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2014-09-20 18:31:00

中国  2014/09/18(木曜日)
タニタが中国で食堂展開、瀋陽に1号店[医薬]

健康機器メーカーのタニタ(東京都板橋区)は17日、「タニタ食堂」のノウハウを導入した健康管理食事事業を中国で展開すると発表した。1号店は中国IT大手の東軟集団(遼寧省瀋陽市、ニューソフト)の社員食堂として、瀋陽市のニューソフト本社内に出店する。

タニタはこのほど、ニューソフト傘下の健康管理サービス企業である東軟熙康健康科技(同、熙康)と包括的な業務提携を締結。食堂は「煕康百利達食堂」のブランドで熙康が運営し、タニタはタニタ食堂のレシピやノウハウを提供する。

今月22日に正式開業する1号店は、延べ床面積415平方メートル、席数は120席。「丸の内タニタ食堂」(東京都千代田区)のデザインをベースとしながら、カフェコーナーを設けるなど独自のアレンジを加えた。丸の内タニタ食堂と同様に、プロ仕様の体組成計による計測結果を基に専門家が健康アドバイスを行うカウンセリングサービスも提供する。

メニューは中国で入手が難しい食材を一部置き換えるなどのアレンジは行うが、基本はタニタ食堂の和定食メニューをそのまま持ち込む。出店準備の過程でタニタメニューが中国でも受け入れられるという手応えを得ており、当面は「オクラとナスの肉みそ炒め定食」や「チキンのオリーブオイル焼き定食」など5定食をローテーションで提供する。1食当たりの価格は18元(約314円)で、カウンセリングの会員登録をすると15元で食べられる。

タニタはかねてから中国でも顕在化してきた肥満問題への事業対応を検討する中で、熙康とは1年にわたり中国での健康管理食事事業の可能性について協議を進めていた。今後は1号店で得られるデータやノウハウを基に、一般の中国消費者を対象とした店舗も展開していく方針。食堂事業をてこに、中国の医療・健康市場での機器・サービス販売の拡大につなげていきたい考えだ。<遼寧>