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「日経ビジネス」は2013年7月15日号で「爆発する日本食経済圏」という特集を掲載した。ヘルシーな日本食が世界中で人気を博していることは読者もご存じだろうが、直近3年間で店舗数が実に2倍近くに増えている事実には驚かされたのではないだろうか。
記者が赴任している上海でもたくさんの日本料理店を目にする。正確な統計数値はないものの、ファストフード店を除けば上海で最も数の多い外国料理店は日本料理店ではないかと感じる。
当初は上海に駐在する日本人を相手にした日本料理店が大半だろうと思っていた。何しろ上海で生活している日本人は、中長期の出張者も含めると10万人以上はいると言われる。それだけの日本人がいれば、日本人相手の商売でも十分に採算が合うはず。実際、現地で発行されている日本語フリーペーパーには、日本料理店の広告が数え切れないほど掲載されている。
だが、特集でも紹介したように“非日系”、つまり日本人以外がオーナーの日本料理店に日本人以外の客が長蛇の列をなしている現象が、ここ上海でも起きている。そこで本稿では、非日系で人気の高い日本料理店を実際に訪れた体験レポートをお届けしたい。
台湾人オーナーの日本料理店が人気トップ
参考にしたのが中国のグルメサイト「大衆点評」だ。日本の「ぐるなび」のようにエリアや食べたい料理を選べば、レストランを簡単に検索できる。訪れた客が各店を「味」「雰囲気」「サービス」の三項目で評価するシステムで、それらを基にお勧め度が星の数で示されている(最高は5つ星)。
大衆点評では様々なランキングも充実している。四川料理や西洋料理などジャンル別に人気の高い店が並んでおり、この中に日本料理店のランキングもある。
ランキング1位は「酒呑新館」で、5位にも「酒呑」がランクインしている。ともに台湾人が経営する店だが、3位の「九井日本料理(虹梅路店)」もこの台湾人オーナーの奥さんが経営している。つまりトップ5位のうち3店が同系列ということになる。
記者はとある週末、人気ナンバーワンの酒呑新館を訪れた。混雑が予想されたので事前に電話で予約しようとしたが、週末の夕方は特別料金がかかる個室以外は予約できないと言われた。仕方がないので少し早めの夕方6時に到着した。それでも、その日は既に5組が玄関スペースで並んでいた。店に入るまで20分近く待たされたものの、待っている間の椅子も用意されており、その間、熱いお茶も振る舞われた。こうした対応は「さすが人気店」と納得できるものだった。
メニューを見たら帰りたくなった
名前を呼ばれると店員に靴を預けて店内に入る。そこで目に飛び込んで来たのがL字型の巨大なカウンターだ。カウンター席には50人以上の客が横並びで座っており(後で数えたら56席あった)、その向こう側では数十人の板前が客からの注文をさばくために忙しそうに働いている。この活気ある光景に圧倒された。
テーブル席に着いて再度驚かされたのが値段の高さだった。マグロの大トロは5切れ入って900元と書かれている。1元=16円で計算すると、なんと1万4400円!もするのだ。1切れ当たりでも180元(2880円)である。私は東京銀座の高級寿司店に足を踏み入れたことはないが、1切れで3000円近くもする刺身をいまだかつて口にしたことはない。私の相場観で言えば、3000円は刺し盛り(上)の価格である。
ちなみにこの酒呑新館では赤身でも1切れが30元(480円)もする。ケチな性格の私はいつも牛丼に換算して考える癖があるのだが、赤身1切れが牛丼1.7杯分の値段ということになる(牛丼の並盛りは主要チェーンで現在1杯280円)。大トロは1切れで10.3牛丼、中トロは1切れで5.1牛丼・・・腹はへっていたが、注文せずにこのまま帰ろうかと真剣に悩んだほどだ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130719/251260/?n_cid=nbpnbo_mlt
フィリピン 2013年7月23日(火曜日)
福島と茨城の畜産物、放射線量の検査義務を撤廃[農水]
農業省は、福島県と茨城県産の乳製品と畜産物に課していた放射線量の検査義務を撤廃したと明らかにした。これにより、両県に対する輸入制限は撤廃された。
農業省令(MO)24号によると、6月17日時点における両県の大気中の放射線量が安全基準内にあり、他国の主要都市と比べても同水準の範囲に収まったことから禁輸措置として課していた一時規制を撤廃。2011年6月公布のMO14号で規定する放射線量テストを、今後は義務づけないとした。
農業省は11年7月、福島県と茨城県に対し、放射線量が基準値を下回っていることを日本当局が確認し、同局が発行した「放射能基準適合証明書」を輸入申請時に添付することを条件に、乳製品や畜産物の輸入制限を解除していた。
日本の外務省経済局によると、フィリピン以外では、既にカナダやメキシコ、ニュージーランドなど11カ国が日本産の農作物や畜産品に関して、規制解除を実施している。
シンガポールで2度目の街コンを7月15日に主催しました。第1回目は、今年の2月25日。シンガポールリバー沿いの日本料理店9店舗を食べ飲み歩きながらパートナーを探すという内容でした。今回の第2回目は、シンガポールの銀座通り、欧州の高級ブティックが並ぶオーチャード通りの日本料理店9店舗が対象です。
英国に初めて回転寿司を持ち込み、この国で最大の寿司チェーンに成長したヨー!スシ。寿司だけではなく「ラーメン」や「ライスバーガー」の販売まで始め、英国人に支持されている。ロビン・ローランドCEO(最高経営責任者)に、成功の秘訣を聞いた。
ヨー!スシ(YO! Sushi)は1997年に創業し、英国で寿司を大衆化させたパイオニアですが、「回転寿司」を業態に選んだことが成功のカギだったのでしょうか。
ローランド:そうですね。まず歴史からお話しましょう。ヨー!スシは今年で創業16年になりますが、歴史は18年前まで遡ります。ヨー!スシの創業者は、ローリング・ストーンズなどのロックバンドと世界各地をツアーで回り、照明の仕事をしていました。その彼が日本に仕事で行った際に回転寿司と出会ったのです。彼は回転寿司のコンセプトを気に入り、ロンドンで回転寿司をやろうと決意しました。ロンドンで食べられる日本食の値段の高さに疑問を抱き、日本食を手頃な価格でより多くの人たちに提供しようと考えたのです。もちろん、ロンドンでの成功は確信していても、今日のように英国全体でブームになるとは想像していませんでしたが。
回転ベルトだけではなく、ウェイターを呼ぶためのライトやテーブルに設置したセルフサービスの給水機など、これらの技術は英国の一般的なレストランのデザインにはないものでした。とはいえ、ヨー!スシは、日本の回転寿司と少し違います。私は日本の回転寿司も頻繁に訪れていますが、その多くは料理の種類が少ない。一方、私たちは85種類の料理を用意しています。日本の回転寿司をそのまま持ち込んだのでは、英国人の味覚に合いませんから。
私たちが出店を始めた当時、ヨー!スシは英国人にとって東京と出会う最初の“窓”でした。英国人のほとんどは東京に行ったことはありませんし、日本のモダンな生活を何ひとつ知りません。ヨー!スシが成功した理由。それは、私たちがエキゾチックで面白いレストランだったからです。それが、すべての始まりです。
回転寿司は基本的にはセルフサービスなので、人件費を抑制できます。日本食を安く提供するには、好都合だったのでしょうか。
ローランド:必ずしもそういうわけではありません。回転寿司のシステムは、人件費を抑制できますが、食材のコスト削減には寄与しませんから。日本食で最もコストがかさむ要因は、高品質の食材を調達しなければならないことにあります。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130712/251044/?n_cid=nbpnbo_mlt&rt=nocnt