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2015-02-21 16:27:00

マレーシア  2015/02/16(月曜日)
愛媛県がトップセールス、マグロ解体ショー開催[経済]

愛媛県の中村時広知事は13日、マレーシアのクアラルンプール(KL)を訪問し、同県産の水産物やかんきつ類をトップセールスした。中でも県産品のマグロ解体ショーには多くの人が見入った。マレーシアへの県産品輸出はまだ少ないが、所得向上により富裕層が育ってきており、新たな有望市場と見込む。

マレーシアでの県産品プロモーションは今年で2回目。今回は、KL中心部の高級スーパーマーケット「ジャヤ・グロッサー」店舗で水産品、同じく市内の伊勢丹スリアKLCC店でかんきつ類のプロモーションを行った。昨年はかんきつ類のみだったが、今年は水産品も売り込んだ。

養殖クロマグロの解体ショーを披露したほか、県産最高級養殖マダイ「愛鯛」や、みかんを餌に与えて魚臭さを抑えた「みかん鯛」、「みかんハマチ」などを売り込んだ。かんきつ類も「温州みかん」「デコポン」など4種類・計1.4トンを用意。高級品であるが、春節(旧正月)前には贈答向けの需要が急増することから、市場は大きいと見込む。

中村知事はあいさつの中で「愛媛県のタイの養殖による生産量は全国1位で、日本の7割を占める」と、かんきつ類の生産に加えて、水産業も盛んであることをアピール。「ブリやマグロもあり、『魚といえば愛媛』というイメージを浸透させたい」と話した。



マグロを試食したムスリム(イスラム教徒)の女性(50)は「初めてマレーシアで刺身を食べた。新鮮でとてもおいしかった。アルコール類が使われていなければ、刺身のハラル(イスラム教徒向け)対応を気にする人は少ないだろう」と話した。一方、KLに在住するある日本人女性(53)も「マレーシアにもすし屋はあるが、おいしいものは高い。新鮮な日本の魚がスーパーマーケットで手軽に買えるようになればうれしい」と話した。

愛媛県庁の担当者は「シンガポールは既に多くの都道府県が進出しているが、マレーシアはまだ競合が少ない。愛媛県の認知度はまだ低いため、まずは高級スーパーマーケットなどを通じて知名度向上を目指す」とコメント。また「来年度以降は、イベントを通じて愛媛県へのマレーシアからの観光客誘致などにもつなげていきたい」とした。

一方、ジャヤ・グロッサーを展開するトレンドセルのダニエル・テン・オペレーションズダイレクターも県産マグロを試食し、「とても新鮮でおいしい。ぜひ店舗で販売していきたい」と取引への意欲を示した。