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2015-05-05 09:49:00

今回は、「おもてなし」の第8回として「スタ-バックス」と「2000年代のアメリカ」について説明しよう。

 

(9)スタ-バックス

 「スタ-バックス」は、1971年(昭和46年)にコーヒ-豆の輸入販売会社として設立した。役員だったハワ-ド・シュルツ(現CEO)が、1984年(昭和59年)にコ-ヒ-バ-を開店し成功を収めたが、その後独立し1987年に(昭和62年)に「スタ-バックス」を買収して今日に至っている。

 「スタ-バックス」の原点は、「最高級のコ-ヒ-に情熱を注ぎ、一人ひとりのお客様に良質のコ-ヒ-とはどういうものか啓蒙すること」と「負けじ魂と全社員が共に勝利者になること」である。

 「スタ-バックス」の特徴は、次の通りである。

1.お客様のニ-ズをくみとりホスピタリティの提供:カスタマイズ

2.世界で最高級のコ-ヒ-の提供:ハイ・クォリティ

3.独自の店舗:第三の場所

 かくして、「スタ-バックス」は、他のコ-ヒ-専門店よりも価格が高いが、シェア-は45%を獲得していている。この要因は何といっても「ワン・ツ-・ワン・マ-ケティング」で、「ホスピタリティ」のなせる業である。

 

102000年代のアメリカ

 アメリカでは、1990年(平成2年)3月に起きた湾岸戦争後の不況時にも、成長している企業があり、その成長要因のキ-ワ-ドが存在していることと、2008年(平成20年)9月に起きたリ-マン・ショック後の大不況時にも、成長している企業は、乱気流に動揺しない「未来価値」を創造していることが、識者の共通する見解である。

 この「キ-ワ-ド」というのは、どんな社会的経済的環境にあっても、常に生活者のために「アップスケ-ル(質の向上)」を図り「ハイ・クォリティ・オブ・ライフ」を提供するために、絶えざるイノベ-ションとお客様創造を行っている賜物である。

ここで一番重要なことは、「キ-ワ-ド」の根底には「ホスピタリティ」が存在していて、その「ホスピタリティ」も「グット・サ-ビス」→「ベタ-・サ-ビス」→「ベスト・サ-ビス」→「エクセレント・サ-ビス」へと常に「アップスケ-ル」の努力が行われていることである。アメリカにおける「ホスピタリティ」には、たんにサ-ビスを良くするだけでなく、店そのものの雰囲気・演出と相まって総合的な「ビジネスの企画開発」を行っていることに注目すべきであろう。