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2015-07-23 23:27:00

APHIS(動植物検疫局)は、アルゼンチンのパタゴニア地方とブラジルの14州からの生鮮牛肉(非加熱の冷蔵、冷凍)の輸入に関する最終規則を発表した。これに対してNCBA(全米肉牛生産者牛肉協会)は、口蹄疫のリスクなどに懸念を表明し、輸入解禁を反対しているが、対照的にNAM(I 北アメリカ食肉協会)、この規制は健全な科学的リスク評価に基づくもので、人と動物に関する国際的な貿易ルールに則しており、最終的には米国の産業界に利益をもたらすとして賛成の立場を表明している。

APHISの輸入規則案は、連邦の官報で告示された後、60日後に有効となる。その後USDAは対米輸出を申請するすべての工場を検査。アルゼンチンとブラジルの食品安全規格と国内検査システムとの同等性を、評価・監査する。

輸入が解禁されても、現行の割当制度から判断して、輸入量は限定的な水準にとどまる。ブラジルの農相は、今回の決定により今後5年間で輸出量を10万トンにできる潜在需要があるとコメントしているが、米国の国際貿易委員会によって設定された牛肉と子牛肉の無税枠は、単独の割当のない国の合計は6万4805トンでしかない。

カナダとメキシコには輸入数量の制限はない。豪州の年間割当量は37万8214トンと、FTAで追加された4万トン。NZは21万3402トン、日本は200トン、アルゼンチンとウルグアイは各2万トン。ブラジルには単独の割当はない。

アナリストは、割当量を消化していない国の3分の2はブラジルに置き換えられるだろうという。USDAは、ブラジルからの年間輸入量は2万~6万5000トン、平均で4万トンと試算し、たとえ輸入量が4万トン増えたとしても、国内供給の増加は1%に過ぎず、価格への影響は卸売価格で0.11%、小売価格で0.04%、肥育去勢牛で0.14%未満であり、ほとんど影響はないとしている。

 

※2015年7月6日 CATTEL BUYER'S WEEKLY