インフォメーション

2011-10-02 23:06:00

今回も引き続き「マ-ケティング関係の新しい考え方」について説明しよう。

 

マ-ケティングの役割⑦

 

[3]マ-ケティング関係の新しい考え方(3)

(5)エコロジカル・マーケティング  

 「エコロジカル・マ-ケティング」というのは、地球の資源枯渇、公害の増加、環境破壊が続く中で、資源保全と環境保護の下に、人間性回復を求めるマ-ケティングのことである。

 具体的には、エコロジ-保全と調和する商品の開発、エコロジ-保全のための情報システムの構築、資源リサイクルの組織化などを展開することであり、流通サ-ビス業やメ-カ-が「お客様の立場に立って」ネットワ-クを体系化しなければならない。

 

(6)リレ-ションシップ・マ-ケティング

 「リレ-ションシップ・マ-ケティング」というのは、企業と外部集団(お客様、取引先、投資家、社会など)との関係性を重視していくマ-ケティングである。その意味するところは、継続的な取引関係の維持から長期的な相互利益と持続的成長を目標とするものである。

 従来の「マ-ケティング」では、価格のディスカウントに代表されるように、取引の刺激、促進、簡潔という短期的な販売志向になりがちであったが、競争激化の時代には、価格よりお客様の信頼感を中心に、長期的に外部集団をパ-トナ-として、お客様感動を創りあげていくことである。

 「リレ-ションシップ・マ-ケティング」を最も特徴づけているものは関係性の内容であって、その中心となるコンセプトは「インタラクション(双方向交互作用)」である。これは「マ-ケティング」というのは、企業の一人よがりの面が多く、お客様の「ニ-ズ」や「ウォンツ」を探ることができなくなった。そこで共に創り、共に生きていくことが必要となってきたのである。

 「インタラクション」の内容のコンセプトのキイポイントは、「信頼」である。「信頼」というのは、自分が相手を信頼すると同時に、相手も自分を信頼するというお客様と商品やサ-ビスを提供する間のインタラクティブな関係である。

 「信頼」というのは、お客様の期待することを企業が提供し続けることによって、はじめて構築されるものであり、「リレ-ションシップ・マ-ケティング」というのは、企業が長期にわたってお客様を裏切らないことによって確立されるのである。

 

(7)タ-ゲット・マ-ケティング

 「タ-ゲット・マ-ケティング」というのは、お客様の多様化が進む中で、すべてのお客様に適応していくことは「マ-ケティング」が不確実性になるので、訴求対象を絞り込んでお客様の「ニ-ズ」や「ウォンツ」に応えようとするマ-ケティングである。

 

(8)ス-パ-バリュ-・マ-ケティング

「ス-パ-バリュ-・マ-ケティング」というのは、高品質は高価格といういままでの概念を否定して、高品質でも価値価格を実現していくマ-ケティングのことである。

 

(9)ワン・ツ-・ワン・マ-ケティング

 「ワン・ツ-・ワン・マ-ケティング」というのは、1人ひとりのお客様にきめ細かな対話で、お客様の望んでおられるものを提供して、高いロイヤリティを醸成することによって、お客様との関係を深めようとするマ-ケティングである。

従来の「マ-ケティング」は、マス社会であり、一つのものがマス・マ-チャンダイジングを展開することによって、コストを低減させ誰でも簡単に手に入るようにシステム化されていたものであった。

 しかし、世の中物が豊富になり、同質な物が世の中にあふれてくると、消費者が生活者に転換していったように、お客様が「自己実現」や「個性化」を求めるようになってきた。したがって、「マ-ケティング」もお客様一人ひとりを重視しなければならなくなった。

 つまり、「マ-ケティング」というものは、対象市場はマスでなく、顔の見える「個客」として、その一人ひとりときめ細かな「ツ-・ウェイ・コミュニケ-ション」を通じて、お客様と企業の信頼関係を創りあげていくという新たな「マ-ケティング」活動なのである。