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明日のフードビジネスへの展望 |
【第100回】
おもてなし(5) |
今回は「おもてなし」の第5回として「言葉の歴史」の続きを説明しましよう。
(6)マクドナルド
フ-ドサ-ビス・チェ-ン業界で、接客サ-ビス度の高い企業として、創業1953年(昭和28年)のデニ-ズ、創業1955年(昭和30年)マクドナルド、ケンタッキ-・フライド・チキン(KFC)であろう。
これらの企業は、「店舗運営の原理原則」として、「QSC」をかかげ全店に徹底させたことによって、巨大なチェ-ンとして成長させ、さらに「グロ-バル戦略」を行い、異文化の国においても、この「QSC」を徹底させることで成功を収めている。
◎Q(Quality) 品質第一で、価値あるよい商品であって、誰にも誇れる品質の商品であり、完璧でない限り売ってはならないという原理原則である。 ◎S(Service) お客様に気持ちのよいサ-ビスを提供すること、笑顔で応対すること、楽しさを提供するという原理原則である。 ◎C(Cleanliness) 清潔感が一杯あふれる店舗に常に磨き上げるという原理原則である。 |
さらに、マクドナルドの創業者のレイ・クロックは、フ-ドサ-ビス業界に科学が必要と考えて、次のように述べている。
ハンバ-ガ-をつくり、お客様にそれを提供するのに科学が必要だとは誰も思いつかなかった。私はハンバ-ガ-がアメリカでもっとも大衆的な商品であると判った時に、それに「科学」を結びつけようと思った。 |
ここでいう「科学」というのは、ヘンリ-・フォ-ドがモデルTを組み立てラインに乗せた方法で、ハンバ-ガ-を組み立てたことである。つまり、製造業では当たり前である「3S主義」をフ-ドサ-ビス業界に適用したことである。「3S主義」というのは、「Simplification(単純化:ムダを省くこと)」「Standardization(標準化:ムラ、ムリをしない)」「Specialization(専門化:No.1になる個性化を図ること)」である。
このように説明すると、フ-ドサ-ビス業界は「科学」一辺倒と思われるが、マクドナルドでは、店舗運営の原理原則では、次のような説明を付加している。
◎QSC+V 1.Quality (a)get fresh(新鮮であれ) (b)quality & quantity(質と量を重視せよ) 2.Service (a)fast(素早く) (b)smile & hustle(笑顔でキビキビと) (c)courtesy(礼儀正しく) 3.Cleanliness (a)clean clean & clean(磨きまくれ) (b)sanitation clean as you go(行くところすべて衛生的で、清潔的で) 4.Value:価値観あふれるもの ◎T.L.C. (a)Tender(やさしさ) (b)loving(心をこめて) (c)Care(注意深く) ◎Customer’s be always first:お客様を最優先せよ (a)return customer(常連客づくりをせよ) (b)family restaurant(お子様からシニアまですべてのお客様に愛される店に) ◎Dynamic、young、exciting(大胆に、若々しく、刺激的に) ◎Right now & excuse business(すぐにやれ、そして仕事には遠慮をするな) |