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せいゆう丸釣行記
予定の皆さんのお顔を思い出すと沖に連れて行ってあげたいと思う気持ちが強くなるが、堀切峠から夜明けに観察すると前夜に吹いた南風による尖った波が押し寄せて来てるし、その後は西風が強くなる予報だったので、潟はガタガタとお魚居ないし沖は西風で波が高くなるから、敢えて昨日は中止しました。
その後、お知り合いでせいゆう丸より一回り大きなお船を所有しているT氏が悩みながら出て行かれたので情報を聞いてみたら、凪ぎになったと思ったら急に風が出て来たりして結構大変だったようです。
やはり出なくて正解でしたわ。
そんなことで昨日はキャビンでゆっくりカレンダーをチェックしていたところ、 「その時までお互い生きてるか分からんわな」 と、放ったらかしにしていたオリンピックイヤー1年分の予定を記入し始めたところ、それが結構たまっておりまして、思いの外時間がかかりましたわ。
先のことは分かりませんが、お互い健康で船も壊れないように十分注意したいものですなあ。
レンタル艇の 「まつかさ」 のドライブ修理について、パーツリストの展開図と現物を見比べながらどうやって外すかを検討してましたが、結構単純な構造になっているのでドライブ全体をガバッと外すことにしました。
外した後にベローズ(ゴム製のジャバラ)から海水が侵入しない対策が必要ですが、経済的理由で陸上に上げての作業が出来ないので、そのあたりが頭の使いどころとなりそうです。
さてと、今日も 「海上では北の風がやや強く」 の嫌な予報になっておりましたが、サラリー諸氏が楽しみにされてるので出来るものなら極力出る方向で堀切峠から観察して検討したいと思いますわ。
ただね、面白くない釣りになると分かってて出るのは気が重いよー。
あれやこれや試してみたい、そしてキャバレーチックなサビキを好まれる 「ミスったT氏」 が先日バチコンアジング専門船の 「TATSU MARU」 に乗船されたので、そのご紹介をしますわ。
バチコンアジングとは、バーチカルアジングの略らしいが、バーチカルは垂直の意味で、コンタクトは接触だから、港あたりでワームを投げて巻いて釣るアジングとは異なり、船でアジの居る場所に行ってスルスルと仕掛けを落としてアジングする新しい釣り方みたいですわ。
「TATSU MARU」 では夜釣りになりますが、集魚灯を焚いてアジをおびき寄せてアジングするらしいけど、タチウオもガッツリ釣れるみたいなのでかなり楽しいらしいよ。
「TATSU MARU」 は最近流行りの、便と称して時間を区切り稼ぎまくらんとするマキ・シャカ船と違って、乗船されるお方の都合とその日の海の状態に合わせて臨機応変に対応してくれるから、安心してアジングやタチウオ釣りが楽しめるようだ。
撒き餌さえ使わなければ、他のお方に迷惑が掛からなければ基本何をしても良いのが気楽でありまして、好きな時に帰れるし好きなだけ遊べるから 「便」 のようなくだらない概念は全く無い。
そんでもって 「ミスったT氏」 が乗船した日はあいにく潮の状況が極端に悪かったようで好漁にはならなかったようですが、この程度には釣れたみたいです。
「ミスったT氏」 は初めてのアジングに当初戸惑ったらしいけど、アタリがあって掛ける瞬間がとても面白いと感想を送ってくれてましたよ。
「TATSU MARU」 は決して稼ごうとする船ではありませんので、安心して問い合わせしてみると良いと思いますわよ。
ただね、昼間は自動車整備の仕事をして夜は海に出るから疲れがたまってないかが心配なんだが、船長の吉園さんは今が一番パワーがある年齢だからあまり心配せんでも良いかなあ。
昨日ベタ凪ぎ海況の中、マダイ釣り専門船の 「あさぎり」 に、お友達のHI氏が乗って行かれた。
HI氏にはかねがね色々な経験しておくと良いかもよと 「あさぎり」 の乗船を勧めていたのですが、ようやく時間が取れたみたいでマダイの餌釣りにチャレンジしたみたいですわ。
ところが昨日は潮が全く動かない日だったようで前半は相当苦戦してたみたいだけど、後半になるとボツボツとマダイやイシダイやクロエバが釣れたようです。
聞いた話だと餌と全く使わないマキ・シャカのタイラバ船では、必ず1人で2桁のマダイが釣れてるらしいが、ここ最近 「あさぎり」 の釣果の様子をずっと見てますと、餌釣りだとこんな具合にかなり安定した釣果を果たしているようです。
年間を通じてみないと分かりませんが、最新科学技術の粋を集めたタイラバでのマダイ釣りには到底敵わないとしても、ゆったりまったりと本来の釣りの味わいが楽しめるようです。
昨日、かあちゃんと義母と3人で日南海岸をドライブしてきましたが、堀切峠から観察した日向灘は予想通り北からの尖った波が押し寄せて来てて、もし出てたらドッタンバッタンになってノーゲームにしてただろうなあと思いながら、海を横目で見ながら目井津まで車を走らせました。
義母は一人暮らししているので、自分がお休みの時たまには外に連れ出してあげないといけないと思いつつ、忙しさにかまけてなかなか出来てなかったので、昨日はお昼ご飯を目井津の道の駅でいただく名目で誘った次第であります。
昼食後は道の駅南郷で素晴らしい海の景色を眺めてもらったが、「楽しかったあ!」 と義母に喜んでもらったのが凄く嬉しかったですがね。
義母は西米良の山奥の出身で、結婚するまでの若い時期に言葉に出来ないくらいの貧困と厳しい労働を味わってきたらしいのですが、その義母から貰った格言が 「濡れ手に粟は人を駄目にする」 なんであります。
自分がまだ若いサラリー時代に聞いてた言葉でありますが、その頃にはあまり心に響かなかったけど、今こうして自由人になって沢山のお方から支えてもらうようになってから、その意味の深さを知ることになりましたねえ。
とりあえず会社に出社して適当に仕事をしていれば給料が振り込まれてたサラリー時代はそれが至極当然のことだったけど、実はそれがいかに有難いことかを知るには、その当時残念ながら至りませんでした。
それどころか口にするのは不満だらけで、同僚との会話はほとんど会社や上司の悪口ばかりだったような気がいたします。
翻って現在こうして海のガイドを通じて沢山のお方と接することになりましたが、毎日が有難いことばかりで不満な気持ちを持つことが全く無くなったのには驚かされますがね。
多分大事なのは 「毎日〃」 の積み重ねなんでしょうが、どんなに小さなことでもコツコツやっていれば 「有難い」 という気持ちがジワジワと芽生えてくるみたいですね。
ところが人間というのは心のどこかに 「ドバっと儲かりたい」 という気持ちが隠れているようで、何かの拍子というか交通事故的に幾ばくか儲けてしまうと 「有難い」 という謙虚な気持ちをすっかり無くしてしまうみたいです。
そうなると 「濡れ手に粟」 が幸せの目的になり、その代償として精神的豊かさを捨てることになっちまうみたいなんだなあ。
報道やバレエティ番組を観てると、日本人にもいわゆる富裕層と呼ばれるお方達が結構沢山いらっしゃるらしいけど、セレブと呼ばれる富裕層に憧れることを決してしないほうが良いと思いますよ。
「天は二物を与えず」 って言葉がありますが、 「頭や良いけど徳が無い」 のと同じように 「金はあるが幸せ感が無い」 かも知れないよ。
およそ5年前、組織から離脱してとりあえず漁師の真似事してかあちゃんと経済的にエライな苦労をした時期がありましたが、昨日ドライブしながら 「このあたりでカメノテを採ってお店に出してみたことあったよね。」 と会話しながら当時を振り返ったけど、幸せな今ではそんな苦難の時期を実に懐かしく思え、今現在の幸せをじわりと噛み締めることが出来ます。
自分が考えるに、お金ってのはあればあるほど良いのではなく、お金にその人の苦労が刷り込まれているかどうかが大事なんでして、人によっては1万円が場合によっては10万円の価値に思えることもあるだろうし、逆に1億円が1万円程度にしか感じられないお方もおられるだろう。
幸せはお金で買えないと言われますがまさにその通りでありまして、自分は 「幸せ」 という心の問題と、経済的な 「お金」 とはほとんど無縁で異質なものだと考えております。
とりあえず普通に質素に生活していければ人生百点満点でありまして、喜びと幸せを求めて小さなことをコツコツやり続けられる人生を送りたいものだと、そんな思いをあらためてさせて貰えた義母とのドライブでしたわ。
さあて今日は田野のおふくろの病院で沖行きをお休みしましたが、これまた要支援の更新の申請したり、買い物に連れて行ったりと結構忙しいんだわ。
海の様子も気になるし 「まつかさ」 の修理も気がかりですが、とにかく一つ〃進めて行かないといけませんわな。
一昨日の夜、 「困った時の吉園さん」 が船長の TATSU MARUが、バチコンアジングしてきた写真が手に入りました。
とてもじゃないが、昼の餌釣りでは全く敵いませんわ。
脱帽であります。