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2015-05-05 09:53:00

中国  2015/05/04(月曜日)
伊藤忠、上海自貿区拠点にクロスボーダーEC[商業]

伊藤忠商事は4月30日、今年1月に提携した中国の複合企業、中国中信集団(CITIC)、タイの財閥大手チャロン・ポカパン(CP)グループ、通信キャリア中国大手の中国移動通信集団(中国移動、チャイナ・モバイル)、上海市政府傘下の上海市信息投資とともに、上海市の中国(上海)自由貿易試験区(上海自貿区)を拠点にクロスボーダー電子商取引(EC)事業への参入に向けて提携することで同日合意したと発表した。

伊藤忠商事によると、中国のクロスボーダーECの市場規模は2013年の約767億元(約1兆4,800億円)から18年には約1兆元まで急拡大が見込まれている。その一方で、商品の本物保証や質の高いアフターサービスなどが求められており、同社は中国のクロスボーダーEC市場を大きなビジネスチャンスと捉え、CITICなど4社との提携を決定。早期参入を目指して協議を進めていく方針だ。

伊藤忠商事は1月20日、CPグループと組み、約1兆2,000億円をCITICに出資すると発表。4月27日にはCITICと共同で中国アパレル大手の波司登国際控股(ボシデン)に最大300億円を出資すると発表したばかり。

上海自貿区は対外開放のモデル地区として13年9月末に発足。輸入品の直売ができるほか、自動車の並行輸入が解禁されている。上海税関によると、14年に上海自貿区経由で輸入された食品や衣料品など消費財の総額は前年比21.4%増の1,142億6,000万元だった。<上海>