インフォメーション

2012-12-09 00:17:00

今回は「市場調査の方法」について説明しよう。

 

市場調査の意義と方法⑪

 

10]市場調査の方法

 「市場調査」の方法は、いろいろあるが、調査の目的によって選定しなければならない。

(1)実態調査のプロセス

① 現状分析

 「現状分析」は、調査をしようとする問題点を明確にし、問題解決の方向を探るために、企業内外の環境条件の資料を分析する。この場合は、経済動向、社会環境、国際動向、生活動向、流通サ-ビス動向などあらゆる動向の現状分析を行う。

 この分析によって、問題解決の方向づけの的が絞れて、調査の時間と費用を低減させ、本格調査の留意点を浮き彫りにする。

 

② 予備調査

 一般的にプリテスト(予備調査)といわれているものであり、企業内部の関係者、店舗関係者、お客様などに面接し、現状分析で明確になった問題点や問題解決の方向づけについて適否を確認する調査である。この結果によっては、「本格調査」の是非を判断し、移行する場合は「本格調査」の方法を決定する。

 

③本格調査

1.調査計画の立案

 「現状分析」によって実態調査の構想を立てて、「予備調査」によって問題解決の方向づけの確認をしたら、具体的な調査計画を立てる。

 

2.調査計画の内容

()調査目標・時期・担当者の決定

 調査目標は、問題解決の方向に向かって、絞り込むことが肝腎。また時期や担当者も、問題解決を優先的に決定しなければならない。

()調査対象の選定

 調査目標に向かって、調査対象を選定する。この選定はお客様のタ-ゲットをどこに絞り込むかによって、対象を決定しなければならない。

()調査方法の決定

 調査対象に対する調査は、どの方法によれば最も効果が大きいかによって決定する。

()調査予算の計上

 調査方法が決定したならば、予算を立てて、期間予算との関係をチェックしなければならない。

 

(2)調査方法

① 悉皆(しっかい)調査

 全数調査といわれるもので、調査対象全部について調査する方法である。この方法はほぼ完全であるが、調査時間が長いということと、労力や費用も莫大である。

 全数調査は、母集団が少ない場合に利用されるが、ビジネスにはあまり使用されていない。わが国では、国勢調査、事業所統計調査、商業統計調査などに利用されている。

 

② 標本調査

 「標本調査」は、母集団の中から代表的な標本を抽出して行う調査方法である。このサンプリングは、「非常に大きい数から任意に選ばれた適度な大きさの数は、全体の大きい数量のグル-プの性格をほぼ正確に表現する」という統計理論に基づいて行われるが、実際もその通りであるので、ビジネスではほとんどこの方法で行われている。

 

(3)調査方法の実際

 「市場調査」の調査方法としては、基本的には「質問法」「観察法」「実験法」などがある。「市場調査」には、目的によって、どの方法を用いたら、最良の仮説を立てられるかを十分検討して決定していくことが必要である。

① 質問法

 質問無法は、質問によって資料を収集する方法で、この方法の本質は、資料が質問に答えてくれる個人(被調査者)によって提出されることである。

1.郵送質問調査法(郵送法)

 郵送法は、質問表を、被調査者に郵送し、回答を記入した上で、郵送してもらう方法で、往復とも郵送によるものである。通常、アンケ-ト調査といわれる多くの場合が、この郵送法である。

 この方法は、調査者と被調査者の間には、接触がないので、調査の目的、調査内容の説明、回答の記入の方法などを、かなり詳しく調査表の中に説明しておく必要がある。また、調査表の記入方法を簡単にしておくことが重要であり、回答をしてくれた方に何らかのお礼を用意しておくことが大事である。

 

2.電話質問調査法(電話法)

 電話法は、電話により被調査者に質問を行い、回答を得るものである。この方法は、質問の数を少なく、簡単に回答をしてもらうことが可能で、情報が早く得られることができる。テレビや新聞の世論調査に用いられている。

 

3.留置質問調査法(留置法)

 留置法は、調査表を調査員が持参するか、郵送しておくかして、あらかじめ被調査者に渡し、回答を依頼しておき、調査員が後日それを回収する方法である。この代表的な例が国勢調査である。しかし、2005年の国勢調査では何者かが、偽りの調査員になり回収を行った事件が起き、回収方法についての課題が残った。

 

4.集合質問調査法(集合法)

 集合法は、ある特定の場所を調査場所として、被調査者を1カ所に集めて、そこで調査表を配布して回答を求める方法である。この方法は、学生、事業所など特定の被調査者に限定される場合に用いられる。

 

5.個別面接調査法(面接法)

 面接法は、調査員が直接被調査者と面接して、口頭で質問をして回答をしてもらう方法である。街頭で、調査員が無作為に調査を行っている光景をみるが、被調査者へのアプローチに苦労があるようである。また、店舗でご来店されるお客様の商圏範囲を調査することにも用いられる。

 

6.個別質問調査法(個別法)

 いわゆる、アンケ-トと言われるもので、店舗でテーブルの上に質問表をおいておき、お客様のご意見や苦情をお聞きする方法で、店舗に渡す方法と、本社負担の郵送法とがあるが、本社に郵送する方法の場合は、お客様から忌憚のないご意見をいただけるが、それには本社からお礼の手紙を出す必要がある。

 

② 観察法

1.生活者行動観察法

 観察法は、いわゆるウォッチング法であり、調査をしようとする状況をできるだけ客観的に観察することによって、事実を把握しようとする方法である。この方法は、被調査者の行動を観察して、商品に対する関心度、選択度、嗜好度、流行度など現在起きている現象を把握して、今後の計画に役立てるものである。

 

2.競争店観察法

 自社の出店したい立地における候補物件付近の競争店の調査、競争企業の実態調査などに用いられる方法で、競争店にお客様として入店して、実態を調査することによって、競争店との違いを発見していこうとするものである。

 

3.通行量調査

 自社の出店したい立地の候補地の、生活者のアクセスを調査する方法で、その候補物件に対して、徒歩、自転車、車などアクセスの方法や、人数、構成、目的などを観察によって把握しようとするものである。

 

 

 

 


2012-12-09 00:12:00

伊藤園は3日、上海市に設立した茶系飲料や茶葉の販売事業を手掛ける全額出資子会社が、営業を開始したと発表した。上海市を中心に茶系飲料の拡販を目指す。

新会社の名称は伊藤園飲料(上海)で、9月12日付で開設した。資本金は4,000万元(約5億2,830万円)。まずは上海の日系スーパーやコンビニ向けに茶系飲料の売り込みをかける。売上高は5年後に年間10億円超を目指す。

伊藤園は、福建省福州市に茶系飲料の製造・販売を手掛ける合弁会社を持っており、これまでは合弁会社が問屋などを通じて香港や上海市などで販売していた。合弁会社が年産能力を現在の100万ケースから300万ケースに拡大することを受け、上海に販社を設立することで自社販売を本格化する。

伊藤園は浙江省餘姚市に茶葉の製造・輸出を手掛ける合弁会社も持ち、販社設立は中国現法として3社目となる。<上海>

 

 
 
 
 


2012-12-02 12:17:00

穀物全体の生産量は、前年度より減少して消費量を下回り、期末在庫率は低
下する見込み。穀物全体の期末在庫率は18.6%と前年度(20.4%)を下回る見込
み<FAOの安全在庫水準(17~18%)>。

《主な品目別の需給》
〈小麦〉
 生産量は、米国、インド等で増産も、旧ソ連諸国や豪州、EU等で前年度よ
り減少して消費量を下回り、期末在庫率は世界全体では低下する見込み。
(1)生産量:651百万トン(▲6.4%)
(2)消費量:675百万トン(▲3.0%)
(3)期末在庫率:25.8%
・旧ソ連諸国では収穫が終了。凍害や乾燥等により生産減。なお、ウクラ
 イナでは政府と穀物関係業界団体が、輸出停止の可否について話し合い
 を行った模様。
・収穫期の豪州では、降雨不足等から、生産量は前年度を下回る見込み。
・インドでは史上最高の生産量となり、輸出が大幅に増加。
・13/14年度の米国の初期生育期の冬小麦に乾燥の影響懸念

〈とうもろこし〉
 生産量は、米国の干ばつ等による減産で、前月から下方修正され消費量を下
回り、期末在庫率は低下する見込み。
(1)生産量:840百万トン(▲4.6%)
(2)消費量:854百万トン(▲2.5%)
(3)期末在庫率:13.8%
・米国はコーンベルトの干ばつにより生産量が大幅に下方修正(375百万ト
 ン(6月)→272百万トン(11月))され、期末在庫率も低水準(5.8%)。
・中国では、天候に恵まれ概ね順調に生育が進展し、収穫は終了。飼料向け需
 要等は今後も堅調の見込み。
・EUでは、東南部の高温乾燥により前年度より減産見込み。
・アルゼンチンでは一部で降雨過多による作付け遅れはあるも、11月以降進展。
 また、ブラジルでは前年度を下回るも2年続きの豊作見込み。

〈米〉
 生産量は、中国、東南アジアでの増産もインドでの減産から前年度より減少
し消費量を下回り、期末在庫率は低下する見込み。
(1)生産量:464百万トン(▲0.1%)
(2)消費量:468百万トン(+2.2%)
(3)期末在庫率:21.9%
・中国、インドネシア、ベトナム等で単収の増加等から豊作見込み。
・インドでは、9月以降の降雨がモンスーン到来遅れの影響を緩和。

〈大豆〉
 生産量は、米国で減産も降雨で緩和。作付期を迎えた南米の増産見込みから
前年度より増加し消費量を上回り、期末在庫率は世界全体で上昇する見込み。
(1)生産量:268百万トン(+11.9%)
(2)消費量:261百万トン(+2.0%)
(3)期末在庫率:23.0%
・米国では、コーンベルトの干ばつの影響が8月末以降の降雨で緩和され11月
 見通しで2ヶ月連続上方修正されるも、期末在庫率は4.6%と低水準で推移。
・中国では、生産減に加え、旺盛な需要から輸入量が増加。
・前年度、高温・乾燥等の被害により大幅な減産となった南米では、作付面積
 が増加し増産見込み。ブラジルでは作付本番、アルゼンチンでは一部地域で
 降雨過多による作付け遅れはあるものの、11月以降進展。


詳しくは、「食料需給インフォメーション」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/index.html

内「海外食料需給レポート」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_rep/index.html
でご覧ください。


2012-12-02 12:12:00

米国農務省は、11月9日(現地時間)、2012/13年度の7回目の世界及び主要国の穀物・
大豆に関する需給見通しを発表した。その概要は以下のとおり。
  2012/13年度の穀物全体の生産量は消費量を下回るが、大豆の生産量は消費量を上回る
見込み。

1世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量:22億2,675万t(対前年度比3.7%減)
(2)消費量:22億7,262万t(対前年度比1.4%減)
(3)期末在庫量: 4億2,351万t(対前年度比9.8%減)
(4)期末在庫率:18.6%(1.8ポイント減)

《主な品目別の動向》
〈小麦〉
  生産量は、前年度、悪天候による被害を受けた米国の他、インドで増産となるものの
乾燥等の影響を受けたロシアをはじめとする旧ソ連諸国、豪州、EUで減産となり、世界
全体では前年度を下回る見込み。また、消費量はインド、米国等を除き前年度より減少
するものの、世界全体の生産量は消費量を下回り、期末在庫率は前年度より低下。
(1)生産量
   6億5,143万t(対前年度比6.4%減)
   米国、インド等で増加、ロシア、カザフ、豪州、ウクライナ、EU、アルゼンチン等で
   減少。
(2)消費量
   6億7,514万t(対前年度比3.0%減)
   米国、インド等で増加、EU、ロシア、ウクライナ等で減少。
(3)期末在庫量
   1億7,418万t(対前年度比12.0%減)
(4)期末在庫率
   25.8%(2.6ポイント減)
(5)前月からの主な変更点
   生産量は豪州で乾燥の継続による単収の低下により下方修正。

〈とうもろこし〉
  生産量は、主産国の米国で、コーンベルトの高温乾燥により減産。なお、前月予測か
らは単収の改善によりわずかに上方修正(271.9→272.4百万トン)。EUも高温乾燥によ
り減産となり、世界全体では前年度を下回る見込み。
  また、消費量は、米国で前年度より減少し、世界全体でも減少する見込み。
  米国では、生産量の上方修正等から、期末在庫率は5.8%と、前月予測(5.6%)に比
べ0.2ポイント上方修正。
(1)生産量
   8億3,970万t(対前年度比4.6%減)
   中国、アルゼンチン、メキシコで増加、米国、EU、ブラジル等で減少。
(2)消費量
   8億5,379万t(対前年度比2.5%減)
   中国、ブラジル等で増加、米国、EU等で減少。
(3)期末在庫量
   1億1,799万t(対前年度比10.7%減)
(4)期末在庫率
   13.8%(1.3ポイント減)
(5)前月からの主な変更点
   大きな変更なし。

〈米(精米)〉
  生産量は、中国や東南アジア諸国で増産となるもののインドの減産により、世界全体
では前年度を下回り、中国、インド等の消費量の増加から、世界の生産量は消費量を下
回り、期末在庫率は低下。
(1)生産量
   4億6,431万t(対前年度比0.1%減)
   中国等で増加、インド等で減少。
(2)消費量
   4億6,787万t(対前年度比2.2%増)
   中国、インド等で増加。
(3)期末在庫量
   1億225万t(対前年度比3.4%減)
(4)期末在庫率
   21.9%(1.2ポイント減)
(5)前月からの主な変更点
   大きな変更なし。

2世界の大豆需給の概要(見込み)
  生産量は、米国はコーンベルトの高温乾燥により減産となるも、生育期後半の降雨に
よる単収の改善により上方修正(77.8→80.9百万トン)。一方、南米は作付面積の増加
見込みにより増加し、世界全体では前年度を上回る見込み。米国の期末在庫率は、生産
量の上方修正等から4.6%と前月予測(4.4%)より0.2ポイント上方修正。

(1)生産量
   2億6,760万t(対前年度比11.9%増)
   ブラジル、アルゼンチンで増加、米国で減少。
(2)消費量
   2億6,103万t(対前年度比2.0%増)
   中国、アルゼンチン等で増加、米国で減少。
(3)期末在庫量
   6,002万t(対前年度比7.2%増)
(4)期末在庫率
   23.0%(1.1ポイント増)
(5)前月からの主な変更点
   生産量は、米国で単収の改善により上方修正。


詳しくは、「食料需給インフォメーション」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/index.html

内「米国農務省穀物等需給報告」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_usda/index.html
でご覧ください。


2012-12-02 12:10:00

米国食肉輸出連合会(USMEF)の年次総会が11月7~9日の3日間、インディアナ州インディアナポリスで開催され、米国の牛肉、豚肉、ラム・マトンの業界関係者約300人が参加した。年次総会でフィリップ・セング会長は「様々な要因が世界の牛肉需給に影響を与えており、アメリカン・ビーフの輸出にも影響が予想される。 とくに日本の牛肉輸入条件変更には大きな期待をしている。日本はかつて米国のトップマーケットであった」とし、日本の月齢条件変更の早期実現を強調した。総会ではUSMEFのアナリストであるエリン・ボーロー女史が「牛肉と豚肉の今後の需給見通し」について講演した。以下、その要旨を紹介する。

 
 

【牛肉】2013年の世界の生産量は1・3%減、輸出は増加見通し

 
 

世界の牛肉生産量は、2007年をピークに減少し、2013年は約5,750万トンと前年比では0.6%上昇するもピーク時に比較して約1.6%ダウンすると予測されている。この背景には2008年に資源バブルのロシアや、経済成長が著しい中国等の経済新興国で穀物需要が飛躍的に伸びたことから、穀物価格が高騰し、牛肉の生産量が減少したことがある。

牛肉の輸出については、世界の人口増加、とくに新興国の需要が伸長していることから右肩上がりで推移し、2013年の輸出量は約900万トンに達する見通し。これは 2007年対比で17%増、2012年対比では8%増となる。

米国の牛肉輸出実績は、2011年に前年比33%増の54億ドル、数量ベースでは前年比21%増の128万7,000トンとなり、BSE発生前の2003年の水準を初めて超えた。2012年は、前年比8%減と推定されるものの、バリューベースでは、新たなレコードを更新することが予測される。2013年も各国の需要は強く、前年比で8%の上昇が見込まれる。

輸出先の国別動向をみると、日本は2013年に輸入条件の変更が確実視されることから、2012年対比で35%増の伸びが見込まれ、主要輸出先国の中で最も数量が増加すると推測される。これは、月齢条件の変更により輸出可能な頭数が飛躍的に増加するためで、正肉に加え、内臓肉の輸出も大幅に増加すると予測される。台湾は、ラクトパミンの残留基準が台湾政府によって決められたため、前年比45%アップと推測される。

 
 

【豚肉】世界の生産量は微増、米国は減産も輸出は引き続き増加

 
 

世界の豚肉生産量は、世界人口の増加に伴う需要の伸びにより、過去10年以上にわたり、右肩上がりで推移してきた。2012年の豚肉生産量は2011年対比で2.3%増の見通し。2013年については、トウモロコシ、大豆等の飼料穀物の価格上昇により、生産増にブレーキがかかり、0.3%の微増にとどまると推測される。

豚肉の輸出量は、2008年に世界の豚肉生産の50%以上を占める中国でサーコウイルスが発生したほか、主要生産地の四川省における地震等で生産量が減少し、輸入が大幅拡大した結果、世界の輸出数量が増加した。2009年は、その反動でダウンしたものの、その後は再び上昇に転じ、2012年は前年比3.4%増、 2013年は1.3%増で推移する見通し。

米国の豚肉生産量は、過去13年間、年平均2%の上昇を続けている。この間、輸出量は13%上昇した。2013年の生産量は、干ばつの影響によるトウモロコシ、大豆等の穀物価格の上昇により1.3%減少するとの見通しである。しかし、輸出量は、世界の主要国での需要が強く、引き続き増加することが見込まれる。

一方で、米国国内の需要は、価格の高騰により減少する見通し。すでに、米国の生産量の約25%が輸出されており、2013年は米国の豚肉産業にとって輸出市場がますます重要になってくる。今後の米国産豚肉の輸出量の予測をみると、その重要性がさらに鮮明になる。

2012年の輸出量は前年比1.5%増の229万トンで過去最高を更新する見込みである。2013年は239万トンと、さらに4%伸長する見通し。2013年から2020年までの平均上昇率は、約5%と推測される。

主要国の輸入豚肉市場における米国産のマーケットシェアをみると、NAFTA合意のメキシコ、カナダでは90%台と高いものの、アジア諸国やロシア等ではまだまだそのシェアは低い。米国国内での需要が厳しい状況の中、今後はこれらの潜在需要のある各国への輸出拡大を図ることが重要になっている。

 
ポーク関連ニュース

2013年の豚肉生産は減少、輸出は増加

 
 

USDA(米国農務省)が11月9日に発表した世界の農産物需給予測によると、米国の2013年の食肉と家禽肉の生産量は、前月の予測値よりも下方修正された。これは主に牛肉と豚肉の生産量が減少することを反映したもので、ブロイラーの生産量はわずかに前年を上回ると予想されている。

牛肉は、2012年後半にフィードロットへの導入頭数が少ないことから、2013年前半の肥育牛出荷は去勢牛、未経産牛ともに減少し、結果的にと畜頭数が減少すると予測されている。豚肉の生産量予測は、生体重量が軽量化しており、早だし傾向がみられることから、前月の予想値よりもわずかながら下方修正された。ブロイラーの生産量は2013年の第1四半期にはやや増加する見通し。

2012年の牛肉と豚肉の生産量は、第4四半期には減少する。経産牛のと畜頭数は増加し、第3四半期のレベルに近い水準になると予想されるが、肥育牛のと畜頭数はやや減少する。牛肉の輸出量は、2012年には減少するが、2013年は横ばい。豚肉の輸出量は2012年、2013年ともに増加すると予測されている。

 

※Pork Network.com Pork News 2012年11月13日


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