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今回は「おもてなし」で重要な「店舗オペレーションの原理原則」として、「モスフードサービス」と「KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)」の事例を紹介しよう。
(12)店舗オペレーションの原理原則
フ-ドサ-ビス産業の発展のための「店舗オペレーションの原理原則」は、アメリカ企業の日本進出によって普及したが、「ホスピタリティ」という言葉が使われたのは、「モスフ-ドサ-ビス」と「KFC」である。
① モスフ-ドサ-ビス
「モスフ-ドサ-ビス」は、1972年(昭和47年)に、「モスバ-ガ-」を開店、日本独特のハンバ-ガ-を販売し、お客様に根強い人気を博している。「モスフ-ドサ-ビス」の「経営理念」は「奉仕の精神」で、「お客様のお望みを、何よりも自分の喜びとする」というもので、お客様に喜びを差し上げたい、楽しんでいただきたい、やすらぎを感じていただきたい、満足をしていただきたい」という意味を込めている。
さらに、経営方法は、まず初めに「心ありき」です。別に科学的システムの追求を否定しているわけではないが、お客様に感謝されるには、お客様のご要望を的確に把握していくことが重要であると考えた。つまり、「科学+心」ではなく、「心+科学」で、「心」というのは、お客様に愛されたいと願う一心で、それが知恵を生み出し、体を生かし、体を動かし、理想を実現させていくことにつながるという考え方である。
多くのフ-ドサ-ビスの企業は、「店舗オペレーションの原理原則」は、「QSC(Quality:品質第一、Service:最高のサービス、Cleanliness:清潔感一杯)」を標榜しているが、「モスフ-ドサ-ビス」は、「HDC」としている。
「H」は、「Hospitality:お客様に親切におもてなし」、「D」は「Delicious(おいしい高品質な商品)」、「C」は「Cleanliness(明るくて清潔できれいな店)」としていて、さわやかなスマイルのサ-ビスと心のこもったホスピタリティのあるサ-ビスに加えて、どこの店に行っても、さわやかでアメニティがあふれている世界をつくりあげている。
「モスフ-ドサ-ビス」の人気の高いのは、商品そのものの卓越性もさることながら、本質は商品そのものものよりも、その陰に隠れている真心のこもったサ-ビスにある。
「モスフ-ドサ-ビス」の素晴らしいところは、この「HDC」の徹底のために、1982年(昭和57年)からフランチャイズの加盟店が中心となって「HDC」運動を開始して、各店を訪問して「HDC」の徹底度をチェックして、優秀な店を表彰している。
通常はフランチャイズの本部がチェックをするが、「モスフ-ドサ-ビス」は加盟店が主導であって、押しつけでないところが「HDC」の徹底が図れる大きな要因となっている。
② KFC
「日本ケンタッキ-・フライド・チキン」は、1970年(昭和45年)に三菱商事と米国ケンタッキ-・フライド・チキンとの折半出資で設立された会社で、同年第1号店を開店した。「KFC」の最大の特徴は、創業者カ-ネル・サンダ-スが自ら開発したスパイスと圧力釜によって、どこにも負けない独特の商品を提供していることである。
「日本KFC」は、カ-ネル・サンダ-スが抱いた安心で美味しい食事を、心暖まるサ-ビスで、多くの人々に提供したいという志を承継している。「日本KFC」の「経営理念」は、「QSC」を発展させ、「FHH+H」で、「F」は「Fresh(新鮮)」、「H」で「Healthy(安全で健康的)」、次の「H」は「Handmaid(手作り)」、最後の「H」は、「Hospitality(おもてなし)」で、「食」を愛するお客様に安全でおいしく楽しく価値ある「食」の機会を提供するための企業活動を推進している。
「日本KFC」は、「経営理念」を実践するために、「CHAMPS」活動を行っている。これは店舗活動のすべてをお客様の立場に立ってチェックし、公正な基準で厳しく評価・改善するシステムである。その審査項目は多岐にわたり、不備な点は即刻改善できる仕組みになっている。
C:Cleanliness(清潔さ) H:Hospitality(おもてなし) A:Accuracy of order(オ-ダ-の正確さ) M:Maintenance of facilities(店舗設備のメンテナンス) P:Product quality(商品の品質) S:Speed of service(サ-ビスの速さ) |
「日本KFC」は、この「CHAMPS」の実践を通して品質、サ-ビス、技術、店舗設備の充実を図るとともに、全国の店舗スタッフが技能と「ホスピタリティ」を競う「CHAMPS」チャレンジ競技大会を開催するなど、お客様を「おもてなし」する喜びを企業文化の一つとして大切に育んでいる。
