インフォメーション
1.「中食(なかしょく)」とは?その規模は?
「中食(なかしょく)」とは、お弁当やお惣菜・デザートなどを外で購入し、自宅や職場に持ち帰って食べる食事の形態です。自宅で調理して自宅で食べることを「内食(ないしょく・うちしょく)」、その他に「外食」があります。節約志向や家庭回帰の動きが強まっていることに加え、家事に手が回らない家庭の増加で、需要が伸びています。「食の安全・安心財団」の付属機関「外食産業総合調査研究センター(外食総研)」では毎年、「中食」市場の規模(推計値)を公表しています。2010年時点の市場規模は6兆2,342億円と、一般的な外食市場全体の4分の1程度に達しています。
2.最近の動向
「中食(なかしょく)」市場に、最近、積極的に参入しているのがコンビニです。従来からの主力商品のお弁当だけでなく、買ってすぐに自宅で食べることができる揚げ物や小鉢といったお惣菜を強化。コンビニが自社開発・生産まで関わるPB(プライベートブランド)商品であることが多く、高い収益性の確保にもつながっています。
また最近では、「ドライブスルー」の設置を加速させる外食チェーンも相次いでいます。もともと設置割合の高いファーストフード店はもちろんのこと、最近では、ファミレスやコーヒーショップにまで波及。特に、郊外店舗を中心に、この動きが加速しています。
3.今後の展開
さまざまな業界が、「中食(なかしょく)」市場に注目し始めているのは、将来的に有望な市場だからです。独身世帯や共働き家庭、そして高齢者の増加は、同時に「中食」需要の拡大を伴います。調理の手間を省きたい、でも生きる上で欠かすことのできない食事は、「中食」市場の拡大につながっているのです。
実は、「中食」市場の拡大は、1997年から始まりました。その前の年の1996年と昨年2010年の「中食」市場の規模を比べると、約1.6倍にも拡大しています。また、昨年の2010年実績だけを見ても、「外食」市場の規模は前年比横ばいとなった一方、「中食」市場は前年比で2.4%も拡大しています。こうした流れは今後も続きそうです。そして今後は、スーパー、コンビニ、ファミレスといった業態の垣根を越えた、「中食」市場での競争が激しくなりそうです。
10月1日の国慶節前の3日間で、上海のおもなデパート60店の売上総額が10億3500万元(約130億2000万円)に達し、前年同期比26.2%増となった。上海市商業情報センターの調査によれば、国慶節の大型連休の前の3日間は結婚式関連の需要が集中しており、婚礼用および投資用の金貨や宝石の購入が急増し、前年同期に比べて約4割増加となった。また、食料品や児童用品、飲食などの消費も大きな伸びが予想される。
シンガポールや欧米などの富裕層に対して、日本の高給旅館を売り込む動きが加速し
ている。富裕層旅行に特化したマーケティング会社のアール・プロジェクトは4日、
同社が展開する高級旅館コンソーシアム「ザ・リョカン・コレクション」の説明会を
シンガポールで開催した。アジアで初開催となる。増えつつあるアジアの富裕層に対
し、日本の“RYOKAN”を高級ブランドとして展開。年間訪問者数を2013年まで
に現在の3倍に引き上げる。(シンガポール&ASEAN版編集長・今野至)
http://news.nna.jp/free/news/20111005spd002A.html
今回も引き続き「マ-ケティング関係の新しい考え方」について説明しよう。
マ-ケティングの役割⑦ |
[3]マ-ケティング関係の新しい考え方(3)
(5)エコロジカル・マーケティング
「エコロジカル・マ-ケティング」というのは、地球の資源枯渇、公害の増加、環境破壊が続く中で、資源保全と環境保護の下に、人間性回復を求めるマ-ケティングのことである。 具体的には、エコロジ-保全と調和する商品の開発、エコロジ-保全のための情報システムの構築、資源リサイクルの組織化などを展開することであり、流通サ-ビス業やメ-カ-が「お客様の立場に立って」ネットワ-クを体系化しなければならない。 |
(6)リレ-ションシップ・マ-ケティング
「リレ-ションシップ・マ-ケティング」というのは、企業と外部集団(お客様、取引先、投資家、社会など)との関係性を重視していくマ-ケティングである。その意味するところは、継続的な取引関係の維持から長期的な相互利益と持続的成長を目標とするものである。 従来の「マ-ケティング」では、価格のディスカウントに代表されるように、取引の刺激、促進、簡潔という短期的な販売志向になりがちであったが、競争激化の時代には、価格よりお客様の信頼感を中心に、長期的に外部集団をパ-トナ-として、お客様感動を創りあげていくことである。 「リレ-ションシップ・マ-ケティング」を最も特徴づけているものは関係性の内容であって、その中心となるコンセプトは「インタラクション(双方向交互作用)」である。これは「マ-ケティング」というのは、企業の一人よがりの面が多く、お客様の「ニ-ズ」や「ウォンツ」を探ることができなくなった。そこで共に創り、共に生きていくことが必要となってきたのである。 「インタラクション」の内容のコンセプトのキイポイントは、「信頼」である。「信頼」というのは、自分が相手を信頼すると同時に、相手も自分を信頼するというお客様と商品やサ-ビスを提供する間のインタラクティブな関係である。 「信頼」というのは、お客様の期待することを企業が提供し続けることによって、はじめて構築されるものであり、「リレ-ションシップ・マ-ケティング」というのは、企業が長期にわたってお客様を裏切らないことによって確立されるのである。 |
(7)タ-ゲット・マ-ケティング
「タ-ゲット・マ-ケティング」というのは、お客様の多様化が進む中で、すべてのお客様に適応していくことは「マ-ケティング」が不確実性になるので、訴求対象を絞り込んでお客様の「ニ-ズ」や「ウォンツ」に応えようとするマ-ケティングである。 |
(8)ス-パ-バリュ-・マ-ケティング
「ス-パ-バリュ-・マ-ケティング」というのは、高品質は高価格といういままでの概念を否定して、高品質でも価値価格を実現していくマ-ケティングのことである。 |
(9)ワン・ツ-・ワン・マ-ケティング
「ワン・ツ-・ワン・マ-ケティング」というのは、1人ひとりのお客様にきめ細かな対話で、お客様の望んでおられるものを提供して、高いロイヤリティを醸成することによって、お客様との関係を深めようとするマ-ケティングである。 従来の「マ-ケティング」は、マス社会であり、一つのものがマス・マ-チャンダイジングを展開することによって、コストを低減させ誰でも簡単に手に入るようにシステム化されていたものであった。 しかし、世の中物が豊富になり、同質な物が世の中にあふれてくると、消費者が生活者に転換していったように、お客様が「自己実現」や「個性化」を求めるようになってきた。したがって、「マ-ケティング」もお客様一人ひとりを重視しなければならなくなった。 つまり、「マ-ケティング」というものは、対象市場はマスでなく、顔の見える「個客」として、その一人ひとりときめ細かな「ツ-・ウェイ・コミュニケ-ション」を通じて、お客様と企業の信頼関係を創りあげていくという新たな「マ-ケティング」活動なのである。 |