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2015-04-03 18:14:00

ベトナム  2015/04/02(木曜日)
国内畜産脅かす輸入牛、18年に関税0%[農水]

東南アジア諸国連合(ASEAN)自由貿易地域(AFTA)に基づくASEAN物品貿易協定(ATIGA)で、2018年には牛肉に対する輸入税(関税)率が0%に引き下げられる。ベトナム国内の畜産業界には大きな脅威だ。ベトナム・ニュース(VNS)が報じた。

輸入牛の消費は急増中で、昨年は25万頭と牛肉2万6,000トンが輸入された。ベトナム畜産協会(AHAV)のグエン・ダン・バン会長によれば、最大の輸入先であるオーストラリアからは、10年の3,500頭から昨年には18万1,000頭と、わずか4年間で52倍の増加。今年は同国から20万~22万頭の輸入が見込まれている。

一方、国内畜産業が対応できるのは、牛肉需要のわずか70%余り。オーストラリアやニュージーランドのような大規模な畜産業の確立も見通しが立たない。

牛の飼育が盛んな南部ドンナイ省の畜産協会の専門家によれば、過去10年間の都市化で地価が上昇。それとともに畜産コストが上昇し、価格競争力が低下している。競争力向上のために長期計画が必要というのが専門家らの意見だ。

昨年国内で飼育されていたウシは500万頭余りで、牛肉生産量は年間29万7,400トンだった。