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2015-05-22 14:01:00

中国  2015/05/19(火曜日)
訪日客の居場所を把握、電波利用で=インテージ[観光]

マーケティングリサーチ大手のインテージ(東京都千代田区)は15日、東京で「アジアインサイトセミナー“爆買い”市場 訪日観光客の実際と今後に向けて」を開催した。伸長する訪日外国人市場に焦点を当て、パネルデータや自主調査の事例を基に市場の実態を解説した。

インテージリサーチの銭谷恭子氏は、携帯端末や無線を通じてインターネットに接続するサービス「WiFi(ワイファイ)」などモバイルサービスを利用した訪日外国人の地区・時間別人口の推計結果と、その滞在状況の特徴を説明。銭谷氏は「現在、統計データで公開されているのは、都道府県単位での立ち寄り場所や市区町村ごとの外国人の宿泊人数のみで、地場への来訪促進に活用できるデータが少ない」と指摘。有効なデータの収集方法として、同社が提供するモバイル空間統計を紹介した。

同統計は通信大手NTTドコモの基地局ローミング情報を利用。国内でドコモの電波を利用する外国人の国籍や日本国内でいつ、どこの基地局エリアに所在しているかを把握することができるという。

調査では「東京都中央区では昼間に中国人の来訪が最多となるのに対し、韓国人、台湾人、米国人は深夜がピーク」「渋谷区では韓国人が13時に最多となるが、台湾人は19時に最も訪れる」など、外国人の滞在状況が細かく示された。銭谷氏によると、昼に特定の国の観光客が増えるエリアでは、その時間帯を狙い店頭での販促を強化することが有効だという。同データは、さまざまな観光施策への応用が考えられそうだ。セミナーは約90人が聴講した。



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