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2019-06-29 12:27:00

2019/06/24(月)

《日系進出》回転ずし長次郎、海外1号店

回転ずしチェーン「にぎり長次郎」などを展開するフーズネット(大阪府大阪市)は、シンガポール中心部に海外1号店をオープンした。同国は日本食に対する需要が高いほか、東南アジアのビジネスハブであることから進出を決めた。今回の出店を足掛かりに、域内での事業展開を見込む。

1号店は、金融街ラッフルズ・プレイスにある複合施設キャピタル・スクエア1階の日本食をテーマにしたフードコート「GOCHI」内に設置。今月13日に開店した。客席数は49席。中心部という地の利を活かし、家族連れだけでなく、観光客や会社員など幅広い客層をターゲットとする。

オープン時の従業員数は9人。うち日本人スタッフは5人(開店時のヘルプ要員3人を含む)だ。

フーズネットは日本国内で、主に郊外をメインにした「にぎり長次郎」と都心部を中心に展開する「CHOJIRO」などのブランドを持つ。シンガポールの1号店は「CHOJIRO」ブランドだ。地場アップトロンがフランチャイズ展開する。同社は1号店に1億5,000万円を投資した。

フーズネットは2023年までにシンガポールの店舗数を5店舗に拡大する計画。1店舗当たりの目標売上額は1,500万円だ。

同社の担当者はNNAに対し、「シンガポールには本格的なすしを手頃な価格で提供している店が少なく、市場参入する価値があると判断した」と説明。海外志向がある社員の意欲向上につながるほか、人材採用の面でもプラスに働くことに期待していると付け加えた。

将来的には、東南アジアの他国にも進出したい考えも明らかにした。ただ、現時点で具体的な次の進出先は未定としている。

フーズネットは今年2月時点で日本国内で60店舗を展開している。うち「にぎり長次郎」が54店舗で、「CHOJIRO」が6店舗だ。

フーズネットはシンガポール中心部に、海外1号店となる回転ずし店「CHOJIRO」をオープンした(NNA撮影)

フーズネットはシンガポール中心部に、海外1号店となる回転ずし店「CHOJIRO」をオープンした(NNA撮


2019-06-22 22:22:00

高品質の日本水産品への需要高まるロシア、調達拡大に意欲

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2019年06月18日

日本からロシアへの水産品輸出が伸びている。施設登録を要する(注)という条件はあるが、2018年のロシア向け水産物輸出額は前年比62.1%増の28億6,200万円と有望な輸出品だ。

こうした折、ジェトロはロシアの水産バイヤー2社を東京で8月に実施する商談会に招聘(しょうへい)する。それに先立ち、ジェトロでは当該2社にインタビューを行い、日本産品への関心などを聞いた。サンクトペテルブルクから招く水産物輸入卸売企業「シーウェイ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を紹介する。インタビューには商談会参加のため訪日予定のスベトラーナ・ペトロワ社長が応じた(6月10日)。

写真 ペトロワ社長(右)と営業課長。ペトロワ社長が来日予定だ(ジェトロ撮影)

ペトロワ社長(右)と営業課長。ペトロワ社長が来日予定だ(ジェトロ撮影)

(問)企業概要は。

(答)2016年に創業、現在の従業員は10人。ロシア内外からハマチやイワシ、エビやイカなどの水産品を調達し、取引先に納入している。私はもともと2003年から別の水産会社に勤めていたが、同僚を連れて独立した。主な取引先は缶詰や薫製などの水産加工品を製造しているロシアの食品メーカー。ホテルやレストランなどとも取引がある。

(問)貴社の強みは。

(答)3点ある。a.素早く柔軟なビジネス。当社は若く小規模だが、だからこそ、迅速な意思決定や取引先の要望に応じた柔軟な提案が可能だ。b.15年以上の水産品市場での経験。会社は若いが、自分を含め従業員は水産業界での経験が豊富で市場理解が深い。c.信頼を重視する姿勢。売り上げを無理に追い求めず、取引先との信頼構築を重視している。

(問)ビジネスの状況は。

(答)2016年の設立以来、取引は急拡大している。2017年の販売量は2,000トン、2018年は3,000トン。売り上げも大幅に伸びており、5月までの売り上げは前年ペースを上回った。販売が好調な理由としては、既存の取引先から新規顧客の紹介を受けたこと、当社の営業部門を強化・拡充したことが挙げられる。

(問)なぜ日本の水産品調達に関心があるのか。

(答)現在、日本との取引はないが、顧客から日本産を求められるケースが出てきたため。当社としても、日本の水産品は高品質、つまり「サイズが一定である」「脂が乗っていて味が良い」という点で評価している。日本から調達したい品目はニシンやハマチ、サバ、マグロ(切り身)、サンマだが、イワシにも関心がある。これら以外の調達予定はない。また近年、欧米からロシアに水産品を入れられなくなっていることから(2018年7月13日記事参照)、調達先の多角化という側面もある。

(問)日本企業にメッセージを。

(答)当社は「信頼」「協力」を重要な価値観としている。共感いただける日本企業と長期間付き合っていきたい。

写真 シーウェイの扱う魚(シーウェイ提供)

シーウェイの扱う魚(シーウェイ提供)

(注)ロシア向け水産品輸出に当たって最終加工を行う施設は、一定の要件に適合しているとの承認・登録を受ける必要がある。詳細はジェトロウェブサイトの「水産物の輸入規制、輸入手続き」や水産庁ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照。

(一瀬友太、アユナ・イダムジャポバ)

(ロシア)

ビジネス短信 07f7d4e0a32ec4fc


2019-06-22 22:12:00

ロシア水産バイヤー、食品輸入禁止措置の影響を受け、日本からの調達目指す

(ロシア)

モスクワ発

2019年06月17日

日本の農林水産省が3月27日に発表した「農林水産物輸出入概況2018年」によると、2018年のロシア向け水産物輸出額は前年比62.1%増の28億6,200万円(国・地域別16位)で、ロシア向け食品輸出の6割を占める主要品目となっている。

ジェトロは8月に東京で開催される「ジャパン・インターナショナルシーフードショー」に合わせて、海外バイヤー招聘(しょうへい)商談会を開催する予定で、ロシアからは2社の水産バイヤーが参加する。その2社へのインタビューを実施。モスクワ所在の「ロシアン・フィッシュ・カンパニー(RFC)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」は1997年設立。ロシアの水産物輸入で13%のシェアを誇るロシア最大の水産物輸入卸売企業だ。アレクサンドラ・チモフェエワ購買部長と、タチアナ・ジルノワ購買スペシャリストに話を聞いた(6月7日)。

写真 チモフェエワ購買部長(左、来日予定)とジルノワ購買スペシャリスト(RFC提供)

チモフェエワ購買部長(左、来日予定)とジルノワ購買スペシャリスト(RFC提供)

(問)貴社の特徴は。

(答)ロシア全土に販売ネットワークを有し、各地域の物流パートナーと連携して、徹底した温度管理による配送を行っている。販売先は小売店や缶詰工場、レストランなど多様で、取扱製品の価格帯も幅広いが、特に小売店向けのマスマーケット製品に強みがある。

(問)欧米諸国からの経済制裁への対抗措置として、2014年にロシア政府が導入した食品の輸入禁止措置の影響はあるか。

(答)輸入禁止措置やルーブル為替レートの下落により、水産物輸入業者は厳しい環境に置かれている。2018年のロシア全体での水産物輸入量は2013年比で半分近く減少した(注)。そのため、極東や北極圏を中心にロシア国内からの調達量を増やしている。また、以前はノルウェーやアイスランド、米国、カナダなどから輸入していたが、現在は輸入禁止措置の対象に入っていないグリーンランドやフェロー諸島、チリ、中国、日本などから調達している。価格の都合から冷凍魚を中心に船便で運んでいる。

(問)調達先との支払条件は。

(答)以前は保険を利用した後払いが主流だったが、欧米からの経済制裁以降、ロシア企業に対する保険会社からの信用が悪くなり、現在は前払いが基本。長年取引があり信頼関係を築いている相手とは事後払いも一部ある。

写真 取扱製品(冷凍スケソウダラの切り身)(RFC提供)

取扱製品(冷凍スケソウダラの切り身)(RFC提供)

(問)日本から調達を希望する魚種は。

(答)缶詰や薫製用としてサンマやイワシなど、高級レストラン向けにはハマチやマグロなどを調達したい。また、油が少ないものが好まれるため、小ぶりなものが良い。日本の水産品は、きれいに陳列・梱包(こんぽう)されており品質が良い。価格は決して安くないが、品質を考慮すれば当然調達対象になる。日本からの調達量はまだ全体の1%にすぎないが、これから量・種類ともに強化していきたい。

(注)連邦税関局の統計によると、冷蔵魚・冷凍魚(HSコード0302~0304)の2013年の輸入量は約77万5,000トン、2018年は約40万7,000トン。

(戎佑一郎)

(ロシア)

ビジネス短信 086926409118a67e


2019-06-22 22:09:00

レストランに青いロブスター入荷

マサチューセッツ州のシーフード・レストランに入荷した珍しい「青いロブスター」。オーナーは水族館に寄贈する意向を示している

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2019-06-22 22:08:00

2019/06/19(水)

北朝鮮からのブタ輸入を禁止、豚コレラで

中国税関総署と農業農村省は12日付で、北朝鮮からのブタ、イノシシの輸入を禁止すると通達した。直接、間接いずれの輸入も認めない。同国でアフリカ豚コレラが発生したことを受けての措置。中国新聞社電が17日伝えた。

北朝鮮当局は5月30日、国内でアフリカ豚コレラが発生したと国際獣疫事務局(OIE)に報告していた。

中国では4月22日までに129件のアフリカ豚コレラ感染が報告され、累計で102万頭のブタやイノシシが殺処分された。その後も貴州省や雲南省など各地で感染が報告されている。


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