2015年4月29日、東京・原宿の商業ビル「ラフォーレ原宿」に「ヘルシー」「トレンド」をキーワードにした新感覚のフードコート「GOOD MEAL MARKET」がオープンした。

 出店しているのは、日本初上陸のメキシカン・プレミアムファストフード「Guzman y Gomez(グズマン イー ゴメズ)」、天然のハチミツが詰まったハチの巣(コムハニー)など自然素材で作ったオーガニック・アイスクリーム専門店「MILKCOW(ミルクカウ)」、行列が絶えないフレンチフライ専門店「AND THE FRIET(アンド ザ フリット)」(関連記事:「ポテサラ専門店」に男が殺到!? “高級フレンチフライ店”にも行列の理由)」の3店。

 ラフォーレ原宿といえば、流行の発信地・原宿のランドマーク的存在。最先端の個性的なブランドが集まるショッピングスポットとして長い歴史を持つ。そのラフォーレ原宿がなぜ今、フードコートをオープンさせるのか。

 「当館は来館者数に対して座れる休憩スペースが少なく、疲れると階段に座って休む人も少なくなかった。『ショッピングの合間にゆっくりできる場所が欲しい』という声に応えた」(ラフォーレ原宿 業務推進部営業開発グループ 神田千穂氏)という。ただ、より切実な理由もあるようだ。

 「ここ数年間、原宿では食のトレンドで話題となる店が増えているが、“流行の発信”をテーマに展開してきたラフォーレ原宿には、食のトレンドに敏感な人の来館が少なかった。より広域の方々に来ていただくため、プレミアムファストフードを集めた都市型フードコートを作りたいと考えた」(ラフォーレ原宿の安藤正志副館長)。つまり、原宿がファッションの流行発信地から、食の流行発信地に変貌している現状への対応といえそうだ。

 また近年ファッションに敏感な層が自分の食べているものなどをSNSで発信する傾向が強まっていることも、背景にある。「もともと原宿はクレープなど片手で持って歩きながら食べられるワンハンドフードの流行発信地。その伝統も踏まえ、ワンハンドスタイルのフードを集めた。ワンハンドフードはビジュアル的に映え、SNSで拡散しやすいのも大きな理由」(安藤副館長)という。

 
日本初上陸の「Guzman y Gomez(グズマン イー ゴメズ)」は、新鮮な食材と手作りにこだわったメキシカン・プレミアムファストフードだという。レジカウンター下はメキシコ直輸入のメキシカンタイルを使用
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2013年12月に広尾にオープン以来、来店者数が累計15万人を超えたフレンチフライ専門店「AND THE FRIET(アンド ザ フリット)」も出店(左)。韓国発のアイスクリーム専門店「MILKCOW(ミルクカウ)」は天然のハチミツが詰まったハチの巣(コムハニー)のトッピングが売り(右)
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ラフォーレ原宿2階の窓側にはスタンディング席を含め61席分のイートインスペースが用意されている
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