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2014-09-09 10:25:00

 

 ダスティ・リッジは杖に寄りかかり、自分の番号が呼ばれるのを待っている。ここは食料支援施設フードバンク。首都ワシントンD.C.に暮らす62歳の彼女は、10年以上前から月に1度ここへ通っている。

 「56番の方」という声が聞こえると、リッジは食料庫に入り、来週必要な分の食品を選んだ。ピーマン、トマト、ケール、ドライチェリー。まるごとの鶏肉もかごに入れたが、缶詰のインゲンはやめておく。「塩分が多いからね」と彼女は言う。

 現在、アメリカでは何千万人もの人々が、フードバンクに頼って生活している。がんを治療しながら障がい者給付金で暮らしているリッジのような人物はその典型だが、受給者は年齢、学歴、収入も多岐にわたり、着々と増えている。

 そうした食料支援プログラム利用者の実態を、食料支援NPO「フィーディング・アメリカ」が調査、「ハンガー・イン・アメリカ(米国の飢え) 2014」として発表した。フィーディング・アメリカは、寄付によって集まった食料を全米の食料支援プログラムに分配するネットワークで、今回は6万を超えるその利用者を対象に調査を行った。

http://nationalgeographic.jp/nng/article/20140829/413355/?mail