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フランス産かつお節誕生へ 来夏、枕崎から出資で新工場
津阪直樹
2014年7月18日05時37分
フランスに来年、初めてかつお節工場ができることになった。かつお節の産地として全国的に有名な、鹿児島県枕崎市の枕崎水産加工業協同組合などが出資した会社が建設する。
工場ができるのは、大西洋に面する仏西部ブルターニュ地方の港町コンカルノー。来日したブルターニュ地域圏議会のピエリック・マシヨ議長らが17日、都内で記者会見して工場の設立を明らかにした。マシヨ氏は「フランスでは日本料理の評価が高い。質の高いかつお節も受け入れられるだろう」と期待を示した。
東京のフランス大使館によると、フランスでは日本食の人気が高く、かつお節の需要がある。だが、欧州連合(EU)は加盟国に厳しい食品輸入基準を課していて現在、日本からかつお節の輸出は難しいという。
同組合などがそこに目をつけ、高品質のかつお節を提供することを思い立った。原料のカツオはインド洋で調達し、基本的に日本と同じ方法で製造するという。日本食レストランに限らず、EU圏内の様々なジャンルのレストランに販売する予定だ。
同組合や枕崎市の企業など計10社が出資して設立した新会社「枕崎フランス鰹(かつお)節」が、工場を建てる。2015年夏の完成を目指していて、1日200キロ生産する計画だ。同社の大石克彦社長はこの日の会見で「和食のすばらしさを知ってもらうために、料理の基本となるかつお節が欠かせない。フランスでも、いいかつお節ができると思う」と話した。(津阪直樹)
横手市産スイカ、首都圏へ JAふるさとで出発式
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横手市のJA秋田ふるさとのスイカ出発式が18日、同市雄物川町の同JA雄物川集出荷所で行われた。今年は天候に恵まれ、十分な糖度とシャリシャリとした食感が味わえる上質なスイカが完成。県オリジナル品種で主力の「あきた夏丸」700箱を積んだトラックが、首都圏の市場へ出発した。出荷は8月いっぱい続く見込み。
同市は県内最大のスイカ産地。あきた夏丸の市場の認知度や評価は年々上がっており、同JAは出荷量7100トン、販売額12億円の目標を掲げる。
出発式には生産者のほかJAや県、市の関係者約30人が出席。テープカットをして出荷を祝った。県産青果物キャンペーンガール「ミス・フレッシュ」の2人が試食用のスイカを振る舞った。
フィリピン 2014/07/18(金曜日)
青森のリンゴ加工企業、フィリピンに飲料投入へ[食品]
リンゴの加工を手掛ける青研(青森県弘前市)が、リンゴジュースをフィリピン市場に投入する。地場代理店を通じて販売する予定で、現在は認可を申請中。青研にとって、フィリピンへの輸出は初めてとなる。
リンゴジュース「葉とらずりんご100」をこのほどフィリピンに試験出荷した。内訳は1リットル入り紙パック40本と195グラム入り紙パック240本。担当者は17日、NNAの取材に対し、日系貿易商社がフィリピンで同商品を紹介した際、地場代理店が興味を示したことが、試験出荷につながったと説明。「価格や販売先については、今後の話し合いで決める」と話した。
青研はこれまで、タイや中国、香港、カナダなどへ「葉とらずりんご100」を輸出した。1リットル入り1本当たりの価格は、日本の3倍に相当する1,000円前後で、百貨店や高級スーパーマーケットで販売している。
担当者は、「今後も海外輸出を拡大していきたい」とコメント。年内にシンガポールで行われる食品見本市に参加することを明らかにした。青研によると、2013年7月~14年6月の「葉とらずりんご100」の海外出荷数は1リットル入りが3万9,642本、195グラム入りが1万5,660本だった。
中国 2014/07/18(金曜日)
中国社員に「大気汚染手当」、米コカ・コーラ[労働]
米飲料大手コカ・コーラが、中国拠点の従業員に対して「大気汚染手当」を支給するもようだ。手当は基本賃金の15%に上るという。16日付参考消息網が外電を引用して伝えた。
外国籍従業員の中で大気汚染を理由に中国勤務を拒否する傾向が強まっており、福利厚生を手厚くし、優秀な人材を確保するのが狙いとみられれる。コカ・コーラは中国事業を拡大している。先月は、黒竜江省ハルビン市で新ボトリング工場を着工。2016年の生産開始を目指し、総額1億米ドル(約106億円)を投じる予定だ。
中国で深刻化する大気汚染に関連し、手当や空気清浄機の支給などで福利厚生の充実を行う外資系企業が少しずつ出てきている。欧州商会の調査によると、会員企業の間で大気汚染問題が中国拠点の安定的な経営にとっても障害になりつつあるとの認識が広がっているという。<全国>