の倍加”と価値の実現に徹底した企業」だけが業績をあげていたということである。この「価値の創造」は、将来もまったく同じであり、さらに進化をさせるのである。

2.画期的なビジネスの価値創造

 従来のビジネスであると、流通革命と称して流通サ-ビス業が主役になろうとして、垂直的統合を図ろうとしている姿があった。この考え方は決して間違っていなかったが、ある程度は進行しても限界があった。なぜなら売る立場しか考えないで、お客様や取引先の立場を考えなかったからである。

 しかし、画期的なビジネスの創造というのは、自分ですべて所有しようという考え方を

放棄したのであった。この考え方というのは、自分の不得意な分野は専門家にまかせて、流通サービス業が「お客様の立場に立ってコ-ディネ-タ-」に徹して、ネットワ-ク化を図ったことにある。

 典型的な例としては、「セブン-イレブン」に見られるように、ホストコンピュ-タを持たない高度情報化システムを構築、商品については工場を持たないメ-カ-として位置づけ、物流施設・配送車・配送人員を持たないロジスティクスの確立といったように、他社の機能を有機的にネットワ-クした「フランチャイズ・システム」を創造したのであった。

3.協働的なビジネスの価値創造

 協働的なビジネスというのは、流通サ-ビスの企業がお客様から要望されている商品の開発を企業がコ-ディネ-タ-となって、商品を製造し供給するメ-カ-やベンダ-と1つのチ-ムとしてパワ-を結集して作り上げていくことである。

 一つの商品をとりあげても、メ-カ-によって得意分野と不得意分野があるので、流通サ-ビスの企業が中心となって、各メ-カ-の得意分野を結集していけば、他を圧する商品開発が可能になるのである。これこそ、「チ-ムマ-チャンダイジング」の発想で、従来は競争関係にあるメ-カ-を一つのチームとして、それぞれの得意分野の結集こそ、高効率で高品質の商品開発につらなるのである。

 従来は自社の井戸の中に閉じこまりがちな発想や技術が切磋琢磨によって、専門化がより高度に推進されるのである。いまやネットワ-クというのは、情報開示、技術向上によって行われる時代になった。

この典型的な例では、「セブン-イレブン」の「チ-ムマ-チャンダイジング」がある。最初は全国の製麺メ-カ-10社が参加して発足し、商品開発プロジェクトごとに、製粉、調味料、具材、容器、薬味メ-カ-を加えた。これは異なった生産工程に携わる企業が商品価値の向上という目標を達成するために編成され、他社を圧倒する高品質の商品をつくりあげている。

4.アウトソ-シングの価値創造

 アウトソ-シングというと、自分の企業の合理化をするために、自社で行ってきた仕事を他社に移管することが多い。しかし、流通サ-ビス業のアウトソ-シングというのは、自社をサポ-トしているメ-カ-やベンダ-についてもアウトソ-シングなのである。これは何を意味するかというと、自社を上位におかず、アウトソ-シング企業をパ-トナ-として位置づけている。

 つまり、自社より他社のほうがパワ-を持っている分野を積極的に活用して、自社の競争力を高めていくことである。したがって、自社が世の中のトップクラスの技術革新力を駆使するコ-ディネ-タ-になることである。