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2014-09-27 13:42:00

タイ  2014/09/24(水曜日)
地場系日本食レストラン、東南アで事業拡大[食品]

東南アジア諸国連合(ASEAN)経済共同体(AEC)の発足を来年に控え、地場系大手の日本食レストランチェーンが相次ぎASEANでの事業拡大路線を打ち出している。国内の日本食レストラン市場は飽和状態に達しつつあるが、近隣国では今後、本格的な日本食ブームが到来すると見込んでの動きだ。

老舗日本食レストランチェーン「富士」を展開するフジグループは、年内にもカンボジアとベトナムに出店する計画を明らかにした。プラチャーチャート・トゥラキットの最新号が報じた。

ラウィワン・タナカ・マーケティング・ディレクターによると、既にミャンマーとラオスに「富士」を2店舗ずつ開設済み。今後はインドネシアとマレーシアにも出店し、将来的には東南アジア10カ国を網羅する計画という。

海外ではほか、シンガポールで日本のカレーチェーン「CoCo壱番屋」を4カ所に出店する。一方、日本では、タイ料理レストラン「バンコクキッチン」を10カ所以上で運営している。

タイの日本食レストランの先駆け的存在である「富士」は創業30年以上。国内店舗数は年内に100カ所を突破するとみて、これを機に、新メニューの導入や販促・宣伝活動を強化する方針だ。

 

■日本食ゼン、セントラルキッチン新設

ポストトゥデーによると、「ゼン(ZEN)」「赤(AKA)」「オン・ザ・テーブル」などの日本食レストランを展開するゼン・レストラン・グループは、10億バーツ(約34億円)を投じてセントラルキッチン(集中調理施設)を新設した。

向こう2年分の国内外の需要拡大に対応する。カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムへの進出に向けて準備を進めており、先ごろ、インドネシアとマレーシアでも事業化調査を開始したという。

一方、国内では、日本酒やカクテルを併せて販売する新業態の日本食レストランの開発に乗り出した。既存の「ゼン」が40歳以上を主要顧客としているのに対し、メニューを一新する新型店では25~30歳の若年層を取り込む。既にバンコク、南部サムイなど3カ所にモデル店をオープンした。

同グループの現在の店舗数は8ブランド、64店舗。来年は1億2,000万バーツを投じて5~8店を増設する。今年の売上高目標は前年比15~20%増の20億バーツ。来年も新型店の出店加速で20%の増収を目指す。