インフォメーション

2014-09-09 10:48:00

フィリピン  2014/09/08(月曜日)
ラーメンの一風堂、10日に比1号店[食品]

外食事業を展開する力の源カンパニー(福岡市中央区)は10日、ラーメン・ダイニング「博多 一風堂」のフィリピン1号店をマニラ首都圏に開店する。

 



フィリピンでとんかつ店「YABU」など飲食店の運営を手掛けるジョン・コンセプション氏との協業で展開。2シフト約50人の従業員で1号店を運営し、軌道に乗った段階で、来年以降の2号店開設を検討していく。日本人スタッフを1人常駐させ、味がぶれないよう管理する。開店前には、スタッフを台湾やマレーシアの店舗で研修させたほか、開店後もしばらくは両拠点から応援スタッフを派遣。麺は店内で製造する。

 



1号店はマンダルヨン市の商業施設「SMメガモール」に開設し、客席数は80席。日本の一風堂と同じとんこつラーメン「白丸元味」(375ペソ=約900円)、香味油と辛みそを加えた「赤丸新味」(390ペソ)などや餃子、おつまみも投入。替え玉は85ペソで、ビール(85ペソ~)も提供する。別途5%のサービス料、12%の付加価値税(VAT)が加算される。

6日に開催された試食会で、力の源カンパニーの河原成美会長(一風堂創業者)は、「グループ全体では国内外で120店舗、毎日5万食を提供している。その責任は重いが、スマイルの国フィリピンでも、笑顔とありがとうを届けたい」と抱負を述べた。河原会長は、NNAに対し、「フィリピンは未開拓の市場ともいえ、伸びしろが大きい。とんこつ以外も近く投入し、ラーメンファンの裾野を広げたい」と語った。

■将来は国内外の売り上げ半々に

力の源カンパニーによると、昨年の国内事業の売上高はグループ全体で107億円。海外の売上高は非開示だが、将来は海外と国内の売り上げを半々に高める考えだ。

一風堂は2008年に米ニューヨークで海外初の出店を果たしたのを皮切りに、他国・地域へも展開。10日のフィリピン1号店開業で海外店舗は10カ国・地域に42店を構えることになる。今月末には世界最大のイスラム教国インドネシア、年内には欧州初の拠点として英ロンドンにも進出する。

これまでラード臭が強く男性の食べ物と言われてきたとんこつラーメンを、女性でも気軽に入れる店づくりや味にして、業界のイメージを大きく変えたと言われる一風堂。日本ではとんこつ以外のラーメンも販売し、グループではそば事業なども展開。この流れで、世界にもラーメンをはじめとする粉食文化を広めたいと河原会長は語る。

■インドネシアは今月末に

一風堂は豚肉の飲食が禁じられているイスラム教徒が大多数を占めるインドネシアの首都ジャカルタにも今月末に出店。とんこつはイスラム教徒以外の華人などの需要が見込まれるほか、鶏ガラ由来のスープのラーメンも用意し、イスラム教徒でも気軽に入店できるラーメン店を目指す。

タイのバンコクでも先月、同国1号店を開店したばかり。